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【Forza】Another-C_7【FIORENTINA!!】
[586]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 15:13:38 ID:??? 三杉(なになに・・・ディエゴ・ブランドー、幼くして両親を亡くした天涯孤独の天才。) 『ラ・マシアへの入寮は13歳以上が決まりだが、ディエゴは例外的に10歳で入寮を許可された唯一の選手である。 しかしスカウトされた経緯やそれまでの経歴については未発表であり、本人も頑として答えてくれない。 この事からラ・マシア、いやバルセロナにおいて最も謎多き選手として有名である。 あまりの強情っぷりに、彼が貧困層出身ではないかと勘繰られた事もあるが・・・ 学業の成績が非常に優秀である事から、知的階級以上の出身であると主張する者の方が大多数である。 特に語学に堪能で、母国語の英語は勿論、スペイン語に加え、ポルトガル語、イタリア語等も話す事が出来る。 またテニスの腕も相当な物である事から、貴族階層出身者ではないかと噂され、女性人気が非常に高い。』 三杉(これは・・・・・・) あまりに創られたようなプロフィールに三杉は疑いを禁じえなかった。 身も蓋もない言い方をすれば、強烈な胡散臭さが漂っているのである。 しかし、もしこの話が本当であるならば話題性は余り有るほどの存在… そして何より天より2物3物を与えられた規格外の天才と言う事になろう。 三杉(いや…そうとも限らないか。) マルコ・クオーレ、ファンディアス、大空翼といった天才達を思い出し、三杉は先程の考えを否定した。 天才と言うのは理屈や背景からは説明できないような才の顕れを言う。 それに対してディエゴからは(所詮記事の情報だが)何らかの背景がある事が十分窺えられた。 そう考えてみれば、このディエゴは努力型の秀才…自分と同じタイプなのでは、と三杉は印象を改める。 三杉(…そうだとしても、少なくとも僕より優秀そうではあるな。 …まあ、そこはいいか。)
[587]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 15:15:22 ID:??? プロフィールを一通り噛み砕くと、続いてプレイスタイルや実績の紹介に目を通した。 するとその前半部と後半部で、全く同一人物として結びつかない二つの特徴が三杉の注目を攫う。 『トップ下を好むディエゴは、主にインテリジェンスとテクニックで攻撃を組み立てるタイプだ。 豊富なアイディアに対してノールックパスやヒールパスを駆使するスタイルは、まるでジーコのようでもある。 細身ではあるがフィジカルは比較的強く、豊富な運動量で攻守のあらゆる場面に顔を出す… 相手にしてみれば非常に厄介な中盤の重鎮であろう。』 これが前半部である。 インテリジェンスとテクニック、パサー、運動量で攻守をカバー・・・ 三杉はこれを見て、自分と似たプレイスタイルだという印象を受けた。 『しかし勝利にこだわる所があるのか、チームの敗勢が濃くなると普段の紳士的な性格が変貌する。 闘志剥き出しにラフプレイを使い始め、相手を怪我させる事も厭わないのだ。 また相手チームの選手や審判に食ってかかる事も少なくない。 不思議な事だが、そうなった時の彼は明らかに動体視力やフィジカルが一回り以上上がっているように見える。 そして彼自身もゴールに対して貪欲になり、ミドル・ショートレンジ問わずシュートを撃ち出してくるのだ。 この時彼が放つのが、高速で地を這う様な軌道のシュートあり… 地元ではこのシュートをアグィラ・デル・オーロ(黄金の鷲)と呼んでいる。』 しかし後半部は前半部からは一変し、ラフな選手像を浮かび上がらせる。 これは自分には無い特徴・・・どちらかと言えば日向を思わせるスタイルだ。 水と油、相反する二つの性質が途中で入れ替わるのかと思うほどに、前者と後者は違っていた。 三杉(二重人格なのか・・・それともこの後半部が本性で、普段は紳士を演じているとか・・・) このような勘繰りを三杉のような者が入れてしまうほど、このディエゴ・ブランドーという選手は “謎”という大きな魅力に包まれていた・・・少なくともこの記事の中では。
