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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】
[657]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:36:26 ID:??? 勇儀「(正直、気に入らん……! こんな私を見くびるような策を練った大将が……!!)」 一歩足を出し、踏みしめ、勇儀は前に進む。 彼女は憤慨していた。 自分を見くびるような策を考え、小細工とも言えるその策を弄したビクトリーノに対して。 勇儀「(だが、結局私は抜けなかった……! あのこいしも抜けず……あまつさえ、吹き飛ばされた! 力の勇儀ともあろうものが!!)」 二歩目を出し、更に勇儀は前に。 彼女は憤怒していた。 ビクトリーノにそのような策を考えさせてしまった、己の弱さに。 勇儀「(だから文句は言わん……! 与えられた機会をものにする事で……せめてもの贖罪とする!!)」 三歩目を出し、勇儀は前を向いた。 彼女はいつでも前だけを向いていた。 鬼としての誇り、矜持、プライドにかけても――このチャンスを、必ずやものにすると心に強く誓った。 前半戦、本気を出さなかった時にゴールを奪えず。後半、点を失った直後のシュートでも、ゴールを奪えず。 ここまでマークをつけられ抑え込まれた事に対して、彼女は強く自省をした。 自分本位である鬼がチームに対して申し訳ないという思いを抱くのは、実に珍しい事でもある。 それはそれだけこの勇儀がビクトリーノの事をそれなりに評価をしているという事の裏返し。 己もストライカーであるというのに、ここで勇儀に任せてくれたビクトリーノの信頼へ応えてみせるという意地。 勇儀「今度もこいつを……防げるかァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?!?!?!?!?」 グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!
[658]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:37:27 ID:??? 勇儀「 四 天 王 奥 義 三 歩 必 殺 」
[659]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:38:28 ID:??? ヒュンッ!! ブラボー「シルバースキンッ!!」 ベルジェル「く、くそーっ!! キャラは立ってないけど、こんな所で失点してたまるかーっ!!」 勇儀が吼えると同時、遅れてブラボーとベルジェルはシュートコースを防ぎに向かった。 こいしとドゴールに勇儀を任せきりにしていた為にフォローが遅くなった彼らは、勇儀をフリーにさせてしまった。 その落とし前をつけるべく、なんとかブロックをしようとした。 バギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!! ブラボー「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」 ベルジェル「うぎゃあああああああああああああああああああああああああああああっ!?」 その思いは届かず、2人はまるで為すすべなく吹き飛ばされた。 ブロックに定評のあるブラボーですら何も出来ないまま、弾き飛ばされた。 そして、恐ろしい事に、どれだけ気合を入れてブロックに飛んでも……そのシュートの威力は少しも損なわれていなかった。 間違いなく今大会最高峰のストライカーである反町一樹の、オータムドライブ。 そのオータムドライブと、そのシュート自体の威力は然程差は無い。 だが、鬼の本気の力。 その鬼の力を最大限まで引き出せる、フリー状態から撃ったという事実。 2つの条件が重なり合い、距離という枷もなくなったそれは――。 もはやシュートという名の暴力だった。
[660]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:39:43 ID:??? (BGM:守護神-The guardian http://www.youtube.com/watch?v=Zt4ZdWBHcBo) この一瞬の出来事を見て、観客席にいる選手達は誰もが思った。 ヘルナンデス「(あれは取れない! あれは……取れないんだ!!)」 イタリアが誇るヨーロッパNo.1キーパー、ジノ=ヘルナンデス。 彼は実際にウルグアイと戦い、その勇儀のシュートにより2失点を喫していた。 ある意味ではこの中で一番勇儀の恐ろしさを知っている彼は、これは止められないと断定をした。 ミューラー「(こんなシュートが……あるというのか……!?)」 西ドイツの怪物キーパー、デューター=ミューラー。 彼は勇儀のこのシュートを見、思わず心が震えるのを自覚した。 野生の動物というのは本能的に強者という者を見極め、怯え、逃げる。それは自己防衛の為に備わった、動物の本能。 野性児と言って差し支えの無い経歴を持つ彼は、本能的にこのシュートを恐れた。 シュナイダー「(これが決まらない筈が無い……!)」 同じく西ドイツのストライカー、カール=ハインツ=シュナイダー。 彼はこのシュートを見た瞬間、確実にゴールを貫くと確信を持った。優れたストライカーは優れたストライカーを知る。 一目見ただけで、ドリブルやパスといった一連の動作――フリー状態でなければ撃てないというマイナス要素はあるものの。 このシュートだけは間違いなく大会屈指のものだと――星熊勇儀の実力は本物だと、シュナイダーは理解をした。 日向「(畜生……!)」 全日本のストライカー、日向小次郎。 彼はただただ歯噛みをし、悔しさを表に出さないように必死に耐えた。 猛虎と呼ばれる己が可愛く見える程に、星熊勇儀のシュートは破壊力も威力も上。 この大会が始まる前から――そして、始まってからも幾度となく己の地位を脅かし。 己の上を行くストライカーを見てきた彼は、もどかしい思いで吼えそうになるのを耐えていた。
