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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[731]森崎名無しさん:2011/11/18(金) 23:54:40 ID:??? オッ、蓮子と間違えたゥー!
[732]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:21:25 ID:??? >>729 乙感謝です、感想頂けてダブル感謝! とても光栄ですし、書いている甲斐を感じます >>730-731 ニヤニヤ ============================================= ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ プロシュート(もう…コイツ≠ェ何を言っても驚きはしねえ…。) 目の前の少年に対するプロシュートの認識はこれにて定まった。 罠という可能性は完全に既に排除された……彼は協力者なのである。 …いや違うか、依頼者だ。 この少年は自らの目的の為に、等価交換として情報を与えているだけだ。 そうでないとしたら、プロシュートは今の時点で自分が無事ではなかったと考えている。 密室での戦闘で、最終的な敗北を自分が喫するとまでは思わないが… 今ほど目前のスタンド発動に気付けなかった時点で、先手を防げなかったと言わざるを得なかった。 少年「さて、これで全ての条件がクリアされましたね。 後はこの地に赴き、先程述べた日時の情景を再生すればお終いです。」 プロシュート「…………」
[733]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:22:28 ID:??? 少年「それをどうやって為すのか疑問にお思いでしょうが、心配ありません。 貴方にお願いし、ぜひ協力者にと引き入れて貰った男の部下に、それが出来る人間がいます。」 プロシュート「…………」 ゴゴゴゴゴ 目の前の少年の涼やかな表情は少しも歪んでいない。 話す言葉は淀みなく、一切の迷いも不安も感じさせない。 少年「…………………………………。 先輩、有難うございました。 後は僕一人でもきっと大丈夫です、部屋に戻って待っていて下さい。」 少女「えっ…そう………? あ、でも…うん……判った。 それじゃあメリーの事、宜しくお願いしておいてね。」 少年「ええ、土着のネットワークから協力を得られれば、メリー先輩もきっと…ですよ。」 少女「うん、ありがとう…。 頼りにしてるからね。」 それでもプロシュートの纏う空気が変わった事に少年も気付いたのだろう。 彼は少女の方に励ますような笑顔を向け、部屋を出るよう指示する。 すると少女の方は少し躊躇う素振りを見せつつも、少年の言葉に従って席を立った。
[734]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:24:17 ID:??? ガチャッ プロシュートの後方で扉の開閉音が聞こえた。 それを契機にしてプロシュートは再び口を開き始める。 プロシュート「メリーって奴をどうこうする…ってのが、オレ達への依頼という訳か。 クックッ…まあどうこう≠チて事もねえか。」 少年「………」 スッ プロシュートの言葉へ応える替わりに、少年は一枚の封筒を差し出した。 これまでに2回、プロシュートが受け取ったのと全く同じ封筒である。 依頼の詳細はこの封筒の中に示されている…という事であろう。 プロシュート「………。 こいつを受け取る前に、もう一つだけ聞きたい事がある。」 少年「なんでしょうか?」 プロシュート「テメェーは一体何者だ?」 少年「おや、ボクの事が気になりますか?」 プロシュート「そりゃあな。」 少年「フフ…そんなのわざわざ聞かずとも、調べればすぐに判りますよ? そんな興味、関心事よりも、プロシュートさんは他に僕から聞いておくべき事がありますよ。」 プロシュート「話を反らすんじゃねえ。 答えるつもりがねぇーなら、喋らせてやってもいいんだぜ。」
[735]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:25:25 ID:??? プロシュートは初めて少年に対して強い警告を放った。 言葉での警告は一度きり、次は戦闘だと持ちかけたのだ。 しかし少年は表情を変えなかった。 少年「貴方が説得し、見事に協力者となってくれた彼… ブルーノ・ブチャラティ≠フ能力を知りたくはありませんか?」 プロシュート「なっ…!」 ガタッ 思わず膝でテーブルを蹴ってしまったプロシュート。 こいつが何を言ってきても驚くつもりはない…その覚悟でいたが、これは予想の範囲を遥かに超えていた。 プロシュート「テメェー……どういうつもりだ?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ 少年「まあまあ…ブチャラティは貴方と同じように、マフィアでありながら気高い覚悟を持った人物です。 プロシュートさんも初めて会ったにも拘わらず、シンパシーを感じたんじゃないですか? 『どうやらこいつは信頼できる、命を預けるに足る奴だ』ってね。」 プロシュート(確かに……ブチャラティは不思議と信頼したくなる奴だ。 立場は違うが、こいつはオレと似ている気がするとも思った…) 少年「そしてブチャラティを口説いた際、彼は一つの条件を出した筈です…。 即ち麻薬ルートの放棄、撲滅=cそして貴方はそれを受け入れました。 何故ならば…貴方は『仲間の仇を討てるなら、麻薬ルートを放棄してもいい』と思ったからです。 それをブチャラティも感じた筈、だから彼はフィレンツェまで貴方に同行して来ているのです。」 プロシュート「何が言いたい…?」 ゴゴゴゴゴゴゴ
