※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】
[306]森崎名無しさん:2011/11/17(木) 21:14:15 ID:??? これイタリア以上に国に帰ってからフルボッコされるだろ 永遠亭といい、このスレの天才は点が取れんなww
[307]森崎名無しさん:2011/11/17(木) 23:16:01 ID:??? >>306 翼「君は何を言っているんだ?リグルが点を取っているだろう?」
[308]森崎名無しさん:2011/11/17(木) 23:18:03 ID:??? 三杉「君こそ何を言っているんだ」
[309]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:23:19 ID:??? 後半開始から1分も立たない内に入れられた、幻想郷4点目のゴール。 これを受けて更に窮地に立たされたアルゼンチンは、次のキックオフをディアスに頼らぬ攻撃方法で攻めようとした。 ディアスの体力、そして調子を考えればこの考えは妥当であり。 事実上、フィールドの指揮官となっていた永琳は左サイドのパルスを使ったサイドアタックを仕掛けさせる。 リグル「わはははは! そんなドリブルでこの私を止められると思うてかー!! リグルタックルー!!」 パルス「何をする!!」 しかし、これはあっさりと阻まれてしまった。 そもそもディアスが突破出来なかった中盤を、その他大勢が突破出来る道理など無いのである。 そして、ボールを奪ったリグルは速攻を仕掛けようとしたのだが……。 反町「リグル! (いくらなんでも一人で突破は無茶だ! 一旦戻させよう……)」 リグル「反町、よしわかった! トクシックチャドクガだね!!」 反町「……えぇー」 これを静止した反町を見るや否や、リグルは強くボールを蹴って反町に向けて出し、自身はそのまま全力でゴールまで駆け込んだ。 自分がエースの名に恥じぬ大活躍をする事しか頭にないリグルは、自分が中心となって攻撃する構想しか頭になく。 また、使えないと判断をしたMFに任せてゴール前で待つというのは論外なのであった。 これには反町も唖然とするのだが、しかし、パス攻勢がアルゼンチンに有利なのは前半でもわかっていた事。 パスがイマイチな反町と、パスが静葉並に上手いリグルのワンツーリターンは見事にアルゼンチン中盤を切り裂き。 ラストパスをゴール前で受け取ったリグルは、そのまま豪快にライトニングリグルキックを決め、5点目を入れるのだった。 リグル「ハッハァー! 私が幻想郷のエースストライカー、リグル=ナイトバグだァ!! ……げほっ、げほっ」 反町「ああもう……体力無いのに無茶するから……大丈夫か?」 大丈夫ではなかったので、これを見た輝夜は2枚目の選手交代を早くもする。 リグルに変わって入ったのは幻想郷が誇る天才ドリブラー、パルスィ。 これに伴い、反町はリグルのいた位置――右側のストライカーの位置につき。 パルスィは右サイドハーフ、静葉はトップ下となり、試合はまたも再開されたのだった。
[310]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:24:30 ID:??? ディアス「(なんでだ……どうしてだ……俺は……俺は……。 俺は、ファン=ディアスだぞ!!)」 ヒューイ「ぎゅぎゅーんタックルだ〜!!」 ディアス「ぐおっ!?」 パスカル「ディアス……!(駄目だ……もう……もう、脚が痙攣しちまってる!)」 その後もアルゼンチンは――ファン=ディアスは攻勢を仕掛けた。 彼は自分が天才であると認識していたし、大層な自信家でもあったし、事実、類稀な才能を持った選手だった。 そして、それゆえに自分がチームの中で与えられた責任と役割というものにも理解をしていた。 天才でありエースでありキャプテンである彼は、最後まで勝利を諦める事を許されない状況にあったのだ。 否、自分ならば、5点差程度すぐに返せるとも、彼は間違いなく信じていた。 だが、それを幻想郷Jrユースの精鋭と、彼の体力は許さなかった。 皮肉な事に、彼のドリブルの精度は時間を経て、プレイを増すたびにどんどんと錆びついて行ったのである。 