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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[228]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:44:27 ID:??? 紫「・・・貴女が最後にその能力を使ったのは、この館のメイド長に対して。 倫敦の殺人鬼、銀のナイフを操るヴァンパイアハンター、時間を止める吸血鬼・・・ 貴女は多世界に存在するメイド長の運命を一つにした。 ・・・それが貴女の能力の本質。」 レミリア「そんな事はお前に言われるまでもない、結論を話せ。」 紫「慌てないで。 確かに私の『境界を操る程度の能力』なら、貴女の能力のON-OFFを操る事くらい出来る。 ・・・けれど私は、この大切な幻想郷を揺るがすような異変を起こす気は毛頭ないわ。」 レミリア「・・・・・・チッ!」 紫「私ではない・・・。 けれど、それを行ったのは私と同じ能力を持つ者よ。」 レミリア「それは誰だ! 何処に居る!?」 紫「多世界に存在する私ではない私・・・その一人よ。 何処に居るかは探しているけれど、どうしても見つける事が出来ないの。 強力な結界を張ったか・・・それともこの時間軸から消失したか・・・。」 レミリア「ぬぬぬ・・・じゃあ私は誰を八つ裂きにすればいいの!?」
[229]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:45:29 ID:??? 紫「・・・あの子を唆(そその)した人間。 あの瞬間、あの子の側に感じた気配は3人。 その人間の姿も見つける事がまだ出来ていないわ。 けれど必ず見つけ出す・・・そして私自身で借りを返すわ。」 レミリア「・・・フンッ。」 それから暫しの間、紫はレミリアに手を伸ばし続けていたが・・・今、ようやく下ろした。 紫「・・・終わったわ。」 レミリア「・・・全て元通りなの?」 紫「いいえ、少しだけ残滓が残ってしまった・・・量子力学の壁の影響ね。 同様に、元々の効果も完全では無かったようよ? あの世界の中で強い想いを持った存在と、同じかそれ以上に強い想いを持った多世界の一人が、 互いに惹かれ合って混ざっただけみたい。 あのメイド長のようにチャンポンではないわ。 もしも完全に戻すには、貴女をあの世界に連れて行かなければならない・・・」 レミリア「冗談じゃないわ、私の腰はそこまで軽くないの。 今日だって特別なんだからね。」 紫「分かってるわ、これ以上貴女の手を煩わせるつもりはないから。 でも・・・。」 レミリア「なによ。」 紫「・・・いいえ、それじゃまた・・・。」
[230]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:46:51 ID:??? レミリアの質問に答える事なく、紫はスッと紅魔館から消え去っていた。 レミリアは一瞬だけスキマが開いた空間を暫し睨んでいたが・・・ やがて欠伸をし、天蓋ベッドへと身体を横たえた。 『一度生まれてしまった引力は、微弱ながらも消えずに残ったまま・・・ 奇跡でも起きない限り有り得ない話だけど、再び運命が混ざる可能性はゼロじゃない。 それにあの子と・・・側に居た筈の3人は、間違いなく一つになってしまった儘・・・。 笑えないわね、本当にあの娘がもう一人の八雲紫になってしまっただなんて・・・』 スキマの中で紫は独り・・・思考を弄んでいた。 彼女にしては珍しく、心に悲しみと悔恨を抱きながら・・・
[231]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:52:14 ID:??? 本日の更新はここまでです。 次回は再び三杉達の世界に戻り、向こうの世界の人はあと10スレくらいは出てこないと思います。 『予告』 頬に涙を濡らし、嗚咽するアルシオン。 あの瞬間に彼が見た物は・・・? そして覚醒するスターバースト。 星をも砕きかねない異形の力を身につけてしまったアルシオン。 もはや彼を止める力を持つ者は誰も居ない。 ってな感じでお楽しみに〜さよなら〜
[232]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/07(金) 20:57:06 ID:??? 追記 色々と俺設定+矛盾点も多々かと思います。 ついでに幻想キャラの言動も私は掴めておらず、イメージと異なる彼女らを書いてしまったかも知れません。 不快に思った方がいらっしゃいましたら、ここでお詫び申し上げます。
