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キャプテン森崎外伝スレ10
[309]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/03(水) 13:33:37 ID:??? 見上「誰かも分からない封筒……?」 見上は事務員から封筒を受け取り、眺めまわしてみた。 表側には「全日本ユース監督 見上辰夫様」とのみ記されていて、特に変哲もない様子である。 見上「何用があって…」 賀茂「選手へのファンレターじゃないのか?監督のお前を通じて、手紙が確実に渡せるようにしようとか」 見上「馬鹿なことを言うな、とにかく開封して中身を確かめなくては」 怪訝になりながら封筒を開けると、中には一通の手紙があった。 見上「拝啓 全日本ユース監督 見上辰夫様」 賀茂「出だしはまとも、っと」 茶化した賀茂の軽口を無視して、見上は手紙の文面を読み上げた。
[310]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/03(水) 13:39:07 ID:??? 「ブラジルにおいてのユース代表の御活躍を、まずお祝い申し上げます。 彼らの活躍により、長らく日の目を見なかった日本のサッカーは大いに盛んとなるのは間違いありません。 そして我らの運命も、これより隆盛となるでしょう。 見上監督へ、我々きれぼしJAPANと彼ら全日本ユースとの対戦を希望します。 我々がどのような集団であるかなどは答える必要がありませんし、 否応なく試合を受けざるを得ないあなた方には知っていても無駄と言うほかありません。 あなた方に選択の余地はありません。このサッカーでの対戦の申し出に対し拒否は勿論の事、 こちらの要求に対する一切の部分的訂正要望も、拒否の意思ありとみなして相当の制裁を行使する所存です。 最後にこの試合参加への表明方法についてですが、この手紙を受け取った翌日12時までに、 日本サッカー協会正門の2本のフラッグポールのうち、 1本は日本国旗を半分の高さまで、もう1本は頂上まで掲げる事で承諾の意思とみなします。 良き返事を得られる事を期待しております。 敬具 きれぼしJAPAN監督より」
[311]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/03(水) 13:45:11 ID:??? 見上「……以上だ」 賀茂「…脅迫状、らしいな」 見上「らしい、じゃない。れっきとした脅迫状だ」 賀茂「脅迫状、ねえ……イタズラじゃないか?きれぼしだのなんだの、訳の分からんことも言ってるし、 有名になればこんなの珍しくないだろ。まともに取り合うだけ馬鹿を見るぜ」 見上「うーむ……」 先着(順番通りじゃない書き込みは無効。本スレにコピペ前の書き込みも無効です)で 脅迫状?→ !card と書き込んで下さい。マークで分岐します。!とcardの間のスペースは埋めてください。 ダイヤ「すぐに上層部へ連絡し、対策を取らなくては」 ハート・スペード「一応上層部には報告しておくが……」 クラブ(悪戯だろうが…何か気になる) クラブA「放っておこう、どうせただのイタズラだ」
[312]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/03(水) 13:46:42 ID:??? 今日はここまで。前もって用意した文章を投稿するだけで こんなにドキドキするようで本当に大丈夫だろうか……
[313]森崎名無しさん:2012/10/03(水) 14:02:51 ID:??? 脅迫状?→ ダイヤ7
[314]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/04(木) 12:18:00 ID:??? ★ダイヤ「すぐに上層部へ連絡し、対策を取らなくては」★ 見上は手紙を封筒の中に入れ直した。これは間違いなく本気の脅迫状である、 彼の中の勘が強く心に働いていてもたってもいられなくなり、協会会長の ところへ向かおうとした。 賀茂「おい、本当に行くのか、ガセだったらどうすんだよ」 見上「イタズラならこの手紙をティッシュ代わりにかんで捨てるだけでいいが、 相手が本気ならどうなるか分からん、行くべきだろう」 賀茂「そうかい、けどあの上のボンクラ達がまともに聞き入れるかねえ…」 見上「言うだけ言うさ、どのみちこれはすぐに報告しなければならない代物だ」
[315]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/04(木) 12:34:03 ID:??? ‐数時間後‐ 会議室から退席した見上は、やるせなさをぶちまけるように大きくため息をついた後、 独り言をつぶやいた。 見上「やはり駄目だったか……」 賀茂の予想通り、会長をはじめとした役員からは信じてもらえなかった。 そのような事が起こるはずがない、そうした空気が会議所内を支配していた。 見上の熱弁により、協会内のスタッフに注意勧告が行われることとなったが、 警察への報告もする必要なしという事になった。勿論彼らの要求に対しても なんらの反応も示さない事になった。 見上(まあ分からない事でもない、かれらの経歴の殆どは 寒々しい日本のサッカー環境ばかり、黄金世代の熱闘も直接感じた訳ではない。 これまでと大きく状況が変わった事に理解が追い付いていないのだろう、だが) 見上は会議室のドアを見る。 見上「何事もなければいいが…」 見上はその場を立ち去った。日本サッカーにとっては不幸な事に、彼の予感は 現実のものとなる。そして彼の予感以上の抜き差しならぬ衝撃が、 全日本ユースを襲おうとしていた。
