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【行く者】キャプテンＥＤＩＴ36【残る者】
[627]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:07:48 ID:??? 〜閉会式〜 というわけで、閉会式である。 放送「――優勝旗、授与っ！」 実況「昨年の秋季地区大会で見られた光景をなぞる様に、運営委員長から大前くんの手に優勝旗が渡されます！ ですがしかし、彼の姿はあの時よりも更に大きく、たくましく成長を遂げております！ 大前くんと彼が率いる鳴紋イレブンの、更なる飛躍を期待しましょう！ ……来月の、全国の舞台で！」 ――ワァアアアアアァ……ッ！ 観客「鳴紋っ！ 鳴紋っ！ 鳴紋っ！」「今年こそ、優勝して来いよーっ！」「頼んだぜ、お前らーっ！」 大前（県大会の優勝旗、全国行きの切符……確かに俺たちが受け取ったぞ！） 比良山「ふっ、大前のヤツも一丁前になったものだ。秋の大会の時など、右の手足が両方いっぺんに出るほど緊張していたのにな」 雪村「あはっ、アレが見れなかったのはちょっと残念かも！」 本多「なら、もっと大きな勲章を取りに行かせれば、またぞろ滑稽な姿が拝めるかもしれんな」 渡会「はははっ、全国で優勝する理由が、増えちまったな！」 達也「な、何気に酷いことを言ってますね、先輩方」 輝林「……こういうのも、慕われ方の一つでしょう」 末松「ま、堅苦しくないのは助かるよね〜。その分、練習では厳しいけど〜」 県大会優勝。多くの選手が目標とするタイトルを得ながら、鳴紋中サッカー部の面々は和やかささえ伺える態度でそれを受け入れていた。 その光景は、他チームの選手たちにとっては少し苦いものを感じさせるものだった。
[628]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:09:04 ID:??? 武居「ぬぐぐ、オレたちがあんなに欲しがった優勝旗を、さも平然と受け取るとは……」 安宅「ええい、鳴紋中！ やはり気に入らんヤツらだ！ 高校では、覚えておけよーっ！」 六車「連中にとって本番は全国。県内は通過点、か……目指しているものが違い過ぎる。強くなる訳だ」 山下（中部中）「げ、原作では俺たちが……」 染岡（目指すは全国。それは俺たちも同じだったはずなんだがなァ……どこで差が着いたのだろう） 早苗「行きたかったですねー、私も。最初で最後のチャレンジ、これで成功していたら、凄く素敵な奇跡だったんですが」 鳴紋と戦い、そして敗れていった選手たち。その呟きを掻き消す様にして放送が響く。 放送「――続きまして、選手個人のタイトルを発表いたします」 実況「そしてもう一つのお楽しみがこの時間です！ アシスト王、得点王、そしてＭＶＰ！ これらの賞に輝いた選手たちの名を、皆さん、御清聴くださいっ！」 比良山「得点王は……まあ、聞くまでも無いか」 大前「これだけやってもなれなかったら、泣くぞ？ 本当に」 渡会「いつだかのＭＶＰの件が尾を引いていますなァ。なあ、本多？」 本多「やめろォ！ 俺も泣くぞ！？ あの、普通なら輝かしい称号が針の筵に変わった瞬間！ あの苦痛がお前らに分かるかァ！？」 宇津木「その辺は杞憂だと思うぞ、まあ一般論でね。優勝チームのウチで一番アシストを決めているのは雪村さんなのは確定的に明らか。 なので自動的に高確率で確実にアシスト王は雪村さんになる」 菱野「えーっと、確か大会の記録では――あら？」
[629]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:10:05 ID:??? 菱野が確認の為にノートのページを繰るのと同時に、放送がその名を告げる。 放送「アシスト王・赤口中所属、東風谷早苗さん。6アシスト」 雪村「なにィ！？」 宇津木「おいィ！？」 実況「おっと！ 今大会のアシスト王は、意外なことにも準決勝で敗退した赤口中の司令塔・東風谷早苗さんだ！ 大会最大のダークホースとして、ベストエイト常連の忠賢中や中部中を撃破してきた台風の目。 その攻撃を演出してきた少女が最多のアシストを記録し、この栄冠に輝きましたっ！」 早苗「私がアシスト王なんですか！？ やったー！」 雪村「僕じゃないんですか！？ やだーっ！」 宇津木「判定無しでアシスト稼ぐとか酷すぐる。汚いな流石赤口中きたない。早苗を使うヤツは心が醜い」 神奈子・諏訪子「「今、何て言ったコラ」」 大前「ど、どんまい雪村……（この大会、自分で持ちこんで得点って場面が多かったからなあ。全国ではもっとＭＦを使った方がいいかも）」 武居「おめでとう、早苗さん！」 早苗「やりましたよ、キャプテン！ 神奈子様、諏訪子様！ 最後の最後にタイトル一つ、ゲットです！」 神奈子「ふふっ。良かったわね、早苗。私も少しばかり貢献できたみたいで、嬉しいわ」 諏訪子「鳴紋戦のアレが無かったら、同率首位だったかな？ ケロケロ、御愁傷さま〜♪」 雪村「う〜。宮川くんのことといい、赤口中って僕と相性が悪過ぎじゃない？」
