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【バグサッカー】きれぼしサッカー【やりまーす】
[168]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 15:58:24 ID:??? これまでの記憶が頭を飛来するなか、陽子の心がかつてのようによどんでくる。 兄さんは私に夢へ向かうきっかけを与えてくれた。 賀茂さんは私を父から取り戻してくれた。 サッカー協会の人達からも数数え切れない程に教えてもらった。 そして、森崎くんからは再び困難に立ち向かおうとする意志と、もう1つの夢をもらった。 ………私はみんなに何ができたんだ? 陽子が少しずつ潰れていく。果ての無い自壊的な慙愧が激しく駆けめぐる。 何もできなかった。いや、何もできないどころか、みんなが目指してきた夢が、今私のせいで微塵にされてしまう。 サッカーが、ようやく定着しようとしている日本のサッカーが、 私のせいで消えてしまう。………私のせいで。
[169]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 15:59:57 ID:??? 陽子「もう、何もかもおしまいよっ!」 突然、陽子の目がカッと開かれ、叫ぶ。 陽子「私のせいで日本のサッカーが消えちゃうんだ! わがまま言って逃げ込んでこなければ、私がもっと早く家に戻ってればよかったのよ!」 賀茂「お、おい陽子……」 陽子「私なんか最初からいなければよかった!私のせいで!私のせいで!私のせいでっ!! うわあああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!」 あらん限りの大声を発して、床に突っ伏して号泣する。 片桐も賀茂も陽子の悲痛にどうする事もできず、ただうなだれるより他はなかった。 *陽子の感情が以下のようになりました。 陽子→(罪の意識)→片桐・賀茂・日本サッカー協会 *陽子の感情が発覚しました。 陽子→(思慕・罪の意識)→森崎
[170]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 16:02:17 ID:??? 本日の投稿は以上です。
[171]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/11(木) 22:39:58 ID:??? きらめき高校地下1階特別研究所。備え付けテレビの映像を流しながら、 紐緒結奈は椅子に腰かけて2日前に発明したばかりの、 リモコンほどの大きさの最新型バグ検知器とバグ生成機の最終点検を終えようとしていた。 部品の確認を行いながら、現在までの1年間の犯人探索の総括をする。 紐緒「(あれから1年たった、私の設計した「バグマシーン」試作機とその理論をまとめた論文を扱える組織は、そう多くない。 めぼしい大学やその付属研究所は全て私自身が潜入し、これはと思う人間の口も割らせてみたけど、結局何も無かった)」 部品の有無を確認し、内蓋に指をのせて指紋を認識させた後で施錠させ、机に置いた。ぼんやりとテレビを眺めながら思考を続ける。 紐緒「(日本国内の有力大学以外の組織で同等の研究・開発能力を有するところは、 せいぜい若林財閥に片桐コンツェルン、ヒューガー関連の研究所、この3つぐらい…… このうち若林とヒューガーの方については大学と同じく全くの収穫なし。残るは片桐のみとなるけれど………)」 と、ここまで考えを進めていたときだった。 ガガガガガガガガガ…… バグ検知器が作動した。放射能を検知したガイガーカウンターのような警告音が鳴り始めた。 急いで検知器の先を見ると、入場行進を行う全日本ユースときれぼしJAPANの姿が見えた。 思いもよらぬところからの機械の反応に、普段は冷厳な紐緒も目を見開く。
[172]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/11(木) 22:44:55 ID:??? 紐緒「えっ、バグ反応!?なんで……」 もう一度手にしていた検知器を顔に近づけ、配線等を確かめたが、どこにも異常はない。 一旦テレビの電源を落とし、筐体を外して内部を分解したが、バグの発生源らしきものは見つからなかった。 やはりバグ発生源はスタジアムなのだ、そう思いながら解体したテレビを元通りに戻し、最後のネジを締めていた時、 ふっとある書籍が頭に浮かんだ。 紐緒「たしか……」 椅子から立ち去り研究室左手のドアを開け、書庫の中から分厚い学術書を運び出し、椅子に戻って探り始めた。
