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銀河シュナイダー伝説9 〜出帆篇〜
[152]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:20:53 ID:G990W74Q 〜〜〜 カルツ「これにて仕舞いじゃな」 任官式へと向う直前、シュナイダーの周りには数人の男達が群がっていた。 メッツァ「…俺はこのまま故郷のツェルマットへ帰る。あんまり待たせるのも悪いしな」 彼らの中で数少ないの彼女もちである彼は、地方有人惑星の駐在武官といういたって平凡な道を 選んだようだ。といっても、彼の能力から考えればエリート街道をまっしぐらなのは 間違いないだろう。 アルテミュラー「卿もか。私も自治領へもどる。…カルツはどうするんだ?」 カルツ「ワシか?ワシはエル・ファシルじゃ」 こともなげに答えるカルツ。しかし、エル・ファシルといえばつい最近新たに占領した土地であり、 あのイゼルローンよりも更に先。つまり、同盟領のに接する最前線である。 シュナイダー「カルツ……どうして?」 カルツ「なんじゃ、心配しとるんか?大丈夫じゃ。ちょちょいと出世してくるだけぜよ」 心配する皆をよそにこんな時までくわえている爪楊枝を面白そうに上下させながら安心させようと 務める。
[153]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:21:53 ID:G990W74Q シュナイダー(俺が…カルツを副官にしなかったからか?) いや、多分カルツ自身それは期待していなかっただろう。もし、それを期待するのであれば 副官的なスキルを覚えるはずであり、シュナイダーの知るところ、それがあるようには見えなかった。 シュナイダー「私は艦隊の一艦長だ。どこに配属されるかは辞令書待ちだが」 その辞令書も数十分後には手渡され、その足で子爵位を得る簡易式礼典の後に移動することに なるだろう。 メッツァ「見事に全員ばらばらだな。…だがもし、ツェルマットへ来る事があれば尋ねてきてくれ。 コーヒーぐらいはご馳走しよう」 そういい残すとあっさりと踵を返す職人気質の男。どうやらこういうしんみりする場面は得意では ないようであった。 アルテミュラー「そうだな。私もそろそろ行かないとシャトルに間に合わないか」 軍からの出向書をいち早く手に入れていた彼は任官式へ行く理由も義務も無く、ファーナや エマーリンクといった数人の旧友と共に自分の星へと消え去っていく。 カルツ「シュナイダー…。確かにマリーちゃんを守ることも大切じゃ。じゃが、ワシにとっては おぬしも同じくらい、いや、それ以上に大切である事を忘れんでおってくれ。くれぐれも 無茶はするなよ」 全員がいなくなったことでようやく本音を伝える気になったのだろう。カルツは一瞬だけ にやけているようにも見える細目を真面目なものとすると、そういいながらやはり消えていくのだった。 〜〜〜
[154]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:22:53 ID:G990W74Q 〜〜〜 ヘルダー「次は、シュナイダー子爵だね」 任官指揮というのは全員まとめて行うにはあまりにも人数が多いため、同じ所属になるグループ ごとに行われる事になる。 シュナイダーはその中の一つに入れられると、半ば流れ作業で行われていた辞令書配布の場に 立ち会うことになる。 シュナイダー「ハ!カールハインツ・フォン・シュナイダー。ただいま到着いたしました!」 敬礼と共に目の前のよく知る男の言葉を待つ。 ヘルダー「まずは、これを」 カラン… そういいながら人を殺すための道具を渡される。77式正銃…一般的にブラスターと呼ばれるものの 最新モデルであり、一般的に士官専用ブラスターと呼ばれるものである。 出力そのものはほとんど変わらないもののカートリッジから出力される閃光の数は通常のものよりも 多く、そして照準機能の誤差が一般に出回るものよりも精密に調整されているため腕さえ確かならば 殺傷力は同系の銃の中では最も秀でているものの一つである。
[155]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:23:54 ID:G990W74Q シュナイダー「ハッ!確かに受領いたしました!」 ヘルダー「そんな畏まらなくてもいいですよ。どうせこんなものはおまけです。護身用以上の 効果なんて期待できませんし。」 そういいながら本命である辞令書を読み上げる。 ヘルダー「カールハインツ・フォン・シュナイダー中尉は駆逐艦『メイアフラウ』の艦長として ゲルハルト・アーデルンカンツ艦隊への合流を命ずる。」 短い文章ではあるが、それには当初予定通り艦長をして艦隊への配属を命令させる文だった。 シュナイダー「謹んで受領いたします!」 士官学校でも学ぶ礼法を持って両手で辞令書を受け取るシュナイダー。しかし、 中尉という立場ゆえに駆逐艦という小さな艦の艦長でしかないという事実にどうしたものかという 思惑が隠されていた。 ☆☆☆ 駆逐艦『メイアフラウ』の艦長となりました。 士官専用ブラスターを手に入れました。銃撃戦時、命中率に+5のボーナスがつきます 〜〜〜
[156]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:24:55 ID:G990W74Q 〜〜〜 ヘルダー「そして、用紙にあった副官の件だがね…」 そういいながら簡単な履歴書を封筒から出してくる元教官。 いつもの容姿検定→!card !cardのスペースを抜きコピペってください。 出た数値がそのまま副官の容姿となります。
[157]森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:25:12 ID:??? いつもの容姿検定→ スペードQ
[158]森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:25:28 ID:??? おお美人だ!
[159]森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:57:46 ID:??? 美形かもわからんぞ *なお容姿と能力は反比例
[160]森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:59:29 ID:??? いや、女性であることは確定してるからw
[161]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:25:49 ID:G990W74Q >>158 珍しく?女運がありますね。 >>159 ああ、男装の麗人もいいかもしれませんw >>160 はい。そうですね。 いつもの容姿検定→スペードQ 封筒から出された履歴書には様々な情報が記載されていた。 ヘルダー「実際に合流するのは『メイアフラウ』内でしょうが、円滑な関係をいち早く築くためにも 彼女のデータは頭に入れておくべきでしょう」 しかし、それらのデータよりも印象的なものがあった。3Dホログラフに表示された彼女の全体像。 まるでエメラルドを思わせるような深い緑に輝く瞳と、ややブラウンがかった栗毛の髪は、彼女の 色素の薄い肌によくマッチしており、もし貴族の中に彼女がまぎれていたとしても彼女の美しさに 何の支障も無いように思われた。
[162]銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:26:52 ID:G990W74Q シュナイダー(…まあ、だからといって能力に問題があるようでは論外だが) そう思いながらホログラフから目を離し、履歴書の中身に目をやっていくと、士官学校の下部組織に あたる専科学校の運営部門でかなりの成績を出している少女で今年18歳。一般的な専科学校生と 同じ准尉であった。 ヘルダー「子爵の立場に相応しい女性を探し出すのは難しかったようですよ。では、貴方は これから用があるでしょうから、面倒な手続きは全てこちらでしておきます。 至急ノイエ・サンスーシへ向ってください。」 そういわれるとあっさりと返されることになる。 〜〜〜 時間にして45分。士官学校と最も壮麗な皇帝の玉座の位置はそんなに遠くない位置にあった。 第36代皇帝フリードリヒ4世。四半世紀前に銀河帝国皇帝の地位に着いた彼は既に50という年を 大きく過ぎており、まだ18歳でしかないマリーやアンネローゼの親と言っても問題の無い年齢差であった。 しかし、まだ60には遠く及ばないはずである彼は既に老人のような面立ちをしており、やや童顔である マリーとは爺と孫のような関係といっても良い。
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0ch BBS 2007-01-24