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【変化する戦術】Another-CU_6【ロベルトの章】
[878]森崎名無しさん:2013/02/08(金) 21:31:55 ID:??? ポブルパン「あばよ、とっつぁ〜ん」
[879]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:37:09 ID:??? > 《ハート》 何もなく15分経過。 集合場所にはまだメリーしかいない。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― メリーが向かって行ったのとは反対の方向で聞き込みをした三杉。 少ない時間を無駄にせぬよう、リズミカルに多くの人へ尋ね回る。 近場だけで終わらぬように気をかけ、徐々に距離を広げる事を意識するよう三杉は走った。 <サンパウロ市 ロベルト本郷宅> ピッ リモコンでビデオの電源を切り、ロベルトは溜め息と共に呟いた。 ロベルト「やはり妙だ… これでは余りにおかしい。」 昨日から多くの衝撃に身を曝してきた彼だが、それは今日に至っても続いているようだ。 三杉淳が見せたイタリア・欧州の戦術、スーパーストライカーのプレイには勿論驚愕した。 しかし今の彼を混乱させているのは、彼の身に何が起こったのかという事である。 ロベルト(幾ら理解したいと思っても、頭が抑えつけているみたいに考えられなかった『戦術論』。 現役時代に俺がそうしてきたように、個人技で打開する事しか考えられなかったのに… 何故今はこうも簡単に理解できる? 状況から次の手が瞬時に思い付く?)
[880]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:38:14 ID:??? 長年凡庸であった戦術への造詣、状況理解、対策に向けた考察力が、今は熟練の様相。 無論これまで芽が出なかった間も、ロベルトの頭は知識や経験を蓄積し続けており、 それが昨日の試合を機に、一度に芽吹いたという可能性も頭に無い訳ではない。 そう、何事でも人はコツを掴んだ時、それ以前と以後ではまるで別人になると言われている。 ロベルトもサッカー現役時代に似た経験を何度もしている。 しかし今回のそれは過去の経験とは一線を画しているようにしか思えなかった。 そしてロベルトはこの事を74年W杯のビデオを観て確信した。 オランダのトータルフットボール… 現代サッカーの核とも言うべき奇跡のサッカー戦術。 このトータルフットボールについて、今日までロベルトは一切触れる事をしてこなかった。 凡庸な自分に理解出来る代物とは到底思えなかった し、何よりかつてのカナリヤ軍団を潰した 戦術に対して、フラットな目で見れる自信がなかったからである。 だが今日初めて目にしたトータルフットボールの事がロベルトには手に取るように解かった。 以前から知っていたかのように、選手達の個々のポジショニングの意味が理解出来たのだ。
[881]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:39:17 ID:??? ポジションを持たないポジショニング… それはブラジルのバグンサ・オルガニザータに似ていた。 規則が無く混沌である筈のブラジル戦術が持つ奇異的な秩序性。 攻撃における流動性のあるポジショニングは間違いなくトータルフットボールに通じる。 決定的な違いはボール狩りとオフサイドトラップ、カバーリングからなる守備であろう。 ロベルト(最高峰の自由=混沌が生む奇跡的な秩序、それがブラジルサッカーのアタッキング。 一方トータルフットボールは、最高峰の秩序がピッチに混沌を生むサッカー。 なるほど、直観的な印象は似てくるのか。) 更にロベルトの頭には、トータルフットボールの要素を取り出した2種類のサッカーが描かれていた。 その切り分けは当然ながら攻撃と守備に置かれている。 サンパウロでそれをやろうとしても、俄かに出来るような物ではない。 攻撃はともかく守備の方を実現する道は果てしなく遠かろう。 だがロベルト本人は(全盛期の肉体ならば)今すぐにトータルフットボールに参加出来る自信があった。 さっきまでほとんどトータルフットボールの事を知らず、現役時代も戦術に疎かった自分がである。 普通に考えれば、こんな事はありえない。 しかし現実に解かってしまっている。 その事がロベルトには納得出来なかった。