[316]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/04(木) 13:54:01 ID:??? 見上が脅迫状を受け取った翌日の午後1時。 片桐宗正は他のスタッフと共に会議室へ向かっていた。 悲願のワールドユース初優勝という大成果を背景とした、今後の日本サッカーの方針について討議する事になっているが、 会議室までのスタッフとの会話は、朝に告示された脅迫状が中心となっていた。 スタッフ「いやーホント、どうなるんでしょうかねえ」 片桐「サッカー協会への負の注目が、日本も世界の強豪国と対等になったと思う事にしましょう。 ヨーロッパや南米のクラブでは脅迫への対応などいつか通った道ですし」 片桐は見上とは異なり、この脅迫騒動について楽観していた。 外国では珍しいことではないし、その大半はただのイタズラと知っていたため、 今回の事は日本サッカーが強豪であると認められたサインとさえ感じていた。 スタッフ「今回の会議もその事で当初の場所から変更になりましたね、 何でもその会議室の窓は全て防弾ガラスになっているとか」 片桐「その変更のおかげで、私達は余計に歩く事となった、迷惑な事です」 そう話しているうちに目的地の会議室へたどりついた。ドアを開けると既に他の役員達は揃っている。 会議の開始予定時刻の数分前であるので、片桐は並み居る役員達に会釈を交わした後、会議開始の口火を切った。 片桐「これより日本サッカー協会の今後取るべき方針につきまして、これより討議を行いたいと思います」 ずらりとならぶ面々の中、片桐は朗々と語り始める。 「皆さんもご存じのとおり、4日前に全日本ユースチームはワールドユース大会にて初優勝を収めました。 これまではアジア予選突破もままならなかった日本サッカー史において、奇跡という人も多いと聞いています。 しかし我々はこれを単なる奇跡のままで」終わらせるわけにはいかない、そう高らかに宣言しようとしたその時。 ガギュゥウウウウウウウウウン!! 片桐の背面で防弾ガラスが轟音を立てて砕けた後、片桐の右肩に衝撃をあたえた。 その威力の激しさで体は床に撃ちのめされ、昏倒した。
[317]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 10:32:24 ID:J//AQmW6 日本サッカー協会のビルから数百m離れた、とあるビルのテナント。 元々はある事務所が借り受けていた場所であるが、とある1人の男が 大金を投じて退去させた後は、机椅子のただ1つもない、閑散とした 空間となっている。 その空間を支配するただ1人の主は、M-16のライフルスコープを通して、 蚊のくちばしよりもか細い会議室内の標的を狙っていた。 〜回想シーン〜 ???「よく来てくださいました、私が片桐総合グループ会長の片桐宗義です」 片桐総合グループ本社13階執務室。たった今ドアを開けて現れた男に対し、 日本財界の雄とも称されている老紳士は、慇懃に来訪を歓迎した。 宗義「さあどうぞこちらへ」 男「いや…ここでいい」 男はそのまま壁際へ立ったまま、葉巻を燻らせはじめた。引き締まった肉体と無意識に発せられる警戒感によって、部屋に殺気が籠ってきた。 ふっと微苦笑した老紳士は、秘書に写真を持たせて話を再開した。 宗義「分かりました。それではここから話をはじめさせていただきます」 そう告げると同時に、秘書は男のもとに行き、1枚の写真を手渡して部屋を去った。 写真にはとある競技場でサッカーの試合を観戦している、サングラスを掛けた30代ほどと思われる男性が映し出されている。 宗義「写真に映っている人があなたに狙撃を行ってほしい相手、片桐宗正です」 狙撃を終え、M-16を分解してケースに収納した後、その場から引き払った。 もう彼がここに現れる事はないであろう。 (狙撃完了……)
[318]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 10:36:12 ID:??? 片桐宗正狙撃から30分後。 何者かによって狙撃された片桐をなんとか病院へ搬送した後も、協会内は 混乱が収まっていなかった。搬送と同時並行で警察へ連絡しようとするも、 何故か電話がつながらないという奇怪な事態が、事態を悪化させている。 賀茂「くそ、これもダメか!これで全棟すべての電話が使えねえなんて、 やりやがったな」 見上(やはりあの脅迫状は本気のものだったか…一体何を考えていんだ? ここまでのことをしておきながら、金でも利権でもなく試合の要求 だと…駄目だ、分からん!) 唯一見上はこうした事態をある程度予感していたため、動揺は比較的少なかった。 とはいえ相手の意図が皆目つかめないことからくる焦りを止められる程、 落ち着けている訳ではなかった。 賀茂「ええい、これから俺がひとっ走りして警察に伝えるっきゃないか!」 焦れた賀茂が外へと駆け出して行こうとしていた時。 プルルルル、プルルルル。 つながらないはずの電話が鳴り響いた。なり始めた瞬間は戸惑いを見せたが、 しばらくして見上は、引き寄せられるように自らの受話器を手に取った。
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0ch BBS 2007-01-24