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【行く者】キャプテンEDIT36【残る者】
[282]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:38:35 ID:??? ――ポーン……。 ――テン、テン、テン……っ。 そして、奇しくもそれは、帰還の時を今か今かと待ち続けていた大前の足元へ。 大前「染岡……アイツ――」 金成「染岡ァ!?」 女子アナ「えっ? なんで、自分のボールを外に?」 実況「……せ、清栄学園・染岡くん、怪我人の発生と見るやボールを外に蹴り治療の機会を作りました! 怪我に泣くことの多い彼らしい、心にくいフェアプレイ精神です! 清栄にとって最も恐ろしい相手、大前くんがピッチに戻ることを呑んでの選択に、賞賛の思いを禁じ得ません!」 観客「へ……へっ! 清栄にも、気持ちの良いヤツがいるじゃないか!」「見直したぞ、染岡ァ!」 清栄応援団「格好いいぞ、染岡ァ!」「そっめっおか! そっめっおかっ!」「行・けっ! 行・けっ! 清・栄っ!」 大前「――審判、許可を」 審判「認めよう」 大前「それと菱野さん、働きづめにさせて悪いけど、比良山を頼んだ」 菱野「……勿論ですっ! 行ってらっしゃいませ、大前さん!」 菱野に送り出されて、大前はゆっくりとピッチに入る。 それと同時に、清栄のテクニカルエリアで、監督が交代のカードを掲げた。 来る者の番号は18。去る者を示す番号は……10。
[283]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:39:51 ID:??? 金成「な、ななな、なんでだ!? なんで俺が、俺が、お、おおおおお、俺がっ! ここで下げられるゥっ!? 追い詰めているんだぞ!? あのクソ憎らしい鳴紋をっ! 怪我した比良山に追い討ちすれば、ヤツらの主力を――!」 染岡「…………」 金成「――なに黙ってんだ!? 答えろよ染岡ァ!」 拒絶するように顔を背ける染岡の肩に、金成の手が伸びる。 それを、 池垣「……てめェとは、口も利きたくねえってよ」 横から伸びた池垣の手が、阻んだ。 金成「お前もか池垣ィ!? 染岡も、お前もっ、俺がしてやったことを忘れたのかァ!? べ、べべべ、ベンチで燻ってたお前らを、スタメンにしてやったのは俺じゃねえかァ!?」 池垣「けっ……確かにお前が目ェ掛けて練習付けてくれたから、俺とコイツは去年、先輩方を押し退けてスタメンになれたよ」 金成「だ、だったらなんで!?」 池垣「……忘れたのかよ、金成。お前が、他ならぬお前が言い出したんじゃねえか――」 染岡(ああ、そうだ。そうだったよな池垣……) 池垣「――『全国に出て勝つために、お前らの力が必要だ』、なんてよ」 絞り出すようにそう告げた池垣の顔は、何ともいえない表情で歪んでいた。
[284]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:41:28 ID:??? 二年前、金成のワンマンチームだった清栄は、全国の一回戦で南葛に大敗を喫した。 それを踏まえての、全国で勝てるチーム作り。 長谷部、染岡、池垣、上遠野、菅原。江藤や今年のディフェンス陣。 彼らはその為に金成が自ら見出し、育ててきた戦力。……そのはず、だった。 上遠野「なー、金成。俺ら、お前に全国で勝つって言われてから、前よりマジになって今日まで練習して来たんだぜ? それなのに何で、よりによって今日この時に、こんな自己満しかねープレイするんだよ……。 結局さ……俺らって、お前が好きにサッカーするための手駒だったの?」 金成「……うるせええええええっ!」 菅原「わわわっ!? どーしたんです、キャプテン!?」 金成「うるせえ、うるせえ、うるせえっ! どうせお前ら、俺がいなかったら何も出来ない癖に! このチームは、このチームは俺がいなきゃ、小豆沢しかいなかった鳴紋にも劣る癖に!」 長谷部「か、金成……? な、何を……」 金成「こ、こんなことあるはずねェんだ! 俺が、俺が、怪我も無しに交代なんて! い、いいい、陰謀だっ! お前らは鳴紋中のヤツらに騙されてるんだ! 全部アイツらの所為なんだよっ!」 目を血走らせて、あらぬことを喚く金成。彼が激昂するのと対照的に、清栄の選手たちは心にうそ寒い物を感じていく。 舟木「駄目だ、長谷部……」 長谷部「えっ」 浜「アイツ、もう自分でも訳が分からなくなってるよ……」 桜田「鳴紋相手に負け過ぎた所為か?」 柳川「まあ、気持ちは分からなくはねえけど……ハッキリ言ってやり過ぎだ」
