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キャプテン森崎外伝スレ10
[316]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/04(木) 13:54:01 ID:??? 見上が脅迫状を受け取った翌日の午後1時。 片桐宗正は他のスタッフと共に会議室へ向かっていた。 悲願のワールドユース初優勝という大成果を背景とした、今後の日本サッカーの方針について討議する事になっているが、 会議室までのスタッフとの会話は、朝に告示された脅迫状が中心となっていた。 スタッフ「いやーホント、どうなるんでしょうかねえ」 片桐「サッカー協会への負の注目が、日本も世界の強豪国と対等になったと思う事にしましょう。 ヨーロッパや南米のクラブでは脅迫への対応などいつか通った道ですし」 片桐は見上とは異なり、この脅迫騒動について楽観していた。 外国では珍しいことではないし、その大半はただのイタズラと知っていたため、 今回の事は日本サッカーが強豪であると認められたサインとさえ感じていた。 スタッフ「今回の会議もその事で当初の場所から変更になりましたね、 何でもその会議室の窓は全て防弾ガラスになっているとか」 片桐「その変更のおかげで、私達は余計に歩く事となった、迷惑な事です」 そう話しているうちに目的地の会議室へたどりついた。ドアを開けると既に他の役員達は揃っている。 会議の開始予定時刻の数分前であるので、片桐は並み居る役員達に会釈を交わした後、会議開始の口火を切った。 片桐「これより日本サッカー協会の今後取るべき方針につきまして、これより討議を行いたいと思います」 ずらりとならぶ面々の中、片桐は朗々と語り始める。 「皆さんもご存じのとおり、4日前に全日本ユースチームはワールドユース大会にて初優勝を収めました。 これまではアジア予選突破もままならなかった日本サッカー史において、奇跡という人も多いと聞いています。 しかし我々はこれを単なる奇跡のままで」終わらせるわけにはいかない、そう高らかに宣言しようとしたその時。 ガギュゥウウウウウウウウウン!! 片桐の背面で防弾ガラスが轟音を立てて砕けた後、片桐の右肩に衝撃をあたえた。 その威力の激しさで体は床に撃ちのめされ、昏倒した。
[317]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 10:32:24 ID:J//AQmW6 日本サッカー協会のビルから数百m離れた、とあるビルのテナント。 元々はある事務所が借り受けていた場所であるが、とある1人の男が 大金を投じて退去させた後は、机椅子のただ1つもない、閑散とした 空間となっている。 その空間を支配するただ1人の主は、M-16のライフルスコープを通して、 蚊のくちばしよりもか細い会議室内の標的を狙っていた。 〜回想シーン〜 ???「よく来てくださいました、私が片桐総合グループ会長の片桐宗義です」 片桐総合グループ本社13階執務室。たった今ドアを開けて現れた男に対し、 日本財界の雄とも称されている老紳士は、慇懃に来訪を歓迎した。 宗義「さあどうぞこちらへ」 男「いや…ここでいい」 男はそのまま壁際へ立ったまま、葉巻を燻らせはじめた。引き締まった肉体と無意識に発せられる警戒感によって、部屋に殺気が籠ってきた。 ふっと微苦笑した老紳士は、秘書に写真を持たせて話を再開した。 宗義「分かりました。それではここから話をはじめさせていただきます」 そう告げると同時に、秘書は男のもとに行き、1枚の写真を手渡して部屋を去った。 写真にはとある競技場でサッカーの試合を観戦している、サングラスを掛けた30代ほどと思われる男性が映し出されている。 宗義「写真に映っている人があなたに狙撃を行ってほしい相手、片桐宗正です」 狙撃を終え、M-16を分解してケースに収納した後、その場から引き払った。 もう彼がここに現れる事はないであろう。 (狙撃完了……)
[318]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 10:36:12 ID:??? 片桐宗正狙撃から30分後。 何者かによって狙撃された片桐をなんとか病院へ搬送した後も、協会内は 混乱が収まっていなかった。搬送と同時並行で警察へ連絡しようとするも、 何故か電話がつながらないという奇怪な事態が、事態を悪化させている。 賀茂「くそ、これもダメか!これで全棟すべての電話が使えねえなんて、 やりやがったな」 見上(やはりあの脅迫状は本気のものだったか…一体何を考えていんだ? ここまでのことをしておきながら、金でも利権でもなく試合の要求 だと…駄目だ、分からん!) 唯一見上はこうした事態をある程度予感していたため、動揺は比較的少なかった。 とはいえ相手の意図が皆目つかめないことからくる焦りを止められる程、 落ち着けている訳ではなかった。 賀茂「ええい、これから俺がひとっ走りして警察に伝えるっきゃないか!」 焦れた賀茂が外へと駆け出して行こうとしていた時。 プルルルル、プルルルル。 つながらないはずの電話が鳴り響いた。なり始めた瞬間は戸惑いを見せたが、 しばらくして見上は、引き寄せられるように自らの受話器を手に取った。
