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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[226]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:42:07 ID:??? ピキッ・・・・ ・・・否、空間は切り裂かれていた。 ・・・・・・・・・様に見えた。 レミリア「この悪戯は貴女の仕業? 答えなさい、スキマ・・・!」 焼けるような視線でレミリアが睨みつけた空間は、徐々にその裂け目を広げて行き・・・ パクリと開いた裂け目、無数の目玉と漆黒の中から、人の形をした膨大なエネルギーが姿を現した。 スキマ妖怪という通称で知られる八雲紫である。 紫「誓って言うわ、今ここに居る私がやったのではない。」 レミリア「貴女以外の誰にこんな事が出来る!? しかも都合良く私の私室にやってきておいて!!」 紫「私はこの異変を元に戻すために来ただけよ。 トリガーとなった貴女を媒体にしてね。」 レミリア「人の能力を勝手に2度も使わせるとでも!?」 いきり立ったレミリアが、もはや我慢ならぬという勢いで紫に飛び掛ろうとした時・・・ レミリアは信じられぬ光景を目にして、その動きを抑えた。 紫「お願いします・・・協力して下さい。」 レミリア(スキマが・・・! この大妖が私に頼み乞うているですって!?)
[227]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:43:18 ID:??? その万能無敵な能力も然ることながら、何手も先を見通す頭脳を持ち・・・ 常に冷静に微笑を浮かべる『胡散臭い』という言葉の代名詞、八雲紫。 その紫が神妙な顔で誰かにお願いを乞うというこの光景は、レミリアならずとも誰も見た事が無い物だった。 これを見てしまったレミリアは、内包していた怒りを興味へと変換する事にした。 ・・・膨大な精神力を必要とする作業ではあったが。 レミリア「判った、協力する事にするわ。 ただし全て説明しなさい。」 紫「感謝するわ。」 端的に礼を告げ、紫はレミリアに手をかざす。 レミリアの持つ『運命を操る程度の能力』・・・今しがた操られた運命を逆流させる作業に入った。 紫「・・・・・・」 レミリア「・・・やはり解せないわね。 対象が私である事を抜きにしても、 貴女以外にこんな事を出来る妖怪が存在するとは思えないわ。」 紫「・・・レミリア。 貴女は普段、自らの持つ『運命を操る程度の能力』を自分の中に留めている。 貴女の能力はノルマル・オープンだから・・・そうしなければ近付く者全てが変わってしまう。」 レミリア「・・・・・・」
[228]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:44:27 ID:??? 紫「・・・貴女が最後にその能力を使ったのは、この館のメイド長に対して。 倫敦の殺人鬼、銀のナイフを操るヴァンパイアハンター、時間を止める吸血鬼・・・ 貴女は多世界に存在するメイド長の運命を一つにした。 ・・・それが貴女の能力の本質。」 レミリア「そんな事はお前に言われるまでもない、結論を話せ。」 紫「慌てないで。 確かに私の『境界を操る程度の能力』なら、貴女の能力のON-OFFを操る事くらい出来る。 ・・・けれど私は、この大切な幻想郷を揺るがすような異変を起こす気は毛頭ないわ。」 レミリア「・・・・・・チッ!」 紫「私ではない・・・。 けれど、それを行ったのは私と同じ能力を持つ者よ。」 レミリア「それは誰だ! 何処に居る!?」 紫「多世界に存在する私ではない私・・・その一人よ。 何処に居るかは探しているけれど、どうしても見つける事が出来ないの。 強力な結界を張ったか・・・それともこの時間軸から消失したか・・・。」 レミリア「ぬぬぬ・・・じゃあ私は誰を八つ裂きにすればいいの!?」
[229]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:45:29 ID:??? 紫「・・・あの子を唆(そその)した人間。 あの瞬間、あの子の側に感じた気配は3人。 その人間の姿も見つける事がまだ出来ていないわ。 けれど必ず見つけ出す・・・そして私自身で借りを返すわ。」 レミリア「・・・フンッ。」 それから暫しの間、紫はレミリアに手を伸ばし続けていたが・・・今、ようやく下ろした。 紫「・・・終わったわ。」 レミリア「・・・全て元通りなの?」 紫「いいえ、少しだけ残滓が残ってしまった・・・量子力学の壁の影響ね。 同様に、元々の効果も完全では無かったようよ? あの世界の中で強い想いを持った存在と、同じかそれ以上に強い想いを持った多世界の一人が、 互いに惹かれ合って混ざっただけみたい。 あのメイド長のようにチャンポンではないわ。 もしも完全に戻すには、貴女をあの世界に連れて行かなければならない・・・」 レミリア「冗談じゃないわ、私の腰はそこまで軽くないの。 今日だって特別なんだからね。」 紫「分かってるわ、これ以上貴女の手を煩わせるつもりはないから。 でも・・・。」 レミリア「なによ。」 紫「・・・いいえ、それじゃまた・・・。」
