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【崩落のステージ】Another-C_8【 前篇 】
[741]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:12:34 ID:??? グシャリ… プロシュート(おっと…?) 何かを握り潰す感触があった…それは先程あの少年から渡された依頼&蕪宸ナある。 彼はまだこの中身を見ていない。 プロシュート(…………) ビリ ポケットの中からクシャクシャになった封筒を取り出し、封筒に挿入された洋紙の中身に目を通す。 進むか引くかを考えていたプロシュートにとって、この行為は何気ない物だった。 少女が小声で口にしていたメリー≠ニいう人物の姓名が書かれているものと、彼は当然考えていた。 しかし…… プロシュート(!?) ゾワリ…と背筋が寒くなった気がした。 身の毛もよだつ邪悪とは、その何たるかを彼はこの洋紙に見た。 そこに書かれていたのは3人の男の姓名だった。
[742]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:15:14 ID:??? 一人はプロシュートの疑問を完全に解消する人間の名。 先程彼は幹部クラスの情報を流されたと考えたが…その名によって、例外がある事を思い出させられた。 『情報分析チーム所属・サカザキ』 一番上に書かれていたのは、その名とその男の居場所だった。 …ペリーコロの側近でもあるこの東洋人…プロシュートの耳に入る程、かなりの切れ者と噂に高い男。 暗殺チームに流された情報は、全てサカザキならば知り得た可能性が高い。 この名が挙がったと言う事は、ユブンタイが内通者の存在と目的を開示したと言って良かった。 残りの二人についてはいずれも大物であったが、プロシュートと直接の関連があった人物ではない。 しかし二人のうちの一方…その名前にこそ、プロシュートは吐き気をもよおす『邪悪』を感じさせられた。 一人は財界で将来が期待されている、とある大会社の有能な御曹司。 『ヴィットーリオ・チェッキ・ゴーリ』 こちらは彼にとって別にどうでも良かった。 肝心なのはもう一人の方である…… プロシュート(この名を出すかよ…あのガキが…………。 ハッ、本物の怪物だぜ、野郎………人間じゃねえ。)
[743]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:17:18 ID:??? ガラガラ… アンティーク風のエレベーターの扉が片開きに開いた。 スタスタと前に歩きだすプロシュート。 ホテルを出れば、弟分のペッシと協力者であるブチャラティが自分を待っている筈である。 プロシュート(さぁて、なんつって説明すっかな……ブチャラティの奴によぉ。) これから先の事を考えるのも頭が痛くなるが… 彼はまず目の前の頭痛の種をどうにかしなければならない。 Aを選ぶか、Bを選ぶか・・・・・・彼、プロシュートにとっては重大過ぎる選択であった。
[744]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:18:19 ID:??? <フィオレンティーナ・オフィス> 三杉達…中山とバンビーノを除いた9人は、フィオレンティーナのオフィスに来ていた。 言わずもがな、フィオとトップ契約を結ぶためである。 トップ契約と言う事で、重く堅苦しい雰囲気を想像していた三杉だが… その予想に反し、実際はアッサリとした物だった。 三杉(ふぅ…後はサインをここに書けば、僕も一応はセリエAの一員か……) ようやくと言って構わないだろう。 三杉は一つの到達点に辿り着いた事になる。 三杉(…………) もう一度だけ契約の内容を見直してみた。 『契約はWトーナメントの参加を踏まえて一先ず2年。 所属はWトーナメント終了まで基本的にリザーブチーム、リーグ戦の出場機会は少。 ただしチームとして特別に遠征試合を組む計画は挙がっている。 オーナーに変更があった場合、契約内容に変更はなく、そのままの条件で譲渡される。 契約の反故があった場合は、過失のある方に違約金が課せられる。』
[745]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:19:38 ID:??? 三杉(ふむ…Wトーナメント優勝を目的とするなら、何ら問題ない条件だろうな。) 契約金と年棒は端した金(それでも庶民からすれば大金)だが、新人契約としては妥当な気もする。 それよりも三杉は、自らの目的に沿っている契約内容である事に重きを置いていた。 …ゆえに、この契約書にサインをする事に何ら文句は出なかった。 三杉「それでは宜しくお願い致します。」 人事部「こちらこそ。 期待していますので、これから頑張って下さいね。」 サインを書きこんだ契約書を提出し、握手を交わす三杉。 人事部の人間に誘導されて個室から出ると……仲間達も既に契約を終えて出てきていた。 皆それぞれに感慨深い顔をしているが…両手離しに喜んでいる者は居なかった。 まだ監督とコーチの事で、喜べない部分があるのは当然の事と思われた。 三杉(……アンザーニ監督の容体は良くなっていっているんだろうか…?) 三杉もまた、彼らの様子から自分の思うところを刺激される。 しかしそうも言っていられない。 寮に戻ったら明日のテストマッチに向けてチームミーティングをしなければならないのだ。 契約がアッサリしていたとは言え、合同説明などもあり、時計はもうすぐ夕方を指し示そうとしている。 ゆっくりと談笑している暇などそうそう無いという事だ。
