※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
銀河シュナイダー伝説8 〜集結篇〜
[982]森崎名無しさん:2011/09/21(水) 22:37:40 ID:S7jph6+w C
[983]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:41:40 ID:bOTUfrhE リアルのごたごたと、本編後用の構想データが古いものになっていたミスを修正するのに手間取り 長い間放置してしまいました。すみません。 本日より再開します。 >>981 はい。ワカバヤシさんは中の人の想定シナリオでは銀河帝国に亡命してくるはずでした。 で、シュナイダーがイゼルローンかフェザーンに赴任していればかなりの確率で保証人として 彼を取り込むことが出来たのですが、モリサキの行動と、シュナイダーがどちらにも行かなかった事で 彼はモリサキサイドの仲間として人生は修正されることになりました。 目立てる可能性がつぶれたという観点から見れば彼にとって良いことともいえませんがw C.大気圏内の航空戦が起きるだろう。空戦能力を鍛える。 モリサキ(…大気圏内の戦闘において制空権を得たものが勝利するというのはセオリーだろう) そう考え、シミュレーターによる訓練を開始するのだった。 〜〜〜
[984]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:43:20 ID:bOTUfrhE そして慌しく時は過ぎ去り5月。 既に入隊式や一連の形骸化されたオリエンテーションも終わり、モリサキの所属する第9艦隊は 訓練も兼ねたワープ移動を繰り返し、エル・ファシルまで残り僅かな距離まで迫っていた。 モリサキ「…で、降下部隊の指揮は誰が取るんだ?」 艦隊指令であるアル・サレムが降下部隊の指揮まで取れるだけの余力があるとは思えずそんな事を 隣で地道に訓練を繰り返していたマツヤマに尋ねる。 マツヤマ「さあ?幕僚会議では既に決まっているようだけど、まだ新兵である俺たちの耳までは 入ってきていないな。ま、末端である俺たちは部下を出来るだけ死なせないように、最大限の 効率を発揮するだけさ」 モリサキ「部下…ねぇ。まあ、100人くれ!というつもりはないが、副官も含めて僅か12人。 これじゃサッカーの紅白戦も出来ねーぜ」
[985]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:44:21 ID:bOTUfrhE 慣性制御による2Gの空間の中、それでもまるで何事も無いかのように振舞うモリサキと、その中で 汗だくになりながら両手持ちの戦斧をひたすら振り回すマツヤマの会話は誰にも聞かれてはいない。 マツヤマ「まあいいんじゃないか?新米少尉という立場でも付き従ってくれる仲間というのは悪くない ものだぞ。実際は俺たちのボディーガードみたいなものらしいが」 モリサキ「金を賭けて育てた金の卵を死なせるわけにはいかないってか。…実戦経験を 知らないという意味ではそのとおりだが、気に入らないな。」 それはお前は士官学校卒だから、部下を壁にしてでも生きろと言っているようなものである。つまり、 人の生命は平等ではないといっているに思えて気持ち悪いものがある。 マツヤマ「だからこそ俺たちが彼らを守る必要があるんだろ。俺たちも生きて部下も生きる。 そして作戦も達成させる。…単純な事だろ」
[986]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:45:21 ID:bOTUfrhE モリサキ「ケッ!一々正論だな。そんなことはわかっている。わかってはいるが…最大限の効果を 得るためには、仲間を殺すという選択もある。その選択を強要された時、俺やお前にそれが出来るのか?」 マツヤマ「その質問は正確ではないな。まず絶対条件としてそうなる前の選択で正しい選択を しなければいけないということだ。仲間を見捨てるという選択肢がでない作戦を選び、結び、そして 勝たなければいけない。……と、そろそろ時間だな。半舷休息。次はモリサキの番だよ」 そう笑いながらモリサキの「意味が違いだろう」という文句の声を聞き流し、巨大な片刃の斧を 渡してくるのだった。 〜〜〜
[987]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:46:48 ID:bOTUfrhE 〜〜〜 そして6月に入る僅か数日前…ついに第9艦隊はエル・ファシル駐留軍と接触を果たす。 ゴゴーーン!!ビーーービイーービーーー!! 本来ほぼ真空空間であるはずの宇宙空間では艦内に直接的な被害が出ない限り無音である。 が、人間としての感性がどうしてもそれに慣れないため、そして危険であるという認識を聴覚をもって 直接的に知る事が出来るようにするため、ある程度の周りの状況は機械制御の合成音で危険を知らせてくる。 モリサキ「さて、では行くか。」 マツヤマ「…死ぬなよ?」 モリサキ「お互いにな」 そう短く言葉をかわすと、大型輸送艦に牽引されていた強襲揚陸艇におのおのが乗り込む。
[988]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:47:49 ID:bOTUfrhE 全く知らない者たちよりも多少は見知った仲間が近くにいた方が能率的に動けるだろうという上層部の 判断によってマツヤマ率いる第48小隊は惑星防衛管制司令部、モリサキ率いる第58小隊は そのすぐ近くにある宇宙防衛管制司令部を占領する事は事前に連絡が入っていた。 …とはいっても、僅か10数人で一つの施設を占拠できるはずは無く、そのほとんどは専門的な陸戦隊 の猛者である装甲機動歩兵隊や水上部隊、降下専門部隊などで構成されており、モリサキやマツヤマは 実際にはおまけのようなものである。 モリサキ「さてさて…見た目よりは軽いが、視界に問題があるんだよな」 揚陸艇の中、そんな文句を言いながら、自分には似合わないクリーム色のそれを着込むモリサキ。 フライング・サッカーのGK服も中々に厚手であるがフルフェイスのマスクカバーまでつけた装甲服は その比ではなく、どちらかというと瞬発力で戦うモリサキには向かないものだった。 ビルト「まあまあ少尉殿。装甲服無しではブラスターの一撃で致命傷を受けてしまいますので何卒何卒」 モリサキの言葉を聞いていた配下の1人がそんな事を言いながらパーツ分けされた装甲服を渡してくる。 モリサキ「ああ、ビルトか。あんがと」 そういいながら素直に受け取るモリサキ。
