※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【バグサッカー】きれぼしサッカー【やりまーす】
[778]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:43:54 ID:??? 高緯度の夏のパリも日が陰り、空が黒くなっていく。 岬とあずみは既に「訓練」を終え、木陰から出て、公園の出口へと向かっていた。 岬「あずみちゃん」 あずみ「なに?」 その途中の人通りの少ない小道で、岬があずみへと話しかける。 岬「実を言えばこのところ、少し落ち込んでいたんだ。もう少ししたらサッカー先進国のフランスから日本へ帰る。 その日本のサッカーで漏れ伝わってきた情報を聞けば、翼くんのいる南葛中は大会を2連覇して、 大空翼ありとその名前を轟かせているらしい。 今年の大会も優勝してJrユースでも活躍したら、ブラジルあたりからスカウトがくるかもしれない」 あずみ「翼くんって、岬くんが小学生の時のチームメイトだっけ」 岬「そう。僕よりずっと上手かったよ。たぶん今でも実力は上じゃないかな。それ以外にも、少なくても僕と同じ位強い人がいっぱいいる。 彼らも活躍次第では海外に行ける可能性がゼロじゃない。だけど僕はゼロなんだ」 岬の声調は沈痛な響きを帯びている。どうしようもない事柄に、合わせるようにあずみの表情も暗くなる。
[779]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:47:06 ID:??? 岬「そして日本で伸び悩んで、翼くんや他の海外行きの人、そしてあずみちゃんに追い越されていく。 追いつこうとしても追いつけず、じっとみんなを見ているばかり、そう思っていたんだ」 大きくため息を吐きだす。その後にあずみに向けた岬の顔は、表情が改まり、目に力を入れて気合を入れようとしていた顔だった。 岬「でも、今日のあずみちゃんとのやり取りで、思うところがあったんだ。 僕は勇気が足りなかったかもしれない。諦めていたのかもしれないって。 だから、日本に行っても諦めない。そしてチャンスをつかんだら、 指が避けても歯が砕けても、どんな事をしてでも手に取って放さない。そうする事にしたよ」 あずみ「そっか……大した事はできないけど、岬くん、頑張ってね」 岬「ありがとう、少し楽になったよ」 言葉の通り晴れやかさが顔に現れ出る。そう話をしているうちに、小道の終わりが見えてくる。 小道を抜けると道は広がり、そう遠くないうちに出口に出る事ができるだろう。
[780]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:48:51 ID:??? あずみ「岬くん」 小道をあと少しで抜けようというところで、あずみは岬を呼んだ。 あずみ「岬くん、さっきの『訓練』だけど、これからもあたしの胸を触ってくれる?」 岬「えっ」 あずみ「揉んでもいいからね。あたしも、1人になってもフランスで頑張る。 もう一度会った時に『クラブチームにいた意味が無い』なんて言われないようにしないといけないから」 岬「あずみちゃん…」 告白とも解釈できるようなあずみの発言に対し、わずかに考え、返事を出す 岬「分かった、これからは、あずみちゃんの将来のため意志を果たすため、胸を触らせてもらうよ」 あずみ「ひどい、そんな言い方ある?結構一大決心だったのよ」 岬「ああ、ごめん。確かに、そうだ」 あずみ「いいのいいの、怒ってないから。さあ、早く帰ろう」 そう言って岬の手を握り、出口に向かって走り出した。 出口を抜けても家までは遠い。たっぷりと2人は一緒にいられるであろう。
[781]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/09/23(火) 18:54:40 ID:??? 今日はここまでにいたします。 そして回想はこれからも続くでしょう。 すっかり試合が脇に置かれてしまっているような…… もうしばらくお待ちください。
