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【貴公子達の】Another-CU_7【憂鬱】
[516]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/22(木) 19:30:30 ID:??? > D ミハエルのプレイについての議論 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉(そうだ、折角だからあの事を聞いておこう。) 三杉の立場で確認しておきたい話としては、ミハエルのプレイについてが挙げられた。 サンパウロ戦の後半から突然としてパフォーマンスが落ちた件である。 練習においてもミハエルの様子を窺ったものだが、体力の消耗した練習終盤であっても、 あの日のように著しく動きが悪くなる様子が見られることはなかった。 サンパウロ戦時にたまたま不調だったのかと思い、今日まで特にミハエルに確認する事は しなかったのだが、これも折角の機会である。 三杉「そう言えば最近の調子はどうだい?」 ミハエル「コンディションですか? 悪くありませんよ。」 三杉「そうか、どこか痛めている… という事は?」 ミハエル「…なんです? 意味深に聞こえますが。」 三杉「サンパウロ戦の後半から、君の足が急に止まったのを思い出してね。」 ミハエル「あっ……。 気付いていましたか…いや、気付かない筈がない。」
[517]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/22(木) 19:31:35 ID:??? 三杉「うん。 どうやら体力が尽きたわけでもないよね。 ここ最近のハードな練習でも、君があの時ほどパフォーマンスを落とす事はない。 何か原因があるなら聞いておきたいし、出来るのであればフォローもしたいと思っている。」 ミハエル「なるほど。 まあ結論から言えば、ユーがボクに出来ることはありません。 これはボク自身が乗り越えなければならない、そうするしかない問題ですからね。」 三杉「ミハエル…」 相変わらずストイックに整然とミハエルは言い放つ。 この反応が拒絶の感情からくるものでないと理解しているのが救いに思えた。 しかし続いてミハエルは辛そうな微笑を浮かべ、こう続けた。 ミハエル「…しかし、キャプテンが懸念に思っているとあらば、理由だけは伝えておくべきなのでしょう。」 三杉「ミハエル… うん、助かる。」 キザという意味でなく、本質的な体面として恰好つけるのは変わらない。 しかし以前に比べて柔軟に接してくれているようであり、それが三杉には有り難かった。 ミハエル「サンパウロ戦で動きが鈍ったのは、怪我をするのが怖いと感じたからです。 接触プレイの時に身体が強張(こわば)り、足も止まりがちになりました。」 三杉「怪我への恐怖…。 あの日前触れもなくそれに襲われたと?」
[518]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/22(木) 19:34:24 ID:??? ミハエル「発露したのはサンパウロの5番(ドトール)とのマッチアップが原因ですかね。 彼は相手に怪我をさせてでも止める意志がありましたから。 …少なくともボクはそう感じました。」 三杉「なるほど。」 確かにサンパウロのドトールは危険を厭わない領域でタックルを繰り出していた気がする。 そしてミハエルがC.I.Pにおいて選手生命も絶望的と言える負傷退場を経験したのも知っている。 状況だけ言ってしまえば、ミハエルはビビッて動けなかったとなるが、 事情を知る三杉はそう冷たく断ずることなど出来やしない。 三杉「それで…。 その後はどうなんだい? 当然怪我は恐ろしい物だと思うけれど…」 ミハエル「そうですね…」 先着で ★その後のトラウマ→!card★ と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。 《ダイヤ、ハート》 ミハ「相手のプレイに、いわゆる反則の危険さえなければ…。」 《スペード》 ミハ「相手のプレイが野蛮でなければ大丈夫だと思うのですけどね。」 《クラブ》 ミハ「実戦レベルになれば、サンパウロ戦と同じ状態に陥るかも知れません。」 《JOKER》 ミハ「なんとなく次の試合は大丈夫だと思います。」 三杉「わけがわからないよ」
