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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[464]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 19:36:23 ID:??? 三杉はマルコの言葉を聞いて、思わず受話器を取り落としてしまった。 続いて身体の芯から震えが走るのを止められなかったが・・・ それを無視し、何もかも考える事をやめて駆け出した。 駆けるしかなかった。 三杉の道に立ち込める暗雲・・・これがその最初の兆しだったのかも知れない。 『・・・監督が運ばれたという病院に着くまで、僕は夢中で走っていた。 その間、色々な未来図が浮かび上がっては消えていく。 最悪の事態も想像したが、それは慌てて掻き消す。 何でもない、ストレスから来るちょっとした胃炎とか・・・ その程度の物に違いないと自分に言い聞かせ、ひた走っていたんだ。 ・・・けれど本当はとっくに理解していた。 そんな生易しい現実でない事は、先程のマルコの様子から明白だったから。 結局、病院に着くまで走る事と祈る事しか出来ない事に気がついて・・・僕は考えるのをやめた。 いつもは美しく、荘厳にも見えていたフィレンツェの夜道・・・僕達の希望となってくれた街。 でもこの日ばかりは重苦しく、この街から逃げ出したいような感覚が僕を覆って放さなかった。』
[465]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 19:37:28 ID:??? ≪フィレンツェ・中央病院≫ 三杉「ハッ・・・ハッ・・・・・・」 病院に到着した三杉は激しく息を切らせていた。 この程度の距離を疾走した所で普段ならば何食わぬ顔をしている彼だが・・・ 焦りや動揺のせいであろう、既に喉はカラカラで呼吸は苦しくなっていた。 カウンターで看護婦に“シュワーボ・アンザーニ氏”について訊ねると、館内図を出された。 奥手にある手術室にオペを行っている際中であるとの事だ。 当然病院に運ばれてきた理由・病名についても聞いたが、彼女も夜勤交代に就いたばかりで判らなかった。 それだけ聞くと、三杉は奥の手術室へと向かう廊下を走り出した。 後方では看護婦の『廊下を走らないで』という叫びが耳に入ってくる。 だが三杉は心の中で懺悔するだけで、今は走るのを止められなかった。 手術室への最後の角を曲がった三杉は、沢山の憔悴した顔を目にする。 その中に見知った顔が幾つかパッと目に入り、焦りのままに呼びかけた。
[466]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 19:38:29 ID:??? 三杉「マルコ、中山!」 マルコ「あっ・・・」 中山「三杉・・・・・・」 声をかけた2人以外にも、フィオレンティーナのメンバーの顔がザッと目に付いた。 数日振りの再会ではあったが“ただいま、おかえり”というテンプレの挨拶はされない。 彼らの顔は例外なく疲れきっており、少なくとも中山とマルコの声は消え入りそうな様子である。 三杉「監督の容態は・・・?」 マルコ「良くないみたいだ・・・脳梗塞が原因で倒れたらしいんだけど・・・。」 三杉「脳梗塞・・・」 中山「倒れた時はアイツと一緒だったから、最初の処置が早かったんだが・・・」 ブンナーク「・・・・・・」
[467]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 19:41:08 ID:??? 三杉は中山の視線の方向から、それがブンナークであった事を察する。 そのブンナークは押し黙り、頭を抱えて蹲っている。 おそらく何らかの思考の連想で、『自分のせい』とでも考えてしまっているのだろう。 だが三杉は以前に本か何かで読んだ事があった。 脳梗塞は血管の閉塞で起こる病であり、外因的な切っ掛けはほとんどない。 発症時は対処が迅速でなくては助からない・・・と。 そういう意味では、どんな理由か判らないがブンナークと一緒だったのは僥倖なのだろう。 ・・・しかし三杉は、ブンナークへ言葉をかけるのを後回しにした。 豆腐メンタルの彼を励ませるほどの余裕は三杉にも無かったし、 何より“最初の処置が早かったにも関わらず”容態が良くないという事が思考の大半を占めてしまったからである。 先着で ★三杉は誰かに聞こうと周囲を見回した→!card と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 《ダイヤ、ハート》 ジョアンの姿が目に留まった 《スペード》 トレイゼ・ヴィットーリオがこちらに近付いてきた。 《クラブ》 特に見知った顔はない。 《JOKER》 ???