[588]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 15:18:05 ID:??? バルセロナB(4−2−3−1) −−−−−−− −−−H−−− Hリネカー −−−−−−− J−−I−−F Jラーソン Iディエゴ Fアルゴス −−−−−−− −−G−E−− Gライカール Eグランディオス −−−−−−− −B−−−A− Bフェレール Aフォンセカ −−C−D−− Cクァール Dアウミージャ −−−@−−− @ゴンザレス コラムの残りのスペースには、上のフォーメーションが記されていると共に・・・ 『バルサBの選手は、バルサトップと全く同じ戦術で闘っている。 つまりテクニックが満たされれば、いつでもトップのレギュラーを張れる選手達なのだ。 バルサは頂点から底辺まで一つの哲学、一つのメンタリティが統一された稀有なチームである。 クライフが選手時代に提唱した革命は、彼が監督となった今、大きな城なって完成したのだ。 レアルがどれほどの資産を使って補強しようとも、ラ・マシアの存在によりバルサは揺るぎはしない。 戦術と連携でバルサはいつまでも戦っていけるだろう。』 ・・・と締め括られていた。 三杉は雑誌を置くと、フウーッと大きく息を吐く。 あまりにも巨視的なクライフの手腕に三杉は感嘆に包まれるのを感じていた。 選手として一流だっただけではなく、指導者・戦略家としても超一流である事を改めて知ったのだった。
[589]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 15:19:24 ID:??? 一旦ここまでです。
[590]森崎名無しさん:2011/09/05(月) 15:22:39 ID:??? 乙です ゴールデン北国シュートを使うのか
[591]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 19:26:10 ID:??? 三杉「バルセロナBか…」 硬い背もたれに身体を預け、三杉は力無く呟いた。 スペイン内戦の歴史を思えば、バルサBは間違いなくスペインではなくバルサで出てくるだろう。 勿論中には各国のナショナルチームに合流するメンバーも居るだろうが… 少なくともクラブチームの中で本気で世界一を狙える希少なチームであるのは疑いない。 選手の質という意味では…年齢制限のないA代表ならばともかく、U18となっているWトーナメントでは 間違いなく“A代表>>クラブチーム”という図式が成り立つだろう。 しかしこのバルセロナBは少々他と違うのは明らかであった。 “フィオレンティーナでWトーナメント出場する事が決まっている”三杉は、 自分達はどうなのだろうか、大丈夫なのだろうか、と答えの出ない問いに頭を悩ませる。 そしてパルマ戦を終えた後の、控室での出来事を思い出すのであった。
[592]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 19:27:11 ID:??? 〜回想・2日前 サンシーロスタジアム、フィオレンティーナ控室〜 優勝を決めただけでなく、ベストイレブンやMVPなどを輩出した三杉達。 彼等は成し遂げた成果によって、誇らしげに、和やかに控え室へと戻って来た。 だが控え室では、そんな彼等を2人の思わぬ人物が待っていたのだった。 ジョアン「諸君、よくやってくれた。 期待以上の成果を見せて貰ったぞ。」 パチパチパチ バンビーノ「コーチ・・・」 一人はメンバーの誰もが良く知る人物であった。 ジョアン・ウェンガー、このフィオレンティーナでの三杉達のコーチであり・・・ 今ここに居るメンバーをコッパ・イタリア・プリマヴェーラに挑ませた本人だ。 もう一人は三杉達の知らない顔だった。 身なりの良さや高貴な眉毛から、それなりの人物である事だけは想像がついた。 三杉「この結果はコーチのご指導の賜物ですよ。 ・・・そんな事よりそちらは?」 ジョアン「うむ・・・こちらはヴィットーリオ・トレイゼ・チェッキ・ゴーリ氏。 フィオレンティーナの会長であるマリオ・チェッキ・ゴーリ氏の御子息であり・・・ このチームの執行役員を担う方・・・所謂、フロントという奴だ。」 「!?」「フロント!?」「マジで!」
