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【皇帝は】キャプテン森崎45【王国に挑む】
[266]代理です。:2013/10/22(火) 00:31:41.91 ID:SkRieUdS ここで更にシュートを撃たれていたらドイツは今度こそ失点していたかも知れない。 ブラジルもそれを狙ってトニーニョがこぼれ球に向かって飛んでいた。 マーガス「フザけるな!いい加減にしとけよ!」 バッ! トニーニョ「うっ!?」 バコォオオオン! だがドイツもマーガスが戻ってきて競り勝った事でやっとクリアに成功し、 3連続でシュートを浴びる事はかろうじて阻止した。 放送「これをトニーニョくんとマーガスくんが競り合い…マーガスくんクリア! ブラジル、惜しくも畳みかけきれませんでした。前半18分、ここまで優勢に攻めていますが ミューラーくんを中心とした粘り強い守りに後一歩の所で持ち堪えられています」 観客「くっそぉ、惜しい〜!」「まあまあ、ここは素直にドイツを褒めてやろうじゃないか」 森崎「ったく、一体いくつ新技用意してきやがったんだブラジルユースは」 シュナイダー「(これは…危険だ。危険な試合だ…!)」 こうしてピンチをまた切り抜けたドイツだったが、キャプテンのシュナイダーは冷や汗を禁じ得なかった。 ここまでのシュートはブラジルが5本に対しドイツはわずか1本。しかもドイツのシュートは GKまで届いていないのに対し、ブラジルのシュートは全てミューラーの奮闘によって防がれている有様。 試合展開がブラジルの一方的優勢になっているのは火を見るよりも明らかだった。
[267]代理:2013/10/24(木) 02:52:25.19 ID:MOutQ6Vu ドイツは2度目の反撃のチャンスの先陣をメッツァに切らせた。 放送「このこぼれ球はメッツァくんがフォロー!ドイツにとっては久々の攻撃チャンスです!」 シュナイダー「上がれメッツァ!ネイとトニーニョが戻っていない今がチャンスだ!」 メッツァ「分かってるよ!(でも…)」 ダダダダッ! 放送「パサーとして知られるメッツァくんですが、ここはドリブルで攻め上がります。 あっと、ブラジル誰もチェックに行かない?ネイくんとトニーニョくんが戻りに 走っていますが、このままではブラジルサイド奥深くまで攻め入られてしまうでしょう」 サンタマリア「(メッツァにチェックに行っても、パスカットは難しい。 それよりも他の奴らのマークを固め、パスを出しても意味がないと言う状況を作る)」 メッツァ「(やっぱりこうされちゃうよね〜…さて、どうしたものやら)」 幸運にも、メッツァは軽視された為にマークが緩く今度はボールをブラジル陣内に運ぶのは容易だった。 不幸にも、メッツァがボールを運んだだけでは決定的なチャンスを作るのは容易ではなかった。 山森「パスの出し所に困っていますね…」 若林「メッツァは自分で決定的な仕事は出来ない。故に放置されやすく、 ボールを前に運びやすくなると言うメリットはあるが、そこからどうするかが問題だ」
[268]代理:2013/10/24(木) 02:52:55.66 ID:MOutQ6Vu メッツァ「(…相手の予想通りだろうけど、シュナイダーの体力を余らせないのが一番か)」 バコッ! 放送「ここでシュナイダーくんにパスが通った!ドトールくんとアマラウくんが詰めに行く! ここで抜かせてしまってはドイツのシュートチャンスになってしまう!」 メッツァは悩んだ末にシュナイダーを頼る事にした。マーガスとカペロマンがしっかりマークされており、 ポブルセンが先程防がれていてはもうシュナイダーの個人技に頼る事しか思いつかなかった。 シュナイダー「(不利だと分かっていてもやるしかないか…!)」 バババッ! ドトール「無駄だ。通しはしない」 アマラウ「ちょっとムシが良すぎないか、ってな?」 ズザザァッ! バチィーーーン! シュナイダー「くっ…!」 放送「通さない!ドトールくん上手くこぼしました!あっとしかし!」 ダダダッ! カペロマン「まだだ!俺が居るぜ!」 放送「カペロマンくんが中央に寄ってきていた!これをフォロー!」
[269]代理:2013/10/24(木) 02:53:27.28 ID:MOutQ6Vu しかしシュナイダーはアマラウのサポートを受けるドトールにしっかりマークされており、 ドリブルで抜き去る事が出来ずボールをこぼされてしまう。これをカペロマンがフォローしたが、 すぐにでもジェトーリオに追いつかれそうになったカペロマンはすぐ撃つしかない。 ジェトーリオ「あれっ?いいのかなー、君サイドじゃないと役立たずじゃん」 カペロマン「余計なお世話だ!くらえっ!」 グワアアアアアアアアアッ!! 放送「すかさず振りかぶる!カペロマンくんのサイドワインダーだーーーっ!!」 ゲルティス「俺に任せろディウセウ(この位置からのサイドワインダーの得点確率…5%)」 ディウセウ「いいのか?んじゃオラはフォローに備えるぞ」 カルツ「(くそっ…あの位置からじゃ多分…)」 バッコォオオオオオオオオオオオオオオオン!! ギュインギュインギュインギュイン…! ゲルティス「(キャッチ成功確率76%…)」 バッ! シュィイイイイイイイイイイイイン…! 森崎「!!」 ガシイッ!