静葉「……それっ、お空ちゃん!」 お空「うにゅう! もいっぱついっくよー! みんなみんな、フュージョンしちゃえええええええええっ!!」 ガルバン「ぐばあああああああああああああああああああああっ!?」 後半13分、またもディアスの攻撃が失敗し、カウンターを受けたアルゼンチンはお空のペタフレアを受け6点目を献上した。 パスカル「(こうなったら俺が運ぶしかない! ゴールまで、ゴールが見えたら、ディアスに渡して……! ディアスに……!)」 妹紅「うおおおおおおおおおおおっ、体も心も燃えてきた! そりゃあっ!!」 パスカル「うぎゃあっ!?」 永琳「(これは参った……どうしようもない……。 勝率0%……どうやっても勝ちが見えてこない……)」 後半20分、パスカル、永琳が上がった所を妹紅がボールを奪い、 これを中盤で受けた反町がもはや体力も無く動きに精彩を欠くディアスを抜き去り。 そのまま豪快にオータムドライブをぶっぱなし7点目。これで反町はこの試合、イタリアに続きハットトリックを遂げた事となる。
[311]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:25:33 ID:??? お空「うにゅううううう! 天に二つのストライカーはいらにゅう! さとり様……昔のように、もう一度ぬくもりを……」 ガルバン「ぐばば……があああああああああっ!?」 輝夜「んー……お空も絶好調ねぇ。 ……なんだか守備もだいぶ楽になりそうだし、パチュリー、レティと交代していってくれる?」 パチュリー「……必要性が無い交代だと思うけれど?」 輝夜「いいから、行って頂戴よ(早く試合勘を取り戻してもらわないとこっちは困るのよ……)」 パチュリー「(……カードの累積がある。 少し消極的なプレイになりそうね)」 後半28分、お空がパルスィのセンタリングを受けて八咫烏ダイブを決め8点目。 このシュートをブロックに向かったガルバンは再三に渡り吹っ飛ばされた事により退場をする事となり。 逆に幻想郷はここでレティに代え、パチュリーを投入。 これに伴い、フォーメーションは3−5−2となり、パチュリーは静葉と共にトップ下を務める事となった。 静葉「(あのDFも八意永琳もいないのなら、私も1点くらいは取れるかしらね……)はァッ!」 ガルトーニ「くそっ、くそっ、くそおおおおおおおおおおっ!!」 後半36分、2トップのFWを警戒していたアルゼンチンはまさかの静葉のミドルシュートに動揺し。 静葉の無回転シュート――落葉シュートは綺麗にアルゼンチンゴールへと突き刺さり、9点目。 うどんげ「今度こそ決めて……名誉香川県民になるんだァッ!!」 そして、後半40分。 自身が持って上がったボールを一旦パチュリーへと預け、リターンをしてもらい再びインビジブルハーフムーンでゴールを狙ったうどんげ。 彼女の執念が実ったか、ボールはゴールへと突き刺さり。 こうして幻想郷は見事10得点という大量得点という言葉では到底表せない程の得点を遂げてしまうのだった。
[312]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:26:43 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「こ、これは……これは幻想郷、なんとなんと、アルゼンチンを相手に10−0という大差をつけてしまったァ!! なんという事でしょう! どうした事でしょう!! 誰がこのような結果を予想したでしょうか!? まさかまさかの結果に、この私も、もはや言葉もありません! どうしてこうなった! どうしてこうなった!?」 三杉「(……やはり反町の行う試合はこのような虐殺試合がよく似合うな。 如何に天才ファン=ディアスといえど、反町の才覚には敵わなかったか)」 森崎「見てらんねぇなぁ、おい。 アルゼンチンのキーパーが酷すぎるぜ」 若林「(……まるで1ヶ月前の俺を見ているみたいだ)」 若島津「(……俺なら何点取られていた? 2桁はなくとも……5点は堅いか)」 翼「リグルが2ゴールに終わったのは残念だが、幻想郷の判断は間違ってはいないな。 こんな勝ち試合でエースを続投させ続けて怪我でもされては困る。 