[593]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 19:28:30 ID:??? トレイゼ「フフッ、お初にお目にかかる。 いま紹介に預かったトレイゼだ、宜しく頼む。 先ず最初に言っておくが、私の事はトレイゼと呼んで貰いたい。 このヴィットーリオという仰々しい名前が嫌いなのでね。」 いきなり現れた大物に、控え室の中は騒然とする。 しかも、まるで友達にするようなフランクさで語りかけて来たのである。 当然ながら畏まる以上に驚きの感情でイッパイとなってしまった。 ジョアン「御曹司、早速本題をお願いしたいのですが。」 トレイゼ「ああ勿論・・・。 さて、諸君らはこのジョアンの指示でこの大会に出場した。 大会に参加したからには勝利を求め、優勝を目指すのは当然なのだろうが・・・ その内実として、諸君らの活躍は我々フロントへのアピールと同義であった筈だ。」 ここで一旦言葉を切り、こちらをグルっと一瞥した。 そして否定の言葉や疑問が挙がらない事を確認すると、更に続ける。 トレイゼ「・・・そして諸君らは、優勝という最良の結果を出して見せてくれた。 私もジョアンもその活躍は十分に見せて貰ったつもりだ。 ・・・そうだな?」 ジョアン「ええ、彼等はセリエAを構成するに相応しい人材へと成長しました。 私の指導者としての矜持に賭けて保証しましょう。」 「おおっ!」「っしゃ!」「やった・・・やった・・・」
[594]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 19:30:04 ID:??? 「おおっ!」「っしゃ!」「やった・・・やった・・・」 厳格なジョアンから、思いも寄らぬ手放しの絶賛。 メンバー達は嬉しさを抑えられなかったようで、口々に喜びの言葉を漏らした。 ・・・が、ジョアンの厳しい眼光により、それも直ぐに静まる。 話はまだ続くという事である。 トレイゼ「それで・・・これだけの実力を示してくれたキミ達との契約を私は検討している。 取り敢えずはリザーブチーム・・・という事にはなるが。」 ざわざわ・・・! ざわ! ざわざわざわ! ざわざわ・・・! 一瞬静かになった控え室が再び騒然とした。 三杉達にとってはまさに予想外の、うますぎる話である。 トレイゼ「ただ、一つだけ条件がある。 来年Wトーナメントが開催される事は諸君らも知っていようが・・・ 私はその大会にフィオレンティーナユース・・・つまり諸君らを出場させたいと思っている。 ゆえに、他のチームでのWトーナメント出場を考えている者は諦めて貰いたい。」 ・・・と、最後にミソがついた。 いや、ミソと言うほど悪い条件ではない。 少なくとも、フィレンツェに集う前はセリエAでプロになるなどと夢でも不可能だった彼らにとって・・・ 引き換える条件として考えるには、そう酷い物とは言えない筈だった。
[595]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/05(月) 19:33:19 ID:??? しかし今度は先程とは違い、メンバーから質問が飛んできた。 バンビーノ「・・・他のチームでWトーナメント出場を考えている人間はどうなりますか?」 ジョアン「放出・・・という事になるな。 数日の猶予の後、今の寮からも出て貰う事になる。 これは同時に私との契約も終了する事を意味する。 その前に、あと1仕事だけやって貰う事が残っているが・・・ それは後で話すとして、どうだ、諸君らの中でここで終わりにする者はいるか?」 質問に対してはジョアンが横から説明をした。 クラブとの契約とジョアンとの契約、2つある事を思い出させるためであろうか。 そしてその回答と共に、彼は三杉達へと問い掛けた。 ・・・それに対し、迷い無く2つの手が上がる。 マルコ「バンビーノ・・・。」 新田「中山さん!?」 その手の主はバンビーノと中山・・・いずれもフィオレンティーナの中核となっていた2人である。 この2人から手が上がった事に、他のメンバーから動揺の声が漏れた。 そして三杉は・・・
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0ch BBS 2007-01-24