[661]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:40:48 ID:??? 森崎「(超化すりゃあ……弾ける、か? ちっ、でたらめなシュートだ!)」 全日本の正ゴールキーパー、森崎有三。 彼は冷静にこのシュートを自分なら止められるかどうか判断しようとしていた。 そこに怖れは無かったが、出来るなら戦いたくない相手だという本音はあった。 早苗「(みらくるセービングでも弾ければいい方……超化出来れば……いや、それでも弾くのが……!!)」 幻想郷の正ゴールキーパー、東風谷早苗。 彼女は本当にこの勇儀がいるウルグアイを相手に、1失点で済んだのかと唖然としながら。 それでも冷静になろうと努めつつ、自分なら止められるかどうか判断しようとしていた。 ……しかし、何度シミュレートをしても、ガッチリキャッチをする構図はハッキリ浮かばなかった。 魔理沙「(……生まれ持った強靭なパワー、か)」 幻想郷のストライカー、霧雨魔理沙。 彼女は勇儀の右足を恨めしそうに眺めながら、懸命に頭を振った。 才能を微塵も持たない彼女は、テクニックではなく純粋なパワー勝負に逃げるしかなかった。 だが、それも鬼の力には到底敵うものではない事を改めて認識させられた。 ……新たな力を得たものの、それでも超人的な力というものに彼女は嫉妬をしていた。 反町「(これは入る……! 同点だ!!)」 幻想郷キャプテン、反町一樹。 彼もまた、このシュートをさとりは止められないと断定した。 フォームには癖がある、狙いは十分に定まっていない、ある意味、反町のシュートとは対極の存在の勇儀のシュート。 ……だが、勇儀のシュートにはそれを補ってあまりあるほどの破壊力があった。 これをさとりが弾けるビジョンを、反町はどうしてもイメージ出来なかった。 こうして観客席にいる者たちの十中八九は、ウルグアイの同点を予想した。 一部の例外を除いて。
[662]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:41:54 ID:??? 若林「(……確かに、どうやっても入ったようにしか見えん。 あの位置から、全力のシュートを、フリーで撃たれれば……誰でもそう思うだろう)」 1人は失意の中から立ち上がり、古明地さとりと共に特訓を繰り返した男――若林源三。 腕組みをしながら、彼はこのシュートは入らない、と考えた。 お空「(さとり様なら止めてくれる……! さとり様なら……!!)」 1人は古明地さとりを主とする地獄鴉、霊烏路空。 彼女はさとりの力を信じていた……さとりなら負けないと強く信じていた。 彼の、彼女の視線は、フィールドのただ1点――勇儀の足元に注がれていた。 若林「(しかしそこは――!)」 お空「(だってそこは――!)」 若林・お空「( ペ ナ ル テ ィ エ リ ア の "中" だ ! ! )」
[663]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:43:35 ID:??? 勇儀「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 奴が叫ぶ。 大地が鳴る。 巨大魔人激突! ここまで来たらもうどこにも、逃げ場所は無い。 さとり「(ピエール君……よくぞ触れてくれました……! その5cmが……僅かな5cmの軌道の変化のお陰で……!!)」 シュピンッ!! さとり「(星熊勇儀のトラップした位置が……ペナルティエリア内になった!!)」 振りかざしたその手で、お前は何を掴むのか。 熱く高ぶる勇気は、誰の為。 さとり「(ピエール君だけじゃない……点を取ってくれたボッシ君、チャンスを何度も作ったジョルジュ君とフェレーリ君。 守備で何度もピンチを未然に防いでくれたブラボー君、ドゴール君、ルスト君、ベルジェル君! ここにはいないナポレオン君も……昨日の試合で、勝利に貢献! 大量の得点差を、稼いでくれた!! 何よりこいし……! 誰よりも、あなたがいてくれたから……! 私はもう一度立ち上がれた!! 必ず勝ちましょう、皆さん! 私たちは……勝って! 勝って、決勝トーナメントに上がるのです!!)」 共に目指した場所に、答えはきっとあるのだろう。 走り続ける先に未来を見つめている。 さとり「甘いですよ、星熊勇儀!! いつまでも弱点を放置すると思っていましたか!? 今の私は、ペナルティエリア内のシュートを、必ず………」 勇儀「なにィ!?」 ギュバッ!! バゴッ……ギュギュギュギュギュギュギュギュギュギュ……ギュン……ピタ さとり「 と め ま す ! ! 」 今 希望になれ!
[664]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/28(月) 02:45:04 ID:??? これは逆に幻想郷との試合でダイスるフラグ。 という事で本日はここまで……試合終わらなかったorz ごめんなさい。 明日こそは試合終了までいきたいと思います。 それでは、お疲れ様でした。
[665]森崎名無しさん:2011/11/28(月) 02:54:34 ID:??? たった5センチの乙でしたー そういやPA内の方が得意だったなー。すっかり忘れてたww
[666]森崎名無しさん:2011/11/28(月) 03:02:05 ID:??? お疲れ様でしたー PA内のさとり=早苗のみらくる並かそれ以上、か? 相当強化されてんな。こりゃ魔理沙達も帰ってくるわ
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0ch BBS 2007-01-24