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【敵味方問わず】幻想のポイズン53【白黒判定】
[856]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:12:17 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「あっ……あああああああああああっ!? これは永琳選手、なんと、ゴール前まで戻ってブロックに入ったァァァ!? ガルバン選手が吹き飛ばされ、あわやゴールかと思われたその矢先に颯爽と現れゴールを守りましたァ!! これは幻想郷、永遠亭ルナティックスでの永琳選手のプレイを思い出すプレイ!! 流石は天才八意永琳! なんと、あの鬼のシュートを止めてしまったァァァ!?」 反町「な……え……永琳さん、あんなにブロック上手かったのか!?」 うどんげ「うん……っていうか……その、うちはキーパーが……」 輝夜「私だからね。 初期の頃から、ずーっと守備も永琳に頼りっぱなしな面があったのよ」 反町「でも、俺たちと戦った時の永琳さんは全然そんな……」 輝夜「あの頃は私が妹紅に勝つ為に強くなってたからね! 永琳も攻撃に集中してたのよ!」 反町「(え? あれで強くなってたのか? ……って、そんな話をしてる場合じゃない! 問題は永琳さんの守備力だ! 勇儀さんのシュートを受け止めるなんて……ぶ、ブロック技術まで一流なのか!?)」 輝夜「(助けてえーりんブロックかぁ……懐かしいわねぇ。 ただ、あれをすると永琳も体力を消耗する……それに、結局は守備に集中しなきゃ使えないからそこが弱点だったんだけど……。 ディアス君がいる以上、永琳がある程度下がっても何も問題は無い。 永琳はディフェンシブな動きも存分に出来る環境になったって事ね……。 ま、うちの攻撃陣とアルゼンチンとじゃねぇ……)」 あれだけの巨漢であるガルバンを吹き飛ばした勇儀のシュートの威力は、既に幻想郷Jrユースも身に染みて覚えている。 その勇儀のシュートを受け止めた永琳のブロック技術は、誰から見ても一流と呼んで差支えの無いものだった。 反町は永琳の新たな実力を見て目を丸くし、輝夜はといえばどこかしみじみとした様子でフィールドとうどんげを交互に眺めている。 一方、フィールドではボールを持った永琳が倒れたガルバンを見やりつつ周囲に視線を向け逡巡。
[857]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:13:18 ID:??? 永琳「(やはり前半の星熊勇儀は左程怖くは無い。 吹き飛ばされたとはいえ、ガルバン君でも十分弾ける。 これなら私も攻撃参加して問題ない、か……さて……)いくわよ、ディアス君!」 ビクトリーノ「げげっ、ま、まずい!!」 バシュウッ!! ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! そのままボールを大きくフィードすると、そのボールは再び中盤にいるディアスの元へ渡り……。 瞬間、観客席からは一斉に歓声が沸く。 観客「まただ! またディアスにボールが渡ったぞ!!」「今度はどんなゴールするんだ!?」 「お前らカノーバさんと萃香さんディスってんじゃねーぞ!?」「まだだ、まだ終わらんよ!」 ディアス「へっへーん、ヨーロッパにもファンを作っちゃったかな〜。 さーてと、それじゃ2点目を貰いに行くか!」 ダダダダダダダダッ!! ミャウザー「うっ……」 ビルト「な、なんなんだこいつ!? ボールが……」 ボールを持ったディアスは大きな歓声に気を良くしつつ、先ほどのゴールの再現のように中央を突破。 今度は連続ヒールリフトなどというような大技は使わず、むしろ見た感じは地味なドリブルでミャウザーをビルトを抜き去る。 だが、見る者が見ればそのドリブルがただの地味なドリブルではないという事がわかっただろう。 こいし「何よあれ……まるで……ボールが脚に引っ付いてるみたい……!」 ピエール「隙がまるで無い……! 完全にボールを思いのままに操っている……! 俺もドリブルには自信があったが……あいつの前では児戯と同然だ!」 さとり「………………」
[858]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:14:47 ID:??? 萃香「くぉのっ……そう何度も抜かれちゃ鬼の名折れだァ!! 絶対に抜かさないよ!」 ディアス「(カッカしてるなぁ……俺に負けても恥でもなんでもないのに)」 そのまま軽々と中盤を突破したディアスの元に現れたのは、体は小さくともパワーは強大な鬼――伊吹萃香。 顔を少し上気させ、些か興奮しているらしい萃香を見てディアスは鼻で笑いつつ。 突破を試みるが……しかし、萃香も意地でも通すまいとしてマークを外さず体をぶつけボールを奪おうと挑みかかる。 ガッ! ガガッ!! ジョン「あっとぉ!? これは萃香選手、激しいチャージ! ディアス選手、やはり技術は素晴らしくともまだ若干15歳の少年! 鬼である萃香選手との力比べはやはり無謀か!? ここで初めてその足を止め、懸命に萃香選手とやり取りをしています!」 映姫「如何に天才といえど、弱点は必ずある……彼の場合、 やはり小柄な為か純粋な力ではやはりその筋で一流の選手には勝てないようですね」 ヘルナンデス「いや……映姫、彼にはまだどこか余裕があるように見える……あの表情を見てみるんだ。 