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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[136]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 14:19:40 ID:??? >>132 ラ・オツカンシャ >>133 乙あざす! 汁の助さんの事はぶっちゃけ面白レビューでしか知りませんが、インパクト凄かったです。 どの層を狙ったマンガなのか全然理解できませんが、とにかく酷いと思いました。 >>134 前スレにて別れ際に渡すと選択されたと思います。 >>135 乙感謝です。 でゅわあっ ぴゅるるるっ じゅん トロトロ こんなに淫靡な効果音が出る料理マンガは汁の助だけ!
[137]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 14:22:20 ID:??? 翌朝、2人は早くに青葉宅を後にした。 今日の午前10時過ぎにイタリアへと再び向かう便が出る。 その前にビジネスホテルに寄り、清算すると共に荷物も回収しなければならない。 弥生も起き抜けに何の準備もせずに外出する勇気はなく、結果として2人の朝は早くなった。 三杉「昨日の夜はもっと濃密な時間を過ごしたかったんじゃないかい?」 弥生「うふふ、あんまり意地悪言わないで下さい。」 移動の間にもそんな軽口を叩き合う2人… 別れの時間が徐々に近づいている訳だが、それでも気分を落とさないように在ろうとしていた。 勿論、その時が来てしまえば寂しくない筈はないのだ。 この2日間を楽しく幸せに思えていたならば尚更に…。
[138]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 14:23:21 ID:??? ≪成田空港≫ 弥生(……) 三杉(弥生…) 空港に到着すると、流石に弥生も表情に沈んだ様子を隠せなくなっていた。 話題が繋がっている時は大丈夫だが、一旦途切れるとどうしようもなくなっているようだ。 そんな弥生の様子に、三杉は改めて罪悪感を覚える。 相手に対して寂しい思いを強いるというのは中々に罪な事。 三杉だって当然寂しい思いは変わらないが、自分にはサッカーがある。 フィレンツェに戻れば仲間が居て、寂しさなど忘れてしまうような厳しい練習の日々が始まるのだ。 だが弥生には、三杉にとってのサッカーに位置するほど情熱を傾ける物はあるまい。 三杉(それを考えると…済まないよな、不公平で。 でも、少しでも僕の事を近くに感じられる物があれば違うだろうか?) ジャラッ 三杉はポケットの中に忍ばせている、装飾された鎖のような物を手で弄った。 フランスのCDGで購入したピンクゴールドのネックレス。 石などは付いておらず決して派手ではないが、細工が緻密でなかなかに美しい品である。 弥生へのお土産として買ってきたのだが、まだ自分が持っていた。
[139]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 14:25:28 ID:??? 三杉(渡す機会はあったけれど、何故だか渡しそびれて来てしまった。 …けれど、この別れ際に渡すのが実は最も良かったのかも知れない。) 三杉にしては少しばかり希望的観測的に考えていた。 けれどもタイミング如何に関係なく、弥生にとっては良かれとなる行動には違いない。 他の誰でも無い、三杉から渡される初めてのプレゼント…。 それが普段から身に付けていられる物だなんて、きたないな貴公子さすが貴公子きたない。 三杉(この辺りか…) 国際線のエントランスへ向けて歩いていた三杉は急に立ち止まる。 『どうしたのですか?』と弥生が不思議そうにこちらを振り返った。 そして三杉は… A ネックレスを手渡す B ネックレスを首に架けてあげる。 C 全身鏡に映るようにネックレスを架けてあげる。 D もう結婚しようとか言っちゃっていんじゃね? E トイレに連れ込む。おまわりさんこっちです F その他(なんか特別な渡し方をしたければどうぞ思いのたけを。) G いや、このネックレスを弥生の目の前で破壊する。(要4票) 2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白でお願い致します。)
[140]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 14:34:36 ID:6y188JkI D この甘酸っぱさに堪えられんw 次のステップへ行こう。
[141]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 14:35:08 ID:q6WDGqu+ D
[142]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 16:35:11 ID:??? えええっ!? ならネックレスじゃなくて指輪でしょw
