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銀河シュナイダー伝説9 〜出帆篇〜
[210]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:05:55 ID:cVrr7pfk 〜〜〜 D.ルルーシュ・ランペルージの謎。 ルルーシュ・ランペルージ。この名前は偽名である。 彼の本当の名はルルーシュ・フォン・ゴールデンバウム。 現皇帝、フリードリヒ4世の兄である当時の皇太子リヒャルトは帝国暦452年に死を賜った。 罪状は父帝オフリート5世の弑逆(しいぎゃく)未遂。今から30年近く昔の話である。 だがそれは彼の弟、クレメンツ一派が冤罪をきせたのだと証明され、後にその罪は許される。しかし、 死んだ人間とは許されたからといって生き返るわけでもなく、本来、より直系に近いリヒャルトの 家系はそこで費えてしまう。……そのはずだった。 ナナリー「お帰りなさい。お兄様」 優しい声がルルーシュの鼓膜を震わせる。彼にとってそんなことはどうでも良いことで、 今はただこの愛らしい妹と何事も無く平穏に過ごしていく事こそ理想であった。
[211]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:07:16 ID:cVrr7pfk ルルーシュ「ただいまナナリー。いい子にしていたかい?」 盲目の少女。 歩く事も立つ事も出来ず、ただ暗闇の世界で声を聞き、言葉を発する事しか出来ない憐れな少女。 全てはこの忌まわしい家系ゆえの罪で、そういう意味ではどうでも良いことではなく彼は恨んでいた。 ナナリー「はい。お兄様をお待ちしている間に折り鶴を織っていたのです。よく出来ていますか?」 目の見えない彼女は自分の作ったものを見ることが出来ない。それは『義眼』という技術が発達した今でも 変わらない事実であり、それ故にナナリーの言葉は疑問系が多い。 ルルーシュ「ああ、よく出来ている。不思議なものだな。ただの正方形の紙がこんな綺麗なものを作る。」 恨みも辛みも全ては心の奥底。彼女にとってこの世界は優しいものでなければならず、ルルーシュは 彼女の前ではどこまでも優しい仮面を被っていた。
[212]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:08:17 ID:cVrr7pfk ナナリー「よかったあ。ミレイさんにお願いしたんですけど自分ではよくわからなくって…」 そうはにかむ優しい少女。長い亜麻色の髪がその心を表すかのように優しく揺れている。 ルルーシュ「大丈夫だよ、これからはいつでも一緒だ。」 安心させるように…否、自分を安心させるようにそう言葉を紡ぐ。 と、そんな会話に乱入者が。 ミレイ「ルル、お帰り。」 彼女の名前はミレイ・フォン・アシュフォード。アシュフォード家の一人娘で現在は彼らを保護している 立場にある。…つまり彼女はルルーシュの秘密を知る数少ない理解者でもある。
[213]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:09:19 ID:cVrr7pfk ルルーシュ「会長、お久しぶりです!元気にしていましたか?」 理解者であるが故に心からゆとりを持つゴールデンバウム王朝の隠された後継者。 ミレイ「まあね。今は中尉さんよ、ランペルージ少尉。」 ビッと敬礼をして茶化す。 ルルーシュ「ハ!アシュフォード中尉!」 まるで子供の戯事のように同じく敬礼すると、誰とも無く噴出してしまい、三人仲良く笑いあうのだった。 〜〜〜
[214]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:10:21 ID:cVrr7pfk 〜〜〜 F.ナイトハルト・デューター・ミュラーとフェザーン。 479年度卒業生代表である、ナイトハルト・デューター・ミュラー。 彼は様々な部署からの引き合いの後、どういうわけかフェザーン駐在弁務官事務所の駐在武官補という 待遇でフェザーン回廊唯一の有人惑星、フェザーンに勤務する事になった。 文官「ここからは基本的に武器の携帯は禁止なのでブラスターはお預かりします」 言動と所作は身分に対して過大に恭しいものであったが、そこには有無を言わせぬ強さがあり、 拒否する事は不可能であった。 〜〜〜 彼にとってはつまらない毎日が過ぎる。もちろん行うべきデスクワークは毎日が膨大であり、それに 集中していれば一瞬にして一日が過ぎてしまうのだが、軍人としてそれは不本意であり、本当に 何で自分がここに招聘されたのだろうかと疑問は尽きない。
