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【再会?】ファイアーモリブレム41【再会!】
[475]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:47:58 ID:??? 本当に最後まで清く正しい心で自分の滅びを受けいられるだろうか? それは実際に体験してみないとわからないことではある。 だが、少なくともマッハーに限っては全身全霊で拒んでいた。 何度も激しく乱暴に蹴りこまれた水溶液は音を立てて割れ、マッハーは力なく落下する。 ビクトリーノ「マッハー!し、しっかりしろ! 俺はまだお前にリベンジしてねぇんだ!それを勝手に潰れるなんて許さねぇからな!」 ビクトリーノが素早く助け起こしに行く。だが、黒いシミは右足から全身へと転移しつつある。 マッハーは泡を吹き白目をむき、全ての体力を使い果たしたかのようにグッタリとしている。 ????「残念だよ森崎くん。君が素直に彼の『倍速』の才能を受け取っておけば、 消えたくないと彼の中で暴れることもなかったろうに……」 老人は手元で何か機械を操作したかと思うと、地上へと続くエレベーターを起動させる。 ????「この世界のサッカー界で初めて『倍速』で走ることを覚えた者の末路がこれか。 だが、おかげでワシの求める『スピード』のデータを得ることはできた。 もうこの場所には用は無い。さらばだ。才能を掴み取れぬ愚か者たちよ」 老人を載せたエレベーターは森崎たちを地下に置き去りにし、地上へと上がっていく。 森崎「ま、待てェ!逃げるのか!」 ????「ワシは才能のある選手を求めて世界中を廻っている。縁があればまた会うこともあるだろうな。 その時までに考えておくがいい。ワシの手で『最高の芸術品』になることをな」 ゴゴゴゴゴ……ズドォッ!! 足元が揺れ、周囲の機械が次々と爆発を巻き起こしていく。 老人は言葉通り、用の無くなったこの施設を破壊するつもりのようだ。
[476]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:49:08 ID:??? ビクトリーノ「マッハー!マッハー!しっかりしろマッハー!」 イスラス「折角また会えたってのに…なんで、こんな…!」 マッハー「…………お、マエラ……俺、から…離、レ……」 倒れたマッハーを助け起こすビクトリーノとイスラスの足に黒いシミが伝達していく。 その影は体を縛り付ける縄のように食い込み、ビクトリーノとイスラスを離さない。 ビクトリーノ「なっ……か、身体が動かねぇ……!?」 イスラス「ちいっ、いったいどうなってやがる…!」 マーガス「おいおい何やってんだよお前たち!早くここから逃げねぇとやべぇぞ!」 森崎「(この現象…まるでガーネフの使っていた『マフー』そのものじゃねぇか!)」 闇の触手は今度はマーガスと森崎の方にも延びていく。 このままではマッハーの抱える闇の意思に縛り付けられて身動きがとれなくなる。 ???「ムンッ!!」 ザシャッ!!ボタボタッ…! 森崎「!? お、お前は…!」 リュウ「話は後だ。お前の仲間は既に脱出を始めている。お前たちも急げ」 以前に中里の屋敷の資料で見たような、オーソドックスな忍び装束を 身につけた男が、白金に輝く剣を振るい、森崎たちを縛り付ける触手を斬り落とす。 マーガス「ははは、こいつはシェスターがいたらきっと鼻血を出して気絶してたかもなァ」
[477]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:50:17 ID:??? 森崎「こんな時に気絶されちゃたまらないっての。とにかく急ぐぞみんな!」 イスラス「明日の試合が待ってるからな。モタモタしてられねぇぜ」 通路の奥に手を振るマルスとシャルの姿が見える。彼らに付いて行けばなんとか無事に脱出できそうだ。 マッハー「………明日……か」 その明日が自分には見えない。この闇の力に覆われた身体ではまともに立つことすらできそうにない。 それなのに。アイツラは希望に満ち溢れた顔を輝かせていやがる。 羨ましい。妬ましい。悲しい。悔しい。どうして。どうして俺は前に進むことを許されない? もっと走りたかった。風と一体になりたかった。それなのに。それなのに。それなのに。 