[746]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 12:20:39 ID:??? 現状を考え、早々と帰宅しようとしている三杉だが… そんな彼に対して話しかけてくる者が居た。 トレイゼ「やあ少年…ジュン・ミスギだったな? トップ契約おめでとう。」 三杉「あなたは……」 A 「ヴィットーリオさん・・・」 B 「トレイゼさん・・・」 C 「御曹司・・・」 D 「まwゆw毛www」 E 「閣下! トレイゼ閣下!」 F 「置鮎萌え!」 G そ の 他 2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。) あとD〜Fは要4票です。
[747]森崎名無しさん:2011/11/21(月) 12:22:27 ID:1fALjSqY B
[748]森崎名無しさん:2011/11/21(月) 13:18:07 ID:qy1ql38M B
[749]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 16:53:08 ID:??? > B 「トレイゼさん・・・」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 声をかけてきた人物の事を三杉は知っていた。 ヴィットーリオ・トレイゼ・チェッキ・ゴーリ。 ACFフィオレンティーナの執行役員…フロントの中でも人事権を有す大物である。 三杉達のトップ契約を決めた張本人でもある。 三杉「あなたは…トレイゼさん。」 初めて顔を合わせた時に『ヴィットーリオという仰々しい名前が嫌い』と言っていたのを思い出し、 またコーチと同じように御曹司≠ネどと呼ぶのも無礼だろうと考えた結果… 『トレイゼさん』と言う無難な愛称を三杉は呼んでいた。 トレイゼ「おや、どうやらちゃんと覚えていてくれたようだ。」 三杉「ええ勿論。 あっ…それより、どうも有難うございました。 こうしてトップに上がれたのはトレイゼさんのお陰です。」 トレイゼ「いや、それは違う。 キミ達がトップに上がるのは、十分に実力が備わっているからだ。 決して私の贔屓目があったとは思わないで欲しい。 まっ……それはつまり、実力がなければ干され、いずれチームを去って貰う事を意味する。」 三杉「むっ…はい、勿論です。 今後も実力を磨いていく意志は変わりません。」
[750]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 16:54:33 ID:??? トレイゼ「ならば結構、今後も期待させて貰うとしよう。 …話は変わるが、アンザーニの事は残念だった…キミ達もショックを受けている事と思う。」 三杉「ええ……そうですね、正直キツイです…………」 トレイゼ「済まんな、時期が時期だけに代わりの監督を直ぐに用意する事も出来ん。 …尤もアンザーニの代わりになれる者など、誰も居やしないが。」 三杉「………」 トレイゼ「明日はテストマッチだったな。 監督不在の状態で厳しい戦いになるだろうが、是非頑張ってくれたまえ。」 三杉「はい…。」 監督の話ではどうしても口数が減ってしまうのを抑えられず、三杉は生返事のような形になってしまう。 しかしトレイゼも三杉の心情が解らないでもないのか、不快な顔を見せる事は無かった。 その後に二言三言交わし、『それでは』と帰途に就く旨を伝える三杉。 背を向けたところで、『そうだ、待ちたまえ』とトレイゼが何かを思い出して呼び止めた。 何事かと疑問の顔を浮かべて振り返ると…
[751]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/11/21(月) 16:55:47 ID:??? トレイゼ「もし良ければで構わないのだが、選手を一人見てくれないか? 先日、入団希望でテストを受けに来た者が居るのだが…」 三杉「…はい……。」 トレイゼ「ポジションはDF全般との事で、実力は私の見た所でプリマヴェーラにて並程度という所だ。」 三杉「…何か特別気になる所のある選手なのですか?」 トレイゼ「いや、私には特に見る所があった訳ではないが…ジョアンが頻りに目を鋭くしていたのだ。 もしかすると素質を秘めた選手かも知れん、などと考えている。 キミが気に入るようなら、ナカヤマの代わりとしてリザーブチームへ回しても良い。」 三杉「なるほど……ちなみに、その選手の名は?」 トレイゼ「うむ、マーク・オワイランと言う。」 三杉(マーク…? 最近何処かで聞いたような気がするが……ふむ?) トレイゼ「さて、どうだろうか? キミが良ければ直ぐにでもグラウンドへ呼び出すが。」 三杉「そうですね……(まあ、軽く実力を見るくらいならば時間も掛からないだろうが…)」
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0ch BBS 2007-01-24