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異邦人モリサキ
[543]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/06/30(土) 16:42:33 ID:??? 引き直しの時は宣言してから勝手に引くのかな?
[544]源氏 ◆rLDAH8Hy8Y :2012/06/30(土) 18:02:39 ID:??? >>542 目標値の低さからして成功すると痛くも痒くもないパンチが森崎に当たるのでしょうね。 一方森崎がかわすと殴った方がそのまま前のめりになって頭から地面に突っ込むんじゃないかな 足が不自由な上に酔っているので余計な怪我をするかもしれない。
[545]◆W1prVEUMOs :2012/06/30(土) 18:28:42 ID:??? それは自分も思ったけど こういう曖昧な時はGMに確認する前に引き直ししたら取り返しがつかなくなるね
[546]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 19:54:23 ID:??? 遅れまして申し訳ありません。 それではここで裁定&回答タイムです。 結論から申し上げますと、今回は>>539および>>541が適用され、 >>539にてノータ ◆JvXQ17QPfo様にEP1を進呈いたします。 その上で、CP/EP使用により数値に+10され結果は「成功」となります。 以下、ご質問にお答えいたします。 >>542 成功/失敗は常に主人公視点とお考えいただいて結構です。 今回の場合はズバリ>>544源氏 ◆rLDAH8Hy8Y様の仰るとおりで、 失敗の結果まで見事に言い当てていただいています! >>543 numnumなどの数値でチェック・判定が入る場合はCP使用による リドローの対象にはなりません。 あくまで数値の加減算のみが行えます。 なお、カード判定でリドローを行なっていただく場合は仰るとおり、 宣言と同時に引き直しをしていただいて結構です。 >>544 CPを進呈したくなるくらいにお見事な読みです! >>545 はい、物語の内容ではなくシステム的な部分でご質問がある場合には いつでもお気軽にどうぞ。 今回のように回答まで時間が空いてしまったり、その結果としてプレイヤー側に 不利となる可能性がある場合には、期限の延長や判定のやり直しも含めて 改めて検討させていただきます。
[547]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/06/30(土) 19:57:33 ID:??? >成功/失敗は常に主人公視点とお考えいただいて結構です。 了解、ご回答ありがとうございます。スレによっては敵側視点で良し悪しが出ることもあったので、そこが不安でした。
[548]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:08:16 ID:??? *** 成功→腰の入っていないパンチが森崎にヒットする。 「何だぁ!?」 突然の攻撃に驚いた森崎が、咄嗟に身をかわそうとする。 へろへろと飛んでくる酔漢の拳を食らうような鍛え方はしていなかったが、 しかしそのとき森崎の目が捉えていたのは眼前の男の体勢である。 足腰の座らぬまま大振りのパンチを放った男は、完全に自らの腕に振り回されていた。 軸にしている左足がふらりとよろけ、しかし男の右足は明らかに異常をきたしている。 このまま身をかわしてしまえば、男は自分の体重を支えきれずに転倒するだろう。 泥酔し、片足もまともでないとなれば受身が取れるかどうかもわからない。 (―――チッ、仕方ねえな) 刹那の判断である。 ふらふらとブレながら迫り来る拳を、森崎は胸で受け止めるようにして男の転倒を防ぐのだった。 ごすん、と。 見た目よりは重い衝撃が森崎を襲ったが、しかし大したダメージにはならない。 「うおっと、っと、と……」 自らの危地を救われたとはつゆ知らず、男はふらふらと森崎から離れると壁にもたれかかる。 急に動いて目が回ったのか、こめかみを押さえたまま森崎を睨みつける男。 「……いくら何でもいきなり殴られる覚えはねえぞ、おっさん?」