必要以上にエースは出さず温存をする……。 幻想郷の監督は、中々いい判断をするらしい」 井沢「(……。 …………。 くそっ、そんな風に頭がおかしくなってもこいつはまだレギュラーを奪い続けるんだ。 司令塔としてなら……こんな奴よりも俺の方が……!!)」 藍「(井沢君……ある意味君は凄い……コレを妬めるというのは……)」 さとり「……5−0で完勝をした私たちが言えた義理ではありませんが……これはひどい」 ピエール「(……さとりたちがいなければ俺達もこれくらいは。 いや、これ以上取られていたかもしれんな)」 こいし「お姉ちゃんがいる限り、負けないよ! 絶対絶対、無失点で乗り切ってやるんだから!」 マーガス「酷い試合だな……完全にアルゼンチンが噛ませ犬じゃないか。 いや、それ以下か?」 シュナイダー「アルゼンチンはよくも悪くもディアスを中心にした、ディアスによるディアスの為のチームだ。 そのディアスの調子が悪ければ、こうなっても不思議ではあるまい」 ミューラー「ふん、無様だな」 レミリア「貴様も全日本戦ではしっかり守れよ。 私たちが10点を取ろうと、貴様が11点を取られては負けなんだからな」 ミューラー「……誰に物を言っている」
[313]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:27:50 ID:??? 誰もが、もう終わりだと思っていた。誰もが、このままアルゼンチンが終わると思っていた。 それは観客たちもそうだったし、フィールドで戦う戦士たちもまた、そうだった。 試合の残り時間は5分となく、点差は10点差で、ここからひっくり返されるというのは常識で考えて無理な事だった。 ピピィーッ!! バムッ パシッ ……タタタタ ディアス「はぁっ……はぁっ……」 反町「なっ……?!」 お空「ま、まだ来るの!?」 しかし、それでもアルゼンチンで始まったキックオフと同時、ディアスは中央突破を仕掛けてきた。 前半・後半、共に精力的に動いた彼のドリブルスピードは、すっかりとスローなものになっていた。 足に吸い付くような鮮やかなドリブル精度は、見る影もなく錆びついていた。 もはやそれは、ドリブルと言う事すら出来ない程、無様なボール運びだった。 だが、ディアスは中央突破を仕掛けた。 ディアス「(残りは何分だ……何点取ればいいんだ……?)」 反町「(何を考えてるかわからないけれど、ここで奪ってボールを回して試合終了だ!)」 お空「うにゅ〜! ボールもらった〜!」 ディアス「邪魔を……するなよッ!!」 ダンッ! バッ!! 反町「えっ……!?」 お空「う、にゅ……?」 そして、2トップのFWをクリップジャンプで抜き去った。 それは執念の突破と言って差し支えの無い、もはや気力だけを振り絞ってしたジャンプだったが……。 とにかく、ディアスは反町とお空をかわす事に成功をした。
[314]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:28:51 ID:??? ヘロヘロ…… ディアス「ぐっ……はぁ、はぁ……!」 パチュリー「……仕掛けるわよ、紅葉の神、ヒューイ」 静葉「(着地した衝撃から立ち直れていない……その上、私はともかくパチュリーとヒューイちゃんに囲まれては……)」 ヒューイ「(もうボロボロなのにどうしてまだ戦おうとするのかな〜)」 ディアス「……こんな囲みで……もう、奪った……つもりかァ!!!」 ダシュッ! ポーンッ!! バシィッ!! 静葉「は……は……!?」 ヒューイ「えっ、な、なんで……!?」 パチュリー「(まだ動ける……? 馬鹿な……ただの人間に、そんな体力がある筈が無い……!)」 着地をし、体勢を崩すディアスに容赦なく襲い掛かるパチュリー、静葉、ヒューイ。 しかし、この3人を眼光鋭く睨み付けると同時、ディアスは震える右足を使い、ヒールリフトを行った。 それはどう考えても、震える足では到底出来ないようなテクニックで。 プレスをかけた3人は唖然としながらそのままボールを素通しし、ディアスはよろよろとよろけながらも突破をした。 パスカル「ディ、ディアス……!」 