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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】
[350]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:47:47 ID:??? パスカル「(俺は……俺は……俺は……ディアスの役に立てていたのか? 何も、何も出来ていなかったんじゃないのか?)」 そして、そんなディアスに肩を貸しながら同じく退場をしていたパスカルは自問自答を繰り返していた。 大会に向けての合宿の中で、アルゼンチンで一番成長を遂げたのはこのパスカルだった。 ディアスに及ばないまでもドリブルを磨き、パス精度も磨き、守備力の向上にも彼は励んだ。 何よりも彼はディアスの思うように動けるようにとディアスの意図を読む練習を繰り返した。 幼いころから共にサッカーをしてきたディアスの補佐を至上の喜びとする彼は、それだけで大会でディアスの役に立てると考えていた。 だが、それは間違いであったとこの試合で彼はようやく気付いた。 どれだけディアスの意図をくみ取れるようになっても、結局、パスカルはディアスにおんぶにだっこだったのだ。 パスカル「(結局俺は……俺がやろうとしていた事は、ディアスの手となり足となる事だけだ。 そうじゃない……俺は、俺はこいつを支えたいんだ! ディアスが動く必要が無いくらいに、支えたいんだ! でもどうすればいいんだ! どうすればディアスを支えられるんだ!! どうすればこいつの本当のパートナーになれるんだ!!!)」 アラン=パスカルは悩み、嘆き、それでも答えを出せなかった。 ディアスとは違い凡人である彼がディアスの本当のパートナーになれるか否か。 それはもしもサッカーの神様がいたとしても、簡単に答えを出せる問いではなかったかもしれない。
[351]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:48:48 ID:??? バルバス「(なんという事だ……よもや……このような結果に終わるとは……)」 アルゼンチン監督であるバルバスは、この結果を受け止めながら……思わず額を抑え、自身の戦法の過ちを悔いていた。 彼はディアスこそがこのチームの中心人物であると考え、ディアスを主体としたチームを徹底して作り上げていた。 それ程までに彼はディアスを買っていたし、それが間違いであるとも思っていなかった。 しかし、結果としてアルゼンチンは大敗を喫した。 その原因は何かと問われれば――それはアルゼンチンのチーム作りが間違っていたと言うしかないだろう。 その責任は誰にあるかと問われれば――間違いなく、監督であるディエゴ=バルバスにあった。 バルバス「(ディアス一人いれば勝てる程、サッカーは甘くはない。 だが、ディアスが実力をいかんなく発揮すればどんなチームにも引けは取らない。 それは間違いない。 しかし……これからのサッカーは、それだけでは勝てないのか……? 天才の力だけでは勝てないというのか……?)」 思わずパンツ姿からスーツを着てしまう程にまで冷静になったバルバス。 彼は性癖は色々と突っ込みどころ満載ではあるものの、監督としては有能であった。 この敗戦を受けて彼がどのようなチームを今後作り上げていくのか……それはまだ先の話となる。
[352]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:49:49 ID:??? 筋骨隆々の少年「ジョアンコーチー、アルゼンチンが負けちゃいましたよ〜?」 ジョアン「ファンタジスタ1人……否、2人いるだけでは、チーム戦術には勝てない、といういい見本だ。 サッカーとは11人の駒がそれぞれ機能をして初めて勝てるスポーツだ。 さながらオーケストラのようにな」 筋骨隆々の少年「オーケストラをォ……僕はァ……見た事が、なァいッ!!!!」 ジョアン「………………」 そして、観客席ではようやくディアスへのブーイングが収まり始め……。 そんな中でこの試合を見守っていた2人組の男たちが、今日の試合について語り合っていた。 1人はかつてサンパウロFCの監督を務めた事もある名将、ジョアン。 とある事情から監督業を引退したが、しかし、ある時を境にもう一度サッカー界へと身を投じ。 世界各国から光る原石を招集しては指導を続けている男である。 そのジョアンの横に立つ少年は、反町らと同年代でありながら既に身長190cmは越えようかという巨漢であった。 西ドイツのデューター=ミューラーには負けるものの、一際でかいその体と鍛え抜かれた肉体は、正に圧巻の一言である。
