※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【混迷からの】Another-CU_3【脱出】
[667]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 16:22:48 ID:??? フィッツウォルタ「実はウチのチームでも¥ュ々ゴタゴタがあってね。 先ほど話したコーチの考案したパス戦術は、正直結実が難しい状況なんだ。 だからせめて、もう一つの教え子であるキミ達に託したいっていう事らしくてね。 ジョアンコーチのエゴイスティックな理想にも困った物さ、堪った物じゃない。」 三杉「(態度が変わった? このわざとらしい物言い…演技か?) な、なるほど…何やら不機嫌そうだったのはその為かい?」 フィッツウォルタ「まあね。 キミ達は今更Wトーナメントにも出れないだろうし、障害になり得ない。 毒にも薬にもならないだろうからボクも渋々承知したけれど…気分は良くないさ。」 三杉「明け透けに言うね。 …それじゃ、手紙の方がおまけという訳か。」 フィッツウォルタ「そういう事…サンパウロが古巣と言っても、過去にあんな事件を起こしているからね。 普通に手紙を出しても受け取って貰えないとでも思ったんじゃないか?」 三杉「なるほど…解からないでもない。 君も大変だね。」 フィッツウォルタ「いいさ、上の指示には従わなくてはならない。 それが組織の基本だからね。」 ガサガサ
[668]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 16:24:15 ID:??? 不貞腐れたような演技のかかった態度を示しつつ、フィッツウォルタは再び鞄に手を突っ込んだ。 そして一冊のノートを取り出すと、三杉の前にソッと差し出した。 それを手に取った三杉はすぐに違和感に気がつく。 表紙の裏に何かが挿んであるのだ。 パラッと表紙を捲るとそれが何かは直ぐに明らかになった。 三杉(便箋と…ポストイット? これは…) フィッツウォルタ「それをこんな場所で読むのは勘弁しておくれよ? 一応コンフィデンシャルな資料と言っても良い代物だからね。」 三杉「あ…ああ、済まない。」 フィッツウォルタ「出来れば頭に入れた時点で燃やして欲しいくらいさ。」 三杉「ふふ、そうさせて貰うさ。」 表紙を開いた一瞬、三杉の目は便箋の方ではなく表紙の裏に貼られたポストイットの文字に集中した。 書かれていたのは『監視されている可能性が高い。』という一言。 何だか違和感のある、不自然に白を切った言動にはやはり理由があったようである。 正直今の三杉には意味するところが不明だが、恐らくそれは便箋の方に解答がある事だけは察知できた。
[669]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 16:25:23 ID:??? そうこうする間にエスプレッソのダブルが運ばれてきた。 普通のエスプレッソよりもさらに濃い、コールタールのようにまっ黒なドロッとしたエスプレッソ。 この店の隠れた看板メニューである。 フィッツウォルタはそれに対して角砂糖を2つ、3つ、4つと次々に投入してゆく。 フィッツウォルタ「………なんだい?」 三杉「いや…随分と思い切って砂糖を入れるんだなって…」 フィッツウォルタ「糖は脳のエサだからね。 色々と頭使う性分だから当然ガンガン入れるさ。」 三杉「なるほど…何から何まで理屈に適っておられるようで。」 フィッツウォルタ「ま、そんな事より返事を聞かせてくれないか? この依頼を受けるか受けないか…少々面倒事だけど、損はしない筈だよ。」 三杉「ああ、そうだな。」 ☆ 複雑怪奇なフィッツさんの依頼を… A だが断る B だが承る C そんな事よりデザート食おうぜ(要5票) D そう言えばなんでユブンタイみたいな下手くそがカンピオーネのスタメンなんだい?(要5票) [3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)
[670]森崎名無しさん:2012/06/24(日) 16:26:21 ID:TNBPIoyE B
[671]森崎名無しさん:2012/06/24(日) 16:27:09 ID:3gb3D01I B
[672]森崎名無しさん:2012/06/24(日) 16:30:42 ID:V0mJR496 D 最大の疑問
[673]森崎名無しさん:2012/06/24(日) 16:34:53 ID:+kx+bH6I B 太郎
[674]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 23:55:06 ID:??? >>672 参加者の皆さんが知っている事≠三杉の知っている事ですからね。 その利点欠点が顔を出す場面も今後出てくるでしょう。 >>673 Q太郎「やれやれだぜ」 ============================================ > B だが承る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉「了解、その依頼は請け負わせて貰うよ。」 フィッツウォルタ「そうか。 まあ当然だろうね、取引材料がキミ達には過ぎた代物なのだから。」 三杉「はいはい。」 人を見下しているような憎まれ口に三杉は軽くため息を吐く。 何処までが演技なのかサッパリ判らないのがタチの悪いところだ。 三杉(しかし…) ポストイットに書かれていた『監視されている可能性が高い』とは何事であろうか? フィッツウォルタとジョアンコーチの周囲で何かが起こっているのは想像がつく。 だがそこまでだった。
[675]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 23:57:23 ID:??? 三杉(今日フィッツウォルタが口にした事はほとんど真に受けるべきではない。 全部が嘘ではないと思うが、決して真実を語っていない事を彼は必死に伝えてきたのだから。) これほど手の込んだ舞台演技をして見せる理由が少なくとも彼にはあったのだろう。 そしてやはり手紙こそが本命なのだろう。 ド ク ン ! 三杉(――!) 突然ギュっと締め付けられるような錯覚を覚えた。 自分の知らないところで世界が動いているという感覚だ。 心臓病でまともにサッカーを出来なかった頃は頻繁に感じていた。 周囲がどんどん技量を上げていく、自分はそれを見ているだけ。 世界から置いてけぼりをくらうような、そんな気持ちになる事が多くあった。 そして最近また同様の気分になる事が増えている。 フィオレンティーナの消滅、Jカップのオファー消滅、そして今。 自分の意志や希望はどこにも介在していない、介在する余地がない。
[676]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/24(日) 23:58:34 ID:??? 三杉(僕がどう足掻こうと… 僕の意志とは関係なく世界は動いているんだな… 僕の力も存在も世界の大勢になんら影響ない、チッポケな物なのかも知れない。) 天才と呼ばれ、期待され、そして大人を驚かせてきた事もある。 心臓病というハンデが無ければ…と、どれだけの人に言われたか判らない。 もちろん自身も自分の才能を信じていた。 しかし心臓病を完治させ、2年の修業を終えた自身の価値は如何ほどと言えるだろうか? かつての方が輝いていたのではないかとすら思える。 神童も十五を過ぎれば只の人なのか…と。 ガタッ 三杉「っと…」 重い椅子を引きずる音で三杉は現実に引き戻された。 見ればフィッツウォルタが席から立ち上がっていた。 エスプレッソカップもキレイに空となっている。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24