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アレなスレ、成立せず!
[986]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:35:01 ID:??? 誠子「つまり、市販だと愛が籠っていないと思われそうで」 尭深「手作りは出来が心配……」 菫「ひ、平たく言うとそうだな」 確かにありがちな悩みではあるが…。 直接会って好みを伺えない分、手詰まり感がある。 照「須賀くんがそういうことを気にするとは思わないけど」パクパク 菫「だからこそ京太郎が本当に喜ぶものを贈りたいんだ」 きっぱりと言い放った菫に部員たちがおお、と唸る。 ただ優柔不断なのではない、本当に心から想っているからこその悩み。 白けかかっていた空気が自然と柔らかなものになっていく。 誠子「そういうことだと強敵ですね…なんとなくですけど、はっきり好みを言わなそうですし」 菫「ああ…。前にちょっと聞いてみたら「菫から贈ってくれるものならなんでも」とな」 淡「ひゅー!熱いね!……ってあれ、茶化す空気じゃなかった…?」 照「そうだね」モグモグ 菫「………とりあえず、皆から意見を聞きたい」 待つこと数分。 どこからか淡が用意したフリップに各々が書く。
[987]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:36:03 ID:??? 尭深『市販』 誠子『手作り』 照『たくさん贈る』 淡『スミレ先輩がチョコレートになればいいんだよ!』 菫「おい後半2人」イラッ いきなり叱責を始めそうになったが、誠子と照に抑えられる。 何はともあれ意見を聞かなければ始まらないとの説得も入り、しぶしぶ菫は席に座り直す。 菫「それじゃあ尭深、理由を」 尭深「市販では心が伝わらない、なんてことないと思います……。 むしろ美味しいものを食べて欲しいという気持ちを伝えられるかなと…」 菫「なるほど。逆の意見だが亦野は?」 誠子「手作りじゃないと釣竿の形に…いやいや嘘ですって。 問題は出来じゃなくて手作りかどうか、そこに男子って特別感を感じるんじゃないですかね!」 菫「なるほど、亦野の言うことの割に一理ある」 誠子「ひどっ」 どちらの言うことにも理はある。 深く考え込みかける菫。しかしそれは騒がしい淡の声に遮られた。
[988]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:37:06 ID:??? 淡「ちょっとちょっと!なんで私たちを無視するんですか!」 照「そうだそうだ」モグモグ 菫「お前らの意見が考慮に値しないからだ」 淡「えー!?男子高校生ってこういうの喜ぶんじゃないの!?」 確かにおもち大好きな京太郎である。 スタイル抜群な菫がやれば喜ぶかもしれなかった。 あくまで菫がやればで、本人にやる気はまるでなかったが。 照「愛情は量で表現すべきだと思う」パクパク 菫「お前はいい加減食べるのをやめろ」 誠子「そうですよ。それに誰もが宮永先輩みたいに食べれるわけじゃないですからね」 尭深「……」コクコク 照「………」クスン 淡「それじゃあ2人の意見を参考にするとしてさー、結局どっちにするんですか?」 菫「それを考えている途中で邪魔されたんだろうが!」
[989]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:38:06 ID:??? 部員「あのー、弘世先輩」 菫「なんだ?」イラッ 部員「お客さんが来てるんですけど」 菫「今は忙しいと伝えてくれ」 部員「いやあの、でも…」 アホな発言に少々苛立っていたところにさらに水を挟むような来客。 普段なら冷静に対処する菫だが、この時ばかりは機嫌の悪そうな対応となってしまう。 菫「部活が終わるまでもう少しだし待ってもらっても……ってなんだ淡、その顔は」 淡「………スミレ先輩、お客さんの顔見ようよ」 菫「………仕方ないな」クルッ 京太郎「………ども」 菫「」 振り返ったそのまま、菫は硬直した。 目の前にいるのは長野にいるはずの恋人、京太郎である。 なぜなにどうしてと頭も真っ白となり、あうあうと口が意味もなく動く。
[990]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:39:07 ID:??? 京太郎「いえ、明日休日なんでちょうどいいかなと思って…。 上手い具合にうちの学校今日休みだったんで」 淡「えっ?これ私たちに?」 京太郎「おう。菫がお世話になってるし、チョコケーキを作ってきたんだよ。皆さんもよろしければどうぞ」 京太郎が持っていた袋の中身は一口大のチョコケーキ。 何気に料理の出来る京太郎ならではの手の込みようである。 あっという間に部員たちの手に渡り、もくもくと消化されていく。 尭深「……ここまで美味しいなら…」モグモグ 誠子「手作り一択だよなー」モグモグ 照「おいしい」モグモグ 京太郎「喜んでもらえたみたいでよかったです…で、菫」 菫「あっ、えっ、はい」 京太郎「菫には特別なのを作ってきました」ニッコリ 菫「あっ……いや、でも…」 嬉しそうに顔を輝かせるのも一瞬。 すぐに表情は曇ってしまう。