[782]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 14:57:49 ID:U/2HFWPs 瞼を閉じた数瞬の間に、岬との楽しかった日々が瞼の裏に蘇ってくる。 岬への感情を少しずつ高ぶらせながら、その後の自らの歩みに思いを馳せる。 あずみ「(そうしてあたしは岬くんと別れて、シャンゼリゼに入った。最初ははっきり言ってお金目当てだったけど、 厳しい練習や大会に向けて頑張っているうちに、そんな事はどうでもよくなっちゃったんだっけ。 強くなっていけるのが楽しかった。強敵を下して勝つのが誇らしかった。 なにより、全力で戦いあった事を語り合い、喜び合える仲間と出会えた事が、一番、うれしかった)」 青春であり彼女の人生最良の日々を振り返り心をあたためていった後、あずみはシャンゼリゼ在籍中の事を、見上に向けて話し始めた。 あずみの脳裏に2年前のクープ・デ・レ・エキップ・ジェネス(ユースチームカップ)決勝戦の光景が浮かぶ……
[783]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:00:20 ID:U/2HFWPs ―――――― ――――――――― ――――――――――――― 放送「さあ、クープ・デ・レ・エキップ・ジェネス決勝戦もいよいよ大詰め、後半ロスタイムに入りました! シャンゼリゼとボルドーのスコアは2−2、今年の優勝はシャンゼリゼか、それとも3年連続でボルドーのものとなるでしょうか? 現在ボールはシャンゼリゼのエドモンくん、そこにボールを奪わんとクロードくんが向かっていく!」 エドモン「どけっ!」 クロード「どけって言われてどく奴がいるかよっ!」 バチィッ! ボオンッ…… 放送「おおっとこれはボールがこぼれた、ボールはフィールド中央、 ピエールくんとルブランくんの一騎打ちとなる模様!両チームのキャプテン同士の勝負もこれが最後となるでしょう!」 ピエール「ハッ…ハッ…!(体が、重い!あと3分、いや1分でいい、ここで勝たねば!)」 ジラルダン「(やべえ、キャプテンはもう限界だ)」 アンギーユ「(攻めも守りもキャプテンが奮闘していたからなあ)」 ミッシェル「(ここで取られたら間違いなくまたナポレオンが決めてくる、そうなったら終わりだ!なにせ……)」 アモロ「(逃げちゃだめだ止めなきゃボルドーが優勝できないそれにはゴールを守らないと そしたらメガキャノンシュートがまたやってくるぴえーるぴえーるたすけてぴえーる))」 ミッシェル「(キーパーがこれだからなあ…本当に代表キーパーなのかコイツ?)」 ボリス「(もうだめなのか、いや、相手だって……)」
[784]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:01:40 ID:U/2HFWPs あずみ(ルブラン)「はあっ、はあっ…!(苦しい、もう少しだから、あたしの肺、あたしの心臓、我慢してっ!)」 イノサン「(キャプテン、もう歩くのもやっとだってんのに……それにしても今のキャプテン、なんか色っぺえ)」 ピエール「(低い球か、相手にとっては得意な球筋。だが、いくしかない!)ハアッ!」 あずみ(ルブラン)「(ここでボールを取られたら終わりよ、絶対に勝つ!)たあっ!」 バシイッ! グブアアアッ! ピエール「ぐっ…!(だ、駄目だ、とうとう低い浮き球の競り合いで、ルブランに勝てなかった!)」 あずみ(ルブラン)「(や、やった、ボールを取った、あとは早く前に……)うっ!?」 放送「ピエールくん吹き飛ばされる!最後のキャプテン対決はルブランくんが制する! しかしそのルブランくんもついに力尽きたか、膝をついたまま動けなくなってしまった!」 あずみ(ルブラン)「(ま、まだ、ダメよ、ここで立ち上がって走り出さないとダメなのに、脚が、上がらない!早く、早く…)」 ナポレオン「こっちだ、俺にボールをよこせ!」 あずみ(ルブラン)「(そうだ、ナポレオンだ、ここであれをすればいい)分かった、それっ!」クィッ ナポレオン「(あのサインは…)おっしゃ、これで決勝戦もハットトリック達成だ!」 ジラルダン「(やべえ、やっぱり来た!)」 アンギーユ「(なんとしても、絶対に止めるんだ!)」 ミッシェル「(ここで決められたら終わりだ!)」 ボリス「(止めさえすればこっちにチャンスが来るんだ!)」
