※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
異邦人モリサキ
[456]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/06/22(金) 01:05:00 ID:??? C 冬馬由美好きなんだよね、という本音はともかく。 わざわざCP使う選択肢なんだし、有利になってくれるでしょう、と。
[457]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/06/22(金) 10:42:25 ID:??? A傭兵という職業柄、ドルファン出身の商人や船乗り又は傭兵の名前ぐらい覚えてても、おかしくないと思います。 教会の神父さんなら世話になったので、その人の遺族に会いたいとか住所が知りたいって云えば見せて貰えるんじゃないかな。
[458]ノータ ◆JvXQ17QPfo :2012/06/22(金) 22:55:41 ID:??? C 理由:例外的にCPを使った選択肢には裏ワザの可能性があるため 恐らくこの選択肢がそうではないかと判断しました
[459]◆9OlIjdgJmY :2012/06/22(金) 22:59:57 ID:??? C デートの予行演習もかねて
[460]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 00:56:48 ID:??? 皆様、ご回答ありがとうございます。 それでは早速、>>455の選択については…… >>457 さら ◆KYCgbi9lqI様の回答を採用させていただきます! どちらかと言えばB寄りの回答という気もしますが、手段の提示はお見事でした。 CP3を進呈いたします。 その他の皆様全員で特殊選択肢であるCを選ばれるというまさかの展開には驚きましたw が、残念。これは普通にネタ選択肢です……。 こういう場合は基本的にハイリスク、(場合によっては)ハイリターンというパターンが多くなっています。 ちなみに今回もし選ばれていたら、基本的にガッツ消費、低確率(5%程度)で称号&スキル獲得でした。 特殊選択肢にて初の回答をいただいた皆様には、システム例示で物語の進行を補助していただいたことに対して それぞれCP1を進呈いたします。 >>456 おお、いいご趣味ですね。 冬馬さんの演じるもう一人は攻略難易度が高すぎる(おそらく初回プレイでは早期にバッドエンドが確定する)ため 今回は顔見せがあるかどうかという程度の予定ではありますが、ご要望次第では出番増量も……? >>458 今回はこのような結果となりましたが、賭けに出ることで大きな成果を得られることも確かにありますので、 ここぞという場面でまた挑戦してみて下さいね。 >>459 本番がこの直後なので、さすがにもうちょっと間を空けたいところですねw
[461]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 00:58:37 ID:??? *** A 正面から頼み込む。 その空間は静謐に満ちている。 「お邪魔しま〜す……」 分厚い樫の大扉は、森崎が引くと音も立てずに開いた。 柔和な白に統一された内壁は森崎の視線よりも少し上からアーチを描き、頂点で繋がって ドーム状の天井を形作っている。 飾り窓から射す朝の光が古びた長椅子を飴色に照らし出す、その中を貫くのは深い紅の絨毯だった。 真っ直ぐに祭壇へと続くそれは、さながら告解の道である。 「……誰か、いませんか〜」 『ねえキミ、どうしてそんなに小声なの』 「大声出せる空気じゃねえだろ、何か」 おそるおそる、といった風情で絨毯を踏みしめる森崎の、その囁き声すら音の波となって 壁に反響するように感じられた。 陽光の透き通るような白と内壁の乳白に押し固められた静謐を揺るがす、それは罪悪である。 自然、押し黙った森崎が無人の教会の中央に立ち尽くす。 外に囀る小鳥の声も、この白の中には届かない。 まるで時の止まったようなその空間に、 「――――何か御用ですか」 唐突に、声が響いた。 低く、静かな、しかし異様に近い、声。
[462]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 01:00:17 ID:??? 「……ッ!?」 『ひゃああっ!?』 ほとんど耳のすぐ後ろで発せられたような声に、反射的に振り返る森崎。 そこに、影はない。 しかし、数歩。 ほんの数歩を離れた場所に、白が、揺れていた。 「あ、あ、あんた……!?」 「……当教会に、何か御用でしょうか」 ゆらりと揺れた白の下には、透徹した瞳がある。 成る程、この瞳の持ち主ならば気配を感じさせぬのも当然と覗き込む者に納得させるような、 それは真夜中を吹く風の、黒。 「や、あの、その……」 純白に身を包んだ、黒い瞳の女。 白はベールと修道服。 女は、シスターであった。 「お話を、伺います」 微笑と銘打たれた仮面を隙なく被ったような笑顔を浮かべたシスターの、 低く掠れた声が堂内に響いた。 ***