[519]森崎名無しさん:2013/08/22(木) 19:36:33 ID:??? ★その後のトラウマ→ クラブJ ★
[520]森崎名無しさん:2013/08/22(木) 19:42:53 ID:??? ヤバス
[521]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/23(金) 14:11:21 ID:??? > 《クラブ》 ミハ「実戦レベルになれば、サンパウロ戦と同じ状態に陥るかも知れません。」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ミハエル「正直に言って実戦だとどうなるか分かりません。 大丈夫かも知れないけれど、サンパウロ戦と同じような状態に陥るかも知れない…」 三杉「そうか。」 この答えで三杉はミハエルのそれが相当根に深い案件となっていると理解した。 三杉(恐れがないのは単なる愚者に過ぎず、恐れを知り、尚も立ち向かう者こそが高い峰を登る事が出来る。 そして不安や恐れを克服するためには、それを具体的に形としてイメージ掴む必要がある。 だが今のミハエルはまだ不安を感じる要因を分解・分析していない。 それすらも本能が避けてしまっているとしたら、解消させるのは非常に難しいぞ。) ラフプレイに怖気づいてしまうのか、ファウル気味のプレイに対して硬直してしまうのか… その棲み分けが出来ているか否かは非常に重要であった。 今のままではミハエルは恐怖の正体を知ることなく、負傷の可能性のある接触プレイ全てに難を抱えてしまう。 これは明日の試合はもう仕方ないとしても、これは早急に解決へ進めなければならない問題だった。 三杉「(まあしかし…)あれ程の負傷から立ち直り、たった3ヶ月で皆をプレイで引っ張れるようになった。 普通じゃ考えられない事だし、そこに無理がなかったなんて筈がないんだ。 時間が経てば何か歪みが生まれてくるのは当然と思うべきかも知れないが…」
[522]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/23(金) 14:13:52 ID:??? ミハエル「ええ、チームが置かれている現状として、ヴィオラは勝ち続けなければなりません。 ボクの中の歪みが解消されるのは誰も待ってはくれない。」 三杉「ああそうだ。 時間が解決してくれるとは、キャプテンとしても言ってやれない。」 ミハエル「当然ですね。」 やり取りの中からミハエル自身がどうすべきと思っているかは判った。 少なくとも顔を上げようとしてくれてはいる。 その為にもう一歩の切っ掛けが欲しかったが、残念ながらそれはこの日見つからなかった。 明日の試合でミハエルがサンパウロ戦のように、どこかでパフォーマンスを落とすのは避けられないだろう。 いつどのタイミングでそうなるか。 三杉にとっては大きな悩みの種が残ってしまった事になる。 テーブルのメインディッシュは既に2人の胃の中へ消えていた。 フィレンツェの時間は既に夕刻を過ぎ、夜へと移っていた。
[523]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/23(金) 14:14:58 ID:??? <フィレンツェ中心部/ホテルアルバ> フィレンツェの中心部であるサンタマリア・ノヴェッラ駅から僅か200mの好立地。 最高級にまでは遠く及ばないが、それでも一般の観光客が愛用するミドルクラスホテル。 それがバルサBのフィレンツェでの宿泊地であった。 ディエゴ・ブランドーはホテルアルバ敷地内の、よく整備された中庭でエスプレッソを飲んでいた。 ディエゴ「………」 グランディオス「ここに居たのかディオ。」 ディエゴ「む… ペップか。」 グランディオス「どうやらイタリアはスペインよりも昼夜の寒暖差が大きい。 こんな所で長居をしていたら、試合を前に体調を崩すぞ。」 ディエゴ「分かっている。」 そう応えはしたが、ディエゴはその場から動く素振りは見せない。 ベンチに座ったまま、まだ熱々に湯気を放つカップを口に注いでいる。 どうやらカップの中のエスプレッソはたっぷりとダブルで淹れたらしい。 グランディオスは小さく溜め息をつくと、ディエゴの隣に腰をかけた。
