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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[74]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/09(金) 20:03:59 ID:??? 「いや……こないだ、お前ンとこのお嬢さんがそう呼んでただろ、それで」 「うへえ」 「だから、何だよ!」 「お前、女の名前だけは一度聞いたら忘れない方のヤツか?」 「あのな……こっちは疲れてんだよ、喧嘩なら他所に売ってくれ。じゃあな」 ため息をついて片手を上げた森崎が、踵を返す。 途端、慌てたような声が背中に降ってきた。 「ああ、待て待て! 悪かったよ!」 「……」 森崎と並ぶように、芦毛の馬体が一歩進む。 うんざりしたように見上げる森崎に、ジーンが取り成すように口の端を上げた。 「兵舎に帰るんだろ? 疲れてんなら余計にさ、途中まで乗っけてやるから」 「いや、メシ食いにキャラウェイ通りまで寄ってくつもりだが……」 「ならそこまで送るからよ! ほれ、ここ座りな」 ばんばんと、ジーンが掌で叩いたのは板張りの御者台である。 己の隣を示す彼女に、森崎は―――
[75]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/09(金) 20:05:45 ID:c7UWe0nE *選択 A 「……わーったよ」 B 「いや、それは悪いだろ」 C 「なら客席に乗せてくれ」 森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。 その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願いいたします。 期限は『11/9 24:00』です。 ****** 本作のジーンはヒロイン候補ではありません、念のためw といったところ、本日の更新はこれまでとさせていただきます。 夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。 それではまた、次回更新にて。
[76]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/11/09(金) 21:34:13 ID:??? 【ピココール】 彼女の目的はなんだと思う?深い意味があると思う?
[77]ピコ ◆ALIENo70zA :2012/11/09(金) 22:26:06 ID:??? >>76 うーん…まあ、親切で言ってくれてるわけじゃあないだろうねえ。 そんなに悪い人には見えないけど、知り合いってほどの仲でもないしね。
[78]◆9OlIjdgJmY :2012/11/09(金) 22:59:55 ID:??? A まあリンダ関係でなんかあるんでしょうが、警戒するようなとこでもないと思うので。 こっちがヒロインじゃないんだ、残念w
[79]◆W1prVEUMOs :2012/11/09(金) 23:17:33 ID:JLVj1x3Q A ヤバそうなの以外は積極的に巻き込まれるてみる
[80]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/11/09(金) 23:21:04 ID:??? B少しは警戒した方が良いかもね。
[81]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/10(土) 13:12:29 ID:??? 皆様、ご回答ありがとうございます。 それでは早速、>>75の選択については…… >>78 ◆9OlIjdgJmY様のご回答を採用させていただきます! はい、まだリンダシナリオの導入ですし、いきなり罠選択肢というわけではありませんね。 変わったばかりの人物称号が揺れることはあるかもしれませんけど。 CP3を進呈いたします。 ジーンはシナリオプロットも用意しておりませんが、事件も何もなしでただ一緒に出かけて ワイワイするとかお酒を呑むとか喧嘩するとかそれなりの関係になってみるとか、だけでよければ チャレンジで可能ということにしておきますw ……あれ、もしかしてそっちの方が需要あるんじゃ…… そのうちGMは考えるのをやめた。 >>79 そうですね、親虎のいびきが聞こえるような穴でなければ積極的に入っていくのもいいと思います。 中盤以降はヤバげな選択も次第に増えてくるかもしれませんが……! >>80 今回は特段の危険はありませんでしたが、引っ掛かりを覚えたらピココールというのは 極めて確かな攻略手段だと思います。 ロールバックのない本作では転ばぬ先の杖が重要ですからね。
[82]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/10(土) 13:13:30 ID:??? *** A「……わーったよ」 ジーンの強引な誘いに、半ば諦めるように森崎が肩をすくめる。 途端、ジーンがにかりと笑う。 「よっしゃ! じゃ、そっちから上がってこいよ」 その笑みは、しっかりと化粧をすれば男たちを一網打尽にできるような整った顔立ちを崩すような、 どちらかと言えば男臭い笑い方ではあったが、ジーンという女にはそれが妙に似合っている。 決して男装のせいばかりではない、彼女らしさというものに近いのだろう、などと考えながら 森崎が踏み板から御者台に上がる。 「ほいよ、っと……結構高いんだな」 「そりゃ周りが見えねえと危ないからな」 言われ、改めて周りを見回す森崎。 なるほど確かに、高い視点からの世界はいつもより遥かに広く感じられる。 「アトレ、スオウ、ちょっと余計な荷物を載せるぜ。我慢してくれよな」 「ちぇ、ひでえ言われようだぜ」 「はは、まあこいつらにとっちゃお前一人なんざ軽いもんだけどな」 言って前方、ふるりと長い尾を揺らす馬たちを見やったジーンの目は、 ほとんど慈愛と呼んでも差し支えないような優しさを湛えている。
[83]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/10(土) 13:15:11 ID:??? 「……へえ」 「あ? どうかしたか」 「いや、なんでもねえよ」 「変な奴だな。……出すぞ、落ちんなよ」 右の一頭、アトレと呼ばれた方はそんな目線を知ってか知らずか、耳をくるりと動かして歯を剥いた。 左のスオウは我関せずとばかりに鼻を鳴らしている。 ジーンが手綱を軽く揺らすと、そんな二頭がぴたりと揃って歩を進めるのだった。 *** がたごとと、車輪が石畳を噛むたびに体が揺れる。 高級な馬車の面目躍如というべきか、乗合馬車とは比べ物にならないほど微かな揺れではあったが、 それでもまったくの静謐というわけにはいかない。 直接乗馬するときのように縦に揺られる感覚ではなく、微妙に一定でない加速が体を前後に揺らす。 睡魔を誘うようなリズムである。 「……」 訓練による披露が泥のようにこびりついた身体には、まさに甘美な毒であった。 こくりと、つい船を漕ぎそうになる森崎。 「うわ、おいばか寄っかかんな」 「……ああ、すまん」 御者台は本来、一人用の仕事場である。 見栄のためか、それとも他に何か実用性があるのか、比較的大きなスペースを取ってあるこの馬車のこと、 ひどく狭苦しいということはないものの、二人が並んで座ればどうしても互いの体温を感じるような 距離にならざるを得ない。 微かな温もりがまた森崎を微睡みへと誘おうとしたとき、ジーンが口を開いた。
[84]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/11/10(土) 13:16:12 ID:??? 「この間は済まなかったな」 「……この間?」 僅かな間を置いたのは、小さな欠伸を噛み殺したせいである。 「ああ、どっかの男装美人が出会い頭に因縁つけてきたことか」 「うちのお嬢がいきなり突拍子もないこと言い出して、だ。ぶっ飛ばされてえのかこの野郎」 ぶっきらぼうに言い放ちながらも、ジーンの口元は上がっている。 どうやら今日は機嫌がいいようだった。 「というかお前、朝弱い方のヤツか?」 「あァ?」 唐突な言葉に、ジーンが怪訝な顔をする。 先ほどの意趣返しだと気づかれる前に、森崎が先を促した。 「で、こないだがどうしたって」 「ああ。や、悪気はねえんだ、お嬢には」 「だろうな」 適当な相槌。 しかし半ばまではその通りであろうとも思っている。 リンダという少女の瞳や言葉に、悪意や嘲弄の響きはなかった。 「ただ、まあ……どうにも言葉が足りねえ。それでよく相手を怒らせちまってな」 「はは」 思わず失笑する。 直截すぎる物言いは、森崎自身が経験したことである。
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0ch BBS 2007-01-24