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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[173]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/12/05(水) 17:54:25 ID:??? 「ステファン・レヴィン……」 森崎の呟いた、それが男の名であった。 『ちょっと、何考えてるのかわかんないとこあるけど……実力は確かな人だよね』 「ああ、そうだな……」 優秀な人材なのは、疑いようがない。 剣術、馬術、更には槍や弓術も見事にこなす。 口数は少ないが物腰柔らかく、勉学礼節にも綻びがない。 ほぼ完璧といっていいその白皙の男の周囲には、しかし人の集まる光景が見られることはない。 それは決して妬みや嫉みといったものが原因ではないように、森崎には思えた。 虫が好かぬ、というものともまた違う。 何となれば、森崎自身もレヴィンという男にどこか得体の知れぬものを感じていたのである。 「……」 初対面のときに感じた殺気と虚無を無秩序に撒き散らすことこそなかったが、 しかし柔和で儚い微笑の奥には何か隠された襞がある。 その直感に間違いはないと、森崎はほとんど確信に近いものを持っていた。 そしてまた誰もがそれを感じるからこそ、彼を敬して遠ざける。 不気味なのは、レヴィンほどの才を持つ者であれば己のそういう部分を周囲に隠し通すことなど 容易であろうにもかかわらず、それをしないということだった。 そこには意図があり、目的がある。 「近づくな……ってか」 『……?』 「いや、なんでもねえよ。……っと」 じっとその後ろ姿を見つめていた森崎の視線に気づいたか、前方の影がすう、と肩越しにこちらを振り返った。 同時、早足で駆けていたその速度が緩む。 瞬く間に影に追いつきそうになって、森崎が慌てて手綱を引いた。
[174]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/12/05(水) 17:55:27 ID:9I9BpGWk *チェック (馬術)判定 目標値【34】 → !numnum ※ !と numnum の間のスペースを消して数値を出して下さい。 難易度【ターン係数80+容易20】−(馬術66)を目標値とし、目標値以上の値が出れば成功。 00が出た場合は難易度にかかわらず成功となります。 結果によって展開が分岐します。 成功→ 無難にレヴィンと並ぶことができた。 失敗→ 反応が遅い。レヴィンを追い越してしまう。
[175]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/12/05(水) 18:32:41 ID:??? 目標値【34】 → 91
[176]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/12/06(木) 19:08:48 ID:??? *** 成功→ 無難にレヴィンと並ぶことができた。 「よう、レヴィン」 片手を上げて挨拶をしながら、森崎がレヴィンの馬と轡を並べたところで愛馬を静止させようとする。 意図を読み取ってくれたのか、それとも単なる気紛れか、計ったようにぴたりと鼻先を揃えて止まってくれたのは 僥倖というべきだろう。 「これは隊長。さすがのお手並みですね」 「いや、まだまだこいつに遊ばれてるよ」 ぽん、と愛馬の首を叩いて森崎が首を振る。 「早いとこ格好をつけなきゃならないんだろうが、何しろ鞍の上ってのはまだ馴染まなくてな。 その点、お前は随分と手慣れた風じゃねえか」 実際、技術の素地が違う。 前歴不明ということだったが、どこかの軍や傭兵団で訓練を受けたものだろうか。 そんな風に考えていた森崎に、レヴィンが些か予想外の答えを返す。 「幼い頃、基礎を叩きこまれましたので」 「ほう……?」 幼い頃、ときた。 それはつまり、極めて裕福な市民階級か、それともある程度以上の騎士、貴族の子弟であると 告げているも同然だった。 うっかりと口を滑らせるような男ではないだろう。 とすればこれは、踏み込んでも構わないという合図だろうか。
[177]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/12/06(木) 19:10:47 ID:??? 迷う森崎を前に、 「騎士の家に生まれたんですよ」 あっさりと、レヴィンが続けた。 「父が若い頃、リヴォニアで功績を挙げて取り立てられたんです」 「リヴォニア……ああ、お前はスウェーデンの出身だったな」 リヴォニアは北欧、バルト海の東側に位置する地域である。 港を求めて西進したシベリアに対し、北欧の雄スウェーデン他の諸国が交戦してこれを打ち破ったのは 時を遡ること二、三十年前の話であった。 「騎士の出なら、まあ文武に通じてるってのも納得ではあるが……」 含みをもたせたのは、無論この先を続けて構わないのかという意思確認だった。 しかしレヴィンの口元に張り付いた薄い微笑は、僅かな乱れを見せることもない。 澱みのように穏やかに、汚泥のように柔らかく、何らの葛藤も見せずに頷くと、言う。 「もう、ありませんから」 「え……?」 咄嗟には言葉の意味を図りかね、接ぎ穂を失った森崎にレヴィンがゆっくりと瞬きをして、繰り返す。 「もう、ありません。レヴィン騎士爵家は、既にスウェーデン王国には存在しないんです。 それで僕は浪々の身となりました」 「それは……」 あまりにも屈託なく。 どこまでも淡々と。 「壊されてしまったんです。そこにあった家も、そこにいた人も。だから、もうありません」
[178]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/12/06(木) 19:13:25 ID:sLHyRKsM まるでのどかな昼下がりの、茶飲み話のように何気なく、微笑みながらそれを言う。 しかし、たとえば凪いだ海が船を抱いて離さぬように、底なし沼の足に絡めば抜けないように、 男の瞳は、静かに腐っている。 「お前は」 森崎がその瞳に告げる――― *選択 A「逃げてきたのか」 B「復讐したいのか」 C「死にたいのか」 D「生き延びたんだな」 森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。 その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願いいたします。 期限は『12/6 24:00』です。 ****** 戦争に敗れた共産主義シベリアは南進政策に切り替えました、 といったところで本日の更新はこれまでとさせていただきます。 夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[179]傍観者 ◆YtAW.M29KM :2012/12/06(木) 19:45:34 ID:??? D Aは地雷、Bは本人の本望、Cが多分本心…と来て、一番心に響くのはDではあるまいか。 心が腐っている人間にはまず大前提(生きてる)を確認させて前向きにさせたほうがいいと思うんだよね。 ピココールとかするべきなのかもしれないけど、戦争関係を傍観してた私はポイントの手持ちが少ないので(笑)
[180]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/12/06(木) 19:53:55 ID:??? 【ピココール】 こういう明らかに心が壊れてる様に見えるレヴィンにはBCDのどれが彼の心に響くと思う?
[181]ピコ ◆ALIENo70zA :2012/12/06(木) 20:50:35 ID:??? >>180 心に響く…うーん、彼とはまだ付き合いが浅いからねえ…。 まあ、普段は近寄らないでねっていう空気バリバリの彼がなぜかぺらぺら語り出してることだし、 こっちがどう答えるかはある程度予測されてるって思った方がいいかもしれないね。 その上で意表をつくか、言ってほしそうなことを言ってあげるかはキミ次第だよ。
[182]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/12/06(木) 21:18:23 ID:??? C【ピココール】を踏まえてBと悩んだんですがレヴィンの言って欲しい言葉ってこれかなって思いました。
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0ch BBS 2007-01-24