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キャプテンブライト8
[518]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:44:30 ID:lTND5Xm2 そう考えた桜子の目の前の空気が揺らめき、テレマーク姿勢を取った奈々が突然、出現した。 奈々の『あら?』という声が、その後に後ろから聞こえてくる。 彼女が音速を突破してきた証拠である。 奈々「桜子さんじゃないですか。どうしたんです?」 桜子「たいしたことじゃないんだけど、ちょっと聞きたいことがあって」 奈々「はぁ。でも立ち話もなんですから、お部屋にどうぞ? 何もない部屋ですけどね」 奈々の部屋は、かなり殺風景だった。リビングルームにまるで生活感が感じられない。 一応テーブルと椅子はあるがテーブルの上には何も乗っていない。 隣のキッチン。調理器具は、小さなフライパンと鍋だけ。 あとはお箸とお皿、コップが1セット。それ以外は何もない。 桜子「モデルルームというか、引越ししたてな感じだね…」 奈々「私、食事とかにはあまり気を使いませんから…。でも、何もないってわけじゃないですよ」 隣の部屋は、帰宅部の装備の保管場所になっているようだった。 水や携帯食、工具や、各種装備(登山装備やレンジャー装備)などが整然と積まれている。 ポツンとサッカーボールが置いてあるのが、場違いで 逆 に 怖 い。
[519]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:45:50 ID:lTND5Xm2 桜子「…ここも生活感がないわよねぇ。まるで倉庫みたい」 奈々「んー。寝室なら、ちょっと生活感はあると思いますよ」 奈々の寝室には、布団もベッドもなかった。寝袋が置いてある。 他には14インチの白黒テレビと、ベータのビデオデッキにバーチャルボーイ。 初心者のサッカー入門書と、「砂漠の野球部」の単行本。確かに生活感はあるが、それだけである。 桜子「(刑務所や、帝愛の地下労働施設のほうが、設備が豪華な気がする)」 ただ桜子は知らなかったが。 伊藤誠の部屋は四畳半もないうえ、6人が詰め込まれているのであるが。 奈々「すいません桜子さん。お茶とかコーヒーとか出したいんですが、私、持ってないんで。 コップなら一つあるので、お水でよければ…水道水ですけど」 桜子「いや、なんだか遠慮しとくわ」 奈々「ところで、なんです? 聞きたいことって」 そう言われて、桜子は少し悩んだが…まあ女同士だし、ストレートに聞いてみることにした。
[520]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:47:20 ID:lTND5Xm2 桜子「ねえ奈々ちゃん。アルティメット帰宅部員って、お風呂に入らないの?」 しかし奈々は首をかしげる。 奈々「え? 入りますよ、普通に。私も毎日、入ってますし」 桜子「そう…よねぇ?」 奈々「はい。…あ、でも、普通の人とはちょっと違いますけど」 桜子「何が?」 奈々「普段は。石鹸とかシャンプーは使いませんね」 桜子「え?」 奈々「『匂い』が身体についちゃうのが、イヤなんですよ。 だから、おでかけの時とかじゃないと石鹸なんかは使いませんね」 桜子「匂いって…」 奈々「匂いがあると、風下の敵に発見されやすいからです」 桜子「…敵!?」
[521]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:48:47 ID:lTND5Xm2 奈々「はい。例えば…あれはベトナム戦争でのゲリラ戦から帰宅しようとした時のことでした」 桜子「(…奈々ちゃん、年、いくつよ!?)」 奈々「米軍の小隊と行動を共にした時だったんですが。彼らがシェービングクリームを使ってて。 おかげで風下にいたベトコンに気づかれ、先制攻撃を受けました。 小隊はほぼ壊滅。無事に逃げ延びたのは数人という有様。酷いものでした。 軍隊で支給されてる迷彩ペイントにも、人工的な匂いがついてましたし。現場のことを考えてないんですよ。 今でもたまに迷彩ペイントに匂いがついてる時があるので、顔には現地の泥を塗ったほうがいいですね」 桜子「うん…私の人生では役に立たない情報、ありがとう」 奈々「ですから帰宅途中では、まあ汚くなっちゃいますが。帰ってきたらシャワーとかお風呂とか入ります。 基本が石鹸を使わないんで、少し入浴時間が長くなっちゃいますけど」 桜子「なんだぁ。アルティメット帰宅部員も、普通にお風呂に入るんだ」 奈々「そりゃそうですよ。…誰です? 変なこと言い出したのは」 桜子「灯里ちゃん」 奈々「灯里さんが? んー…なんででしょうね。U-帰宅部員も、普通にお風呂に入りますけど…」
[522]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:50:09 ID:lTND5Xm2 桜子「ふーん。U-帰宅部員はお風呂に入らない、みたいなこと言ってたわよ。だから女湯に来ないって」 桜子がそう言った瞬間だった。 奈々「ぇぁ」 奈々が、言葉にならない声を出した。 桜子「…どしたの?」 奈々「い、いえ。なんでも…」 桜子「やけに狼狽してるけど…」 奈々「そ、そうですか? それより灯里さんは、他に何か言ってました?」 桜子「どうだったっけかなぁ。プールには普通に来るはずとか、どうとか」 奈々「……」 桜子「でも考えてみれば、私たち同じシフトなのに、女湯で奈々ちゃんのこと見かけたことないのよね」 奈々「いえ、その。銭湯とか私、苦手で…。ほら、他人に裸見られるのって、恥ずかしいじゃないですか」 桜子「でも女同士だよ? まあ個人の好き嫌いだけど。 …あれ? でも灯里ちゃんは、『U-帰宅部員だから』って言ってたわ?」 奈々「…あの、桜子さん。…その話、広めないでいただけませんか?」 桜子「え? そりゃいいけど」
