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【運命の扉】ファイアーモリブレム34【開かれるとき】
[585]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:05:22 ID:??? 11人分のスパイク類を箱詰めにして抱えていく、見かけ以上に力持ちの青年をエストは笑顔で見送ったのだった。 イスラス「……ブツは用意できたぞ」 町外れの木陰で待っている仲間たちに、イスラスは先程買ってきたユニフォームなどを渡していた。 ストラット「おおー。俺たちが使っていたものとなんら遜色ないぜ。いい仕事してるじゃんか」 バビントン「ほんとほんと。この世界のサッカーの歴史は浅いって聞いていたけどなんだか安心したよ」 中山「今まで使っていたスパイクは練習でボロボロになってしまったからな。 こうして新品のものに袖を通す事で心機一転、俺たちの使命に集中できるということだ」 偽物の森崎の魔力を奪って本物の森崎の力を取り戻すべく、中山たちはアリティアの街へと侵入していた。 イスラス「それよりいい情報を得られた。例の偽物とサッカーで対戦する機会を案外簡単に得られそうだぞ」 バビントン「本当に?それじゃあこっそりプロチームに潜入して入れ替わったりとかしなくてもいいんだね?」 ストラット「さすがに公衆の面前で仮面をつけた謎のプレイヤーが何人もいたら怪しまれただろうからな…」 中山「今思えばかなり無茶な作戦だったな。絶対にバレるだろ、それ」 ガーネフ「ふぉふぉふぉ…我が魔力をもってすれば1試合の間くらい周囲の者を幻覚で惑わすくらい訳なかったのじゃがの」 中山「わっ、ガーネフさん、来てたんですか?」 漆黒のローブで身を包み、夜の風景にすっかり溶け込んでいたガーネフに気づき中山は声を上げる。
[586]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:06:55 ID:??? ガーネフ「ふぇふぇ……折角じゃから大会中は奴らの能力の偵察でも行っておくがええ。 偽物の存在に騙されておる可哀想な連中じゃが、なかなかの実力の持ち主たちじゃからのう」 中山「はい。俺達の世界に遠征に来た時も、俺の国のトップレベルの選手たちに見劣りしない動きをしてましたし」 ガーネフ「よいか皆の者。森崎の偽物は試合に負けることでサッカーに対する夢や希望が失われていく。 それに比例するように、本物の森崎の失われていた本来の力が取り戻されていく。 試合の結果次第では完全に力を奪い去ることが出来ぬかもしれぬが…… 森崎を救うためにも、どうかうまく事を運ぶよう努力するのじゃぞ」 ストラット「わかってるってじーさん。さっさと仕事を終えてミアータに会いに行きたいんだからな!」 バビントン「うん。僕も僕にできることを頑張るよ。(そしてセレインに謝るんだ。ミサンガ、自分で破っちゃっってごめんって)」 決意を固めるストラットたちを横目に、イスラスは先程エストから渡された試供品の包を開けていた。 中には『パンサー』のロゴが描かれたスポーツタオルが詰め込められていた。 イスラス「(…………センスがねぇな。アイツじゃあるまいし)」 イスラスはワールドユース大会でオランダのチームマネージャーを務めた色白の少女を思い出していた。 事故により神経を失った右足の代わりとなる、とあるポーランド人のアスリートから移植されたという 自分の右足のコンディションに常に気を使う不思議な、というよりも彼にとっては不気味な性格をした少女だった。 イスラス「(そうか。あの女店員に似たやかましさはアイツだったか……)」 今となってはすっかり過去の記憶になった懐かしい風景を思い出しながら、 イスラスは湧き上がる不快な『寂しさ』という感情に逆らっていた。 中山「(待っていてくれ森崎。お前の苦しみを、俺が必ず取り除いてみせる。それが俺の新しい夢であり、望みなんだから)」 そして中山は親友を苦しめる存在を打ち破るためにと、更に強い決意を固めて夜空の月を見上げるのだった。
[587]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:08:41 ID:??? 同時刻。アリティア城に帰ってきた森崎は妖しく輝く月を見上げつつ明日からの大会に思いを馳せていた。 森崎「(いよいよ始まる。ワールドユース以来休養を命じられていた俺の鈍っていた体を目覚めさせる絶好の機会が!)」 この大会が終われば、森崎はサッカー協会の指示に従いドイツへと渡りブレーメンの寮へと入る予定になっている。 プロクラブでの生活に自信をつけるためにも、何より前大会の雪辱を果たすためにもなんとしてでも優勝を手に入れたかった。 シェスター「よ、こんな夜更けに一人でなにをしてるんだい?」 森崎「お前たちは…ブレーメンの」 屋上のお気に入りの場所に乗り込んできたのは、合宿中文句ひとつ言わずに裏方の仕事を健気に手伝っていたブレーメンの選手たちだった。 マーガス「おいおい、気楽に名前で呼べよ。俺たちは一応名目上はもうチームメイトって扱いなんだからさ」 ビクトリーノ「長らく優勝から遠ざかっているらしいブレーメンを強くするには俺たちの力が必要らしいからな。 