まるでこの状況でも……自分がまける筈が無いと思ってるみたいだ」 フラン「ほんとだ……何か笑ってる!」 何も考えず見れば、ここにきて初めてディアスが捕まったというようにしか見えない状況である。 だが、ディアスはこの状況でも己が負ける訳はないと確信を持っていた。 確かにディアスは見た目の通り、純粋な力勝負というものは不得手――競り合い勝負は最も苦手とするものである。 しかし、それと同時にディアスはボディバランスにかけてはかなりの自信を持つ選手でもあった。 どれだけ強い当たりをされても、ボールを手放さないだけの天性の感覚を持っていたのだ。 だからこそ、どれだけ強く当たられてもボールは手放さない。そして、どんな時、どんな状況でも一流のプレイが出来る。 それが天才、ファン=ディアスのファン=ディアスたる所以であった。
[859]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:15:58 ID:??? ディアス「(そろそろだな……よし!)」 バシィッ! ギュワンッ!! 萃香「うえっ!?」 ディアス「んじゃ、さいなら〜、っと!」 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!? 萃香に対し背を向けていたディアスは、その場で軽くボールを蹴りあげ、萃香の頭上にボールを通す。 踵でやるかつま先でやるかの違いだけで、再びボールに頭上を越された萃香は呆気にとられ……。 その横をディアスはあっさりと抜け、ゴール前へと急ぐ。 だが、この時蹴ったボールは――先ほどと同様、やはり少しだけ長く高いボールとなっていた。 残っていたDFとゴール前に駆けこむディアス、どちらがボールに近いかといえば、前者の方が近い。 チュレビー「ま、まずい! 速くクリアーだ!!」 リラダン「急げ、あいつがボールに触れる前にクリアーするんだ!」 そうなれば当然、DF達はボールがディアスに渡る前にクリアーしようと前に出る。 ディアスが持てば自分たちが抜かれる事は既に分かっているのだから、それは至極当たり前の決断。 そうしてDF達とディアス、両者が駆け出しDFがもう少しでボールに触れるという寸前、ボールは地面に落ち……。 ギュルルルルルルンッ! バンッ!! チュレビー「なにィィィイイイイイッ!?」 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
[860]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:17:14 ID:??? 凄まじい勢いでゴールから遠ざかり始めた――即ち、ディアスの足元へと向かってきたのだった。 そう、先のヒールリフトでボールにドライブ回転をかけていたのと同じように。 ディアスは今度はボールにバックスピンをかけていたのである。 踵でドライブ回転をかけられるのならば、つま先でバックスピンをかけるのくらい造作もない事。 しかし、観客たち――そして、DF達が驚いたのはただボールがディアスの足元に向かってきた事だけが原因ではない。 バンッ! シュバッ! スタンッ! グルンッ!! ジョン「あ、あああああああああああああああああああああああっ!? こっ、これはディアス君、何をしているのかァ!? いきなり側転……そしてバク転を初めてしまったァ!? 戻ってきたボールに触れる気は全くないィ! それどころか一気にDF達をバク転で追い抜かし、PAに侵入!? な、何を考えてるのかァ!? 彼は一体何をするつもりなのか!? まったく、まったくわかりません!!」 反町「ふ、ふざけてるのかあいつ……!?」 レティ「まさか……何か考えでもあるんじゃなくて?」 うどんげ「でもいったい何を考えてるかさっぱり……(まるで師匠みたい……)」 諏訪子「やっぱり早苗がいなくてよかった……本当によかった……! 心からそう思う……!!」 フラン「(神様も大変だな〜。 私悪魔だけどちょっと同情するよ……)」 こいし「おもしろそ〜。 いいな〜、私もやってみたいな〜」 さとり「やめておきなさい、こいし! 頭から落ちたら危険よ!」 ナポレオン「いや、そういう問題じゃねぇ!」 観客たちも。 リラダン「な、なんのつもりかは知らないけど……」 バージェス「ラッキーだ! このまま追いついてクリアーを――」 フィールドプレイヤーたちも。
[861]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:18:48 ID:??? 誰もかれもが、このディアスの奇行にしか見えない行動に度胆を抜かれ……そして唖然としていた。 そして、誰もが思っていた。とにもかくにも、これでアルゼンチンの攻撃は終了だと。 だが、現実はやはり天才によって覆される。否――正しく言えば、天才と……その相棒によってである。 パスカル「ナイスパス、ディアス!」 チュレビー「なにィ!?」 DF達が転がるボールを追うその前に現れたのは――アルゼンチンJrユースFW、アラン=パスカル。 幼少の頃からずっとディアスと行動を共にし、共にプレイをしてきたディアスの誰よりも信頼する相棒。 彼はディアスから受け取った"パス"を、そのまま飛び出したDF達の頭上を越えるループパスとして出す。 