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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[39]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 20:03:24 ID:??? ****** *D26.10月 訓練選択 『今月は何をするの?』 森崎有三 称号:気のいい傭兵団のエース 個人パラメータ 現在のガッツ:95 剣術:146 馬術:66 体術:62 魅力:78 評価:84 ATK:212 DEF:218 SPD:128 ini:25 部隊パラメータ 兵数:289 騎馬:103 練度:15 所属隊員: トニーニョ(威圧Lv2) ネイ(鼓舞Lv1) ジェトーリオ(撹乱Lv1) カルツ(針鼠Lv1) レヴィン(破壊Lv1)
[40]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/30(火) 20:05:12 ID:Bm8R2SZk 剣術・馬術・体術・魅力・礼法・墓守・休憩・部隊訓練・陳情の中から『二種類』選んで下さい。 同じ訓練を二つ選んでも構いません。 陳情を選ぶ際は何を陳情するのかを付記して下さい。 また「剣術・馬術・体術」を選んだ場合は所属する隊員の中から共に訓練する相手を 一人だけ選ぶことができます。誰と訓練をするのかも付記して下さい。 隊員の所持スキルの強化・変化や、イベントによる森崎自身の称号取得が起こる可能性があります。 その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願い致します。 期限は『10/30 24:00』です。 ****** 今月の訓練所イベントはあっさりしているのでひとまず後回し、 といったところで本日の更新はこれまでとさせていただきます。 遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[41]◆W1prVEUMOs :2012/10/30(火) 20:49:39 ID:??? 馬術・体術 SPDを上げつつATKとDEFもカバーしたいです
[42]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/10/30(火) 21:30:04 ID:??? 休養 部隊訓練 ガッツは余分にもって置きたいなと思います。部隊訓練は隊長になったのでどんなものなのか観てみたいです。
[43]◆9OlIjdgJmY :2012/10/30(火) 22:49:51 ID:??? 馬術 休養 馬術はレヴィンと ステのバランスとガッツ維持のため。
[44]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/01(木) 19:54:24 ID:??? *** *D26.10月 訓練所イベント 「―――以上が、許商会との先月分の取引概要です。詳細は後ほど書面でご覧下さい。 では次に、本日の報告に移らせていただきます」 やわらかく秋の日差しが差し込む隊長室。 殺風景な部屋の中に響く淀みのない口調は、内務担当のカイル・マクライオンである。 「編成部より、先のダナン派兵で大きな被害を被った騎士大隊の再編成を行うとのことです」 「……大きな被害、ってーと」 背中に暖かな日を浴びながら執務机に頬杖をついて報告を聞いていた森崎が問いただす。 返答は即座に返ってきた。 「右翼第四大隊、および本隊の第二大隊です。両大隊の損耗率は過半数を超えており、 部隊としての機能維持は困難であるとの見解から、第四大隊を一時解体し第二大隊へ異動、 また現存各大隊より中隊規模で第二大隊へ補填するとのことです」 「そらまた……場当たりつーか、なんつーか」 「第四大隊は当面、欠番扱いとなる見込みです。以上で本日の報告を終わります」 森崎の呆れたような感想には口を差し挟むことなく、カイルが手元の資料を閉じる。
[45]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/01(木) 19:55:38 ID:??? 「サマになってきたじゃねーか、カイル」 「あ、いえ、その、……あ、ありがとうございますっ」 「……何で仕事から一歩外れるとそうなるんだ、お前?」 苦笑を抑えきれぬ森崎の前で、カイルが少年のような顔を紅潮させている。 こと与えられた任務については完璧に近い仕事ぶりである。 酒保商人との交渉や傭兵大隊の予算管理、軍部との連絡、書類雑務といったものは 既に大方をこの童顔の青年が取り仕切っていた。 管理業務に慣れぬ森崎が丸投げした結果であったが、この形で上手く回っているのだから 問題はなかろう、などと当の森崎は呑気に考えている。 