お前にはこの大会ぐらい楽勝に勝ち抜いてもらわないと安心して後ろを任せられんぜ」 森崎「ふ、ふん。言ってくれるな。ワールドユースで世界一になったチームの正GK相手に失礼な奴らだぜ」 シェスター「ホント、期待してるよ。俺たちが試合にも出るわけでもなくこうしてやってきたのは 森崎。お前の能力の視察を頼まれてるって側面もあるんだからさ」 森崎「……どういうことだ?」 マーガス「言った通りさ。チームのフロントがお前を取ったのはWYの決勝で見せた奇跡的なセービングに魅せられたかららしい。 あの試合のときのようなファインセーブが繰り出せるなら、移籍後即レギュラーも夢じゃないんだぜ」 ビクトリーノ「…逆に言うと、不抜けた成績だと二軍スタートは免れないってやつだ。 ユース大会の成績なんぞ、プロクラブの争いでは度外視されちまう。 現時点での実力。そして期待しうる成長性。上の方々はこれだけを見ているんだ」
[588]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:11:08 ID:??? 森崎「……実力と成長性……」 シェスター「なんだかんだでお前とは結構縁がある仲だしな。出来ればレギュラーとして同じフィールドに立ちたいのが素直な気持ちさ。 だが、俺たちはプロの選手だ。勝利を義務付けられ、大勢のサポーターに期待をかけられている存在でもある」 マーガス「森崎。遠慮はいらないぞ。お前の持ちうる全ての力を大会で発揮してこい。 そうすれば、お前はウェルダー・ブレーメンの一員として喜んで迎えられるだろう」 森崎「(なるほどね。片桐さんが意地でも俺をこの大会に出場させたいという意図がようやく分かった。 俺の実力を予めブレーメン陣営に示すことで、プロとして優位に立てるようにしろということか)」 これまでのように、裏工作やコネなどでは信頼を勝ち取ることは難しくなってくる。 何しろ相手は自分よりも年齢も実力も上のプロの先輩たちばかりなのだから。 彼らに認められ、ポジションを奪うには実力を誇示して選手としての質の差を思い知らせるほかない。 森崎「まぁ見てなよ。将来のチームメイト様の華麗なる活躍でお前たちを虜にしてやるからさ」 不敵に笑う森崎を見て、シェスターたちはにこやかな笑みを浮かべて機嫌よく手を叩く。 シェスター「ヒュー。その自信が最後までぐらつかないことを祈っておくよ」 マーガス「頑張れよ森崎。俺は夢に見てるんだ。お前がGKとなったチームでブレーメンを優勝に導く場面をな」 ビクトリーノ「(……まぁ、俺たちが呼び出された理由はそれだけじゃないんだけどな。 とにかく今は森崎が無事に大会で活躍できるよう、祈っておくだけか……)」 こうして様々な思惑を雲に乗せ、アリティアの夜は更けていく。 2つの世界のサッカーの発展を願うために開催される親善大会。 その影で密かに動く大きな野望を、森崎はまだ知る由もなかったのである……
[589]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:12:35 ID:??? 前日編 『第2回アリティアカップ』 春のアリティアの空は眩しいほどの快晴に恵まれた。 中央庭園特別グラウンドの観客席は、大会を楽しみにしていた民衆で埋め尽くされ 開幕を今か今かと待ち望むが如く、楽しげな声が辺りに響いていた。 アンナ「おー待たせ致しましたァ!ドルーア帝国との戦いに勝利したのも久しく感じる今日この頃。 復興をたどるアカネイア大陸に新たに芽吹くサッカーという文化を記念し、 今日、ここアリティア王宮においてかの英雄、森崎有三の故郷との親善大会が行われようとしています! なお、本大会の激励としてアカネイア聖王国よりニーナ王女が訪れているのでご紹介いたしましょう!」 ニーナ「本日はお日柄もよく、絶好の大会日和ですね。アカネイア王女のニーナです。 ドルーアの脅威にこの大陸が脅かされること早6年。暗黒地竜メディウスを討ち、 少しずつですが、かつての平穏と平和を取り戻しつつあるこのアリティアで 記念すべきサッカーの大会が行われると聞き、楽しみにしておりました」 アンナ「現在アカネイアでは大陸にサッカーのプロリーグを結成しようとする動きがあるらしいですね。 今大会はその足がかりとなる大事なものとなりえるのでしょうか?」 ニーナ「アリティアのマルス王子や、マケドニアのミネルバ王女の助力のもと、少しずつ形を成していますね。 聞けば、今回試合を組むことになっている日本のチームの方々もプロリーグの結成を目前に控えているとか。 互いの新たな文化の門出を祝う、実のある大会になることを願わざるを得ませんね」 アンナ「そうですね。結果はどうあれ我々を熱く燃えさせた2年前のあの大会のような白熱した試合を期待したいところです。 私達も、この3日間を実況解説という立場で見守っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしま〜す! ……といったところで、そろそろ待ちわびていることでしょう!続いて、選手たちの入場です!」 ザッザッザッザ…!