当然、不意を突かれたDF達は誰も反応出来ない。反応出来たのは、ただ一人。 ババッ! ディアス「ナイスパス、パスカル!! そーれ、2点目だァッ!!」 バシュウウウウウウウウウウッ!! パシュッ! ピピィーッ!! カノーバ「そんな……!?」 自身の出した"パス"をパスカルが拾い、自身に繋いでくれると信じていたファン=ディアス。 側転からバク転へ、そしてバク転からバク宙へと繋ぎその遠心力を利用しつつ放ったオーバーヘッドキックは。 ゴールを守るカノーバが一歩も動けないままゴールネットへと突き刺さり。 先ほどの笛から僅か6分しか経っていない状況で、再びゴールを告げる笛が鳴り響くのだった。 ディアス「イェーイ! ドンピシャだったぜ、パスカル!」 パスカル「これであと4点だな、ディアス!」 パシンッ! アルゼンチンJrユース 2−0 ウルグアイJrユース
[862]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:20:09 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!? ジョン「なっ……あっ……こっ、これは……これはっ!? 1点目とはまた違った意味での、ミラクルプレイだァァァ!? ディアス選手、なんと! なんと、先ほどの萃香選手を抜き去った時のボールは――パスカル選手へのパスだったァ!? そして、パスカル選手はそれを自然と受け、ディアス選手へと折り返し! ディアス選手、これをバク宙してのオーバーヘッドキックで決めてしまったぁぁぁぁぁっ!! 誰もが意味不明な行動だと思ったその動きは、しかし、パスカル選手がパスを出すとの確信からのプレイでした!! 凄い! 凄すぎる!! これがっ、これが天才なのでしょうか!? 私は……私たちは、とんでもない瞬間に立ち会ってしまっているのかもしれません!」 観客「「「ディ・ア・ス! ディ・ア・ス! ディ・ア・ス!!」」」「D・V・D! D・V・D!!」 「おいなんか変なの混じってるぞ!?」「ウルグアイは犠牲になったのだ……天才ファン=ディアスの……その犠牲にな……」 ディアスとパスカルが笑顔でハイタッチを交わし、観客たちがとてつもない怒号と共に熱狂する。 サッカーを愛する純粋な客たちは、誰もかれもがディアスの独創的なプレイの虜となっていたのである。 一方、ウルグアイJrユースはといえば……そのとてつもないディアスのプレイを見せられて殆ど意気消沈。 ビクトリーノが懸命に激を飛ばしてこそいるものの、その心はいつ折れるかわからない程までに弱ってしまっていた。 そして、それはこの試合を観戦していた大会参加者たちにも言える。
[863]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:21:38 ID:??? うどんげ「も……もう駄目だぁ……おしまいだぁ……。 奴はスーパー天パなんだよぉ……」 ヤマメ「ドリブル……だけじゃない。 シュート力も……反町は当然として勇儀や今日戦ったフラン程じゃないとはいえ……。 決して低くない……なんだよあいつ……化け物かい……」 メディスン「あいつ、本当に人間なの? 妖怪とかじゃないの?」 レティ「妖怪でも出来ないわよ、あんなプレイ……少なくとも、木端妖怪程度じゃね……」 妖精1「(くそっ! くそっ! 悔しいけど……全然止められる気がしない……! どうすれば止まるの!? 止まる事が、本当にあるの!?)」 ディアスのプレイを見た幻想郷Jrユースの面々は、一様にディアスのプレイに恐怖していた。 それ程までに、ディアスのプレイのインパクトが強すぎたのである。 チーム内の殆どの者たちが暗い顔を浮かべる中、そのチームを率いる反町はといえば……。 A.「相手が天才だって人間なんだ! 弱点はある筈だぞ!」 ディアスにも弱点はあると鼓舞する B.「所詮はディアスに頼ったワンマンチームだ! 穴を突けば勝てる!」 所詮1人だけが相手なら勝てると諭す C.「まぁ待て、落ち着け。 まずは素数を数えるんだ」 一同に落ち着くよう言い聞かせる D.「もう無理だよ、諦めよう」 諦める E.「大丈夫、いくらディアスでもうちのエースには勝てないさ」 リグルを見ながら言ってみる F.「くくく、天才だろうがなんだろうがこの魔王様がシュートで蹂躙すればよかろう」 キャプテンの頼もしさをアピールする G.「ブラックファルコン何もできてなくてワロタ」 ブラックファルコンを嘲る H.「あのパスカルってやつ……ディアスの行動を完璧に読んでたのか!?」 パスカルに注目してみる I.「(ここは何も言わない。 場の流れに身を同化させるのだ)」 うごかない J.その他 自由投票枠 先に2票入った選択肢で続行します。 age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
[864]森崎名無しさん:2011/10/18(火) 01:22:26 ID:O+DxXChU H 何気に重要と思う
[865]森崎名無しさん:2011/10/18(火) 01:23:35 ID:UHbUD8gs H
[866]森崎名無しさん:2011/10/18(火) 01:23:43 ID:MzVQCY0k H
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0ch BBS 2007-01-24