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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[713]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/16(水) 18:28:03 ID:??? >>712 まあこんな状況でどうなるかは、なかなか予想できませんよ。 ============================================= > 三杉のお誘い→ スペード8 > 《スペード》 すげなく全員に断られた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 何人かに声をかけてみたところ、よく眠れていないのか、目に隈をつくっている者が少なくなかった。 返答についても予想していた通り、済まなそうに断るという物ばかり。 『こんな状況で無理に練習しても怪我をするのがオチかも知れない・・・』 そう思い始めていた三杉は、彼らに特に強く勧める事はせず・・・ せめて身体をほぐしておくように、とだけ告げて引き下がった。 また唯一良い返事の期待された新田にも、昨夜がオーバーワーク気味だったからと断られた。 『試合が明日だから疲労を残したくない』という言の判る三杉は、これも簡単に受け入れるのだった。 三杉は『自分自身こそが、気を紛らわせる為に身体を動かしたかったのでは』と思い・・・ 少し気持ちを沈ませながら、軽いロードワークを一人でこなしたのだった。
[714]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/16(水) 18:32:22 ID:??? <アウストラーダA1・アルピーノ付近> ネアポリスとミラノを結ぶアウストラーダA1。 太陽道路と呼ばれ、イタリアを代表するこの長大なハイウェイを一台の車が疾走していた。 朝早くという時間帯の影響で他の車影は少なく、また速度制限に無頓着な国柄からなのか… その車のエンジンは150km/hrの快速を絞り出している。 日本人の普通の感覚であれば、身体に緊張を覚えるくらいのスピード。 しかし車内の3人の人物は、緊張するでもなく、スリルに興奮するでもなく、 退屈そうにただ夜の景色が過ぎ去っていくのを眺めているのだった。 プロシュート(フィレンツェまで残り400か・・・ 到着まではまだまだ3時間ってところだろうな。) 目的地までの距離が表示された看板を目にし、3人のうちの1人が苛立ちと共に溜め息を吐いた。 暗殺チームの仲間であったソルベとジェラートの斬殺死体に対面してから何日になるだろうか・・・。 プロシュートらのボスへの憤怒は既に押し止められぬ物になっていた。 そんな頃にプロシュートへ一通の封筒が届けられる。 ボスに娘が存在しているという情報と、その住処と目される場所が幾つか描かれた手紙・・・。 9割以上罠と疑いながらも、万が一の可能性を求めてその場所を一人で当たったプロシュート。 その中の一軒・・・ウナというネームプレートが出されていた家が無人であった時、 9割を越えていた彼の疑いは、半信半疑へと変わった。 判る者には一目で判る、明らかにマフィアの手によって為された家捜しの痕跡・・・ そして組織の老幹部であるヌンツィオ・ペリーコロが、このタイミングで消息を掴めなくなていった。 ペリーコロがボスの娘を匿って姿を消した可能性が、プロシュートの頭に抱かれたのである。
[715]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/16(水) 18:33:39 ID:??? プロシュート(あの手紙を早くにリゾットに見せ、チームで動けていたら・・・クソッ!) マフィアの・・・しかも暗殺を生業とするチームの構成員として、彼の慎重さは正しかったと言える。 しかし情報を疑った為に、ボスへと繋がる手掛かりをむざむざ見逃す事になった・・・ このたった一つの致命的な結果がプロシュートの心を苛立たせた。 それから程なく、同じ封筒がプロシュートの元に再び届いた。 今度は迷い無くリゾットへ内容を見せ、経緯を説明したプロシュート。 リゾットもプロシュートがそうであったように、手紙に対して強い疑いを示したが・・・ 最終的に内容を追う事に対しては認め、チームのバックアップ体勢を整えたのだった。 プロシュートは、組織の一支部・・・そこから無数に枝分かれしたグループの中の一つ、 そのグループのチームリーダーに面会し、説得を図り・・・ 他のメンバーは、ウナの家に赴いて写真という写真を全て回収した。 そして今、プロシュートは回収した数枚の写真を手に、 弟分のペッシと・・・それから彼が説得した協力者と共に、フィレンツェへと向かっていた。 情報の続きと、代価である依頼を聞く為に・・・である。 ********** 本日はここまでとします。 ジョジョ5部が好きな方は、暫くこのスレを脳内ヨガスルーして頂けたらと思います。 原作レイプになりそうなゲロ以下のにおいが既にプンプンしていますので・・・。
[716]森崎名無しさん:2011/11/16(水) 18:37:49 ID:??? カンピ乙ネ! ……サッカーそっちのけの選択肢繰り返した挙句JOKERもしくはクラブAが出たりしたらスタンド使いになれるんじゃw
[717]森崎名無しさん:2011/11/16(水) 20:33:52 ID:??? カンピ乙ネ!