[523]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:51:44 ID:lTND5Xm2 奈々「その。体質もありますし。U-帰宅部員の全員が全員というわけではないですけど。 でも私の場合、その。ちょっとした事情が」 桜子「?」 奈々「私が、普通の女子高生になりたい理由の一つなんですけど…」 桜子「???」 奈々「私、いつまで経っても子供っぽいし」 桜子「(そうかなぁ…?)」 奈々「将来は素敵なレディになりたい、っていう願望だって、ちょっとくらいあります。女の子だもんッ!」 桜子「そりゃ、わかるわ」 奈々「あの…。桜子さん。誰にも言わないって約束してくれます?」 桜子「え? うん…」 奈々「笑わないでくれます?」 桜子「まあ…」
[524]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:52:57 ID:lTND5Xm2 奈々「あと。音声さん。ちょっとお願いできます?」 ……。 奈々「…実は私。『ピー』ないんです…」 桜子「 え 」 奈々「あ! 桜子さん今、きっと心の中で嘲笑ったぁ!!」 桜子「笑ってない笑ってない!! ちょっと驚いたというか、なんというか」 奈々「どうせ私は、普通の女子高生じゃないですよッ…!」 …奈々、マ ジ 泣 き 。
[525]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:54:25 ID:lTND5Xm2 桜子「違うってば、落ち着いて」 奈々「うー…」 必死でなだめる桜子と。本気で泣いてる奈々と。 ぼんやりと、桜子は頭の中で整理する。 桜子「…でも、それってさ。体質とかじゃないの? 帰宅部員と、何か関係あるの?」 奈々「(グスッ)…帰宅部員は、障害物に対する回避能力が高いんです」 桜子「うん」 奈々「エクストリーム帰宅部員なら、さらに回避能力は高いし。 アルティメット帰宅部員なら、もっともっと回避能力は高いです。かつ、死んでも生き返ります」 桜子「そんな感じよね。でもそれが、『ピー』ないのと、どういう関係が?」 奈々「優秀なU-帰宅部員であればあるほど、怪我をしません。例えばスルーの名手、シャクティさんとかも」 桜子「うん」 奈々「優秀なアルティメット帰宅部員は、怪我をしないんです」 桜子「うん」 奈々「優秀なアルティメット帰宅部員は、怪我をしないんです」 桜子「うん」 奈々「優秀なアルティメット帰宅部員は、怪我をしないんです」 桜子「うん。…だから?」 奈々「…怪我をしないんです」 一瞬の静寂の後。 …桜子、大 爆 笑 。
[526]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:56:08 ID:lTND5Xm2 奈々「笑ったぁ! 桜子さんに笑われたッ! うわーん!!」 桜子「ごめん、ごめん! 違うの! ごめん!」 奈々「笑われたーッ! やっぱり笑われた! ひどいよー! わーん! 死んでやるぅ!」←生き返るけど 桜子「ごめん、違うって! ホントごめん!」 奈々「うぅぅぅぅ…!」 桜子「ごめん! だって、理由が理由だもん。それ体質じゃなくて、そ ん な 理 由 なわけ!?」 奈々「切実なんですよー! あーん、ひどいよー」 桜子「ごめんってば! でも違うの! そ ん な 理 由 だったから、つい笑っちゃって…」 奈々「ぅわーん! やっぱり私、おかしいんだー! あーん!」 桜子「笑ったわけじゃないのよ? 絶対誰にも言わないわ! 約束するから! だからごめん!」
[527]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 03:57:57 ID:lTND5Xm2 ----- 桜子と奈々。彼女らの会話で、何があったのか。 …中の人は読者サービスなどするつもりはありません。 桜子と、何よりも奈々の意思を尊重したい。 今のところ。これ以上、何も説明するつもりはありません。 わかった人だけ、わかればいいんです。 #能力値ほか、特に変化はありません。ハズレ選択肢とも言えるでしょう(桜子と奈々の距離は近づきましたが)。 でも一部の人にとっては、数字とか勝敗だとか、そんなことよりも大事なものを手にしたかもしれません。 それでいいじゃないですか。世の中、勝ち負けだとか数字や成績だけが重視されますが。世知辛い。 #どうしても知りたい人は、誰かに更なる調査の依頼の選択肢を選んでください。 でも桜子と灯里は、口を割らないでしょう。
[528]キャプテン・ブライト ◆xWA.3pF8tM :2011/08/24(水) 04:01:33 ID:lTND5Xm2 <日常フェイズ…まだ続くのか> 話が進まないけど、結構どうでもいいことに気がついてしまった。 困るのは進行さんだけだ。 【選択肢】→次のお題! 先に2票入った選択肢で続行。age進行推奨ですが、別になんでも構いません。 A:ゲリラ側に行った元祖WB隊たちの風景。 B:え!? 灯里とハマーが楽しそうに会話をしているぞ!? C:原さんとワールドの刺殺コンビが、メカ沢の報告書を提出。 D:以前、話題に上がった桜子らの『三匹が斬る』作戦の進捗状況。 E:桜子と奈々の会話が気になるよ! 誰か、詳しく調べて!(桜子:奈々の能力値その他は変化しませんが) ----- 今日はここまでー(酒飲んでウトウトしてたら、こんな時間に…。睡眠時間、ナポレオン並みだよ!)。
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0ch BBS 2007-01-24