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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】
[548]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:15:38 ID:??? さとりが勇儀の大江山嵐を防ぎ、こいしのパスを起点としてフランスの反撃が開始。 ボールはこいしから右サイドのフェレーリへ……先ほどウルグアイがやったように、今度はフランスが右サイドから駆けあがる。 ダダダダダダダダーッ!! フェレーリ「ダダダ ディダダ ドゥダダ 唸るエンジンで 涙なんかぶっちぎれ〜!」 キオソーネ「く、くそっ、こんなふざけた奴に抜かれるなんて……!」 ミャウザー「(文さんばりに速い……? 本当に人間かよこいつ……!?)」 ジョン「おーっと、これは速い速い! 昨日のアルゼンチン戦でもその高速ドリブルで幾度となくチャンスを作ってきたフェレーリ選手! ウルグアイ中盤メンバーをごぼう抜きし、一気に右サイド深くまで切り込んだァ! ピンチから一転チャンスへ! フランス、逆に先取点を奪う事が出来るかァ!?」 ピエール「フェレーリ、こっちだ!」 フェレーリ「オッケー、ピエール! それっ!」 バシュッ あっさりと右サイドを突破したフェレーリは、そのままボールを要求するピエールへと折り返す。 高く山なりとなったそのセンタリングに合わせてピエールは飛び上がり、オーバーヘッドでゴールを奪いに行くのだが……。 シュバッ! バッ!! 萃香「たかがオーバーヘッドで点を許してたまるかい!」 ピエール「ぐおっ!?」 バチィッ!!
[549]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:16:40 ID:??? しかし、このピエールのオーバーヘッドキックは萃香の渾身のクリアーで阻まれる。 ピエールのシュート力自体は決して低くは無いが、それでもただのオーバーヘッドキックでは。 小さな体躯ながらもジャンプ力とフィジカルに秀でた萃香の上からゴールを奪う事は難しい。 そして、弾かれたボールはそのまま零れ落ち……。 ボッシ「……!」 これを今日の試合ワントップのFWとして出場をするボッシが合わせた。 地面に跳ねて低空に浮き上がったボールに、その右足を振りかぶって思い切りボレーシュートの体勢を取ったのである。 グワァッ! ジョン「あっとぉ!? これはピエール選手、惜しくもオーバーヘッドキックではゴールならずゥッ!! しかし、このこぼれ球にはボッシ選手が詰めている! そのままボレーシュートだァァァッ!!」 ビクトリーノ「カノーバ!!」 ピエール「ボッシ!!」 ボッシ「(き、決めるんだ! あの派遣選手もいない! ここしかない!)ノートラップ……ノワールだァァァッ!!」 バコォオオッ!! 己の持つ必殺シュート――サーブルノワールを、ノートラップの状態から撃ったボッシ。 その威力は決して低くは無い……少なくとも、合宿以前から考えれば雲泥の差の精度のシュートだった。 カノーバ「決めさせるかァァァアアアッ!!」 バチィッ! だが、それでも確実にウルグアイからゴールを奪えるかと問われれば首を傾げざるを得ない威力だった。 伊吹萃香がフィールダーとして出場をする前半、ウルグアイゴールを守るのはカノーバ。 彼のセービング力は一流とは呼べないレベルではあるが……しかし、二流とも呼べない代物なのだから。
[550]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:17:49 ID:??? ジョン「あぁっとぉ、惜しい! フランスゴールならず! ボッシ選手のボレーシュートはカノーバ選手の堅守に阻まれたァ! やはりウルグアイも守備は堅い! 1点が遠い両チームです!」 カノーバ「(スイカさんが出る後半の前に点を取っておきたい所なんだろうがそうはいくか! 俺にだってプライドはある……そう簡単にゴールは許さないぞ!)」 ビクトリーノ「よくやった、カノーバ!(しかしあのフランスのFW……へっぽこストライカーって話だったが……。 さっきのボレーシュート……俺のダイビングボレーと大差なかったんじゃ……?)」 ボッシ「ああ……だ、駄目だった……」 ピエール「気持ちを切り替えろ、ボッシ! 戻るぞ!」 カノーバの弾いたボールはウルグアイ守備陣がフォローし大きくクリアー。 こうしてフランスの攻撃は失敗に終わった。 