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銀河シュナイダー伝説8 〜集結篇〜
[997]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/29(木) 23:59:07 ID:bOTUfrhE カルツ「おんし、名前は?」 自身の策を完全に読まれた人間に対し、尚且つ自身の武力に匹敵する青年に対し、僅かな興味を もちそんな質問をしてしまう。 ???「モリサキ。モリサキ・ユウゾウ少尉」 時間稼ぎとしては敵としても願っても無い事なのだろう。素直にそう答える敵少尉。 カルツ「モリサキか。ワシの名はヘルマン・カルツ。この場はきさんの勝利じゃ。じゃが、次に まみえるときはワシが勝つ。」 そう答えると、発熱しない照明弾によって退却命令を出すのだった。 〜〜〜
[998]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/30(金) 00:00:21 ID:k4paI1nw 〜〜〜 同盟軍上司「お手柄だな、モリサキ少尉」 カルツたちの小隊が引き波のように去っていった僅か数分後、まるでタイミングを計っていたかのように 戻ってきた第6小隊に身を寄せていた中隊長。前線指揮を得意とする彼は6個小隊を預かる身でありながら 常に前線へと顔を出していた。 モリサキ「いえ。命令ですから」 本当なら上層部の作戦の杜撰さを毒づきたいところだが、折角の昇進チャンスである。 自身を高く売りつけるには、自身の選択の正しさを雄弁する必要があり、そのためには直属の 上司に臍を曲げられないようにする必要がある。 同盟軍上司「そうかそうか。なんにせよ施設の被害はごく軽微で済んだのは僥倖だ。私の顔も立つしな」 空調システムと携帯型の強力ファン、通気ダクトをフル稼働させ、ゼッフル粒子の発火濃度以下まで 霧散させている一般兵をよそに、満足げな表情で死傷兵については言明せず、退却しようとする 帝国兵への掃討戦を立案するため揚陸艦に設置された急場造りの本営へと消え去るのだった。 モリサキ(………どいつもこいつも……) というモリサキの心の声は誰に聞こえることも無く霧散されながら… 〜〜〜
[999]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/30(金) 00:01:29 ID:k4paI1nw 〜〜〜 地上におけるエル・ファシル奪還作戦が満足のいく結果をむかえる頃、そのはるか上空でも決着は つこうとしていた。 アル・サレム「ファイヤー!!」 新任の第9艦隊指令は後方に位置していた同じく新任の第4艦隊指令のパストーレの出番を待つまでも なく帝国軍の駐留艦隊を蹂躙していた。 モートン「どうやら勝ちましたね」 アル・サレム「奴さんの士気が初めから低かったからな、当然だろう」 副指令の座を与えられていたライオネル・モートンの言葉に満足げに返答する司令官。 元々帝国にとっては辺境の星のひとつに過ぎなく、有人惑星といえど市民もいない、しかも兵站も 不十分というそもそも『タダで返すのは勿体無いから』という、戦略上無意味な占領を続けているという 屈折した理由をもつ星での戦いである。 結果は戦う前に決まっており、完勝という形であったとしても彼がこれをもって昇進できる…というには 武勲は足りないであろう。 もちろん彼自身それは知っているのだが、だがそれでもあの英雄を生んだ星である『エル・ファシル』の 奪還である。自然と顔は綻びこれから数ヶ月は良い夢を見れそうではあった。 〜〜〜
[1000]外伝〜銀河森崎伝説〜:2011/09/30(金) 00:02:31 ID:k4paI1nw 〜〜〜 ミレウス「負けちゃったね」 敗走する一群の中、満身創痍の彼らはまぎれていた。 カルツ「こればかりは仕方にゃあて。ワシらはワシらのできることをした。結果兵士の死亡率も 他の隊より低かし、何よりワシらはまだ生きちょる。昇進は出来んじゃろが次に繋がる戦いじゃった」 数箇所の傷とその倍の数を数える打ち身を鎮痛剤一つでごまかしている誇りだらけの彼は それでも笑いながらそう答える。 ミレウス「そっか。そうだよね。僕たちの戦いはまだ終わっていない。きっとかならずもう一度…」 旧式の巡航艦の中、ワープ直前のエル・ファシルはまるで彼らをあざ笑うかのように輝いてみえたという。 銀河シュナイダー伝説8 〜集結篇〜 了
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0ch BBS 2007-01-24