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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[141]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 14:35:08 ID:q6WDGqu+ D
[142]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 16:35:11 ID:??? えええっ!? ならネックレスじゃなくて指輪でしょw
[143]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:41:13 ID:??? >>142 そうなんですけれど、そうとも限らないと私は思います。 何よりも先ず覚悟と気持ちでしょう。 形式にこだわってしまった事によって機を逸する結果になるというも世の中にはありますしね。 人生はタイミングと心とムード作りかなーなんて思います。 ============================================= > D もう結婚しようとか言っちゃっていんじゃね? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉の頭にあったのは、弥生の寂しさを減らす為に自分に何が出来るか・・・という事だけだった。 それは今限りの事でなく、ずっと彼の頭にあった事だ。 しかしこの事を考えるのは、三杉に少なくない辛さを伴なわせていた。 何故ならば、妙案と言えるものが存在しないからである。 一緒に居てやる事が出来ないと言う、たった一つの現実があまりに大きかった。 側に居られるこの短い時間に幾ら幸せを与えたとしても、離れている間の寂しさが変わる訳ではない。 プレゼントに煌びやかな物を差し出したとしても、それは究極的には物でしかない。 ・・・普通、三杉と弥生くらいの年齢ならばこのような事まで考える必要はない。 しかし三杉は考えずには居られなかった。 既に2年分の孤独を与えてしまった事への悔恨・・・ そして弥生が悲しむ事が苦しさと成っている自分の心が、三杉に誤魔化しと妥協を許さないのだ。
[144]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:43:29 ID:??? 三杉(今の僕に出来る事があるとすれば・・・・・・) ポケットの中のネックレスを握り締め、こちらを向いている弥生の瞳を真っ直ぐに見つめた。 病気の自分を傍らで常に支え、どんな厳しい態度にも去って行く事はなく、 異常な類の愛情も全て受け止め、長い寂しさに負けて心変わりする事のなかった・・・ その身に持つ全ての愛情を自分に捧げてくれた弥生は、三杉には輝いて見えていた。 三杉(僕が持つ全ての覚悟を以って、弥生に安心をあげること。) その結論を出した時、三杉の腹は完全に据わった。 同時に心がフッと軽くなるのを三杉は感じた。 三杉「(こんな事なら、最初から指輪を買っておけば良かったかな。 ・・・でも、それでも。) 弥生、ちょっと目を瞑ってくれるかい?」 弥生「えっ・・・あ、はい。 これでいいですか?」 三杉「うん、良いと言うまで開けてはいけないよ。」 『開けたらお仕置きだよ』と付け加え、三杉は弥生の背後に回る。 ポケットの中のネックレスを取り出し、ファサッと広げるや否や弥生の首に回して止め口を止めた。
[145]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:44:29 ID:??? 弥生「ひゃうっ・・・な、なんですか・・・?」 三杉「まだ開けちゃダメだ。」 弥生「うう・・・・・・はい・・・」 困惑する弥生の両肩に手を乗せ、90度に方向転換を促した。 そこには全身が映るほどのミラーが取り付けられた柱があった。 三杉は弥生の肩に手を乗せたまま、耳元で囁く。 三杉「もう開けていいよ。」 弥生「は、はい・・・・・・」 三杉の言葉に従って弥生は目を開け、鏡の中の自分と対面した。 鏡の中の弥生は暫し目をパチクリとしていたが、やがて視線を首もとに落とした。 僅かに桃色を呈した金式のネックレスを左手に取り、虚像ではない実物をその目で確認する。 そして振り返りながら、戸惑いがちに三杉に問い掛けてくるのだった。