[233]森崎名無しさん:2011/10/07(金) 21:15:16 ID:??? カンピオーネ戦は人類の知るサッカーになるのだろうか…w
[234]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/08(土) 15:51:55 ID:??? >>223 アルシオンはこれまでシュナイダー、ピエールなど各国のトップエースクラスでした。 けれど今回の事で頭一つ抜けた存在になったという話です。 人類レベルなのは間違いないのでご安心下さい(笑) 他のメンバーはパルマ戦並みのレベル(才)に上がって再び相見える形になります。 12日まで更新は出来ませんが質問なんかあれば受け付けますよー
[235]森崎名無しさん:2011/10/08(土) 21:43:47 ID:??? 乙でしたー
[236]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 19:56:21 ID:??? >>285 乙感謝です、どもー。 ============================================= ≪イタリア・アレッツォ地方(?)≫ その身に稲妻を受けたかのような衝撃、目の前に浮かんでは消えるイメージ。 神秘的な感覚の全てが消失し、地に足が着いている実感を取り戻すまで… どれほど永い時間が過ぎていったのか、彼には判らなかった。 物理的な時間量としては数秒程度であったが、体感では1週間にも1ヶ月にも感じられたからだ。 世界中を見れば彼と同じような体験をした人間は何人か居たわけだが、その体感濃度は彼の方が濃かった。 境界との距離が近かったせいか、それとも鍵となる人物の側に居たせいかは判らない。 ナムリス(ここは……さっきと変らぬ世界の中心か。 どうやら計画通りには行かなかったのだな……しかし。) 周囲の風景を視認し、ナムリスは自分の居る場所が先程と変わっていない事を悟った。 自らが夢見た境界の向こう側…“ゲンソーキョー”に行けなかった事にナムリスは軽く落胆する。 しかしそれに準ずる大きな財産を得た事を、彼はちゃんと理解していた。
[237]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 19:57:36 ID:??? ナムリス(腐海に浸食された世界、神聖土鬼帝国、世界を焼き払った巨人… シュワの墓所と教団、その技術… そして。) ナムリスは身体に力を込め、自らの肉体をまじまじと見返した。 見掛けは変わっていないが、その中身は自分の知るソレとは明らかに別物。 パワー、スピード、耐久力の全てが規格外となっている実感があった。 今ならばオルミーガと殴り合いをしてもそうそう負ける事はないのでは、と思える程に。 ナムリス(なるほど、これがヒドラの肉体という物か……。 この記憶……別のオレも、オレらしく狂っていたな。 フフ、いいじゃないか。 化け物の肉体と墓主の知識…悪くない結果だ。) 得た物をひとしきり確認して満足すると、続いてナムリスは他の者がどうなったかに気を向けた。 倒れて気を失っている少女と蒼白な顔で天を仰ぐ少年の2人だけ… 前者は宇佐美蓮子、後者はアルシオンであった。 注意深く周囲を見回したが、マエリベリー・ハーンの姿は何処にも見当たらない。
[238]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/12(水) 19:58:46 ID:??? ナムリス「メリー先輩…? 何処に居るんです、メリー先輩!?」 蓮子とアルシオンの様子も気にかかったが、彼は先ず居なくなった人間の名を呼んでいた。 マエリベリーは彼にとって、失いたくない掛け替えの無い人物だからである。 ゲンソーキョーと現世を繋ぐ最も重要な鍵、マエリベリー・ハーン。 ナムリス「(返事が無い、気配も無い…クソっ!) 蓮子先輩!! 起きて下さい!」 蓮子「う、あ……な、ナム…? ハッ)メリーは!? メリーは何処!?」 ナムリス「それが何処にも姿が見えないんです!」 蓮子「メリー…! メリーが………メリーが行っちゃった…」 ボロボロ 力無く大粒の涙を溢し出す蓮子。 困ったナムリスは要領を得ぬまま、必死にメリーの事を蓮子から聞きだしたところ… 蓮子は気を失う直前にメリーの言葉を聞いたのだと言った。 自分の無事を祈る言葉が、段々と消え入るのを蓮子は知覚していたらしい。 それが永遠の別れの言葉である予感…いや、確信を蓮子はその時に感じたという事である。
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0ch BBS 2007-01-24