[319]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 10:45:58 ID:??? ???「もしもし・・・・わかったか?」 見上「わかったか……?……っ!」不敵な口調を聞き、すぐに相手の意図を察し、緊張が電流のように体中を走った。 賀茂「お、おい見上、こいつもしや」 ???「その様子だと、もう察しがついたみたいですね。理解が早いと話が早くて助かります。 御想像の通り、私は先日全日本ユースに試合を申し込んだ、きれぼしJAPANの代表監督です」 ここまで聞いて見上は賀茂に強い視線を送った。「今のうちに警察へ連絡してくれ」というアイコンタクトであったが、 それを見透かしたように相手から殺し文句が放たれた。 ???「わかっているとは思いますが、警察には通報しない方がよろしいですよ。 明日の新聞の見出しを『全日本ユースメンバー全員射殺!』にしたいのならば、構わないのですが」 見上「!……くっ!」 全員抹殺。そんな超強硬手段をも辞さない強烈な意図をたたきつけられ、見上の心中は憤怒と共に恐怖まで湧きあがってきた。 幸か不幸か2つの感情は伯仲していたため、結果的に冷静となった見上は手を振り賀茂の動きを止めた後で、口を開いた。
[320]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 11:01:00 ID:??? 見上「……要求は……」 ???「手紙にも伝えたように、我らがきれぼしJAPANとあなた方の全日本ユースとで試合をさせていただきたい。勿論サッカーでね。 そして、私達が勝った場合は、きれぼしJAPANメンバー全員を現全日本ユースメンバーと入れ替えてもらいましょう」 見上「な、なんだと……」 ???「試合日は今日からちょうど3日後の午後2時、スタジアムは既にこちらが確保していますので、当日午前9時の電話で伝えます。 試合開始までにあなた達はこの試合の事をマスコミに向けて大きく流してください。 ただし名目は国籍フリーの混合ユースチームとの親善試合とでも言い繕うようにしておきなさい。」 見上の返事を気にする様子もなく、淡々と話し続ける。 ???「この試合のルールについてですが、両チームともに交代人数は6人までとしていただきたいですね。 それ以外は一般の試合ルールに何ら異存はありません。手紙でも伝えました通り、あなたがたに選択の余地はありません。 断わった場合は躊躇なくユースメンバー全員を殺害します。では」 見上「ま、待て、お前達はいったい誰だ!」 ???「こちらの事など別にどうでもいいじゃありませんか。すぐに終わる事ですから」 ピッ。
[321]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 11:07:23 ID:??? 「何だよ、何て言ってきやがったんだ!」 見上が受話器に電話を置いた瞬間、傍らにいた賀茂が堰を切ったように問い詰めた。電話の内容を見上は簡単に話す。 賀茂「なんて居丈高な奴らだ!有名になってから突然呼びかけて試合をしろ、勝って栄光の座は俺達がいただく、だと! ふん、世界一のユースメンバー相手にかなうものか!」 見上「いや、信じたくはないが……おそらくは強敵だ」 賀茂「なぜだ、お前はあいつらの事を知っているのか?」 見上「いや何も知らない。ただかれらは全日本の力を知っていてあんな挑戦状を叩きつけてきた。 そして狙撃の実行にしろスタジアムの確保にしろ、並々ならぬ事では行えない事を行ってきた以上、 相手側に相当の自信があるのは間違いない。ともかく、このことを上に報告しなくては」
[322]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/06(土) 11:09:38 ID:??? 大味な展開ですが、今日はここまで。 なお、3連休中はこちらに用事がありますので、最悪の場合全く 更新できない事も考えられます。いきなりの遅筆ですみません。
[323]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/10(水) 00:32:36 ID:??? なかなか書けなくてすみません。文章の推敲をしているうちに 自身がなくなりかけてきて、投稿することができませんでした。 ただ、ペースは遅いですが、何とか少しずつでも投稿し続ける つもりです。
[324]森崎名無しさん:2012/10/11(木) 23:21:36 ID:??? 慣れるまでは大変でしょうが頑張ってください!
[325]きれぼしサッカー大決戦(仮) ◆fM2NOXdVR. :2012/10/12(金) 23:10:29 ID:??? 午前11時、東京都新宿区国立霞ヶ丘陸上競技場。 6万人以上を収容する日本有数の競技場のフィールドに、全日本ユース23人全員が準備体操を行っていた。 この前日まで彼らは連日、破天荒の偉業を成し遂げた英雄として大いに賞賛の嵐を浴び続けていた。 だが、もし誰かがこの風景を盗み見たとしても、誰もそう思わないほどに彼らの表情は張り詰めていた。 〜回想シーン・競技場内控室〜 見上「よし…みんなきけ、これからミーティングを始める…前に、皆に詫びる事がある」 居並ぶ全日本ユースの前で、いつになく口ごもりさらにはお詫びまで口に出そうとする監督の発言に、 メンバーは色めきだったが、続く発言によりその感情は爆発する事となった。 見上「事の内容による悪影響を恐れて、今の今まで箝口令を強いていたのだが… 今度の試合はお前達が占めている栄光を賭けての試合だ。 具体的には、お前達が負けると全日本ユースとしての資格が剥奪され、その座は相手が得る事となる」 全日本メンバー『な…なにィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!?』
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0ch BBS 2007-01-24