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異邦人モリサキ
[479]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:06:25 ID:??? 皆様、ご回答ありがとうございます。 それでは早速、>>471の選択については…… >>473 源氏 ◆rLDAH8Hy8Y様の回答を採用させていただきます! なるほど、自身が努力した分、相手も頑張っている……忘れがちですが忘れてはいけない、 実に良い観点だと思います。 CP3を進呈いたします。 また同様にソフィアの努力について言及して下さった>>475 さら ◆KYCgbi9lqI様、 >>478 見てる人 ◆S/MUyCtQBg様、また現在の称号という効果的な切り口を提示していただいた >>477 ◆9OlIjdgJmY様にもそれぞれCP1を進呈いたします。 >>472 そうですね、せっかくのデートですから出会い頭に好意的なリアクションをしてほしいと思うのは 普遍的な心理でしょう。 策がないなら服を褒めろ、あってもいいけどとにかく褒めろ、という格言(?)は 初デートから倦怠期まで広範囲にカバーできるアクティブスキルです。 >>474 斬新な視点! ……ですが、この物語の登場人物は全員18歳以上です。 そうは見えなくても世の中のルール的にそうなっています。 ……それはともかく、ロリコンという名の紳士なら照れずにエレガントに相手を愛でましょう! >>476 本作でのカード判定は基本的に「運を天に任せる」という状況を想定しますので、 相手のリアクション自体にドローを入れることはあまりしないようにしています。 そういった判定が必要とされる場面では、たとえば『褒める』という選択肢に 最初から「どう褒めるか」という【手段】を明記していただく形になりますので、 その意味ではご安心下さい。
[480]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:07:38 ID:??? *** A 服を褒める。 「ああ……すまん、つい見つめちまった」 「えっ……?」 どこか変か、と問われて間髪入れずにこう答えたのが森崎である。 彼は少年とは違う種類の生き物、即ち男性であった。 そして彼はまた、少女が女という生き物とイコールであることを知っている。 「学園の制服しか見たことなかったからな。……可愛いぜ、そのカッコ」 「……っ」 目の前の少女が、自分が費やした手間暇など比べ物にならないほど、今日という時間のために 様々なものを消費し、消耗し、あるいは練磨し、研鑽したことくらいは理解している。 それはたとえば履き古した革靴の代わりに彼女の足元を彩る赤いストラップシューズであり、 白く眩しい首元あたりから微かに漂う柑橘系の香りであった。 だからこそ、賞賛を込めて素直に告げたその一言は、しかし劇的な効能を示す。 ソフィアは、一瞬にして赤面したのである。 「……あ、あ、ありがとう、ございます……っ。 私、あんまりそういうの、言われたことなくて……」
[481]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:09:30 ID:??? 言った森崎の方が驚くほどに、耳まで赤く火照らせた少女が、俯き、一瞬だけ顔を上げ、 森崎と視線を合わせるやすぐにまた地面に親の敵でも見つけたように下を向きながら言う。 言葉通り、正面から褒められることにまったく慣れていないようだった。 女性は賛美を糧に美しくなるものだ。 だから美しい女性が好きならばその時々で素直に褒めるのが巡り巡って自分のためにもなる。 森崎はそんな風に考えていたが、それを彼女と同世代の少年たちに求めるのはまだ酷だっただろうか。 それにしても、と森崎は心の隅で思う。 まるきり耐性というものがないように見えるこの少女には、婚約者と称する男がいる。 ジョアン・エリータス。 あの傲慢な男は、彼女を賛美し、言葉で愛でることはないのだろうか。 (……ま、それでどうって話でもねえか) 口に出すことは流石にできない、そんな疑問を森崎は喧騒の中に捨てて少女へと向き直る。 「あの、五月祭は、お祭りですから……その、普段より、頑張る日で……。 それで、いつも着られないような服、なんかも、頑張ってみようかな、って……」 ソフィアの、言い訳とも照れ隠しともつかぬ弁明はまだ続いていた。 その消え入るような声に、森崎は笑顔を浮かべて頷く。 「そっか。うん、いいと思うぜ、そういう気持ち」 「……はいっ」 春の花のような笑顔が、ようやく咲いた。 ***
[482]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:20:15 ID:??? 「そこのお嬢さん、五月の花嫁になってみないかい!」 そんな声がかけられたのは、森崎とソフィアが出店を冷やかし、果汁入りの氷水を飲みながら 歩いていたときのことだった。 見て下さいあのお花綺麗ですね、おぉそうだな見たことないけど何て花なんだろうな、 あれもチューリップなんですよ珍しい品種ですけど、へえそうなのかよく知ってるな、と、 二人がその声を完全に無視したのは、自分たちにかけられたものだとは露程も思わなかったからである。 「ねえ俺っちの話、聞いてるかな! そこの黒髪の人の横の、そうあなた、お嬢さん! 五月の花嫁、ねッ!」 「……?」 「あァ!?」 ほとんど肩に手が触れんばかりの距離にまで近づいて再度発せられた、どこまでも軽い声に ソフィアと、そして森崎が振り返る。 立っていたのは、中年男性であった。 僅かに生え際の後退した髪を油でびっちりと固め、身にまとうモーニングは原色の黄。 陽光にチカチカと反射するのは金糸銀糸の刺繍だろうか。 まるでノエルの作る『上級者向け』の服だな、と思いながら森崎が男に向けて一歩を踏み出す。 ちょうどソフィアを背に隠すような位置取りである。 「……男連れを目の前でナンパたぁ、いい度胸だな」 「ぃえっ!? ちょ、ちょっと東洋のお兄さん……目が、目が怖い! そうじゃなくて、五月の花嫁が、ちょっとお話、聞いてもらえませんかァー!?」 ぺき、ぺきと拳を鳴らす森崎を、しかし押し留めたのは意外なことにソフィアであった。 「あ、あの、モリサキさん!」 「……?」 「た、たぶんこの方は、その、モリサキさんがお考えのような方では、ないと……思います」
