※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【主人公】鈴仙奮闘記【永琳に交代?!】
[470]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 18:56:23 ID:??? ★中山→ドリブル 44 +( スペードQ )+( 3 + 5 )+(ブランク-3)=49★ ★鈴仙→タックル 40 +( クラブ3 )+( 6 + 2 )=48★ =1、0、−1→ボールはこぼれ球になり、引き分ける。 中山のドリブルテクニック。それはあくまで教科書レベルから逸脱したものではなかった。 しかし。 鈴仙「(き、綺麗…! この人、一体この動作を何万回行ったのかしら!? ――でも、綺麗なだけで、実戦でこんなドリブルしたら…)はっ!!」 ズザアアアア! 鈴仙がスライディングタックルを仕掛ける。 中山のドリブルはフォームが整い、美しいものではあったが、 相手の取りずらいタイミングなどが全く解っていない。 それゆえ、比較的タックルが得意でない鈴仙でも、 中山の動きに合わせるのは容易だった。 中山「(やはりダメか…だがっ!)」 タタッ…クルッ! 素早くフェイントをかける中山。その動きもまた、高いレベルで洗練されてはいたが、 足の動きが鈍かったのか、完全にはかわせず、こぼれ球にしてしまう。
[471]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 18:57:54 ID:??? 中山「どうだった?…できれば、率直な感想を出してくれれば嬉しいんだが」 鈴仙に感想を求める中山。その表情は、あっけらかんとしたように見えたが、 良く観察すると、心の底で大きな焦燥を隠しているようにも見える。 鈴仙「(正直に言うと…確かにフォームはキレイだったけど。 それでも、少し上手いくらいで、全然大したことのない平凡な選手、って感じに見えた。 プレーの随所に師匠とかパスカル君みたいな鋭さも見れたけれど、やっぱりケガのせいか、 それが完全に錆ついているような。でも、正直に言ってもいいのかな…)」 言い淀む鈴仙を見て、中山はこう続ける。 中山「――自分で言うのもなんだが、俺は、去年の夏までは、国内でもトップクラスの選手だった。 と、思う。少なくとも、国内トップクラスのライバル達を相手に、互角の勝負を繰り広げていた。 ……けれど、そこまでだった。そこからケガをして、俺の時間は止まってしまった」 鈴仙「(国内トップクラス…。外の世界のサッカー事情なんて分かんないけれど。 昔の中山君は、きっとパスカル君やその親友…ディアス…君のような選手だったのかしら?)」 外の世界のサッカーについては、パスカルから雑談程度で知った程度の知識しか持ち合わせていない。 しかし、日本のサッカーの代表選手は、かつての大会で優勝するほどの強豪ぞろいだったとは聞いていた。 だから、その日本でトップクラスだったという中山の言葉を信じるならば、 彼は以前は相当の実力者だったのだろう。 中山「今の俺のプレー。全然大したことないだろう? 昼に練習していたアルゼンチン人の彼…、 パスカル君だったかな。彼と比べると、今の俺は相手にもならないだろう。 けれど、俺は諦めない。ここで努力して、再び俺は俺の時間を進めてみせる。そして、 昔の実力を取り戻し、再び日本。そして世界で活躍できる選手になるつもりだ」
[472]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 18:58:54 ID:??? 鈴仙「――どうして、諦めないの」 鈴仙は、中山を理解できなくなっていた。 どうしてこんな苦境に立たされているのに。こんなに実力差を実際に感じているのに。 彼は、向上しようとし続けられるのだろう。 鈴仙「悪いけど…。貴方が努力しても、こんな状態から、再びトップクラスの選手に戻れるとは思えないわ。 別にサッカーが好きでやれるんなら、それでいいんじゃないの? きっとブランクさえ取り戻せれば、 ゆっくり楽しくサッカーをしていても、普通の選手にはなれると思うわ。それなのに、何故――なぜ、 こんな茨の道ばかり選ぼうとするの?」 今までに、ここまでもストイックな人間を、鈴仙は見たことが無かった。 いかに困難で不可能に見える目標でも、それに向かい、時には奇跡すら起こしつつ。 しかしそれで慢心することもなく、鉄人のように一歩一歩進もうとする中山の行動原理は、 妖怪としてそれなりに長い生を過ごしてきたつもりの鈴仙でも、理解を超えるものだった。 中山「――友人のためさ」 鈴仙「友人? その友人ももしかして、天才だったりするの?」 ふとパスカルの姿が脳裏によぎる。彼もまた、天才である友人を 追いかけるよう練習をしていたと聞いていた。 中山は、鈴仙の問いかけに笑う。 中山「いいや、凡才さ。――俺以上のな。 最初はある天才GKの控えキーパーで、そいつの家来でもあったんだが、 ある日突然、牙を剥き始めた。 あいつはそこから、どこまでも貪欲に自分の力を伸ばしていき、 時には詭計も使い――。そして、最後はその天才に勝利した。 つまり自分は代表の正GKに。そして敵視していた天才を控えGKにしてみせたんだ。 俺は、そんな友人と並び立ち、再びサッカーをしたいと思っている。…それが、俺の原動力。かな」