折角の好機を決められなかった事にボッシは肩を落とし、それに声をかけながらピエールは守備に戻る。 一方でピンチをなんとか切り抜けたウルグアイキャプテンビクトリーノは内心冷や汗を流しながらもカノーバのファインセーブを褒め……。 ボッシの意外な決定力に思わず息を飲んでいた。 魔理沙「結構やるな、あのウルグアイのキーパー。 スウェーデンってふざけた国にいたキーパーよりも上じゃないか?」 パチュリー「……若干ではあるけれど、スウェーデンのガレリよりウルグアイのカノーバの方が上ね。 本当に僅差だけど。 ただ、あのクラスのキーパー以上の存在がここからはゴロゴロ出てくる筈よ」 妖夢「(……反町さんにリグルに魔理沙。 ……私の出番あるかなぁ)」 早苗「中々やりますね、フランスのFWさん。 今のはあと少しでゴールに入ってましたよ」 お空「うにゅ。 神様のペットさん、さっきのシュート止められる自信あるの?」 早苗「私はペットじゃないんですが……。 ……まぁいいです。 止める自信は勿論ありますが……パンチングだと少し危ういですね。 (もしも明日の試合GKとして出場するのなら、みらくるダイビングの出番が早速来るかもしれません)」
[551]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:18:53 ID:??? その後、試合はしばらくフランスが支配をする形で動いていった。 ビクトリーノ「おらおらおらおら、どきやがれぇっ!」 こいし「あんた、あのディアスってのよりはドリブル上手くないね〜♪」 ビクトリーノ「おんわ〜っ!?」 ウルグアイはビクトリーノの中央突破をボランチのこいしに幾度となく止められた。 彼女は反則紛いの悪質なディフェンスをしていたのだが、審判の笛が鳴る事はなく。 ビクトリーノは為す術もなくボールを失う。 文「(ではあの古明地こいしが来れない場所からパスを織り交ぜて攻撃を……)」 タタタッ パサァッ!! ルスト「今だッ! ルストハリケェーンッ!!」 文「あや〜!?」 ではパスワークで攻め立ててはどうかと思い、文はパスカットの名手であるこいしが取りに来れない位置目掛けてパスを出す。 だが、このパスはフランスCBのルストの手によってあっさりとカットをされていた。 昨日のアルゼンチン戦で殆ど見せ場が無かった彼は、人知れずこの試合で活躍をしてやろうと躍起になっていたのである。 穣子「あいつはパスカット特化かしら?」 霊夢「……SBならともかくあのポジションならCBでしょ。 あんな位置でパスカット上手くても何の役にも立たないわよ」 咲夜「それにパスカットが上手いだけならドリブルで切り込めばいいだけの話だしね……。 そんな特化何の意味もないわ」 穣子「ぐむぅ……」 反町「(……穣子の存在が全否定されてる)」
[552]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:20:11 ID:??? ドゴールはタックルに秀で、ブラボーはブロックに長け、ベルジェルは空中戦に強い。 ならばあのルストというCBはパスカットに特化をした選手なのかと穣子は考え……そして、それは否定をされた。 確かに霊夢や咲夜の言うように、パスカットが上手いだけの選手がCBをする意味はあまり無い。 それならばまだ、こいしと共にダブルボランチをしていた方が説得力はある。 では、ルストは一体どのようなタイプの選手なのか――答えはすぐに出た。 こいし「うひゃっ」 ビクトリーノ「そう何度も何度も止まるかよ! このまま一気に……」 ドゴール「フンガーッ!!」 ルスト「こいつを食らいやがれ! 光子力タックル!!」 ビクトリーノ「ぐえぇーっ!!」 ルストは何度目かのドリブルでこいしを抜き去ったビクトリーノを、ドゴールと共に鋭いタックルで止め。 勇儀「どけっ、小童ども!」 ベルジェル「キャラは立ってないけれどどけと言われてどくもんかー!」 ルスト「空を飛べるようになった俺は無敵だぜ! スクランダークリアー!!」 勇儀「むおっ!?」 文のセンタリングをトラップしようとした勇儀にベルジェルと共に向かい、大きくクリアーに成功。 ビクトリーノ「こうなったら俺のパンサーファングで……」 ブラボー「そうはさせんッ! シルバースキ……」 ルスト「へへん、ここは俺に任せておきな! いくぜぇっ! ブレストブロックだァァァッ!!」 ビクトリーノのミドルシュートを、胸を前に押し出したブロックで防ぎ切ったのだった。