[549]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:09:27 ID:??? そんな男に森崎が詰め寄ろうとした、その矢先、 「やめて! 何してるの、お父さん!」 「……!?」 少女の声が、森崎の動きを止めた。 壊れた人形のように、ぎぎ、と軋む音を立てながら振り返る。 「オ、オトウサン……なにィ!? この酔っぱら……いや、えーと……」 あまりにも急なことに混乱している森崎が言葉を探す間に、ソフィアは酔いどれへと駆け寄っている。 「お父さん! またこんな時間からお酒なんて……!」 「うるせぇ……。もうカネの心配はいらんだろぉがぁ……」 「……」 無精髭をもごもごと揺らす男の言葉に、ソフィアが黙る。 「それより、お前ぇ! お前だぁ、東洋人! なぁに、人を見下してやがんだぁ〜?」 「アンタが勝手に尻餅ついてんだろうがよ……」 「あァ!? ぶつくさ聞こえねぇ〜んだよ! 黒髪野郎ぉ!」 「……へいへい」 酔いどれの理不尽な言い様に、反論したところで仕方ないと気付いた森崎が 肩をすくめて口を閉ざす。 そんな森崎に、男がアルコール臭に満ちた吐息をふんだんにまき散らしながらがなり立てる。 「お前ぇ、ウチの娘ぇ……ソフィアを連れ回してるそうじゃねぇかぁ?」 「どこで、そんな……」 呟くソフィアに、男が答える。
[550]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:10:53 ID:??? 「親切な人がぁ、教えてくれたんだぁ〜! おい、東洋人! これ以上ウチの娘にぃ、 近づくんじゃあ、ねぇ……! 変な噂を立てられでもしたらぁ、この子がぁ、傷つくんだぞぉ……?」 酒臭い息と共に、奇妙に呂律の回らない口調でまくし立てる男。 『……日も暮れる前から飲み歩いてる父親がくっついてる方が、よっぽど変な噂が立つんじゃないかな』 いつの間にか頭の後ろに降りてきていたらしいピコがボソリと呟くのへ、内心でよくやったと 拍手を送りながら森崎は神妙な表情を崩さないよう努力する。 そんなやり取りを知らないソフィアが、男をたしなめるように表情を険しくする。 「お父さん……!」 「お前も、お前だぁ……ジョアン君という、立派なぁ、フィアンセがいるんだぞぉ……? それを、こんな東洋人風情とぉ……病気でも感染されたら、どう言い訳す―――」 「もうやめて!」 それは、ほとんど叫ぶような声だった。 森崎の聞いたことがない声を出し、見たことのない表情をしているソフィアが、そこにいた。 家族と呼べる者にしか見せ得ぬ、生の感情。 しん、と。 強制された沈黙が、その場に降りた。 最初に口を開いたのは、ひどく戸惑ったような顔をした酔漢である。 「……ソフィア、」 「すぐ、帰るから」 何かを言おうとした男の言葉を遮って、少女が首を振る。
[551]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:12:00 ID:??? 「お父さんも家に戻って。お母さんが心配するわ」 「……。おい、東洋人」 突き放すようなソフィアの態度に、悄然と肩を落とした男が歩き出して二歩。 ぎろりと、森崎を睨んだ。 すっかり酔いの醒めた、しかし黄ばみ、充血して濁った目。 「今後、娘に近づいたら―――骨の二、三本は覚悟しろ」 それだけを言い残して、去っていく。 ずるり、ずるりと歩みに取り残されるような右足が石畳に擦れる音の、すっかり消えた頃。 ソフィアが、森崎の方を向かないまま、俯いて口を開く。 「……ごめんなさい。父が、不愉快なことばかり言って」 「いや……」 その声音の重苦しさに、森崎は咄嗟に言葉が出ない。 それでも何か場を取り繕おうと切っ掛けを探す森崎の機先を制するように、 ソフィアが続けていた。 「父は……ロバート・ロベリンゲは、昔は、立派な騎士だったんです。 今はあんな姿ですけど、私は……私は父を、尊敬しています」 それは、誰に向けた言葉だったのだろうか。 弁明にも謝罪にも届かず、さりとて告解とも寛恕を求める言葉ともつかぬ、宙ぶらりんの独白。 その意図を掴めずにいた森崎に、少女が俯いていた顔を上げると向き直り、改めて深く頭を下げた。
[552]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:13:17 ID:??? 「すみません。父が心配しますので、これで失礼します。 ……今日は、楽しかったです」 礼を言うその表情には、笑顔はない。 頬の赤みも、舞台の高揚も、ない。 沈黙と首肯とをもってただ見送るより他になかった森崎の見つめる先、 歩み去る少女の背を追うように、宵闇が街を包もうとしていた。 『少女と騎士』(了)
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0ch BBS 2007-01-24