[270]代理:2013/10/24(木) 02:53:58.22 ID:MOutQ6Vu ゲルティス「キャッチ成功」 カペロマン「…くそっ!」 放送「しかし止めたーーーっ!!ゲルティスくん物凄い反応速度でガッチリキャッチ! 左右にあれ程ぶれるシュートを迷いなく正確に掴み、トレードマークのダークイリュージョンの 凄さを見せつけました!流石はACミラン所属のキーパーマシンです!」 観客「よっしゃー!流石ゲルティス!」「どーしたドイツ!全然ダメじゃないか!」 赤井「出たっス!あれがゲルティスのセービングです!」 三杉「森崎に近いタイプだな。凄い瞬発力を伴ったセービングだ」 森崎「チッ。生意気な…正面からのサイドワインダーなんかキャッチ出来て当たり前だっての。 ありゃサイドから独特の軌道で惑わすから効果的なんだよ。正面からじゃただのツインシュートみたいなモンだ」 岬「うん。カペロマンがわざわざ中央で撃たされた時点でドイツの負けだね」 日向「このままじゃドイツは無様に負けるだけだ。どうするつもりなんだか」 止むを得ず即撃ったカペロマンのサイドワインダーは類まれなる瞬発力を見せた ゲルティスのセービングに完全に阻まれた。ドイツはこれでやっとシュートを敵GKに 届かせたが、その結果は全く勇気づけられない物だった。 ルディ「(いかん…こうまで攻防両方で圧倒されるとは!このままでは先制点を奪われた時点で負けかねない!)」 シュナイダー「………くそっ」
[271]代理です。:2013/10/29(火) 01:14:37.89 ID:fNlvc22m ゲルティスがあっさりサイドワインダーをキャッチした事で、当然またブラジルの攻撃が始まる。 ここでシュナイダーは決断を迫られた。 シュナイダー「(…戻るべきか、戻らぬべきか…)」 この試合彼はここまでカウンターに備え前線で張っていた。 基本的に彼は典型的なストライカータイプで、守備は前線では行うが自陣奥深くまで戻る事は殆どない。 こう表現すると人によっては守備貢献をしない我儘なFWと評するかも知れないが、 速攻に備える事で己の攻撃力で敵チームを威圧するのもFWの仕事の一つである。 FWが攻撃よりも守備を重視し自陣に戻れば当然チームの攻撃力は落ちるし 敵チームのDFが攻撃参加を得意とするタイプであれば積極的にそれを狙ってくるであろう。 だがそれらを承知した上でシュナイダーは今は自陣に戻り守備とボールキープに貢献すべきか真剣に悩んだ。 このまま攻撃され続ければ遠からず失点する確率はかなり高い。 少なくとも試合終了まで無失点のまま切り抜けられる事を期待するのは楽観的に過ぎるだろう。 ならば彼も自陣内でボール争いに関わり、試合の流れを変えるべきではないのか? ルディ「(くそっ…私の見通しが甘かったと言うのか?だが、これでは修正する箇所など…)」 同じタイミングで彼の父親であるルディ監督も悩んでいた。昨晩与えた指示が殆ど役に立っていないのはまだいい。 作戦にミスがあったのならそれを修正すれば試合の流れを変えられる可能性があるからだ。 だが相手は攻撃力も守備力も想定していた範囲を優に超えており、しかも何か奇抜な事をしている訳でもない。 両チームが自分たちの得意な戦い方で真正面からぶつかりあった結果ブラジルが優勢になっているだけなのだ。 つまりそもそもミスなどしていないのだから、都合よく流れを変えられる修正箇所などない。 正攻法の修正ではなく奇策ならば話は変わるが、勿論それは多大なリスクを伴う。