[736]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:26:32 ID:??? 少年「けれど……貴方と、貴方の部下のペッシさんは」 プロシュート「ペッシは部下じゃねえ、弟分だ…。」 少年「…失礼しました。 貴方とペッシさんにとっては仲間の無念を晴らす事が本懐でしょう。 それに組織のボス、幹部に取って代われば、自然と利益は入ってくるようになる。 ゆえにこそ、麻薬ルートを切り捨てる事も……いや、ブチャラティと同調すら出来る。 しかし他のメンバーはどうです? 莫大な利益を生む麻薬ルートを手放しますか?」 プロシュート「なっ…!」 少年「ブチャラティはここでの話を聞いたら、もう一度貴方に問うでしょう。 『本当にお前達は*ヶルートを手放す意志があるか?』と。」 プロシュート「……………。」 少年「そうなったら、貴方はブチャラティにどう答えますか?」 プロシュート「グッ…!」 プロシュートは唇を噛んでいた。 血が滲むほどに強く噛んでいた。 少年「それからもう一つ……ブチャラティは確かに貴方へ協力する事を決めました。 しかし本当に貴方に必要なのは…プロシュートさん、彼の部下の能力なのです。 ブチャラティは部下に敬愛されるリーダーですが… それでも巨大な組織を裏切ってまで、部下達は彼に着いていくでしょうか?」 プロシュート「……やりようはある、奴だってチームのリーダー張ってんだ…。」
[737]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:32:38 ID:??? 少年「ええ…ですが先程言った通り、彼は目的を隠して部下を利用するだけなどという事はしません。 彼にしてみれば、組織への裏切りに自分の部下を巻き込む事になります。 そして彼の性質上、目的を隠して部下を利用するだけなどという事はしません。 だからこそ…彼は一人だけの身で貴方に同行しているんですよ?」 プロシュート「ならばどうする…? テメェーは使えない情報を寄越しただけか?」 少年「フフッ、いいえ……ありますよ。 ブチャラティの部下に進んで能力を使わせる方法が。」 プロシュート「なにっ?」 ドドドドドドドドドドドドドドド 少年「言ったでしょう、ブチャラティは部下に敬愛されているリーダーだって。 それが今、貴方に同行して外に一人で居ます…ああ、ペッシさんも一緒ですよね。」 プロシュート「テメェ……」 プロシュートの背中はいつの間にか汗でビッショリになっていた。 こんな汗を掻いたのは、初めてリゾットに対面したあの時以来… いや、あの時以上に底知れない物を、今ここで感じていた。
[738]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/19(土) 19:34:08 ID:??? ドドドドドドドドドドドドドドド 少年「さて、もう一度だけ聞きますよ。 僕が何者かという事と、ブチャラティの能力… 本当に知りたいのはどちらですか? 一方だけなら教えて差し上げます。」 プロシュート「………!!」 ドドドドドドドドドドドドドドド ドドドドドドドドドドドドドドド ドドドドドドドドドドドドドドド ********* 一旦ここまでです。 明日か明後日にはまた三杉の話に戻ります。
[739]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:10:01 ID:??? グオングオン…… プロシュート「ふうぅぅぅぅ…」 エレベーターが下降を始め、ようやくプロシュートは溜息を吐いた。 あの部屋での出来事がグルグルと頭を巡る。 小僧っ子の言った言葉で判った事もある、解らない事も残っている。 プロシュート「ユブンタイか…」 ・アラブ首長国連邦の王家に取り入り、卓越した商才で石油王となった人物の名。 ・パッショーネ創立初期から、上の方で裏取引を交わしてきた超の付くお得意様。 ・最近もパッショーネのダミー会社を使い、仕手戦にて映画会社を一つ潰そうとしている。 この辺までがオレ…いや、組織の中で耳に聡い奴なら大概知っている情報だ。 そんで… パッショーネ−ユブンタイ間にどれほどデカイ金の流れがあるか、まともに把握出来る奴ぁいないが…。 今になって暗殺チームにボスの情報をコッソリ提供するとは、単なる金蔓じゃあなかったって事だ。 それにまあ一族の奴が、ガキほどの年齢の奴であれ程の器…バカにできやしない。 んで『ボスを倒した後は、ビジネスパートナーとして新たな関係を築きたい』と来たもんだ。 チームにとっちゃあ機会が降ってきたと思えるが、その後の事はまた話が別だ。
[740]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:11:12 ID:??? …ってとこまでが、話を全部を鵜呑みにした場合だが。 プロシュート「っつーかよぉ、パッショーネの上側の内部情報知りすぎだろ…?」 フゥー もう一度深い溜息を吐くプロシュート。 今までユブンタイ側から伝えられた情報は幹部レベルに相当していた。 スタンド能力などは、その最たる例…… 支部レベルの幹部(ポルポ)よりも上(ペリーコロやボス)でしか知りえない情報だ。 プロシュート(幹部クラスで裏切者(オレが言うのも何だが)がいる…? んで、暗殺チーム(オレ達)はそれに利用されてるって事か?) その可能性に思考が行き着いてしまい、先程よりも頭が重苦しくなるプロシュート。 だとすれば、ボスを暗殺して成り替わろうと考えている自分達は、とんだ道化という事になる。 頂点(てっぺん)の内部抗争に、手足として好い様に使われている事になるからである。 プロシュート(チッ…) 状況のせいで『引き下がる』という考えが頭にチラつき、自らに腹を立てるプロシュート。 思わずポケットの中の拳に力を入れると…。
[741]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:12:34 ID:??? グシャリ… プロシュート(おっと…?) 何かを握り潰す感触があった…それは先程あの少年から渡された依頼&蕪宸ナある。 彼はまだこの中身を見ていない。 プロシュート(…………) ビリ ポケットの中からクシャクシャになった封筒を取り出し、封筒に挿入された洋紙の中身に目を通す。 進むか引くかを考えていたプロシュートにとって、この行為は何気ない物だった。 少女が小声で口にしていたメリー≠ニいう人物の姓名が書かれているものと、彼は当然考えていた。 しかし…… プロシュート(!?) ゾワリ…と背筋が寒くなった気がした。 身の毛もよだつ邪悪とは、その何たるかを彼はこの洋紙に見た。 そこに書かれていたのは3人の男の姓名だった。
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0ch BBS 2007-01-24