[553]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:21:17 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「おおぉっとぉ!? これは凄い、フランスCB、ルスト選手! 何度も何度もフランスのピンチを未然に防ぐ、大車輪の活躍を見せています!」 こいし「やったー、コージ君! さっすが守備のエキスパート!」 ルスト「へへーん、どうだ参ったかウルグアイ野郎! 矢でも鉄砲でも持ってきやがれ!」 このルストの大活躍を見て、実況は興奮をしたようにルストを称賛。 観客席からも大歓声が沸き上がり……こいしが両手を上げてこれに喜びを見せると。 ルストは少し照れたように鼻の下を擦ってから、挑発的な言葉をウルグアイに浴びせる。 そう……フランスのCB、ルストは他の者たちと同様、守備面において非凡な才能を見せていた。 だが、その才能は他の者たちのようにタックル・ブロック・クリアーの何れか1つしかなかったのではない。 彼の凄まじい所は、守備に必要なセンス全てを取り揃えていたという点である。 それはそれぞれに特化をしたドゴールやブラボー達に比較をすれば、やや物足りない感はあるものの。 それでも高水準であらゆるディフェンスが出来る選手というのは、それだけで貴重であり優秀であると言える。 故に彼は合宿が始まってからしばらくしてこう呼ばれるようになった――「フランスの鉄の城」と。 さとり「……ところでこいし、どうしてルスト君のあだ名がコージ君なの?」 こいし「ん? お父さんが工事現場の監督さんやってるから」 さとり「……えらく遠くから引っ張ってきたあだ名ね」 こいしのネーミングセンスに思わず呆れるさとりであった。
[554]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:23:39 ID:??? とにもかくにも、こうしてフランスの守備は安定をしていた。 元々中盤の守備力はピエールとこいしの両者がいる為に高く、最終ラインもほぼ鉄壁と言って差し支えないレベル。 これではボール運びの手段がサイドハーフの文の突破力と中央のビクトリーノの突破力頼みのウルグアイでは苦戦は必至である。 ビクトリーノ「(ちっくしょう、まるで幻想郷とやりあってるみたいだぜ……。 どこを攻めても何かしら得意な奴がいやがる……こりゃ正攻法じゃ攻められねぇな)」 ではフランスの攻撃陣はどうだったか……と言われれば、こちらもまた攻撃に幾度と失敗を重ねていた。 ボッシ「ネ、ネオサーブルノワールだ!」 萃香「その程度のシュートが私に通用するかァッ! そりゃあ!」 シュート数こそウルグアイを上回るものの、その肝心のシューターがナポレオンより劣るストライカーのボッシ。 これでは萃香とカノーバが守るゴールを射抜くのは難しく。それならばピエールが攻撃参加をしたらどうかと言われれば……。 ピエール「はァッ!!」 萃香「なんだいこりゃ! 出直してきな!!」 ピエールのシュートでも萃香のブロックを突き崩せない。 軽いドライブ回転をかけてゴールキーパーの手元で落ちるスライダーシュートもDFのブロックには無力。 当然ながらゴールネットを揺らせる筈もないのだった。 ボッシ「(駄目だよ……やっぱりナポレオンがいなきゃ……)」 ピエール「(このままでは引き分け……いや、最悪負けてしまう……。 なんとか1点を取らなければならないのだが……どうすれば……)」 こうして時間は流れてゆき、やがて前半戦は終了した。 結局、フランスは当初の目標だった前半で点を奪うというものを達成出来なかったのである。 後半戦からゴールマウスに立つ伊吹萃香を相手にして、ゴールを奪う事は前半以上に難しい。 ナポレオン「(頼む……勝ってくれ、皆……!)」 悲壮感溢れるナポレオンの祈りに、サッカーの神は答えてくれるのだろうか。
[555]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 20:24:42 ID:??? 一旦ここまで。
[556]森崎名無しさん:2011/11/25(金) 20:25:27 ID:??? いったんオーツ
[557]森崎名無しさん:2011/11/25(金) 20:32:09 ID:??? 乙 ナポレオンがいないと萃香のゴールを割るのは難しいか 先にユウギがさとりのゴールに挿入しそうだな
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0ch BBS 2007-01-24