[272]代理です。:2013/10/29(火) 01:15:41.23 ID:fNlvc22m ルディ「(ダメだ…!いっそ私が無能ならまだ良かった!それなら打てる手が何かしらあった筈なのに! 今のままでは選手達が耐え抜き、反撃の機会をみつけるまで待つしかない!…なんと無力な監督だ)」 結果、ルディ監督は動きたくても動けなかった。 最初からベストメンバーを出しているのだから流れを変えられるスーパーサブなど居ない。 またドイツユースにはユーテリティプレイヤーが少なく、特に大胆にポジションチェンジ出来るのは フライハイト位の物である。フォーメーションを弄って光明を見出すのも難しい。 ルディ「(いや…今、私が監督としてすべき事は選手達を…特に守備陣を信じる事だ。 ブラジルの攻撃は変幻自在の剣林弾雨。しかし問答無用で装甲を貫ける大砲は持っていない。 もし持っていたらとっくに使っていただろう。先制点が喉から手が出る程欲しいのは向こうも同じ。 故に…勝機はカウンターに有りだ!待っていればチャンスは必ず来る!その為には…)」 焦りに耐え抜いた熟慮の末、ルディ監督は動きたくても動けないのではなく、動きたくても動かない事を決めた。 藪蛇をつつく誘惑に耐え自分の作ったチームとそれを構成する選手達を信じる無策の策。 それこそがこの試合の勝利への道だと信じて彼は何も動かずじっと見守り続けた。 彼の息子であるシュナイダーが万が一誘惑に負けてしまった場合はすぐさま止めるつもりで。 ルディ「(お前だけは守備に下がってはいけないぞ、カール)」 カルロス「(相変わらずシュナイダーは前線に残っているのか?)」 サンタマリア「(ダメだな。ジェトーリオのサインは相変わらずだ)」 ブラジルユースもまた、シュナイダーの動きに注目していた。 それもサンタマリアが直接見るのではなくゲルティスからジェトーリオを経由したサインで。 彼らはシュナイダーに自分が観察されている事を視線で気付かれたくなかった。
[273]代理です。:2013/10/29(火) 01:16:46.35 ID:fNlvc22m つまり、彼らはシュナイダーに守備に戻って欲しかったのである。 カルロス「(作戦は7割がた成功している。2トップ対策、攻撃権の独占、シュートラッシュ… 全て実現出来ているが、ミューラーが予想以上に固い事とシュナイダーが守勢に 回ってくれていないのが問題だ。奴を自陣に閉じ込めれば9割がた勝利が決まるんだが…)」 シュナイダー「(…戻らない。俺は戻ってはいけない!)」 ブラジルユースの目論見は外れた。わざわざサインを使い気付かれない様配慮したのは無駄になった。 シュナイダー「(ここで戻ってもジリ貧になってブラジルを喜ばせるだけだ。 俺が守備に戻ればキープ率は上がるだろう。だがそれは自陣内のキープ率であり 敵陣に攻め込める時間はむしろ減る。そしてそれはシュートチャンスの減少に繋がるんだ。 ブラジルも見た目程余裕がある訳じゃない。あれだけ撃ちまくっていてもミューラーを 崩せない事は必ず近い内に苛立ちと油断に繋がる!その一瞬のスキこそが反撃のチャンスだ!)」 シュナイダーは熟慮の末にあくまで前線で待ち続ける事を決断した。 この決断が前半と先制点の行方を左右する事になる。 放送「さあここでザガロくんがボールを持ちました!丁度いいシュートレンジです!」