[353]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:51:08 ID:??? ジョアン「ゴホン。 まぁともかく、これでわかったろう。 これからのサッカーは、ただ1人の天才が活躍をすれば勝てるという単純なスポーツではなくなる。 では何が必要なのか……もうわかるな?」 筋骨隆々の少年「パワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 ジョアン「違う! 全ての選手がそれぞれの役割に応じて動き、働き、仕事をする。 それこそが大事なのじゃ! そして、それを纏め上げるのがお前たちの役割なのじゃぞ!!」 筋骨隆々の少年「……でも僕、イタリア行っても出番無いんじゃないですか? ヘルナンデスってのがいるんでしょう?」 ジョアン「お前ならばヘルナンデスからでもポジションは奪える。 ……身体能力だけはあるのじゃからな」 筋骨隆々の少年「でもォ……色々と恨まれそうで怖いッ!!!!!!!!」 ジョアン「なんでお前は声がそんなにデカい癖に妙な所で臆病なんじゃ!」 筋骨隆々の少年「それにィ、コーチの言う事はちょっと難しすぎてわかりませんッ!! 僕、わからないッ!!!!!! コーチのお陰でたくさん筋肉がつきましたけど、コーチの思想にはちょっとついていけませんッ!!!!!!!!!」 ジョアン「おっ、お前という奴は……!(本当に頭の弱い奴じゃ! セービングには文句なしじゃが判断力は最悪じゃしな……)」 ジョアンは指導をした選手達を、イタリア国籍にさせワールドユースの舞台で戦わせようと画策をしていた。 その思惑には殆どの選手達が賛同を示し、ジョアンにつき従ったのだが……。 この少年だけは、断固として首を縦に振らなかった。彼はジョアンに恩義は感じていたが、ジョアンの思想とは相いれなかった。
[354]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:53:25 ID:??? 筋骨隆々の少年「1人の天才がいれば勝てる、それでいいじゃないですか! 何が悪いんですか!! 天才に頼り切りなのは確かに悪いけれど、それでも、それだけその選手が凄いって事でしょう!? 実際、あのディアスってのは凄かったじゃないですか! ウルグアイ戦でもイタリア戦でも!! 戦術を考えるのもいいと思います! 皆がそれぞれ仕事をするっていうのも間違ってない! でもでも、それをすっごい天才がやればもっとすっごい事になります! ディアスならそれが出来るんじゃないですか!?!?」 ジョアン「……今はまだ活躍できる。 じゃが、将来的にはまず無理じゃ。 人はお前のように皆が皆馬鹿なのではない。 必ず対抗策というものを考えだす。 それが人の知恵じゃからじゃ」 筋骨隆々の少年「パワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」 ジョアン「だ、だから大声を出すな! 心臓に悪い!!」 筋骨隆々の少年「その知恵を、パワーでぶち破るのが最高なんじゃないですか!! その為に僕はジョアンコーチに筋肉をつけてもらったんですよ!? あとコーチもつけてもらったんですよ?」 ジョアン「サッカーのトレーニングをおまけみたいに言うでないわ!! ……確かにお前の言うようにパワーでぶち破るというのは爽快じゃろう。 だが、事はそう簡単ではない……」 筋骨隆々の少年「なら、僕が簡単にしてみせますよ! この鍛え抜かれた上腕二頭筋で!! オイッ、やるのかい僕の筋肉! やるのかいっ! やらないのかい!? ……ヤーリーマース ヤーリーマース ヤーリーマ やーーーーーーーーーーりーーーーーーまーーーーーーーーーーーすッ!!!!!!!」 ジョアン「いい加減にせんかああああああああああああああああああああっ!!!」
