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銀河シュナイダー伝説6 〜切磋篇〜
[524]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:39:28 ID:zF5PHgqg >>519 悪ぶってますが、実は兄ちゃんいい奴ですよ。…まあ、自身に帰ってくるリターンを期待している というのも間違いではありませんが。 >>520 ドン引きですorz >>521 一応先の選択肢の一つは結果的に分岐なしでハートに該当するものと、さらにもう一度設問式の 分岐でそれに成功すると分岐なしダイヤ効果に該当するものがありました。 今回は『理由、理屈無く』という点でランダムに持ち込まれているので。 (但し分の悪い賭けではなく、どちらかといえば成功よりといってもいい部類でしたが)
[525]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:40:29 ID:zF5PHgqg シェリルの反応→クラブ3 クラブ 静の感情とは… さて、感情というのは一般的に喜・怒・哀・楽に大別される。 通常それを二つに分けるようにという設問を与えると、過半数は喜と楽、怒と哀に分けるだろう。 それは大体の場合において正解であるのだが、実は回答という意味では無限といっても良いほどにあるのだ。 そしてその数多の回答の中の一つ、感情を静と動に分けた場合では、喜と怒、哀と楽に別れる。 では感情の静と動にいかなる分別があるのか?…その問いの答えもまた数多に存在するのだが、 最も単純なものの一つに感情の起伏というものがある。 つまり、喜びや怒りという感情は起伏が激しく、一瞬で爆発してしまうがゆえにその収束も速く、 感情の揺り戻しも大きい。故に怒りの感情によって出来た溝というものは時間という存在により 存外簡単に埋まってしまう。 子供の時にあるいは学生時代に喧嘩した人物と数年ぶりに再会するとそれが意外といい思い出に なってしまう事、大失敗をして大恥をかいてしまっても、けろっと忘れてしまったり、 どうでもよくなっていたりするのはそういうことである。 …もちろん例外もあるのだが、人間の心理的構造上、怒りや喜びというものは一過性であることがおおい。
[526]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:41:31 ID:zF5PHgqg 一方、静の感情は感情の起伏が小さく、収束しづらい特性を持つ。静の感情とは悲しみや妬み、そねみ、恨み そしてよかったと思う感情。 子供の頃いじめにあってしまった人物が、大人になってもその復讐心を抱いているというのはこちらの 感情であり、一方的な不利益を与えられた人物に鬱憤を晴らすほう方が無い場合、怒りという感情は 恨みや悲しみに変換されてしまう。 解消の方法は静と動とは先に書いたとおり実は可逆反応であるため、誰かに愚痴ったり ほかの事に精力を傾けることでその糞詰まりのような状態を無理やり爆発させ、その揺り戻しで 通常の状態へ戻すことであるのだが… シェリル・ノームの周りの人物は全員シュナイダーの息の掛かった人物。つまりは四面楚歌の状態が この6ヶ月、永遠と続いていたのだ。 シェリル「……今更謝られたって……」 まだ若い歌姫は俯きながら、ちいさな…本当に小さな声でそう答える。
[527]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:42:31 ID:zF5PHgqg シュナイダー「…すまない。遅くなってしまったのにはわけが…」 謝ると決めたからには自身が本当は悪いと思っていなくても、頭を下げる。シュナイダーには まだそれくらいの度量は残っていた。 シェリル「わけってなんですか!今まで放っておいて、たった一言ゴメンといわれて…、 私は、私はどうすればいいんですか!?この心のもやもやは貴方にとってそのていどなのですか!」 目に大粒の涙を溜め、今にも泣きそうな…いや既に号泣にも近い声で泣きじゃくりながらそう叫ぶ。 シュナイダー「すまない。本当はもっと早くに来るつもりだったが、シェリルが落ち着いてからに しようと」 シェリル「そんな言い訳はききたくありません!どうせならば放っておいてくれればいいのに! どうして今になって…いまさら……」 最後は嗚咽に変わっており、美しい顔をくしゃくしゃにさせながら言葉につまり、柔らかいカーペットに 跪くように膝を落とす。
[528]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:43:31 ID:zF5PHgqg シュナイダー(……訳を聞かれて答えたら、聞きたくないだと!?) 残念ながら女性の機微には疎いシュナイダーは、この一言でもともと高いプライドを むくりと立ち上がらせてしまうことを許してしまう。 シュナイダー「わざわざ僅かな休日を使い謝りにきた私に対し、そのような返礼を持って答える。 それがシェリル嬢の回答なのだな」 心が冷たくなっていくのが自分でも存分にわかる。 シュナイダー「…3日猶予を与える。それまでに仕度をするように」 冷徹とも言える声でそう宣言するシュナイダー。 メイド長「シュ、シュナイダー様!お待ちください、御再考を!彼女には私からも十分に反省を させますので!」 まさかここまで話がこじれるとは思っていなかったメイド長は思わずシュナイダーに思いなおすように 言葉をかける。