[215]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:11:22 ID:cVrr7pfk ミュラー「上の考えは自分には理解しがたい事…ということか」 別段失点を犯した覚えも無い。それにこの部署での扱いは中尉としては格段の待遇であり、 まるで接待を受けている気分になる事も一度や二度ではない。 ミュラー(…つまりはそういうことなのか?) ようやくそう思い始めたころ、ようやく事態に変更が起きる。 ???「君がミュラー中尉だね。話には聞いている」 弁務官事務所にやってきたのは色黒の大男。文官にしてはしまった体付きをしているが、その所作や 言動から、彼は武官ではなく文官である事が見て取れる。 ミュラー「…貴方は?」 スキンヘッドのやや鋭い目つきの男に遠慮なく尋ねる。
[216]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:12:22 ID:cVrr7pfk ???「失礼した。私の名はルビンスキー。アドリアン・ルビンスキーというものだ。今はしがない 補佐官をしている。」 力強い声は自身の表れなのだろうか?彼は威風堂々ミュラーを直視する。 ミュラー「補佐官殿でしたか。失礼しました。」 補佐官という名前だけでは箔はないのだが、このフェザーンにおいて補佐官というのは フェザーン自治領主の補佐官…つまり実質的なナンバー2であることを示していた。 ミュラー「それで、私に何の御用ですか?」 運命が戸を叩く音がする。恐らくこの数ヶ月間はミュラーがどういった人物かを見定める 期間だったのだろう。どうやら知らぬ間にそれに合格した彼は、ようやく自分の運命が 大きく変わる音を聞くのだった。 〜〜〜
[217]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:14:07 ID:cVrr7pfk 〜〜〜 〜〜〜 〜〜〜 うとうととしてしまうのはあまりなれない宇宙酔いのせいだろうか? 無重力の世界自体は、フライング・サッカーにも使われているドーム内でいくらでも体験しているため 慣れていないはずはないのだが、真の宇宙とは黒く、静寂で、そして無慈悲であった。 アナウンス「レンテンベルク要塞まで残り3分。乗船の皆様は手荷物を忘れぬようお願いいたします」 恐らく普段は民間にも貸し出しているのだろう。如何にもなテープガイダンスが鳴り響く。 シュナイダー(長かったな。) 首都星オーディンからこのレンテンベルク要塞までは片道で3週間。直進距離を連続ワープで 移動するのであればもっと速くに着くのだろうが、この小さな輸送艦にはそんな機能はついておらず、 時には補給のため、時には乗員の健康管理のため、何度かの寄港を繰り返した後、ようやく ゲルハルト・アーデルンカッツ提督の率いる艦隊との合流ポイントであるレンテンベルク要塞 にたどり着く。
[218]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:15:12 ID:cVrr7pfk 遮光フィールドの張られた窓の外には勾玉のような形状をした要塞からガイドビーコンが 送られてきており、無音の世界で輸送艦とそれを護衛する数隻の巡航艦が引き寄せられる。 周りを見ると自分と同じようにアーデルンカッツ艦隊に配属されることになった幾多もの新米の士官と、 そのついでに移動させられたのであろう幾人かのベテランを思わせる強面に人達。 ベテラン勢は馴れたものなのだろう。手早く準備をすると再び重力の井戸に落ちることを予想し、 自分の座席についているシートベルトを着用する。 …ドスン…… シュナイダー(回りを見ていて助かったな) 突如発生したGに新米の士官たちがしたたかに背中や腰を打ち付ける中、シュナイダーはあっさりと その中を潜り抜け、ついに士官としての第一歩を踏みしめるのだった。 〜〜〜
[219]銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:16:13 ID:cVrr7pfk 〜〜〜 ???「モニカ・クロイツァー准尉であります!」 背筋の伸びた教本どおりの敬礼で迎え入れるのは、履歴書に載っていた少女であった。 それはホログラフで見るよりも華奢に見え、尚且つ透けていたグラフィックに肉質を与えたものであり、 ありていに言えば美人であった。 シュナイダー(………さて、何事も初めが肝心だ。どう返事しようか?) どうしますか? A.カールハインツ・フォン・シュナイダー中尉だ。よろしくな。無難に挨拶をする。 B.すまないが君の命を預からせてもらう。少し気障に構えてみる。 C.なんだ、女か。自分で指定したはずなのに何故か落胆してみせる。 D.成績表は見せてもらった、中々に優秀みたいだな。褒めてみる。 E.男ばかりの職場につかせてしまいすまない。いきなり謝る。 F.チェンジ!冗談をいってみる。 G.背筋を伸ばしても胸は目立たないな。と内心で思ってみる。 H.その他 先にID表示で2票入ったものを選択します。
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0ch BBS 2007-01-24