※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【あの頃僕達は】Another-CU_5【少年だった】
[962]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/12(月) 21:18:21 ID:??? おぉーっと参加者くん、ちゃんとしてないスレ主をフォロー! 見事なスレタイ募集だー! すみません、色々すみません。 ヤベッチュは後々やりますのでどうかお待ちを。 あと胃がなまら痛いんだべさ。
[963]森崎名無しさん:2012/11/12(月) 21:35:07 ID:??? >見事なスレタイ募集だー! おいおい>>931さんの時点ですでにやっとるじゃないかw
[964]森崎名無しさん:2012/11/12(月) 21:49:02 ID:??? お大事に乙です
[965]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:11:56 ID:??? >>963 すみません。 色々万全な状態でない為、そういう所も含めてちゃんとスレ主出来ていません。 また今後ミスが減ったり、以前のようにコメレスも小まめに出来るように戻れる予定がありませんがご勘弁ください… >>964 乙感謝です。
[966]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:13:56 ID:??? > A 賀茂 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2009年にサンパウロ州での禁煙法が施行、更に2011年には全国での喫煙場所制限が為され、 今でこそブラジルは世界最大の禁煙国とWHOに認定されている。 しかし90年初頭はタバコの販売数量がまさにピークの時代。 わざわざタバコを吸う為に喫煙所へやってくる人間は少数派で、 大多数は売店での待ち時間やトイレで済ませてしまう状況だった。 賀茂「………」 プカ〜リ 申し訳程度に設置された人気のない禁煙スペースで、賀茂はキャメルを吹かしていた。 自他共に認めるヘビースモーカーである賀茂は、これまで色々な銘柄を試してきた。 セッタ、ペルメル、ラッキーストライク、セーラム…Jokerなんてのもあった。 だが彼の鼻腔に最もしっくり来たのは、このラクダパッケージだった。 賀茂(しっかし、日本じゃあんま人気ねえんだよな…。 ラークやキャスターみてえな人工フレーバーより余程味があるってのによ。) 賀茂がキャメルを気に入ったのは、トルコ葉独自の強い癖によるもの。 しかしこれは普通の日本人感覚ではあまり好まれないところと言える。 そういう積み重ねが悪体臭に降りかかっている事に、どうやら彼は気付いていない。
[967]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:17:07 ID:??? 1本の2/3ほど消費したところで、喫煙スペースに賀茂以外の人間が立ち止まった。 老人と若者の2人組……賀茂はチラリと横目で確認し、それが待ち人である事を把握した。 マチルダ「ふぇふぇ、待たせたかの?」 賀茂「いや、丁度良い案配ですよ。 1本くらいはゆっくり吸いたかった物でね。」 賀茂が密会の約束をしていた相手とは、ウルグアイユースの新任監督、マチルダ尽之助と… 賀茂「んで、お前も久し振りだな。」 ヒノ「フン、くたばってなかったようで安心したぜ、オッサン。」 そしてジャパニーズボンバーという(当人にとっては忌々しい)二つ名で知られるリョーマ・ヒノだった。 ヒノは日本人を両親に持つが、国籍はウルグアイという少々特異な立場で育った。 しかし彼は外見はどうあれ、自身をウルグアイ人と認めて『オレのソウルはウルグアイ人』と公言してきた。 だがヒノはウルグアイ国内リーグにおける2強の一角、ナシオナル・モンテビデオで干しに干され、 トライアウトで入団した、中堅のリーベルプレートで現在飛躍(ブレイク)中という経歴を持っている。 ここまではよくある話であるが、モンテビデオで干された理由というのが差別だったのが問題だった。 外見が…自身の体を流れる血が日本人という事だけで差別・迫害を受ける。 この現実は、当然ながらリョーマ少年の心を深く抉った。 ゆえに彼は日本人の血を憎み、そして日本を憎むようになったのである。
[968]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:18:31 ID:??? 賀茂「さて、どうですかねえマチルダ監督? この試合展開はなかなか興味深いと思いませんか?」 マチルダ「うむ…言いたい事は解らぬでもない。 確かにお主の推測通り、 強い選手を集めただけでは勝てない時代が来とるようじゃの。」 賀茂「俺も半信半疑でしたがね…。 しかしこんな試合を見せられちゃあ確信に変わりますよ。」 マチルダ「ふむ…………」 マチルダ老は腕を組み、何某か考えにふけ始めた。 その間に賀茂はヒノの方に向き合う事にした。 賀茂「調子はどうだ?」 ヒノ「どうもこうもねえ、絶不調だっつの。 …知ってんだろ、どーせ。」 賀茂「まあな。 お前が曲芸みたいなことを始めておかしくなったって所までは聞いてる。」 ヒノ「曲芸じゃねえ! ローリングドラゴンショットだっつの!! 今でこそアレだが、完成した暁には世界中がオレをヒーローとして…」 賀茂「分かった。 分かったから落ちつけよ。」 ヒノ「クッソ……」 賀茂(やれやれ、如何ともし難い不器用っぷりだぜ。 相変わらず放っとけねーなぁ…)