[274]代理です。:2013/10/30(水) 23:54:23.65 ID:R7VaNLf4 後半23分、またしてもドイツ守備陣を引っ掻き回して作ったチャンスで シュートを撃ったのはザガロだった。 グワァアアアアアアアッ!! ザガロ「そろそろ諦めやがれ!ぬぉおおおおおお〜っ!!」 バッグワァアアアアアアアアアアアアアアン!! ギュルギュルギュルギュル! 放送「ザガロくんのダブルイール!今度こそ決まるか?」 ミューラー「諦めるのは貴様らだ。その程度のシュート、何本撃とうと…」 バッ! バゴォオオオオオオオン! ミューラー「俺には通用せん!」 ザガロ「な、なにィ!この野郎…!」 それは適切なシュートレンジからブロッカーの穴を上手く突いた良いシュートだったが、 ミューラーは衰えぬキレを見せ、これも上手く弾いた。 フライハイト「(ミューラーは良く持ち堪えている…だがこれ以上それに依存する訳にはいかない。 ブラジルも試合開始直後からずっと優勢だった事で緩み始める…流れを変えるならこのタイミングだ)」 ダダダダッ! そしてフォローしたフライハイトがドリブルで上がり始めたのがドイツの反撃の始まりだった。
[275]代理です。:2013/10/30(水) 23:54:59.84 ID:R7VaNLf4 放送「しかしこれも防がれました!まだ得点は…あっと、これをフォローしたフライハイトくん ドリブルで上がり始めた!攻められっぱなしに堪らずオーバーラップで打開を図ったか?」 サンタマリア「(唯一のブロッカーであるフライハイトが上がってきたか…奪えばチャンスだ!)」 フライハイト「(…ドリブル勝負は危険だ。パスがベターだが、ベストな選択は…)」 この時フライハイトは自分がブラジル陣内まで攻め込むつもりはなかった。 パスで味方に託すか、それ以上の事が出来る様味方がフォローしてくれる事を期待していた。 カルツ「フライハイト!俺にやらせろ!」 フライハイト「…ナイスフォロー」 クルッ! ダダッ! サンタマリア「なっ…カルツが!?」 カルツ「(ブラジルユースめ…認めるぜ。お前らは上手い。嫉妬が堪え切れない位にな。 基本も技術も両方とも俺より上だ…だが上手いイコール強いイコール勝てるじゃないんだぜ)」 彼の期待にはカルツが答えた。小柄さを利用してフライハイトを遮蔽に使い、 サンタマリアの視線から隠れてフライハイトの後を追っていた。 それを察したフライハイトはボールを置き去りにしながら反転し、 カルツに攻撃を託して自分は守備に戻って行った。
[276]代理です。:2013/10/30(水) 23:55:36.60 ID:R7VaNLf4 カルツ「(強い奴が勝つんじゃない、勝った奴が強いんだ!ってのはウチのキャプテンの座右の銘でな。 俺はその心がけで何もかも俺より上を行く天才に勝った事がある。今回もそうさせてもらうぜ!)」 サンタマリア「くっ、マウリシオ!フォローを…」 カルツ「遅いぜよ!」 ガガガガッ! ドゴオッ! サンタマリア「ぐはぁ!」 不意をつかれたサンタマリアはカルツを止める事が出来ず、自陣内への突入を許してしまった。 ブラジルユースの守りにほころびが出来た瞬間だった。 放送「いや、カルツくんだ!サンタマリアくん吹っ飛ばされた!ドイツ、業を煮やしたか強引な攻めだ!」 翼「カルツが上がってきた…!」 若林「開き直ったか…だが、さっきからカルツは守備であまり貢献出来ていなかった。 ならいっそ攻撃に転じた方が良いかも知れん。なによりカルツはノーマークには出来ない選手だ」 日向「…おい赤井。ブラジルのGKの一対一能力はどんなモンだ?」 赤井「えっ?えーと、ゲルティスは…そうですね、ヘルナンデスに一段劣る位ッスよ。 もしカルツに一対一に持ち込まれちゃったら割とあっさり失点するかも…」 ウワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! 観客「おいおい、攻められているじゃないか!」「早く止めろよ!失点するんじゃない!」
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0ch BBS 2007-01-24