ドクン!! マッハー「(や、やめろ!俺は……俺はそんなことは望んじゃいない!)」 本当にそうなのか?もう二度と自分の足で走れないという絶望しかない明日に何の価値がある? 引きずり下ろし、蹴落としちまえよ。自分の前を堂々と走りだそうとしている生意気な連中を。 今のお前になら出来るだろ?なぁ、お前だって本当はそうしたいんだろう? マッハー「(違う!勝手に俺の意思を決めるな!俺に話しかけてくるな〜〜〜っ!!)」 ドクン!! マッハーのどす黒く染まった右半身から再び触手が伸びる。 リュウが素早い反応で斬り落とすが、そのたびにマッハーは絶叫を上げる。 イスラス「何しやがる!それ以上斬ったらこいつの神経が持たないぞ!」 悲鳴を上げて血を吐き出し始めたマッハーを見てリュウを諌める。
[478]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:51:36 ID:??? リュウ「……ならばここで仲良くその男の放つ闇に囚われ爆発に巻き込まれるか?」 イスラス「なっ…!?」 リュウ「このまま背後から伸びる触手を除けながら進んでいては爆発まで間に合わん。 ならば出来る事はただひとつ。この男のことは諦めるか、もしくは……」 この闇の暴走を止める手段をできるだけ早く見つけ、そして行使することしか無い。 ビクトリーノ「『イリュージョンストライク』……」 森崎「? それって確かお菓子に偽装してたドーピング剤のことか?」 ビクトリーノ「ああ。だが、それだけじゃねぇ。俺は見たんだ。 マッハーが闇の暴走で苦しんだとき、 その薬の代わりに闇のかけらを使って痛みを抑えていたのを」 イスラス「じゃあその薬があれば、この闇の触手を消し飛ばすことが出来るんだな?」 マーガス「だけどもう時間がないぞ。早く逃げないと全員で仲良く爆発だ」 イスラス「……間に合う。いや、間に合わせる。そのための『倍速』じゃないのか?」 ビクトリーノ「……ああ。ここまできたらとことん付き合ってやろうじゃん?」 確かに常人の倍の速度で走り回れる能力があれば、薬を探す時間も脱出する時間も取れるかもしれない。 リュウ「ならば、倍速で走れる者はここに残れ。時間ギリギリまで、俺がこの男の側で触手を封じておこう。 マルス。他の者達の脱出の船頭を任せても構わないな?」 マルス「……ああ。悔しいけどこの状況では僕の足じゃ役に立てない。 必ず無事に戻ってきてくれ。最後に依頼人から報酬を受け取るまでが、シノビの仕事なのだろう?」
[479]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:52:50 ID:??? リュウ「無論だ」 マーガス「ほら、森崎もこっちに来いよ。危ないぞ」 森崎「(ぐっ……もしも俺に『倍速』で走れるスキルがあれば手伝ってやれるのに。 ……いやいや。だからってあのジジイの言葉に乗せられるわけにはいかなかったっての)」 イスラスとビクトリーノはマッハーの暴走を抑える薬を探すため、実験場の棚の周辺へと走りだす。 リュウはマッハーの伸ばす触手に向かいクナイを投げ、すかさず印を結び動きを抑える。 そしてマルスは森崎、マーガス、シャルを連れて脱出の準備をするのだが… シャル「待って二人共!わたしにも手伝わせて!」 シャルは足場を器用に走り回り、薬の捜索を続ける二人の元へと駆けつける。 ビクトリーノ「おいおい、いくらお嬢ちゃんの足が俺たち並みに速くても危険すぎるっての」 イスラス「お前は森崎たちと一緒に先に戻ってろ。大丈夫だ。必ずマッハーを連れて帰るから」 シャル「……いや!いやだ!わたしだって二人の力になりたいの! 今まで何の役にも立たなかったこの足で。今度こそマネージャーとして助けになりたいの!」 イスラス「お前を助けるためにアイツは苦労してここに乗り込んできたんだ。その気持を無駄にするな!」 シャル「…………」 シャルはイスラスの言葉を無視し、奥の棚の段ボール箱の中を探し始める。 イスラス「あの馬鹿野郎……俺の気も知らないで……」