[969]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:19:35 ID:??? ヒノとは、リーベルプレートに口を利き、トライアウトを受けさせた時からの付き合いだ。 当初は色々と恩を売りつけ、いずれ日本に帰化させる事を目論んでいた賀茂。 しかし今では純粋にヒノのサッカー選手としての可能性に惚れこみ、今も世話をし続けている。 喩えて言うならば、賀茂はヒノのプロデューサーのようなつもりでいるのである。 そんなヒノのこのテンパリ具合を見て、賀茂としては深々と溜息をついてしまう。 ここのところスランプが続いているとは聞いていたが、ここまで重症とは思っていなかったのだ。 賀茂「ともかく…。 こいつのスランプ共々、どうか俺に任せてくれねえすか?」 マチルダ「ふん、RJ計画とやらか…。」 ヒノ「その話なら御免って言ってんだろ。 悪いけど日本人と組む気はねえ…」 賀茂の言葉にマチルダは耳を傾けるが、ヒノの方は猛然と反発する。 以前に話した時と同様の反応だが、それでも賀茂は大きな問題とは思っていない。 この試合を見れば彼等も頑なではいられないという成算があったのだ。 賀茂「そうは言うけど、俺も日本人なんだが?」 ヒノ「アンタは…! ………別だっつの…」 賀茂(ふふ、面倒な奴だぜ。) そして何より、ヒノは迫害を受けた経験がある分、人を見抜く眼があると、賀茂は知っていた。 つまり集団に対する認識と個人に対する認識は違うと、ヒノは本能では理解しているという事である。
[970]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:20:56 ID:??? 賀茂「(それがヒーローってもんだしな) 監督…この試合のヴィオラを見ても解るでしょう? あのジュン・ミスギの傍らでプレイをしてみる事は、きっとリョーマにとって大きな刺激になる。 それにアルゼンチンじゃねえけど、監督の理想はラ・マキナみたいなチームだろ? その為には個々の能力だけじゃなく、攻撃連携ってのも必要不可欠なんじゃあねえすか?」 マチルダ「その為にはリョーマに学んでもらう必要もあるかの…。」 ヒノ「爺さん!」 賀茂(よしよし、今のところは爺さんの気持ちを揺らがせたところで大成功だ。) ヒノ「俺は御免だぜ! 幾らアンタの頼みでも、日本人とは…悪党とは組めねえな!」 賀茂「そうは言うが、あのジュン・ミスギも日本人って枠組みで収まるタマじゃなさそうだぜ?」 ヒノ「どういう意味だよ。」 賀茂「国際人とでも言うかね…。 ま、少なくとも日本サッカー協会から見りゃ敵だわな。」 ヒノ「なにっ…!?」 マチルダ「まあいずれにせよ、後半を見るまで返事は保留じゃ。 リョーマもそれで良いな?」 ヒノ「チッ…」 賀茂「結構です。 試合後に色好い返事が貰えるなら尚の事…」 これにて密談を切り上げ、賀茂は後腐れる事なく喫煙所を後にした。 日本サッカー協会の立場からすれば敵国に利する行為をしている自覚はあった。 しかしそれも含めた過激な改革の絵を賀茂は描き始めていた。 そして少なくとも、片桐陽子らにはまだこの関係を知られたくないと思っていた。
[971]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:24:03 ID:??? 賀茂「さてさて、後半はまだかねえ…っと?」 陽子の待っている座席に戻り、賀茂は二度見する事になった。 自分の座席に見知らぬ女性が座り、陽子と歓談していたからだ。 ???「おっとこれは失礼、すぐに退散しますからー。 それじゃあヨーコさん。」 陽子「うん。 またね、あやや。」 女性は賀茂にツッコム暇も与えぬ内に去って行ってしまった。 なかなかの美人である事だけは判別出来たが。 賀茂「こっちの知り合いか? 見たところ現地人じゃなさそうだったが…」 陽子「うん、まあね。 スポーツジャーナリスト兼カメラマンの知り合い。」 それだけ言って陽子は話を切った。 彼女について話を掘り下げるつもりはないようである。 もう間もなくハーフタイムも終了し、選手達が現れる時間になろうとしていた。 この間に両チームの中でどのような動きがあったのか…それを賀茂らが知る術はなかった。 → To be continued A.C.E.U−6
[972]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/11/13(火) 16:27:22 ID:??? 『 次 回 予 告 』 テストマッチと思えぬほど過熱するサンパウロ戦。 その前半戦を三杉は間違いなく支配した。 だがその事がサンパウロの眠れる獅子を目覚めさせてしまう。 すんなり行かない事を覚悟していた三杉をも驚かせる奇策がヴィオラを襲う。 ファンタジスタをチームに噛み合わせようとするロベルトの賭けは成功するのか? 今、新生フロレンティア・ヴィオラに本当の勝負強さが試されようとしていた。 次回 アナザーカンピオーネ エピソード2 〜第六幕〜 【】Another-CU_6【】 この次も サービスサービスゥ
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24