「優秀だよな。よく気がつくし、読み書きも金勘定もできる」 「や、やめてくださいっ」 あわあわと、顔の前で手を振る仕草。 先ほどまで理路整然と報告をまとめていたのと同一人物であるとはとても思えない。 「地元じゃ手代だったんだろ? 何で傭兵なんかに応募しようと思ったんだ」 「テダイ?」 「おっとスマン、商人の手伝い、だ」 怪訝そうな表情を浮かべるカイルに、森崎が訂正する。 うっかりすると慣れた言葉が口をついて出てくるあたり、精神的な弛緩があるのかもしれなかった。 いかんいかん、気を引き締めねば、と内心で反省する森崎を前にして、カイルが口を開く。 「あ、はい。その……えっと」 もじもじと、足先で「の」の字を書くカイル。 急かしても余計に萎縮するか、赤面してまともに言葉が出なくなるかであると分かっていた。 森崎はぼんやりと飾り柱の木目が何に似ているか、などと考えながら待っている。
[46]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/01(木) 19:56:41 ID:??? 「その、ぼ、僕はセサの生まれなんです」 「セサ……ああ、トルキアの端っこにある」 「は、はい、そのセサ公国です」 セサ公国。 古トルキア帝国末期、帝国の大貴族であった某公爵が所領の独立を認められた国家である。 面積はドルファン王国の半分程度。 トルキア半島の北西端に位置する、小国家であった。 「セサは、その、土地が良くないですし、対岸のイングランドに睨まれてちゃんとした港もないですから、 えっと……つまり、すごく貧しい国なんです」 「あー……ま、わかるぜ」 遠い故郷を一瞬だけ思い出して、森崎が頷く。 産業がなく、交易の拠点ともなれない土地は、必然貧しい。 「それに、その、独立したっていっても、今でもトルキア……ヴァン=トルキアの下にいるようなもので、 税も高いですし、僕の家も暮らし向きは、全然楽じゃなくって」 「おいおい、独立なんざ百年以上も前の昔話だろうよ。まだ影響が残ってるってのか?」 「はい……」 首肯したカイルの顔には笑みが浮かんでいる。 楽しげな笑みではない。 眉尻を下げ、口角だけを上げた、困ったような表情。 それは、諦念である。 泣いても喚いても変わらぬ、厳然たる現実を前にして諦念という鎖に縛り上げられた心の、 人の内側から滲み出すような、顔であった。
[47]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/01(木) 20:02:28 ID:??? 「ヴァン=トルキアからの荷がなければ、小麦も塩も手に入りません。 石材も木材も、布だってセサの国の中で賄うには全然足りません。 どれだけ高くたって、僕らはそれを買うしかないんです。止められたら、飢えて死ぬだけです」 セサという国の人間は、きっと皆、こうやって笑うのだろう。 「トルキアに人を出せと言われたら、セサの男たちは駆り出されます。 それが戦でも、麦の刈り入れでも、安い賃金でいいように使われます。 だけど、仕方ないんです。……女たちよりは、幾分ましですから」 「……」 「僕たちは、そうやってトルキアからお金を落としてもらって、そのお金で トルキアの小麦を買います。何も残らないけど、今日を生きていくことはできます」 静かに言ったカイルが、 「……あ」 森崎の神妙な顔に気づいて、再び頬を紅潮させる。 「す、すいません! ぼ、僕、つい変な話を……!」 「いや、聞いたのは俺だからよ」 「あの、それで、手伝いをさせてもらっていたお店の人が亡くなって、それで、 は、母を食べさせていかなきゃいけなくって、どうせ外に出稼ぎに行くならって」 慌てたように言うカイルを手で制して、森崎が口を開く。 「実入りのいい仕事が、これだったってか」 「は、はい!」 こくこくと、何度も頷くカイル。
[48]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/01(木) 20:03:45 ID:??? 「おっ母さんのためなら、か。孝行息子だな、お前」 「母は、女手ひとつで僕を育ててくれましたから……当然です」 そう言うカイルの栃色の瞳には、心からの慈しみが溢れている。 先ほどまでの乾いた笑みとは打って変わったその目に、森崎がカイルを招き寄せると、 いくさ働きには到底向かぬ細い肩をぽんと叩いた。 「なるほどな……ま、俺も頼りにしてるからよ、給金は弾むぜ」 「あ、ありがとうございます! 僕、一生懸命働きますっ!」 深々と礼をした拍子、秋の日に照らされて、さらさらとした栗毛が輝いた。 ******
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0ch BBS 2007-01-24