[524]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/23(金) 14:16:09 ID:??? グランディオス「ユースとはいえ、頂点に立っておきながらチームの破産で4部落ちか。」 ディエゴ「フロレンティア・ヴィオラのことか。」 グランディオス「うむ。 そんな状況でチームに残り、あまつさえWトーナメント出場を狙っているらしいじゃないか。 尊敬すべきハングリー精神だ。 中央政府から弾圧を受けつつ、それを跳ね返してきたカタルー ニャ民族の反骨精神に通ずるものがあると思うぞ。」 ディエゴ「そうか、それは気の毒なことだ。」 グランディオス「相変わらずドライな奴だな。 …ともかく明日はきっとタフな試合になるだろう。 だがオレ達にはクライフ師から受け継いだサッカー・プラックティスがある。 それはオレ達の自負でもあり、心強い武器でもある。 必ず勝たねばならない。」 ディエゴ「そうだな、相手が何者であろうと勝たなければ意味がない。 明日は頼むぜ。」 グランディオス「おう! ではオレは部屋へ戻る、ディオも風邪をひかぬうちに戻って来いよ。」 そう言うとグランディオスはディエゴの返事を待たずに立ち上がり、中庭から去って行った。 ディオは残りのエスプレッソを全て口に含み、苦みを噛み締めた表情をした。 …が、それを飲み込むと、それを待っていたかのように笑い出した。
[525]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/23(金) 14:17:13 ID:??? ディエゴ(相変わらず滑稽な奴だ。 サッカー選手なんかよりコメディアンの方が余程向いてるぜ。) 笑いを噛み殺し、ディエゴは少しだけ瞼を閉じた。 血液が沸騰するかのような彼自身の熱量の中に黒い液体による熱が注ぎ込まれた。 10月後半における夜風は既に肌寒いが、ディエゴには丁度良いくらいに心地良かった。 ディエゴ(グランディオス… お前はクライフという男をまるで分かってない。 ま、神格化するのは勝手だがな。 それと…何を口にしたか? ハングリー? 反骨精神? 嘲笑を堪えるのに必死だったぞ。) そんな思考とは裏腹に、ディエゴの表情からはいつの間にか笑みが消失していた 替わって映し出されているのは憎悪のような感情。 冷たく焼き付いたような悲哀と憎しみの顔だった。。 ディエゴ(まあいい、お前のことはいつまでも指先のように扱ってやるよ、グランディオス。 しょせん人間はハトの群れと同じ。 一羽が右へ飛べば全部が右へ行く。 どいつもこいつも自分の利益とうぬぼれしか見ようとしない気取り屋どもの集まりだ。 悪いがオレはもっと気取らせて貰って、そういう『ハトの群れ』をとことん上から『支配』してやるぜ。) ディエゴはスックと立ち上がり、ようやく中庭を後にした。 フィレンツェの夜闇と静けさだけが残った。
[526]アナカン ◆lphnIgLpHU :2013/08/26(月) 15:44:26 ID:??? 〜 翌朝 AM10:00 〜 <フィレンツェ/フィレンツェ・ペレトラ空港> 一夜が明け、日も大分のぼった午前10時の頃。 ある人物がフィレンツェの玄関口であるペレトラ空港に降り立った。 , , 、 ! / l !.l ,ゝ-!‐'‐- 、._ / ヽ、 . / ,r ヽヽ ,! / !. ! l /r.i l. ヽY ヽ /Y´ ,! . ! .!,-、.i l.、 !/ ヽ Vヽ!l l'i !!/ ヽ、 ゝi.!l l-' l、 l rく三ヲ .ノ <はじめまちて♪ `ー 、....__ r '´ ,r`‐ ヽ、._ _ /_,..r ヽ_ ヽ ヽ`ヽ,ヽ/ // `‐!-' /ー" ト__....._! / ,!.「l . ,r‐'''" ` ー-- ' !!L ---‐ ''""" ヽ l ,r'´ / ヽ、 `ヽノ ヽ .___,.. -‐'´ ` ー- ........ -'´ 彼の名はトゥイティー、見ての通りのヒヨコの姿。 しかし只のヒヨコと侮るなかれ、彼はFIFAユース大会委員会の末席… 現FIFA副会長にしてユース大会委員長でもあるシャック・ワーナー氏の遣いの者なのだ。
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0ch BBS 2007-01-24