[590]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:13:40 ID:??? アンナ「一番目に入ってきたのは、今大会の主催者でありホームチームのアリティア選抜! 王宮騎士団の正騎士を中心としたこのチームに、先日従騎士から昇格したばかりの 若い力が加わったことで、いったいどんな化学反応を起こすのか期待が高まるチームです! キャプテンは前大戦においてアリティアを勝利に導いた若き勇者! 英雄王マルスの片腕として名高い、森崎有三くんを先頭に堂々とした入場です!」 森崎「(この大会はこれからの俺のサッカー人生においての大事なスタートラインだ。 絶対に優勝して、自信を持ってプロ選手として羽ばたけるようにしてみせるぞ!)」 マルス「(アリティアのみんな。長く苦しいドルーアの圧政を乗り越えてよくここまできてくれた。 彼らの頑張りに少しでも応えたい。それがこの国を統べる者としての義務であり責任なんだ!)」 アンナ「次に入場してきたのは南武フースバル!キャプテンの小豆沢くんを中心とする 若さあふれるフレッシュなチームらしいですね」 ニーナ「新たな文化の芽生えに相応しい、爽やかなプレイに期待したいですね」 早田「(この世界でサッカーをやるのにも大分慣れてきたぜ。森崎、悪いがこの大会だけは俺たちフースバルがもらったぜ!)」 新田「(俺はこの大会で結果を残し、フースバルを日本一に導く。そしてもう一度ブラジルに……アイツに会いに行くんだ)」 栗栖「(天涯孤独だった俺を育ててきてくれた教会のみんなのためにも…俺はプロ選手として成功してみせる! そうさ。あの日向小次郎のように……俺もサッカーで幸せをつかむんだ!)」
[591]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:14:47 ID:??? アンナ「続きまして、南葛ウイングスの登場です!このチームはあの森崎くんの同郷の選手が多いチームらしいですね。 かつてのチームメイトたちの邂逅、そして戦い!キャプテン井沢くんを先頭に堂々の入場です!」 ニーナ「一つ注目したいのは、サッカー強豪国の一つであるフランスからの移籍選手、ナポレオンくんですね。 今大会で最も威力が高いと称される彼の必殺シュートがどれだけの旋風を巻き起こせるか楽しみです」 井沢「(日本のプロリーグ発足…だが、これで海外組との差が縮まったとは思えない。勝つんだ。勝って俺たちの力を認めさせるんだ!)」 高杉「(俺たちはもうただの数合わせの二軍の器には収まらない!この大会で結果を残して片桐さんにアピールするぞ!)」 ナポレオン「(ワールドユースで受けた屈辱……何万倍にもしてあのフザケた野郎にお見舞いしてやるぜ!)」 アンナ「そして最後に入ってきたのは2年前の大会で準優勝を果たしたあのヒューガーお抱えのプロクラブ、東邦タイガースです! キャプテンを務める反町くんはあの日向くんの相方としてFWを務めた経歴を持つ選手らしいですね」 ニーナ「前大会では凄まじい攻撃力を誇ったヒューがーですが、このチームもその特徴を引き継いでいるのか楽しみでなりませんね」 反町「(東邦の名を連ねるチームに負けは許されない。どんな手段でも勝ちを取りに行け。 今はイタリアに居るあの男なら間違いなく言ってるだろうな… だが俺は俺なりのやり方でこの東邦タイガースというチームを優勝に導く!)」 ミハエル「(フフフ……右も左もまばゆい輝きを放つ者たちが勢ぞろいしていますね。 しかし、残念ながら最も美しい輝きを放つのはこのワタシになりそうです)」 バンビーノ「(こんな下等な連中に遅れをとるようではミランには戻れない。俺は…一刻も早くあの場所に戻らなければならないんだ!)」 アンナ「本日の第一試合、オープニングゲームはアリティア選抜対南武フースバルを予定しております。 皆様、どうか盛大な拍手と声援で選手たちを盛り上げてください!!」 ワアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!
[592]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/10/10(月) 02:16:14 ID:??? 〜アリティア選抜控え室〜 ジェイガン「よし、みんな聞け。今日の対戦相手の南武フースバルの情報を説明するぞ」 ざわざわざわ… 森崎「(これまでの試合は俺が監督を兼任してきたが…さて、ジェイガンさんの手腕はどんなものかな?)」 監督としての才能は?→!card !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→新田のシュートは強力だ。複数のマークを付けて動きを封じろ! ハート→中盤の要の小豆沢のドリブルは素早い。複数のマークは無駄になるぞ! スペード→タックルに優れる早田のいるサイドからの攻撃は難しい。逆サイドを突け! クラブ→フースバルの情報は森崎が話す。 JOKER→昨晩モロドフ殿に相談して閃いたとっておきの戦術を用意した!
[593]森崎名無しさん:2011/10/10(月) 02:22:49 ID:??? 監督としての才能は?→ ダイヤK
[594]森崎名無しさん:2011/10/10(月) 02:23:49 ID:??? バカな……有能な監督なんて優れた弟以上に存在しないはず
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0ch BBS 2007-01-24