[463]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 01:01:17 ID:??? 「……なるほど。最近この街へいらしたのですね。それでこの街に住んでいるはずの、 以前に世話になられた方の消息が知りたい……と」 純白のベールの下から覗く静謐な微笑は、淡々と紡がれる言葉と相まってひどく乾いた印象を与える。 喉がひりつくような感触を覚えた森崎が、唾を飲み込みながら曖昧に頷く。 「はあ……まあ、そんなところで……」 『テキトーなこと言っちゃって』 頭の上にちょこなんと肘をついて言うピコの言葉は無視しつつ、森崎が困ったような笑顔を浮かべて続ける。 「……いや、それでその、信徒名簿なんかを……まあ、見せてもらえれば、話も早いかと思いまして……」 「構いませんよ」 「だよな、いや、だと思いました! それじゃまあ、そういうことで……って、いいのかよ!?」 あまりにもあっさりと頷いたシスターに、思わず踵を返そうとしていた森崎が 逆に驚きと共に訊き返す。 「いやいやいや、マズいんじゃねーのそういうの!? もうちょっとこう、警戒心をだな」 『キミが言うかね……』 「私どもの教区では、特に隠し立てするようには申しつかっておりません。 名簿に記載をさせていただく際にも、その旨は皆様にご説明しております」 「あ、そ、そうなんだ……、ですか……?」 取り乱す森崎とは対照的に、あくまでも平静かつ淡々と話すシスター。 ひどく釈然としない気持ちで森崎が呟いたときである。 きい、と微かに軋む音を立てながら、祭壇の脇に据えられた扉が開いた。 「―――何を騒いでいるのですか」
[464]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 01:02:18 ID:??? 扉の向こうから現れたのは、一人の男である。 足元までを真っ直ぐなラインで覆う黒のキャソックを纏い、背中まで垂れる栃色の長い髪をまとめるように 頭頂に乗せた円形の帽子、カロッタはやはり司祭の位を表す黒の一色。 「あ、神父様……」 シスターが神父と呼んだ男は、ほとんど足音すら立てることなく歩いてくる。 「申し訳ありません、こちらの方が名簿をご覧になりたいと……」 神父が、森崎から数歩の位置で立ち止まる。 背の高い男であった。 口元には神職にある者らしく柔和な笑みを浮かべていたが、小さな丸眼鏡の向こうに光る、 見下ろすような視線はおそろしく熱量が低い。 「……」 『……なんだか、寒くない?』 露出した腕をさすりながら、ぶるっと震えてみせたピコの方へと目をやる余裕は、森崎にはない。 得体の知れぬ怖気は、本能が眼前の神父を警戒しているものであった。 「そうですか、あなたが」 「……」 かけられる声はねっとりと柔らかく、しかし肌にへばりついて毛穴から沁み渡るような、 生理的な嫌悪感を催させるものである。
[465]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 01:04:34 ID:??? 「結構ですよ。我が教区にお住まいになっている方であれば、どなたでも名簿をご覧いただけます。 貴方も今は我が教区の信徒ですからね、森崎有三さん」 「……」 『ねえ、今この人、すんごい流暢にキミの名前を発音しなかった? モリサキ、じゃなくて森崎、だったよね。日本語できるのかなあ』 感心したように言うピコだったが、森崎自身はまったく違うことを考えていた。 (問題は、そこじゃねえ。……俺はまだ、名乗ってねえんだぞ) だが神父は、平然と森崎の名を呼んでみせた。 自身が事前に調べ上げられているという事実は言いようのない不気味さを感じさせる。 そしてまた何より森崎の神経をささくれ立たせたのは、今この場でそれを明らかにしてみせた 神父の意図が判然としないことである。 (ついうっかり……なんてワケ、ねえな) 森崎が逸らすことなく見返したままでいる神父の目には、理性の光があった。 たとえそれが触れる者を凍てつかせるような極低温の煌めきであったとしても、 少なくともつまらない間違いで手の内を明かすような男にできる眼差しではない。 ならばそれは恫喝か、警告か、或いは他に何かの思惑があるのか。 その目的が分からぬことが、森崎の心を波立たせる。 と、そんな森崎の内心を知ってか知らずか、神父がついと頭を下げると、笑みを深くしてみせた。 「……失礼。私はこれから所用がありまして、出かけなければなりません。 何かあればシスター・ルーナにお聞き下さい」 「……」 無言を貫く森崎の態度にも、神父が表情を変えることはない。 色のない笑顔を向けて、言う。
[466]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/23(土) 01:05:35 ID:??? 「弱者は己に頼らず、天に頼るしか術はありません。 教会はいつでも扉を開いております、いつでもお越し下さい。……それでは」 言い終え、十字を切った神父が、シスターに向けてひとつ頷くと、歩き出す。 現れたときと同じようにほとんど足音を立てぬ神父は、そのまま教会の大扉から出て行くのだった。 *** 「しっかりした紙だな。……この手の技術もスィーズランド譲りってわけか」 神父がいなくなって暫く経つ今もなお、警戒感はまだ全身を支配している。 それでも森崎は、ともかくも最初の目的を果たすべく、シスターから渡された教区名簿の 分厚い皮表紙を開いていた。 「ロベリンゲ、ロベリンゲ……と。お、これだな」 『どれどれ? ……ひゃ!』 名簿の上に身を乗り出すピコを摘み上げ、脇に移動させる森崎。 『もう! 口で言えばいいじゃない!』 「ソフィア・ロベリンゲ……ふむふむ」 『ね、聞いてる!?』 抗議を無視した森崎が、そこに書かれている文字列に目を走らせていく。 ソフィア・ロベリンゲ。 D**年、12/10生まれ。 学生、所属はドルファン学園。 家族は父ロバート、母ロミルダ、弟エリク。 現在フェンネル地区**号在住―――。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24