[483]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:21:38 ID:??? そんなソフィアの様子に、怪訝な顔をしながらもひとまずは拳を下げる森崎。 そう、そう教えてあげて、と必死に頷く男にちらりと目をやってから、ソフィアが続けた。 「五月の花嫁っていうのは、この辺りに昔からある言い伝えなんです。 天使さまの御遣いとして選ばれた女の人が、幸運と祝福を運んでくる……っていう」 「そうなの! それで、その伝説にあやかって、このドルファンの五月祭では 毎年『五月の花嫁』を選ぶコンテストが、ここ大事なトコね、花嫁コンテストが開かれるの! 俺っちはその参加者をね、集めてるってワケ! お兄さんの大事なコにちょっかいかけたんじゃないの、おわかり?」 ソフィアの言葉を継いで一気に言い切った男が、引き攣った笑顔のまま森崎に人差し指を立てる。 ふん、と鼻を鳴らした森崎が、ソフィアの方へと振り返った。 「……と、言ってるが……」 「はい、そういうコンテストは確かに毎年開かれていますけど、でも、あれは事前の抽選で 出場する人を決めるって……。倍率も、すごく高いっていう話で……」 話を振られたソフィアが僅かに眉根を寄せる。 森崎の表情が再び険しくなっていく気配を感じたか、男が慌てたように口を開いた。 「いやー、それが、それがね! 今年に限って事故だ目眩だ腹痛だ、しまいには本当に花嫁に、 どころか母ちゃんになっちまうからこっちには出られないわー、なんてのまでいる始末で、 土壇場で結構な欠員が出ちまってるのよ! 俺っちたち、運営全員大弱り!」 大袈裟に頭を抱えてみせる男。 「……それで、そうやって飛び込みで参加者を募集してるってわけか」 「そう! お兄さん、話が早い!」 一瞬で立ち直った男が、くるりと回ってソフィアの正面に立つと、覗き込むようにして言う。
[484]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:22:40 ID:rCmrQzP6 「……で、どう? お嬢さん」 「どう、って言われても……」 「俺っちも長年このコンテストに関わってんだけどさ、お嬢さんにはこう、光るものを感じるんだよね! ビビーっと! ……きっといい線いくからさ、出てみよう、ネ!」 「で、でも、急に言われても、衣裳なんかも持ってませんし……」 立て板に水の如くまくし立てられたソフィアが及び腰で答えるのを、男が軽くいなす。 「そんなのこっちで用意してるから! お嬢さんは身一つで来てもらえれば、後はステージに立つだけ!」 「……ステージ」 ふとソフィアの呟いたその単語は、ただ男の言葉を繰り返しただけのようにも、 あるいはどこか、遥か遠い何かをぼんやりと見やりながら口にされたようにも、聞こえた。 「……」 視線が、森崎と交錯する。 *選択 A 花嫁コンテストへの参加を勧める B 辞退するように勧める 森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。 その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願いいたします。 期限は『6/25 23:00』です。
[485]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:24:00 ID:??? ****** といったところで、まだまだ早い時間ではありますが、 本日の更新はこれまでとさせていただきます。 お付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[486]雑魚モブ ◆.xniaLTHMk :2012/06/24(日) 18:50:48 ID:??? B ウマイ話には裏があるってのが世の摂理だし、この男が本物の運営者かどうかもの怪しいので警戒するにこしたことはない また、仮に参加して優勝でもしてジョアンに森崎と一緒にいたことが知られるとソフィアが何されるか分からないから
[487]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/06/24(日) 19:16:36 ID:??? A 確かに、優勝(あるいは参加だけでも)すればジョアンとの関係は悪化するだろうが、 「あるいはどこか、遥か遠い何かをぼんやりと見やりながら口にされたようにも、聞こえた。」 ってことは、彼女の物語に関わる何かが「ステージ」や「芸能」にあるんだろうね。 男ならトラブルを嫌うのではなく、物語に飛び込むべきではないかな。
[488]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/06/24(日) 20:29:12 ID:??? 【ピココール】 この男は本当に大会運営の人間だと思うか? それにこんな都合良い話があるものだろうか?
[489]ピコ ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 22:45:40 ID:??? >>488 あれ…よく見たら、あっちでもこっちでもオジサンとかおにーさんがペコペコ頭を下げてるね。 キミたちにしたのと同じように声をかけちゃあ、邪険にされてるみたいだよ(そりゃ、若いコは大抵デート中だからね!)。 だからまあ、とりあえず偽物ってことはないんじゃないかな?
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0ch BBS 2007-01-24