永琳「(……究極の負けず嫌いなのか、状況を認識できない馬鹿なのか、結果よりも頑張ったという事実を好しとするのか。 ……どれでもないわね。 彼は天才、その一語に尽きる。 天才は諦める事も許されないし、許しもしない。 何より……「結果を気にせず頑張った」なんて言葉は、私たちが何よりも嫌う言葉。 これは絶対に有りえない)」 パスカル「(俺は……どうしてあいつの役に立てない……。 今日、俺がやった事なんて、ワンツーリターンでのアシストだけじゃないか……)」 これを見ながらパスカルは悲壮感溢れる表情を浮かべ、永琳は逆に冷静な表情を浮かべながらフォローに走った。 そして、ディアスはやがてゴール前までたどり着いた。
[315]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:30:12 ID:??? にとり「かぱー! そんなボロボロじゃ私たちだって抜けないよ!」 妖精1「(河童と一緒なら止められる!)」 ディアス「はぁっ……はぁっ……ど、け……よッ!!」 シュパンッ! にとり「ひゅいぃっ!?」 妖精1「ま、股抜き……!?」 そして、ディアスはボールをにとりの股下を通して最後の壁を突破した。 ディアスにしてみれば地味な抜き方ではあるが、彼にはこうするより他に手は無かった。 ヒールリフトを出す事も、クリップジャンプをする事も出来ない程にまで、彼の足の痙攣はひどかったのだ。 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「あ、あああああああああああああああああああああああああっ!? こ、これは……これは、どうしたことかぁ!? 幻想郷、疲弊しきった筈のディアス君を止められない! 何故だ!? どうした、幻想郷!?」 観客「なんだよ畜生、出来るんなら最初っからやってろよディアス!!」「今更ゴールを奪ってどうなるってんだ!」 ディアス「(黙ってろよ、ここから逆転だ……。 えっと、この後、キックオフをすぐ奪って永琳さんに速攻でロングを撃ってもらって……)」 ヤマメ「(この土壇場でゴールを決められてたまるか!)そんなドリブルで……!」 ディアス「ドリブルは……しねぇよ」 ヤマメ「なっ!? く、くそっ!?」 バシュッ ポーン 観客席からブーイングが聞こえる中、ディアスは飛び出してきたヤマメの頭上を越えるようにループシュートを放った。 バナナ回転をかける事も出来ない程に疲弊していた彼に出来たのは、ただのループシュート。 だが、それはヤマメの裏をかく事には成功していた。 そのままゴールへと、緩やかな軌道でボールは吸い込まれようとし……。
[316]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 01:31:12 ID:??? 妹紅「ゴールなんてさせないぞっ! それぇぇえええええええええええええっ!!」 バカァァァァンッ!! このボールに、CB――藤原妹紅が追いつき、豪快にクリアーをする事に成功した。 もしもディアスの体力があれば、ディアスが本調子なら、ボールに勢いがしっかりあれば、入っていたかもしれない。 だが、そのループシュートはあまりにも遅く、あまりにも稚拙だった。 妹紅がクリアー出来たのも当然と言えば当然であり。 ピッピッピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! そしてこのボールをうどんげがフォローをした所で、長い長い戦いの終了を告げる審判の笛が鳴り響いた。 結局この試合、ディアスは一度としてゴールを揺らす事が出来なかったのである。 ディアス「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」 ガクッ パスカル「ディ、ディアス!」 ディアス「(……終わったか)」 審判の笛が鳴ると同時、緊張の糸が切れたか崩れ落ちるディアスに、慌てて駆け寄り肩を貸すパスカル。 ディアスの相棒であると自他共に認める彼に出来る事は、ただそれだけだった。 幻想郷Jrユース 10−0 アルゼンチンJrユース
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24