[230]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:46:51 ID:??? レミリアの質問に答える事なく、紫はスッと紅魔館から消え去っていた。 レミリアは一瞬だけスキマが開いた空間を暫し睨んでいたが・・・ やがて欠伸をし、天蓋ベッドへと身体を横たえた。 『一度生まれてしまった引力は、微弱ながらも消えずに残ったまま・・・ 奇跡でも起きない限り有り得ない話だけど、再び運命が混ざる可能性はゼロじゃない。 それにあの子と・・・側に居た筈の3人は、間違いなく一つになってしまった儘・・・。 笑えないわね、本当にあの娘がもう一人の八雲紫になってしまっただなんて・・・』 スキマの中で紫は独り・・・思考を弄んでいた。 彼女にしては珍しく、心に悲しみと悔恨を抱きながら・・・
[231]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:52:14 ID:??? 本日の更新はここまでです。 次回は再び三杉達の世界に戻り、向こうの世界の人はあと10スレくらいは出てこないと思います。 『予告』 頬に涙を濡らし、嗚咽するアルシオン。 あの瞬間に彼が見た物は・・・? そして覚醒するスターバースト。 星をも砕きかねない異形の力を身につけてしまったアルシオン。 もはや彼を止める力を持つ者は誰も居ない。 ってな感じでお楽しみに〜さよなら〜
[232]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:57:06 ID:??? 追記 色々と俺設定+矛盾点も多々かと思います。 ついでに幻想キャラの言動も私は掴めておらず、イメージと異なる彼女らを書いてしまったかも知れません。 不快に思った方がいらっしゃいましたら、ここでお詫び申し上げます。
[233]森崎名無しさん:2011/10/07(金) 21:15:16 ID:??? カンピオーネ戦は人類の知るサッカーになるのだろうか…w
[234]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/08(土) 15:51:55 ID:??? >>223 アルシオンはこれまでシュナイダー、ピエールなど各国のトップエースクラスでした。 けれど今回の事で頭一つ抜けた存在になったという話です。 人類レベルなのは間違いないのでご安心下さい(笑) 他のメンバーはパルマ戦並みのレベル(才)に上がって再び相見える形になります。 12日まで更新は出来ませんが質問なんかあれば受け付けますよー
[235]森崎名無しさん:2011/10/08(土) 21:43:47 ID:??? 乙でしたー
[236]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 19:56:21 ID:??? >>285 乙感謝です、どもー。 ============================================= ≪イタリア・アレッツォ地方(?)≫ その身に稲妻を受けたかのような衝撃、目の前に浮かんでは消えるイメージ。 神秘的な感覚の全てが消失し、地に足が着いている実感を取り戻すまで… どれほど永い時間が過ぎていったのか、彼には判らなかった。 物理的な時間量としては数秒程度であったが、体感では1週間にも1ヶ月にも感じられたからだ。 世界中を見れば彼と同じような体験をした人間は何人か居たわけだが、その体感濃度は彼の方が濃かった。 境界との距離が近かったせいか、それとも鍵となる人物の側に居たせいかは判らない。 ナムリス(ここは……さっきと変らぬ世界の中心か。 どうやら計画通りには行かなかったのだな……しかし。) 周囲の風景を視認し、ナムリスは自分の居る場所が先程と変わっていない事を悟った。 自らが夢見た境界の向こう側…“ゲンソーキョー”に行けなかった事にナムリスは軽く落胆する。 しかしそれに準ずる大きな財産を得た事を、彼はちゃんと理解していた。
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0ch BBS 2007-01-24