[991]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:40:08 ID:??? 菫「すまない……私はまだ君に何も用意できていないんだ…。 だからそれはまだ受け取れない」 京太郎「そんなこと気にしなくても…」 菫「いや!気にさせてくれ。私は年上なんだから、そのぐらいは…」 照「ねぇ菫、どっちにするかってもう決めたの?」 菫「ま、まだだ……」 沈痛な表情で言葉を続けようとしていたのを遮り、照が菫の肩を小突く。 その質問の意図はわかりかねたが、とりあえず答えておく。 照「ねえ須賀くん、すぐに長野に帰る予定なの?」 京太郎「あ、いえ…ちょっと観光していこうかなって思ってますけど」 照「それならさ、菫と一緒にお菓子作りしてあげてくれないかな。 菫は出来を心配してるみたいだけど、須賀くんと一緒なら大丈夫だと思うし」 菫「て、照!?」 京太郎「咲のお姉さん……。わかりました!菫と美味しいチョコを作りますよ! さあ、そうと決まれば材料を買いに行きましょう!」 菫「あっ……て、照!ありがとう!」 京太郎に手を引かれつつ振り返り、大きな声を出す。 照は口元に笑みを浮かべ、手を振り2人を見送る。
[992]やたら長くなりました ◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:41:08 ID:??? 淡「本当あの2人アツアツだねー」 誠子「そりゃあ、あんなに仲良かったからねー」 尭深「マッサージ…見てみたかったです…」 淡「本当すごかったんだよー!」 照「ハッピーバレンタインにはちょっと早いかな、とにかくおめでとう2人とも」モグモグ おわり
[993]◆2pV1gRdG.o :2013/02/18(月) 01:42:55 ID:??? 内容はともかく書くことを頑張りました(自慢になってない) あとくぅ疲も自重しました。後は埋めたい人がいたら好きにしちゃってください! 埋まらなかったら…まあまた何か考えます……
[994]回想 ◆2pV1gRdG.o :2013/02/21(木) 23:24:45 ID:??? 京太郎「メリークリスマス!」 菫「メリークリスマス」 交わした約束通り、2人でクリスマスを過ごすことになった菫と京太郎。 これがリアルでなら色っぽさもあろうが…。 実際としてはテーブルの上にクリスマスの料理と共に菫が移っているスマホが載っているだけ。 どちらかと言えばシュールな絵面であった。 京太郎「嬉しかったですよ。菫から一緒に過ごしたいって言ってもらえて」ニッコリ 菫「そ、そそ、そうか。京太郎が喜んでくれたなら…」 京太郎「え…えっと、何か俺に言いたいこととかあったりしますかね? 最近あまり話してないからって菫言ってたし、何かあるのかなと」 菫「えっと…………その………な、なくてはダメかな」 京太郎「ダメじゃない!ダメじゃないです!」ブンブン 理由なしに一緒にクリスマスを過ごしたいと言ってくれる菫。 これはもう告白してもいいのだろうか。 …が、浮かれる心を異常な現状が押しとどめた。 京太郎「(そうだよな…。俺と菫がこれほど仲良くなれたのはこの状況あってだし…。 クリアしたら菫は東京に戻っちゃうし…)」 菫「どうしたんだ?さっきから表情がくるくる変わってるが」クスッ
[995]回想 ◆2pV1gRdG.o :2013/02/21(木) 23:25:56 ID:??? 京太郎の内面は読めなかったが、その百面相はしっかりと見ていたらしい。 菫が楽しそうに笑みを零す。 その可愛らしさに、思わず京太郎は口を滑らせていた。 京太郎「外に戻っても、こうしてクリスマスを一緒に過ごせたらいいですね」 菫「ああ」 菫「ん……?」 菫「待て今……京太郎は…?」 菫「」ボンッ 急速に紅に染まる頬。 わたわたと手を振りつつ、口からそうじゃない、とかいやそれは、とか意味のない言葉が漏れ出る。 自分で何を言っているのかわからない、そんな状態であった。 京太郎「えと……よ、喜んでくれてるんですよね?」 菫「そ、そそそそ。そこまでではないというか、私は東京だから難しいというか…。 ………私も、一緒に過ごせたらいいな、とは思うけれども。 こんな変な形じゃなくて、普通に」 菫「(そしたら、その時は……)」
[996]回想 ◆2pV1gRdG.o :2013/02/21(木) 23:27:00 ID:??? 京太郎「ゲームをクリアしてからのお楽しみってことですね! その時は俺の家なんかじゃなくてレストランの予約を取ります!」ガタッ 菫「あ、いや、そこまでしなくても……が、学生同士だし京太郎の家でも」 京太郎「いえ!東京から菫が出てきてくれるならおもてなししないと!」 鼻息を荒くする京太郎に、菫はわかったわかった、と頷いておく。 一緒に過ごせるならこの辺りは些事だ。 京太郎「あっ…料理冷えちゃいますね、食べましょうか。はいどーぞ、菫!」アーン 菫「…京太郎は画面をソースで汚したいのか?」 京太郎「……気分だけでもあーんしたかったんですよ!」 気付けばクリスマスもいつも通りな雰囲気のままに過ぎていく。 だが、今はまだきっとこのままでいい。 スタートはまだ、これからなのだから。 <<回想シーンを終了します>>
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0ch BBS 2007-01-24