[718]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 17:50:53 ID:??? >>716 いやー、異能生存体って凄まじい能力ですよね。 リスクレベルを操るスタンドとか言っても良いのでは…とかスレ主はスレ主は呟いてみたり。 >>717 その乙に返せるだけの感謝の言葉を、私はまだ持っていない…! ============================================= 過去の経緯、その流れの一連を順に再生し終えたプロシュート。 このまま未来についての予想、シミュレーションに移行しようと考えていた。 ペッシ「ねえ兄貴ィ…。」 プロシュート「………なんだ?」 その矢先、隣で運転している弟分のペッシが話しかけてきた。 ここからまさに思考を働かせようとしたタイミングである。 思考を阻害されたプロシュートは3秒少々沈黙し、やや不機嫌そうな反応をペッシに返した。 ペッシ「いや…あの。 こんな十数枚の写真が一体なんになるんですかねぇ?」 プロシュート「んなこたぁ行ってみなけりゃ判るわけがねーだろ?」 ペッシ「いや…そーなんすけど……信用できんですかい、その手紙は?」
[719]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 17:52:07 ID:??? プロシュート「ま、信用出来るかどうかは会ったその場で判断する事だがよ… 現実問題“ペリーコロ”が消え、ボスの素性への道筋は断たれた。 …つまりオレ達に残された当ては、この手紙の主だけっつーわけだ・・・判るな?」 ペッシ「むむ…。」 プロシュート「ボスの正体に辿り着くためのチャンスがこれしかねえっつーんならよ・・・ 腕の1本や2本引き換えにしても食らいつく、それがオレ達のチームだろ。」 ペッシ「・・・へっ、そーでした。 判りました、兄貴がそこまで言うならオレも覚悟を決めますよ。 何が起こっても・・・たとえ罠だったとしても、オレが網を全て引き千切りゃいい事です。」 プロシュート「フッ・・・。」 自分への鼓舞でも大口でもない・・・淡々と自分のやるべき事を述べたペッシ。 以前のようなマンモーニとはすっかり見違えた弟分に、プロシュートは信頼を込めた笑みを返す。 同時に彼はこう思っていた。 『…手紙の主は、今回の連絡において“情報の代価としての仕事依頼”を銘打ってきている。 これまでの事態の流れと合わせて考えても、組織の罠という可能性はかなり低い筈だ・・・』と。 ただ、油断を招かぬ為に敢えてそれを口にはしなかった。
[720]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 17:56:06 ID:??? ???「………」 後部座席の男は一言も口にせず、プロシュートとペッシの会話を黙って聞いていた。 この2人の遣り取りは、暗殺チームと言っても人として腐っている訳ではないと彼に再確認させる。 プロシュートに、自分の過去に所以する組織への不信を指摘され… そしてボスを倒す協力を要請された時、彼は正直に迷った。 完全に組織への裏切りを意味する誘いを、しかも初めて顔を合わせた男に告げられたのだ。 彼の過去に事情があり、組織に不信を抱いていたとしても、普通は『No』だ…有り得ない。 組織の人間としては、その場で始末するというのが正道だったろう。 しかし彼は、このプロシュートという男に不思議な気高さを感じた。 暗殺チームの他のメンバーの事は知らない、しかしこのプロシュートは信頼に値する人物に思えたのだ。 そして何より決め手になったのは、ボスを倒した後の彼の望みに対する プロシュートの『是』という回答…これに嘘が無かったという確かな確信である。 結果…彼は自らのチームに一時の留守を告げ、プロシュートに同行する事を決めた。 浅はかな選択だったのかも知れない…。 しかしそれでも選んだのは、彼がそれほどに自分の信じられる道を行きたかったという事だろう。
[721]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 17:58:20 ID:??? ―――数時間後 3人はフィレンツェのサンタマリア・ノヴェラ駅から200mほどの高級ホテル・ミネルヴァへ到着した。 このホテルの一室で写真を持って落ち合う旨、先の手紙によって指定されていた。 ホテルのフロントにて部屋のナンバーを伝え、部屋を借りている人物への面会を申し出る。 すると『プロシュートという人物だけ通すように窺っております』と即座に返答された。 少し待ってくれとフロントに告げ、3人は離れた場所で方針を話し合う。 ???「お前一人だけご指名ね…。」 ペッシ「兄貴ィー…やっぱこりゃあ罠じゃあ……」 プロシュート「………」 ???「どうするんだ? 今ならまだ引き返せるぞ。」 プロシュート「いや、行こう。」 ペッシ「ま、ま、マジっすかあー!?」 プロシュート「ああ、罠だったら始末すればいい。 それでこの筋は終わりだ。」 驚愕するペッシとは対照的に、プロシュートはどこまでも淡々と冷静だった。
[722]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 18:11:58 ID:??? ???「ふむ…戦闘になると仮定して、バックアップはどうするつもりだ?」 プロシュート「まあ・・・そこはお前が気にする事じゃあない。 お前の手を本格的に借りるのは、この話が罠でないと判明してからの話だ。 …おいペッシ、お前のアレ(針)を貸せ。」 ペッシ「へっ…へぃ!」 プロシュート「戦闘になったらこいつで合図する・・・そしたらオレ以外の奴を窓から“狙撃”だ。」 プロシュートの指示にペッシは乗り気な顔で胸を叩いた。 自分に任せてくれと言わんばかりの顔で。 プロシュート「だがな、もしも合図を送る間もなくオレの生命活動が感じられなくなったら・・・ その時はソッコーでこの場から立ち去れ、わき目も振らずにネアポリスへ戻るんだ。」 ???「!!」 ペッシ「な、何を言い出すんですか兄貴ぃー!?」
[723]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/17(木) 18:13:29 ID:??? プロシュート「落ち着けペッシ、相手が何人だろうと密室の戦闘ならオレのスタンドは負けねえ。 当然やっこさんとの対面には、下準備は終わった状態で臨むしな。 万が一それでオレが負けるような相手なら…分断された時点でリタイヤだったって事だ。 その後にお前らが乗り込んでも、外から狙撃したとしても勝てる奴じゃねえ。」 ペッシ「んなバカな話がありますかい!」 ???「いや、いいだろう。 その時は出直して、いずれこの坊やにお前の仇を取らせる…って事でいいな?」 プロシュート「ああ、十分だ。」 それだけ言って、プロシュートはフロントの方へ向かった。 彼の予想では罠の可能性は低く、そして場所が密室において“偉大なる死”を前に相手は逃げ道が無い。 『自分がペッシに言っているのは万が一、億が一の事態に過ぎない』・・・彼はそう確信していた。 ******* 一旦ここまで
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0ch BBS 2007-01-24