[529]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:44:33 ID:zF5PHgqg シュナイダー「私の言葉が聞こえなかったか?」 だが、長年仕えてくれた年上のメイド長に対し、絶対零度の言葉で突き放す。 メイド長「し、しかし!」 シュナイダー「私の言葉が聞こえなかったのかと聞いている!!」 なおも食い下がろうとするメイド長に対して…今まで心のどこかでは姉のように思っていた人物に対し、 初めて大上段に、なんの裏無く高圧的に接する若き当主。 メイド長「………失礼しました。シェリル嬢…これ以上は私めに出来る事はございません。短い間でしたが…」 まるで小さな子供のように肩を震わせ自分の体を抱きしめるように両手を絡ませて嗚咽を続ける 少女をあやすように立ち上がらせ、ポンポンと、ついてもいない埃を払う動作で心を落ち着かせるように 彼女の体を優しくたたき、僅かな失望の色をした瞳と共に無言でドアから退場するメイド長とシェリル。 開け放たれたドアの影にはシェリルお付きのメイドであるエメレンツィアが控えており、完全に 取り乱しながらメイド長とシェリルを追いかけていくのが確認できる。
[530]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:46:00 ID:zF5PHgqg シュナイダー(……はあ…どうしてこうなったんだ) 柔らかいソファーに全身を預け、瞳を閉じながら天を仰ぐシュナイダー。 ここに来る直前まではやや気分が重かったものの、仲直りをするために来たはずだったのに、と思い起こす。 シュナイダー(だが、今回はシェリルがいけないんだ。パトロンたる自分に、あそこまで反抗する という事はこうなる事を覚悟していたからなのだろう) もちろん、シュナイダーには女性というものが時には感情が暴走し、自身で制御できなくなってしまう事が あるということを知らない。 シュナイダー(大体どうしてメイド長が私に意見するんだ。確かに小さい時は世話になった。 その引け目はあるが今では私はシュナイダー家の当主となる身だぞ。それなのにシェリルを 擁護するなんてあってはいけない話だろうに) 若き当主はそのメイド長がいたからこそ今まで健やかに偏見少なく成長できた事を忘れている。
[531]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:47:02 ID:zF5PHgqg シュナイダー(兄上も兄上だ。あの時余計な口を挟まなければわざわざ片道2時間もする こんな片田舎まで出向いてくる必要なんて無かったのに) 自らの非がないことを自身に言い聞かせるためにこの場ではほとんど関係ないはずの兄のことまで 槍玉に挙げてしまう。 ……それら全ては、自身という存在の否定であるという事にすら気付いていないカールハインツだった。 〜〜〜 それから数十分。誰一人近づかない応接室で静かに目を瞑るシュナイダーだったが… バリバリバリバリ!! 突如巨大な音が庭園を支配する。 シュナイダー「???」 ドン!! ???「カール!!カールハインツはどこだ!!!」 聞き馴染んだ声がエントランスホールから響き渡る。
[532]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:48:14 ID:zF5PHgqg シュナイダー(…兄…うえ?) 突然気恥ずかしくなるシュナイダー。何故なのか理由は解らないのだが自分の行動がとつぜん 子供っぽいそれだったのではないかと思い始めたのだ。 ベルンハルト「…ここにいたのか。入るぞ!」 答えを聞くまでも無く勝手知ったる屋敷を横断すると、つい数十分までシェリル嬢のいた 4人掛け用のソファーへと腰を下ろす。 シュナイダー「兄上…」 先の嫌な気分しか残らない問答からまだ力を回復しきっていないシュナイダーは力なく返答する。 ベルンハルト「話はヘルミーネから聞いた。」 言葉短く事のあらましをすべて知っている事を告げる兄。 バン!! シュナイダー「ッグ!!」 余計なことを!っと思う間もなく、強い衝撃が彼の頬を襲い、シュナイダーはソファーから投げ出される。
[533]銀河シュナイダー伝説:2011/08/19(金) 01:49:14 ID:zF5PHgqg ベルンハルト「今の痛みはヘルミーネの悲しみ。お前には勿体無いものだ、ありがたく貰っておけ」 そういいながら倒れこんでいるシュナイダーに近づいていき… ドン!! 腹部に強烈なつま先の一撃がめり込む。 シュナイダー「ブハァ!!!」 胃酸が逆流するような衝撃が更に追い討ちを受ける。 ベルンハルト「こいつはシェリル嬢の辛さだ。お前は何時の間に他人の辛さを感じるのがどこまでも 下手になった?…だから俺がもう一度おしえてやる!」 悶えるシュナイダーを見下ろしながらカミソリのような鋭さでそう言い放つ。 シュナイダー(本気になれば兄上など私の敵ではないというのに!なのに、何故だ!? 兄上は兄というだけで私を蔑ろにしているのか!?) シュナイダーにとって、いや、ほとんどのものにとって理不尽としか思えない暴力に対し そんな事を思ってしまう。
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0ch BBS 2007-01-24