[473]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 19:00:06 ID:??? 鈴仙はその話を聞き、純粋に凄いと思った。それは、中山を支える精神の強さにもあるが、 何よりも――。 鈴仙「凡才が、天才に勝った――? そんなことがあり得るの?」 中山「いや、普通はありえない。――それだけ、持って生まれた才能とか、 運命とかは強い存在なのだと、俺は思う。だからこそ、俺もまたあいつの様に運命に逆らってみたい」 運命に逆らえるまでの強靭さ。そんなものが存在するのかと鈴仙は思った。 でも、彼の話を聞くうちに、自分に足りないものが見えたような気もした鈴仙は、 いつしかその言葉に酔っていた。 幻想郷では、生まれとか、種族による差が、外界よりもはっきりしていると言っても良いだろう。 人間は妖怪を恐れ、妖精は儚く、鬼や吸血鬼が多くの下級妖怪を圧倒し、天才である博麗の巫女には、 どれだけ努力をしても、誰一人として勝利することはできない。 それは月の都でも同じであり、鈴仙をはじめとする多くの人妖は、生まれついた時点で自分の才能に 見切りをつけ、その種族としてふさわしい生き方を選び、一生を終えて行く。(例外も多く居るが) 中山、そして『中山の親友』にはそうした『諦め』というものが無かったのか。 鈴仙には、それがとても眩しく思えたのだ。 鈴仙「(私でも――。がんばれば、師匠に並べる。私も、もし中山君や、その友人のように運命すら狂わせる力が あれば――。ううん、そんな力をこれから身につけることができれば――でも、そんなこと、できるのかなあ。 常識的に考えて、無理に決まってるわ…)」 鈴仙の感情はそれを信じつつも、理性がそれを阻む。 そんな事は夢想にすぎないのだと。仮にそれを叶えようとすれば、 自分に多くの苦痛と困難が待ち受けているであろうと言うことを。
[474]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 19:01:07 ID:e0D6zydY しばしの静寂の後、鈴仙は――。 A:「私も…やってみる。私はもう――逃げない!」 B:「やっぱり…無理よ。私は私。変わることなんてできないよ…」 先に【3】票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
[475]森崎名無しさん:2013/03/29(金) 19:08:51 ID:gGXsGCF6 A
[476]森崎名無しさん:2013/03/29(金) 19:13:58 ID:??? こういう場面でBを選択する人がいるのでしょうか? Bを選択するとそのままドツボコースになりそうで、 恐ろしくて(少なくとも私は)投票できそうにありません。 最終的にYESかNOになるとしても、選択肢にニュアンスの差を設けて、 実質的な選択の幅を広げてほしいです。
[477]森崎名無しさん:2013/03/29(金) 19:17:04 ID:RSM2072k A
[478]森崎名無しさん:2013/03/29(金) 19:18:40 ID:ui9eLpk6 A
[479]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 19:29:21 ID:??? >>476 作者としては、>>474の選択肢は、RPG等でよくある、 「●●の山には恐ろしいドラゴンが居る… 命を落とすかもしれんがそれでも行くのか?」 →はい いいえ のような、一種の演出として設けたつもりでした。 ですが、確かに>>476さんの指摘を受けた上で考えなおすと、 こうした参加型のゲームでは、一人でやるRPG等と違って、 ・選択が重い(特に今回は気合いを入れるニュアンス?の為3票決にしてしまいましたし) ・やり直しが効かない恐れがある、 などのような特徴があると思い至りました。 何の前情報もなく、こうした選択肢を出すと、逆に困惑してしまうと言う点に 気づけませんでした。申し訳ございません。 今後は、選択肢を出す際には、参加者様あっての参加型ゲームですので、 もっと考える要素、ニュアンスの差異等を出して行きたいと思います。 最後に、とても参考になるご指摘をありがとうございました。
[480]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/03/29(金) 19:30:22 ID:??? A:「私も…やってみる。私はもう――逃げない!」 鈴仙「(私が逃げ出した時から。ううん、そのもっと前から、 時間はこんなにも経ったのに。私の時間もずっと止まっていたのかもしれない。 だから、何時までたっても進歩しない。昔は依姫様や豊姫様に泣きついて、 今は師匠に泣きついている私。――そんなんじゃあ、ダメなのよ。 それじゃあ、ずっと身の程知らずでプライドだけは一人前の『昔の私』のまま。 ――私も、中山君のように、変わりたい。ううん、変えたい! 自分の手で、自分の未来を切り開いていけるように、私はなるんだ!)」 鈴仙は、初めて心の奥底から、『変わりたい!』と思えた。 それは夢の影響か。それともここにいる中山や、 試合中に大きなシンパシーを感じたパスカルの影響か。 鈴仙は、過去の自分と決別したいと思うようになった。 鈴仙「(パスカル君のように…。私は天才八意永琳に並び称されるプレイヤーとなる為、 努力したい。そして中山君のように…。どんなに運命や環境がしんどくても、努力を続けてみせる! 私でもできるんだ! よーし…逃げないぞ!! この狂気の瞳で。予定調和の運命だって、変えて見せるわ!!)中山さん!」タッ…バシィ! 決意した鈴仙は、スックと立ちあがり、ボールを再び蹴りだす。 中山「ん、一体どうしたんだ、鈴仙さん?」 鈴仙「練習よ! 中山さん!」 中山「おいおい、さっきは早く寝ろ、って言ってたじゃないか」 鈴仙「気が変わったのよ、それに病は気から、っていうでしょう。 サッカーしていたら、いつの間にかケガなんて忘れてしまうわ!」 中山「ハハハ…都合のいいことを言うな。――ま、それならやるとするか。よし! まずはパス練習だ!」
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24