[630]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:11:16 ID:??? 放送「――続きまして、得点王の発表です。鳴紋中キャプテン・大前良くん。13ゴール」 大前「よしっ！ まずは得点王、もらったァ！」 実況「ここは誰もが予想した通りの結果です！ シード指定で他校より一試合少ない鳴紋中ですが、それがどうした言わんばかりのこのゴール数！ 実に4試合13ゴール、全試合ハットトリックに一つオマケをつけての大記録です！ 鳴紋中キャプテンにしてエースストライカー、大前良くん！ 来月の全国でも、その快進撃に期待しましょう！」 安宅「で、同じチームの比良山が4試合10ゴールだったか？ ……化け物どもめ」 長谷部「こ、高校でもアイツら相手にキーパーしなくちゃいけないのか？ お、大前がどこか県外に転校しますようにっ！」 やす子「よくもまあ、やってのけたものだわ。ＡＮＳを完成させるという目標をこなしつつ、この成績。 縛りの無い全国じゃ、どれだけ暴れてくれるものやら」 菱野「勿論、日本一になるまで、ですわ」 やす子「そうね……（後は南葛の連中がどれ程伸びているか？ それが問題ね。一応、目標としていた域を更に一回り超えているけど。 だけど、それでも油断するのは危うい気がする）」 放送「それでは、受賞者には運営委員会より賞与を授与します。お受け取りください。 なあ、本日不在の東風谷さんには、後日に郵送にて――」 早苗「ここにいるぞ！」 諏訪子「どーどー。落ち着いて落ち着いて！」 観客席から身を乗り出そうとする早苗を、必死に押さえる諏訪子。 その光景に気付くことなく、大前は再び壇上に進み出て賞与を受け取った。
[631]森崎名無しさん：2012/06/04(月) 01:11:30 ID:??? なお早苗さんは女性の為ユースに出れん模様 この時代にはなでしこは存在しないんだよね
[632]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:12:20 ID:GoFNlE8g 先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。 ★得点王のボーナス→ !card=★ カードの絵柄で結果が変化します ダイヤ・ハート → シュート経験値+5＆せりあい経験値+5！ スペード・クラブ → シュート経験値+5！ JOKER → ダイヤ・ハートの結果+？？？
[633]森崎名無しさん：2012/06/04(月) 01:12:33 ID:??? ★得点王のボーナス→ スペード8 =★
[634]森崎名無しさん：2012/06/04(月) 01:12:35 ID:??? ★得点王のボーナス→ ハート3 =★
[635]森崎名無しさん：2012/06/04(月) 01:13:57 ID:??? むー、こんなもんか
[636]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:17:19 ID:??? ★得点王のボーナス→ スペード8 =★ スペード・クラブ → シュート経験値+5！ --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 大前（この大会で得点王になったという実感。その所為か？ 少しだけ新しい必殺技が完成に近づいた気がする……） ※ 大前のシュート経験値が+5され、36になりました！ ※ 放送「最後に、今大会の最終週選手を発表します」 実況「いよいよＭＶＰの発表となります！ 長野県の中学生で最も優れたプレイヤー、それは一体誰なのでしょう！ 比類ない大記録を秋・夏続けて達成した偉大なストライカーか！？ それとも、他に名乗りを上げる猛者がいるのでしょうか！」 大前「……流石に、ここまでやって取れないとか無いよな？ な、なあ、無いよな？」 本多「な、何故俺に聞く！？」 比良山「それはもう、経験者は語るというヤツだろう」 渡会「まあ、今回ばかりは安心していいんじゃないの？ アシスト王は他校だし、淳優勝チームのキャプテンは最後にやらかしたし。 ……こういうと実にアレだが、俺も無失点記録を逃がしちゃったわけだしさ」 浅村「全試合ハットトリックまでしてＭＶＰになれなかったんじゃ、選考委員会の常識を疑うレベルっス」
[637]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk ：2012/06/04(月) 01:18:23 ID:??? 雪村「うーん、この大会じゃ出来が悪かった上に、アシスト王まで逃がしちゃ、僕はお呼び掛かりそうにないな」 国岡「けけけっ！ 大前の野郎、気付いていないのか？ 一番の対抗馬は、10ゴールも上げているお前の相棒なんだぜェ？」 やす子「いや、そりゃないでしょ。比良山くんは個人タイトル無いし……これで他の受賞者が出たら暴動が起きるわよ」 菱野「……もしそうなったとしたら、選考した方が県外出身者の大前さんを不当に差別している、と判断してよろしいでしょうか？」 やす子「菱野ちゃーん！？ 無いから！ 普通に考えてその可能性無いからーっ！」 去年秋の椿事を思い起こして、緊張感を覚える鳴紋中一同。それを余所に放送は選ばれた選手の名を呼ぼうとしていた。 放送「今大会の最優秀選手は――」 大前・菱野・本多「「…………（ゴクリ）」」 渡会「いや、何で本多までそんなに緊張するんだよ」
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0ch BBS 2007-01-24