[785]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:03:19 ID:U/2HFWPs 放送「ルブランくん倒れこみかけたとは思えない程に高くパスを上げる!これにナポレオンくんが飛びつこうとするも、 ボルドーの守備陣が総出で襲いかかる!この囲みの中でナポレオンくん、ノートラップキャノンの態勢に入り…」 ナポレオン「……なあんてな!」 パシュウッ! ジラルダン・アンギーユ・ミッシェル・ボリス「なにィ!(ナポレオンが、パスだって!?)」 放送「こ、これは!?シュートかと思いきやこれはモーリスくんへのパスだった!ボルドーのDFは全く反応もできない!」 ナポレオン「速く撃て!コースががら空きだ!」 モーリス「お、おう!」 ピエール「(まずい、フリーで、それもアモロとの1対1にさせてしまった!しかも……)」 アモロ「(あわわ、ピエールがDFの背に隠れてサインが見えないよう!)」 モーリス「おりゃあ!」 アモロ「う、うわーっ!」 バシュッ! スパアアアッ! ピイイイイイッ! ピッ、ピッ、ピイイイイッ! 放送「決まったーっ!!シャンゼリゼが決勝点を挙げる!決めたのはまさかのモーリスくん! そして試合終了のホイッスル!シャンゼリゼ対ボルドー、3−2、 ついにシャンゼリゼが悲願の初優勝を果たしましたーっ!」
[786]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:05:19 ID:U/2HFWPs ナポレオン「いよっしやああああああああああーっ!」 ルブラン「やったーっ!」 エドモン「優勝だ!」 イノサン「俺達が、ボルドーに勝てた!」 あずみ(ルブラン)「(や、やった……やっと勝てた、あたし達がボルドーに、ピエールに勝てたんだ…!)」 放送「ご覧くださいこのシャンゼリゼ達の爆発的な歓喜を! 無理もありません、シャンゼリゼFCはサンジェルマンFCの下部組織とはいえ、ここ十年来成績が不振を極めておりました。 2年前に初めて決勝戦に進出するも3−0と完敗、 翌年にはナポレオンくんを加えて再び挑むもボルドーの組織力の前に4−3で敗れました。 そうした宿敵との戦いにようやく勝利したのです、この喜びようも無理はないでしょう。おっと!?」 ナポレオン「おっしゃーっ!」 あずみ(ルブラン)「う、うわっ!」 放送「ナポレオンくん、キャプテンのルブランくんを高々と持ち上げた!」
[787]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:06:49 ID:U/2HFWPs ナポレオン「やったなキャプテンさんよ!ようやくピエールに目にもの見せてやったぜ」 あずみ(ルブラン)「あ、ああ(そう、ようやく3年かかって、フランス1になったのよ。 これでどこに行っても互角に戦える、そして、岬くんにも……)」 マルク「昔は弱小クラブだったのに、凄えな、キャプテンって」 ドミニック「俺達の事をたくさん助けてくれたからな、よくやるよ」 ジュスト「俺とルブラン、どうしてこんなに差がついた……」 アルベール「(いやお前は昔からザルだっただろーが)」 カルダン「(よくこんなので2失点で済んだよな…ルブランにおんぶにだっこしてたようなもんだろ……ん、あれは)」
[788]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2014/10/11(土) 15:08:56 ID:U/2HFWPs ナポレオン「ピエール?泣き言を言いに…お前が言うはずもないな、どうした?」 ピエール「少し、ルブランと話したくてきた、ルブランをおろしてくれないか」 ナポレオン「ん、キャプテンにか?ほらよ」 ナポレオンは高上げ中のキャプテンをおろし、ピエールに向かい合わせる。 あずみ(ルブラン)「ピエール」 ピエール「ルブラン……」 互いの視線が交差し、ピエールから発せられた言葉は…… 先着で ★ピエールの観察眼 !card★ と書き込んで下さい。マークで分岐します。!とcardの間のスペースは埋めてください。 Eメール欄は空欄にして、IDが表示されるようにしてください。 ハートK:「ルブラン、もしかして君は……女性ではないか?」 JOKER:ハートK +ピエールは片膝を地につけあずみ(ルブラン)の手を取り…… それ以外:「不思議だ、負けはしたが、どこか心良い」
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24