[173]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/11(木) 22:47:42 ID:??? 紐緒「(サマータイム・ルデータジ著『ルデータジ変換理論』 第8章第9条、媒介における乱数具現体への影響の差異……424ページ、425、426……)……あった」 427ページに探していた記述を発見し、確認のために読み上げてみる。 紐緒「……『乱数具現体は固有の振動数と周波数を有し、発生源により放射された粒子は媒体を介してもその特徴は変化しえない』 ……やはりバグはあのサッカースタジアムから、おそらくはあの異形の集団から発生している……」 そこまで思いをめぐらせた後、バタンと本を閉じすっくと立ち上がった。 紐緒「さあ、行くわよ。絶対に犯人を捕まえてやる!」 紐緒は検知器と生成機を手にして猛然と研究所を走り去った。 高校から競技場までの距離は近い。走って向かっても試合終了までには間に合うだろう。 先着で★翔けよ閣下→!card★ と書き込んで下さい。マークで分岐します。!とcardの間のスペースは埋めてください。 Eメール欄は空欄にして、IDが表示されるようにしてください。 JOKER:高校の目の前はスタジアムだった!試合開始前に到着。 ダイヤ:バイクに乗って向かう。渋滞もなく、試合開始直後に到着。 ハート:タクシーに乗って向かう。渋滞もなく、前半10分台に到着。 スペード:自転車に乗って向かう。懸命に漕いで、前半30分台に到着。 クラブ:タクシーに乗って向かうが、渋滞に巻き込まれた。到着時には前半終了。
[174]森崎名無しさん:2013/04/11(木) 22:48:12 ID:j/13d1G6 ★翔けよ閣下→ クラブA ★
[175]森崎名無しさん:2013/04/11(木) 22:51:33 ID:??? マモノで渋滞か
[176]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/11(木) 23:31:16 ID:??? >>174 げえっ、マモノ! ……クラブA分岐設置を取りやめていて良かったです。 来ないと思っているときに限ってやってくるのが怖いですね… ★翔けよ閣下→ クラブA ★ タクシーに乗って向かうが、渋滞に巻き込まれた。到着時には前半終了。 ---------------------------------------------------------------------------- 猛然と走り出した紐緒だが、高校からスタジアムまでは遠く、走っては到底間に合わない。 バイクがあればもっとも良かっただろうが、研究に没頭しきっている彼女が免許を取る 時間が取れるはずもなかった。 スタジアムに向かうバスも電車も無い。せめて自転車でもあれば良かったが、 全ての才能を頭脳に注いだ彼女には自転車の運転など、中国雑技団の演技ばりの 難題妙技であった。 仕方がないので電話でタクシーを呼びつけ、一路スタジアムへと向かったのだが……
[177]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/11(木) 23:48:26 ID:??? プーッ!プーッ!プーッ! 進まぬ車に苛立ちのクラクションが四方から鳴り響く。 前も後ろも右も左も、道路は車で埋め尽くされ動く気配さえ見えなかった。 タクシーの運転手が客に話しかける。 運転手「ものすごく混んでますねえお客さ…ま?」 後ろを振り向いた運転手は怯えた。後部座席には紐緒が両腕を組み、 まるで運転手がこの渋滞を起こしたのだと責め立てるかのような、 鬼気迫る顔つきをしていたのだから。 紐緒「…知ってるわよ。この先で乗用車5台とトラック2台の玉突き事故、 復旧の見通しはたっていない、ラジオで散々言ってるじゃない」 運転手「は、は、はいっ」 慌てて前を向きなおす運転手。予想もしなかった事態に、イライラが募っていく。 紐緒「(急ぎの用じゃなかったらこんな鉄の集まり、このバグマシーンで消し飛ばしてやるのに、 ここで使ったらエネルギーがなくなる……クッ!)」 歯噛みする紐緒。この試合における最後の役者となる彼女の出番は、まだ先になりそうだ。
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0ch BBS 2007-01-24