[355]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:54:26 ID:??? 少年は結局、その後もジョアンにこっぴどく怒られた。 ところ構わず服を脱いでは筋肉を自慢し、大声を出す……それは変態というかもはや周囲のお客さんの迷惑ってレベルではなかった。 それでも少年は、頑としてジョアンの言う戦術的な勝利、チーム全体の機能美というものに理解は示さなかった。 それどころか彼は、1人の天才がそれを蹴散らす事を夢想した。 力こそパワー、力こそ正義と考える少年は、アルゼンチンの――ファン=ディアスの強さを信じていたのだ。 筋骨隆々の少年「僕がアルゼンチンにいたらこんな事絶対にありませんでしたよ! この大胸筋に賭けても誓えます!!」 ジョアン「だから、脱ぐなと……。 ……もうええわい。 それで、アルシオンはどこにいった?」 筋骨隆々の少年「さっき大腿四頭筋が美しい女性がいましたから、その女性を追いかけてどっか行っちゃいました」 ジョアン「筋肉で言うな! っていうか奴もか……ああもう、どうしてワシの教え子は問題児ばかり……」 筋骨隆々の少年「(そういえば幻想郷の9番の下腿三頭筋は素晴らしかったな……どうやって鍛えたんだろう……?)」 名将ジョアンは常備薬の胃薬を飲みながら、うごごと呻いた。 監督に就く人物は、バルバスやスウェーデン監督のように問題がある者たちか、 見上やジョアンのように胃痛持ちかの二種類にしかわかれないのかもしれない。
[356]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:55:26 ID:??? 翼「やはりリグルのいる方が勝った。 しかも圧勝で。 もはやリグルが何故シード権を得ていないのか疑問になるレベルだな」 藍「日本語でしゃべってくれ、翼君」 日向「選手個人がシードってどういう事だコラ」 そして、観客席では全日本の選手達が試合が終わった後も残っていた。 この後に行われるフランスとウルグアイの一戦を観戦する為である。 この場においても翼は相変わらず周囲からしてみれば妄言にしか思えない言葉ばかりを吐き、一同はげんなりし。 それに伴って翼派閥の支持率は面白いように下落をしてゆく。 もはや嫌われてる日向の方が支持率が高い程である。 来生「なぁ、ところでよ翼」 翼「ん? なに、来生?」 来生「お前、そんなにあの幻想郷の19番(リグル)気に入ってるって事は……あいつの事、好きだったりするのか?」 井沢「ちょっ、おまっ!?」 滝「(皆が聞きたかった事をそんなポロっと聞けるかふつう?)」 そんな中、あっさりとこの状況下で爆弾を投下したのはKYに定評のある来生だった。 リグルを称賛しリグルに魅了された翼は、果たしてリグルに女性に対する愛も持っているのか? それはこの場にいる誰もが思い、いやしかしそれは流石に無いだろ、見た目の年の差的に考えて……。 と言い聞かせてきた事を、来生は翼に問いかけたのである。 来生が言葉を吐いた瞬間、一同に緊張が走るのだが……。 翼「俺は……」
[357]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:56:37 ID:??? 先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、 ★早苗(アネゴ)「許早苗」→!card=★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 JOKER・クラブA→翼「俺の心は……とっくの昔に石崎君に奪われてるさ」 石崎「つ、翼……(キュン」 おいどうすんだよコレ ハート10以上→翼「好きとかそういう次元じゃないな……そう、これは愛だ」 ヘルナンデスに仲間が出来ました それ以外→翼「選手として純粋に尊敬をしているだけさ。 恋愛感情はないよ」 よかった……破局するアネゴと翼はいないんだね
[358]森崎名無しさん:2011/11/19(土) 01:56:47 ID:??? ★早苗(アネゴ)「許早苗」→ ハートA =★
[359]森崎名無しさん:2011/11/19(土) 01:57:51 ID:??? マークが違うぜベイビー…
[360]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:58:07 ID:??? Aを見た瞬間ビクッとした(小学生並の感想) 翼君が間違いを起こさなかった所で本日はここまで。 明日は試合終了後からフランスとウルグアイ戦までいければいいかなぁ……。 それでは、お疲れ様でした。
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0ch BBS 2007-01-24