[882]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:46:48 ID:??? ロベルト(昨日の試合… 前半の2点目を奪われた時、あの時からだ。 今まで何もかも見えなかった戦術が突然としてクリアに見えた。 あの時俺の身体に何か起きたのか…?) あの時ロベルトは自分への果てしない失望と怒りで頭の中が占められていた。 あその前後における記憶が定かと言えば、自信はない。 ただあの瞬間、何かが自分の中に入ってきたような妙な感覚の記憶が微かにある。 ロベルト(だから何だという訳でもないが、とにかく気分が悪い。 自らの意志や努力と関係なく、突然神に力を与えられたような気分だ。) 変わらなければならないと願い、その願望は叶った。 これで翼に対し、今まで教えられなかった事を教えられる。 プロのサッカー選手として導いてやれるのだ。 …であるにも関わらず、ロベルトは本能的に全く喜べなかった。
[883]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:47:54 ID:??? <サンパウロ市 ホテル・エスコーラ近隣> 薄く溜め息を吐きながら、三杉は元の場所へ戻ってきた。 間もなく約束の15分だが、ついぞ日本人女性を見た人に当たる事はなかったのだ。 三杉(ハァ… 新田とメリーはまだ戻ってないか。) 周囲を見渡してそう思った直後、背中をチョイと突つかれた。 メリー「キャプテン。」 三杉「メリー。 戻ってたんだね。」 メリー「つい今し方です。 それで、どうでした?」 三杉「成果は無かったよ、力になれず申し訳ない。」 メリー「そうですか… いいえ、どうもありがとう。 お二人が力を貸して下さって、とても嬉しかったです。」 微かに失意を浮かべ、しかしメリーはすぐに感謝の笑顔を三杉に向ける。
[884]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:50:38 ID:??? 三杉「あとは新田次第か…。」 メリー「ええ…。 もしこれで見つけられなかったとしたら、それが運命なのかも知れません。」 三杉「運命か…」 正直好きではない単語を三杉は反芻するよう口にした。 自ら道を切り拓こうとしている彼にとって、運命という単語のイメージは悪い。 三杉(運命という言葉は諦めに似ているからね。 そんな言葉一つで物事が決まってたまるものか…) 運命の同種の言葉として天才と言うのもある。 勝負に際し、三杉はしばしばその単語を口にし、相手より精神的優位に立てるよう利用しているが… やはり三杉は天才と言う単語自体を好んでおらず、そう呼ばれる事を疎んでいた。 正直にそんな言葉一つで全てを片付けて欲しくないからである。 メリー「キャプテン?」 三杉「え? …っと。 済まない、ボーっとした。」 メリー「いいえ、気に障る事を言ってなければ良いのですが…」
[885]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 12:52:02 ID:??? 三杉「本当に何でもないんだよ。 …あ、そうだ。 新田が戻るまでに少しでも事情が聴けないだろうか? ホームに戻ってからも何か打てる手があるかも知れないし。」 メリー「事情ですか…。」 三杉「話せる範囲で構わない。 首を突っ込むべきでなければ忘れるつもりだよ。」 メリー「そう…ですね。 キャプテンには少し事情を話しても大丈夫かも知れません。 おかしな話をするかも知れませんが、キャプテンも大概変人ですし。」 三杉「はは、変人とは随分だな。」 メリー「褒めているんですよ、常識に囚われないという意味で。」 三杉「うん…。 まあともかく聞かせて貰おう。」 ☆何についてを聞きますか?(一回だけ話せます。) A 何故名も知らぬ人物(達)を捜しているのか B 何故その人物(達)が近辺に居ると思ったのか。 C その人物(達)とメリーとの関係は何なのか。 D 何故その人物(達)の特徴(性別、国籍、年齢)を知っていたのか。 E 全然関係ない事を聞きたい(自由記述:対応できない可能性も) 3票選ばれた選択で続行します
[886]森崎名無しさん:2013/02/09(土) 12:55:53 ID:U2LxwnSo A
[887]森崎名無しさん:2013/02/09(土) 12:55:55 ID:ySkINE4w C
[888]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/02/09(土) 13:31:31 ID:??? 次の更新は多分月曜夜なので投票はゆるゆるして下さい。
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0ch BBS 2007-01-24