[146]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:45:45 ID:??? 弥生「あの・・・あの、これって・・・」 三杉「ふふ、もう少し早く渡そうと思っていたんだけどね。」 弥生「これを・・・私に・・・?」 ジワ 三杉「待って、まだ早いよ。」 初めてのプレゼントに目を潤ませようとするのを慌てて止め、三杉は弥生の右手を取った。 そして弥生から一瞬たりとも目を離す事なくひざまずき、こう告げたのだ。 三杉「弥生、僕と結婚してくれないか?」 弥生「・・・・・・・・・」 ポカーン 三杉「勿論今すぐは無理だ・・・御両親への挨拶も儘ならないしね。 ・・・でも1年半、遅くとも2年後には君の事を正式に迎えに来させて欲しい。」 弥生「え、えっと・・・あの・・・その・・・」 突然の不意打ちのようなプロポーズに、弥生はオロオロとした様子を見せた。 彼女にとって本当に現実離れした・・・欠片も予想していなかった事が起こったからであろう。 大半の少女としてはまだ夢の中に見ているような出来事に、弥生の現実はまだ追いついていないのだ。 しかし三杉は焦る事なくその瞳を貫き続け・・・そして最後にもう一言、こう伝えた。 三杉「後悔させないよ。」
[147]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:47:34 ID:??? 弥生「・・・・・・!!」 ブワッ この言葉によって、弥生の涙腺が先ず崩壊した。 そして彼女は何も言葉を発する事が出来ず、ただ軽い嗚咽と共に頷いた。 三杉は初めて安堵に力を抜き・・・そして弥生の右手の甲に口付けるのだった。 弥生「うぅ・・・ふえぇ・・・」 三杉「いけない子だね、こんな場所でそんなに泣いて。」 弥生「だって・・・ふぇぇぇん・・・・・・」 三杉は立ち上がると弥生の抱きしめ、両目から零れる涙を口ですすってあげた。 ここまでのやり方に少しキザが過ぎるかもと思わなくは無かったが、 相手にとっては一生に一度(でなくちゃヤバイ)の事である。 その記憶にシッカリ刻み付け、忘れられないような感動的な物としなければならないのだ。 三杉(エンゲージリングは無い・・・と言うか買うお金もなかったけど、不味いプロポーズではなかったかな。) なあ弥生、今度会う時は2人で銀座に指輪を買いに行くとしよう、約束だ。」 弥生「そんなのいいよ・・・言葉だけで、もう・・・・・・・・・」 三杉「ダメだよ、約束は出来る時にしておく物だ。」 弥生「・・・・・・うん・・・」 コクリ
[148]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:49:00 ID:??? こうして三杉は弥生にへのプロポーズを遂げたのだった。 これから三杉は再びイタリアへと旅立ち、弥生は一人日本に残される・・・ しかし三杉の決意と愛情は彼女に十分伝わっている筈である。 これから弥生はどんなに寂しい夜であっても、不安に脅かされる事だけはない。 きっと光と影なんて同じようなもので 少し目を閉じれば ほらね おのずと見えるさ 喜びの裏にある悲しみも 苦しみの果てにある希望も どんなに遠く離れていても 僕らはいつでも側にいる 例えば君が挫けそうな日には 愛してくれる人がいる事を思い出して 全ては偶然なんかじゃなく 全ては必然なことばかりかも知れない どんなに遠く離れていても 僕らは同じ空の下で いつかあの日夢見た場所へと 旅する同士だって事を 忘れないで
[149]森崎名無しさん:2011/10/05(水) 19:50:08 ID:??? 翼が早苗に「迎えに行くよ」的なプロポーズしたのって原作ではいつだっけ? キャプ森ではもうしてるのかな
[150]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/05(水) 19:54:40 ID:??? ・・・と、寒気がしつつ身体も痒くなるような感じで一旦ここまでです。 次回は飛行機に乗る三杉のシーンからです。 自分の身体に違和感を感じる三杉・・・その頃、極めて近く限りなく遠い世界では異変が起こっていた。 一部の人間にだけ、しかし世界中で観察された違和感は、すぐに何事もなかったかのように収束するが・・・ そんな感じで次回も宜しくです、さよならー
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0ch BBS 2007-01-24