[285]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:42:28 ID:??? 長谷部「か、金成……(お前は俺を正GKにしてくれた恩人だ。けど――)」 金成「なに見てやがんだ長谷部ェ!? も、元はと言えば、お前がザルなのが原因じゃねえか!」 長谷部(――ごめん、これ以上は無理だ。付いて行けない……) ふいっと、長谷部は視線を逸らす。 審判「清栄学園、交代を認める。……速やかに行いたまえ」 金成「認めるなァ! これは、これは謀略なんだよ! だ、誰かが監督の弱みを握って、それでェ!」 池垣「わっ!? 馬鹿、止めろっ!」 審判に向かって拳を振り上げた金成を、池垣が取り押さえる。 金成「放せェ! 俺は、俺は、俺はァ!!」 池垣「あ、暴れるな! 誰か、誰か手を貸せェ! コイツを引っ張っていく!」 江藤「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧はベンチ時代の任務で慣れています! 俺に任せてください!」 浜「おい、江藤!? 退場した選手は控室だろ!?」 江藤「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」 金成「は、放せーっ!!」 ずるずると二人がかりで引き摺られ、退場させられる金成。 ……その姿が、大前たちがピッチで彼を見た最後の瞬間だった。
[286]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:44:03 ID:??? 雪村(結局、アイツには好き放題させっぱなしだった。選手として、上を行ったって言う自信は確かにあるのに、どうして……?) 大前「金成……汚い手に溺れなければ、選手として相当な逸材になれただろうに。……っと、遅れて悪かったな、みんな」 達也「まったくだぜ、馬鹿兄貴……まあ、怪我だからしょうがないけどよ」 比良山「い、痛たたた……今度は代わりに俺が治療に出る羽目に、か。中々十一人で戦えないな」 本多「まったく、全国前にとんだ難儀な仕事だな。しかも、前半は六、七分とロスタイムが残っている」 大前「ああ、本当にな。……怪我人を交代しようにも、ベンチとの格差が相当にアレだし」 宇津木「県で頂点を極めた選手の交代を断念しなきゃならなかった気持ちを考えた事あるか? 相当の苦汗の選択だったろうよ清栄残酷すぎる」 水守「確かに、育成に自信のある監督しちゃ、交代要員の層の薄さは不本意なところですよね」 浅村「交代って言えば清栄のあの選手のことなんスけど……」 本多「ん? そういえば、お前は小学校時代は清栄だったんだな。金成の替わりに入るヤツ、どれほどのモノか知っているか?」 大前(その選手の出来次第で、これからの戦い方は大きく変わるな。俺も、怪我の具合が気に掛かるし――) 浅村「ええ、確かまだ一年……俺より一つ下なんスけど――」
[287]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:45:20 ID:PuqZYAoY 先着2名様1行ずつで以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。 ★怪我を治療したのは菱野です→ !card=★ ★清栄の隠し玉・その実力→ !card=★ カードの絵柄で結果が変化します 【怪我の具合】 ダイヤ → 大前「的確な治療のお陰か、もうなおりかけになってるな。すごいや菱野さん!」 それ以外 → 大前「普通に治療済の軽傷だな。無理は禁物だ」 ダイヤのK・JOKER → 大前「あれ? も、もう治ってる!?」 【清栄の交代要員】 ダイヤ → 「宇津木も知ってるんじゃないスか? アイツ、年下だけど小学生の頃にお前と何度もやりあったハズっスよ!」 ハート・スペード → 「あの年頃にしては結構やる方っス。多分、染岡さんらと同じくらいには」 クラブ → 「まあ、年齢の問題もあるっスし、金成の大役にはまだ役者が足りてないっスよ!」 それでもお前くらい強いけどな! JOKER → 「凄いヤツっすよ? ああ、あと 中山 って選手とプレイスタイルが似ているっス!」
[288]森崎名無しさん:2012/05/31(木) 20:45:48 ID:??? ★怪我を治療したのは菱野です→ ダイヤ8 =★
[289]森崎名無しさん:2012/05/31(木) 20:45:57 ID:??? ★怪我を治療したのは菱野です→ ダイヤ9 =★ 隠し玉、JOKERでてほしいなー
[290]森崎名無しさん:2012/05/31(木) 20:46:17 ID:??? ★清栄の隠し玉・その実力→ クラブ7 =★
[291]森崎名無しさん:2012/05/31(木) 20:46:30 ID:??? ★清栄の隠し玉・その実力→ ハートQ =★
[292]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/31(木) 20:48:00 ID:??? 菱野すげー と言ったところで一旦休憩にします 交代選手判定でJOKERが出たら中々大変なことになってましたねw では、また数時間後にお会いしましょう
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0ch BBS 2007-01-24