[143]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:41:13 ID:??? >>142 そうなんですけれど、そうとも限らないと私は思います。 何よりも先ず覚悟と気持ちでしょう。 形式にこだわってしまった事によって機を逸する結果になるというも世の中にはありますしね。 人生はタイミングと心とムード作りかなーなんて思います。 ============================================= > D もう結婚しようとか言っちゃっていんじゃね? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉の頭にあったのは、弥生の寂しさを減らす為に自分に何が出来るか・・・という事だけだった。 それは今限りの事でなく、ずっと彼の頭にあった事だ。 しかしこの事を考えるのは、三杉に少なくない辛さを伴なわせていた。 何故ならば、妙案と言えるものが存在しないからである。 一緒に居てやる事が出来ないと言う、たった一つの現実があまりに大きかった。 側に居られるこの短い時間に幾ら幸せを与えたとしても、離れている間の寂しさが変わる訳ではない。 プレゼントに煌びやかな物を差し出したとしても、それは究極的には物でしかない。 ・・・普通、三杉と弥生くらいの年齢ならばこのような事まで考える必要はない。 しかし三杉は考えずには居られなかった。 既に2年分の孤独を与えてしまった事への悔恨・・・ そして弥生が悲しむ事が苦しさと成っている自分の心が、三杉に誤魔化しと妥協を許さないのだ。
[144]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:43:29 ID:??? 三杉(今の僕に出来る事があるとすれば・・・・・・) ポケットの中のネックレスを握り締め、こちらを向いている弥生の瞳を真っ直ぐに見つめた。 病気の自分を傍らで常に支え、どんな厳しい態度にも去って行く事はなく、 異常な類の愛情も全て受け止め、長い寂しさに負けて心変わりする事のなかった・・・ その身に持つ全ての愛情を自分に捧げてくれた弥生は、三杉には輝いて見えていた。 三杉(僕が持つ全ての覚悟を以って、弥生に安心をあげること。) その結論を出した時、三杉の腹は完全に据わった。 同時に心がフッと軽くなるのを三杉は感じた。 三杉「(こんな事なら、最初から指輪を買っておけば良かったかな。 ・・・でも、それでも。) 弥生、ちょっと目を瞑ってくれるかい?」 弥生「えっ・・・あ、はい。 これでいいですか?」 三杉「うん、良いと言うまで開けてはいけないよ。」 『開けたらお仕置きだよ』と付け加え、三杉は弥生の背後に回る。 ポケットの中のネックレスを取り出し、ファサッと広げるや否や弥生の首に回して止め口を止めた。
[145]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:44:29 ID:??? 弥生「ひゃうっ・・・な、なんですか・・・?」 三杉「まだ開けちゃダメだ。」 弥生「うう・・・・・・はい・・・」 困惑する弥生の両肩に手を乗せ、90度に方向転換を促した。 そこには全身が映るほどのミラーが取り付けられた柱があった。 三杉は弥生の肩に手を乗せたまま、耳元で囁く。 三杉「もう開けていいよ。」 弥生「は、はい・・・・・・」 三杉の言葉に従って弥生は目を開け、鏡の中の自分と対面した。 鏡の中の弥生は暫し目をパチクリとしていたが、やがて視線を首もとに落とした。 僅かに桃色を呈した金式のネックレスを左手に取り、虚像ではない実物をその目で確認する。 そして振り返りながら、戸惑いがちに三杉に問い掛けてくるのだった。
[146]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:45:45 ID:??? 弥生「あの・・・あの、これって・・・」 三杉「ふふ、もう少し早く渡そうと思っていたんだけどね。」 弥生「これを・・・私に・・・?」 ジワ 三杉「待って、まだ早いよ。」 初めてのプレゼントに目を潤ませようとするのを慌てて止め、三杉は弥生の右手を取った。 そして弥生から一瞬たりとも目を離す事なくひざまずき、こう告げたのだ。 三杉「弥生、僕と結婚してくれないか?」 弥生「・・・・・・・・・」 ポカーン 三杉「勿論今すぐは無理だ・・・御両親への挨拶も儘ならないしね。 ・・・でも1年半、遅くとも2年後には君の事を正式に迎えに来させて欲しい。」 弥生「え、えっと・・・あの・・・その・・・」 突然の不意打ちのようなプロポーズに、弥生はオロオロとした様子を見せた。 彼女にとって本当に現実離れした・・・欠片も予想していなかった事が起こったからであろう。 大半の少女としてはまだ夢の中に見ているような出来事に、弥生の現実はまだ追いついていないのだ。 しかし三杉は焦る事なくその瞳を貫き続け・・・そして最後にもう一言、こう伝えた。 三杉「後悔させないよ。」
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0ch BBS 2007-01-24