[989]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:48:50 ID:bOTUfrhE 新任のモリサキは最初のうちこそ皆に嘗められていたのだが、フライング・サッカーで小隊全員の シュートを止めるという実力を持って打ち解ける事に成功し、今の時点では指揮能力こそ不明だが 小隊長としての威厳と羨望を得ることには成功しており、目に見える問題点は既に解消させていた。 モリサキ「っと、全員いるな?」 小隊員「サー!!」 洗練された…とはいいがたいが、実用的な面では合格点のスーツを着たモリサキはここでようやく 小隊員全員の顔を見る。 モリサキ「我が小隊の目的はエル・ファシル宇宙防衛管制司令部の1階部の制圧及びその維持だ。 先行する高機動部隊が敵の航空戦力が離陸する前に空港ターミナルを占拠するだろうから上を 注意する必要はほぼ無い。しかし、1Fは他の地域から占領妨害のために敵軍の兵士がワラワラ湧いてくる 可能性もある。端末に入力された建物の見取り図は全員頭に入れているな?」 小隊員「サー!!!」
[990]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:49:50 ID:bOTUfrhE モリサキ「よし!では作戦の再確認だ。エル・ファシルの宇宙防衛管制司令部前に強制着陸のちに 第6.15.16.17.18.19.30の7個小隊が突入、我々第58小隊が殿だ。前衛は既に他の 小隊が排除しているだろうから玄関から階段まではピクニック気分で構わない。だが、7個小隊 が階段伝いに2F以降に進攻してからが我々の本番だ。至急正面入り口を封鎖。後に1Fに残った 帝国どもを粉砕する。予想しうる数は少ないだろうが、トチ狂った兵がゼッフル粒子で建物ごと 爆破してくる可能性がある。故に我々は白兵戦を持って速やかに敵軍を排除する事。質問は?」 小隊員「ありません!」 モリサキ「結構。では、全員時計をあわせろ。電波妨害してくる可能性を考慮してな。大気圏突入まで 残り30秒。街の被害を最小限に減らすためには時間が最も重要となる。1Fを押さえるという 重要性を誇りとして死を恐れず戦え!」 小隊員「サーーーーー!!!!!」 こうしてモリサキの初陣は始まるのだった。 〜〜〜
[991]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:51:01 ID:bOTUfrhE 〜〜〜 モリサキ(ちぃ!!予定通りに行かないとこうも劣勢を強いられるのか!?) 上層部の立てた作戦は悪いものではなかった。…が、あくまで悪いものではないだけであり、 決して最良のものではなかったようだ。 大気圏突入から僅か6分後には宇宙防衛管制司令部に入り込むことに成功した各小隊だが、司令部を 守る敵軍が予想の2倍近い数で待ち受けており、しかも、モリサキが僅かに懸念した『1Fさえ爆破 してしまえば労する事無く全ての敵兵を潰せる』という作戦を帝国側が実行しようとしている事にあった。 つまり、2階以降は全てダミー。おとりとしていつでも逃げ出せる僅かな部隊が配されているだけで あり、1Fに敵の主力は集中させられていたのだ。 ???「お前らは包囲されているぜよ。ええ加減に投降せえ。命だけは助けちゃるけん」 ものすごい訛りの強い声が拡声器に乗ってモリサキの耳元まで届く。どうやら敵の指揮官は 田舎ものらしい。 モリサキ「嘗めるなよ!時間さえかせげれば2階以降に向った虎の子兵団が戻ってくるんだ! それまで持ちこたえれば一気に形勢逆転だろうが!」 わざと同盟の言葉で叫ぶモリサキ。基本的に銀河惑星同盟は、銀河帝国成立前に一般的に使われていた 銀河連邦(USG)の言語を標準語としており、銀河帝国は古ゲルマン風の言語を日常的に 用いられている。言語形態としてはそこまで極端に変わるというわけではないため一般的な 士官は両方の言葉を使えるのだが、降伏勧告が同盟の言葉で話されたことによる痛烈な皮肉として モリサキは使用したのだ。 〜〜〜
[992]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:52:02 ID:bOTUfrhE 〜〜〜 中央通路の大階段に位置するモリサキ小隊の僅か十数メートル先。銀河帝国の防衛小隊が そこに位置していた。 ミレウス「カルツどうする?敵さん降伏はOKしないようだよ?」 そこにいたのはボド・ミレウス。つい数年前までシュナイダーの率いるチーム『ハンブルク』の レギュラーMFとして、サッカー王の名を得ている人物の1人である。 カルツ「コイツは参ったねぇ。」 ミレウスの言葉に返事をするのはヘルマン・カルツ。平民である彼が幼馴染に追いつくためには 通常のルートでは不可能に等しく、その差を埋めるために最も危険な最前線勤務を志願した 奇特な人物である。 ミレウス「本来の作戦ならゼッフル粒子であの大階段に繋がっている大黒柱も破壊するはずだったんでしょ。 でないとこの強固な施設全体を崩壊させるには至らない。…強行突破するしかないかな?」 既に何度かの突撃により装甲服の一部は壊れ、彼の内臓パワーアシストの一部は上手く働かなくなっている。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24