[480]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:54:02 ID:??? ビクトリーノ「イスラス。お前こそお嬢ちゃんの気持ちを分かってやれよ。 マッハーはあの娘の血を分けた兄貴なんだろ? きっと咎められることなんて承知でここにやってきたんだよ」 イスラス「……ビクトリーノ。一つ頼みがある。いざとなったらアイツを連れてお前だけ先に行け」 ビクトリーノ「イスラス……お前……」 ビクトリーノはイスラスの右足に目を落とす。マッハーと同様に、その足にも黒い斑点が浮かび始めていた。 イスラス「俺もさ。一時期だけだがあの力に溺れていた。この力さえあれば どんな奴にも負けやしねぇ。俺が世界ナンバーワンのドリブラーだとさえ思い込めた。 ……だが、この闇のかけらは自分を前に進ませるものじゃない。 他者をその場に縛り付け引きずり下ろすことに使われるようなものだった」 ビクトリーノ「……そうだったな。お前もあの仮面の組織のメンバーだったっけ。 この3日間、こうして普通に話したり遊びに出かけたりしてたからつい忘れてたぜ」 イスラス「………だから、さ。もしも薬が見つからなかった場合、最後までアイツの暴走に付き合う奴が必要なんだよ。 誰よりも先に、誰よりも速く走ることに目覚めた。マッハーのドリブルにな」 ビクトリーノ「…………OK。それがお前の覚悟だってんなら了解した。 だが、悪いが俺は最後の最後まで諦めねぇぜ。俺の名はビクトリーノ。 最後にかならず勝利を呼ぶことが義務付けられてるんだからよ。 明日の試合のブレーメンの勝利も約束されてんだ。お前をぶちぬくことでな」 イスラス「……ああ。楽しみだ。明日の試合が今からどんなものになるか……楽しみでたまらない」 ビクトリーノ「それじゃあおしゃべりはここまでだ。探そうぜ。俺たちの明日を切り開く希望をよ!」
[481]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/01(木) 20:56:12 ID:??? ★ビクトリーノの意地→!card イスラスの賭け→!card シャルの希望→!card★ !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ・ハート→薬を見つける! スペード・クラブ→薬は見つからない! JOKER→謎の青年が薬を見つけ、手渡してくれる! ※誰か一人でも薬を見つけると…?
[482]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 20:56:27 ID:??? ★ビクトリーノの意地→ ハート2 イスラスの賭け→ クラブ8 シャルの希望→ スペードJ ★
[483]森崎名無しさん:2012/11/01(木) 20:56:38 ID:??? ★ビクトリーノの意地→ スペードQ イスラスの賭け→ ハート5 シャルの希望→ クラブ6 ★
[484]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/11/02(金) 05:19:04 ID:??? ★ビクトリーノの意地→ ハート2→薬を見つける! イスラスの賭け→ クラブ8→薬は見つからない! シャルの希望→ スペードJ→薬は見つからない! ★ =========== ビクトリーノ「あった!あった!あったーーーっ!!」 見た目はグミ状のお菓子だが、強力なドーピング剤でもあるイリュージョンストライク。 しかしこの薬には闇のかけらによる身体への悪影響を抑える効果もあるらしい。 イスラス「でかしたビクトリーノ!」 シャル「よかった……これで兄さんは助かるのね」 3人はすぐさまマッハーの下へと駆けつける。 リュウの術も限界が近く、脂汗を垂らしつつマッハーから印を解く リュウ「…よくやってくれた。君たちの努力が実ったのだな」 イスラス「よし、俺が飲ませてくる」 薬をマッハーの口に含ませ、鼻を摘み無理やり胃の中に流し込ませる。 マッハーの黒ずんだ顔色は徐々に彼本来の白さを取り戻していく。 マッハー「…………うっ……お、俺は…………」 シャル「リュウさん、兄さんを見守っていてくれてありがとうございました…!」 ビクトリーノ「いよっしゃー!あとは皆で脱出するだけだ!さァ、出口へ急ごうぜ!」 元気よく脱出を促すビクトリーノ。しかし、マッハーに薬を飲ませるために 彼の側に近づいたイスラスが、しゃがんだまま動かない。
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0ch BBS 2007-01-24