[468]森崎名無しさん:2011/10/31(月) 19:42:19 ID:??? ★三杉は誰かに聞こうと周囲を見回した→ クラブK
[469]森崎名無しさん:2011/10/31(月) 20:03:14 ID:??? ブンナークに花道要素が?w
[470]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 20:47:19 ID:??? >>469 はい、そんなイメージで書いてます。 ============================================= > 三杉は誰かに聞こうと周囲を見回した→ クラブK > 《クラブ》 特に見知った顔はない。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉は不明瞭な情報で不安な儘にさせられる事を嫌った。 不十分な知識の中だけでは疑問が不安を増幅し、心を荒ませてしまう。 監督の為に何かが出来るわけでもない今、三杉がやらなければならないは仲間達を力づけること。 落ち着かせ、励まし、力づけ・・・誰一人自暴自棄にさせる事なく監督の無事を祈ることだった。 その為にまず、三杉は自分が安心したかった。 いや、安心せずとも良い・・・少なくとも正しい情報を知りたかった。 安心があれば、人は希望に目を向ける事が出来る。 希望が無くとも、情報があれば人は腹を据える事が出来る。 だが情報すら与えられないと、人の心は憔悴の沼の中を溺れるだけしか出来ない。 どれほど責任感が支えようとしても、そんな状態で長時間耐えられるように人は出来ていない。
[471]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 20:48:26 ID:??? 三杉(誰か知ってそうな人は居ないか・・・) キョロキョロと周囲を見回す三杉。 だがそこに見知った人物の顔は無く、誰もが例外なく憔悴した顔で祈っているだけだった。 何人かに声をかけたが、まともに取り合ってくれる人物は誰も居なかった。 仕方なく三杉は看護婦や医者を呼び止めて話を聞こうとしたが、救急患者であるアンザーニの状態を 判断した医師はオペの際中であり・・・詳細を説明できる者は一人も居なかった。 三杉(クソッ! 何だよ? 監督の状態が何故良くないというんだ? 倒れた時にブンナークが傍に居て、そのお陰で初動が早かったのではないのか?) 不安の一切が解消されない状況、徐々に三杉の心は苛立ちでささくれていく。 当然ながらキャプテンとしての責務も果たすどころではなく、周囲に焦燥を知らせていた。 普段冷静なキャプテンであり博識でもある三杉の動揺は、チームメイトにも当然伝播する事になっていた。 焦燥は尚も膨れ上がり、選手達の心をガリガリ削り続ける事になったのである。 ※次戦テストマッチにペナルティが発生する事になりました。
[472]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 20:49:50 ID:??? 三杉が病院に到着してから100分が経過していた。 “手術中”のランプは消える事なく、赤い嫌な光を発生させ続けている。 三杉(もう何時間も経った気がするのに・・・・・・手術はまだ終わらないのか?) 監督の無事を祈る時間と、不安によって訪れる嫌な想像を掻き消す時間に比率は約3:1。 もしもの事を思わず考えそうになるが、その時は血が出そうなほど拳を強く握り、不安を痛みで誤魔化していた。 ・・・そんな時、向こうの角からコツンコツンと複数の足音が聞こえてきた。 顔を上げてそちらの方向を向くと・・・白衣を着た医者と、ジョアンコーチが歩いて来ていた。 三杉「ジョアンコーチ・・・」 三杉がその名を口にしたのを皮切り、手術室の前に居た人間が一斉の言葉を発し出した。 「コーチ・・・」「コーチ、監督が・・・!」「どうしたら・・・」と不安そのままの声が響き渡る。 それを受けたジョアンは表情に弱気な顔を見せず、こう口にしたのだった。 ジョアン「お前達・・・選手もスタッフも今日はもう寮に戻れ。 まだ手術は3〜4時間かかる、このままではお前達が倒れるぞ。」 冷たく聞こえるくらいの冷静さで、ジョアンはこれを言ってのけた。 まるで監督の事を心配していないのではないか、と疑ってしまいそうなジョアンの態度に三杉は・・・
[473]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/10/31(月) 20:51:14 ID:??? A 反発する。 手術が終わるまで待つぞー。 B 受け入れる。 一旦寮に戻って皆で休む。 C 折衷案。 仲間は寮に戻らせ、自分はキャプテンとして残りたいと主張する。 D それはともかくとして、まずは聞きたい事がある。 E そんな大人修正してやる。 F そ の 他 2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。) ******** 本日の更新はここまでです。 今週も宜しくお願い致します。
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0ch BBS 2007-01-24