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【皇帝は】キャプテン森崎45【王国に挑む】
[287]代理です。:2013/11/07(木) 12:19:16.81 ID:B+O3NuhO トニーニョ「…まあ、何かを変える必要はないな」 ネイ「追う立場になったんだ。より激しく攻撃して当たり前だな」 ドトール「頼んだぞ。守備の微調整はこちらでやっておく」 アマラウ「おう、もうあんな手に引っかかりゃしないぜ」 カルロス「よし、では皆…」 ゲルティス「待ってくれ」 ブラジルメンバー『えっ!?』 ゲルティス「さっきの失点とは無関係に、一つ気付いた事がある。丁度良いタイミングだから 全員に知らせておきたい。ドイツに聞かれない様に俺の側に集まってくれ」 サンタマリア「なんだ?一体何に気付いたんだ?」 ゲルティス「…ドイツの弱点を新たに一つみつけた」 カルロス「!…それは何だ?」 更にゲルティスがドイツに新しい弱点を発見したと言い、その内容を小声で伝えた事で 彼らの士気は更に高まっていく。この士気の高まりが試合のこの後を左右するのは言うまでもない。
[288]代理です。:2013/11/07(木) 12:20:03.48 ID:B+O3NuhO ジェトーリオ「え〜?マジ、それ?」 ザガロ「胡散臭えな…そんな都合の良い事があるのかよ?」 ゲルティス「この試合で実際に戦い、観察して確信した。 恐らくは向こうも気付いていない弱点だろうが…俺には分かる」 ディウセウ「う〜ん。ゲルティスが言うんならそうなんかな〜」 サンタマリア「俺も半信半疑だと言わざるを得ないが…幸いその弱点を突く為に 作戦を変更する必要はない。外れていてもノーリスクならば期待してみてもいいだろう」 カルロス「そうだな。もしゲルティスの洞察が当たっていたら試合終盤に活かせるかも 知れないと思っていたチャンスが予定より早く来る。それなら俺達の勝利は確実になる…が、 それに頼るまでもなく得点するつもりで戦うぞ、皆。気合を入れろ!」 ブラジルメンバー『おう!!』 先制点が生まれても、ドイツもブラジルも戦い方を大筋で変えるつもりはなかった。 両陣営のこの決断が、試合を更にヒートアップさせ次のゴールを、その次のゴールを呼ぶ事となる。
[289]代理です。:2013/11/20(水) 07:41:13.47 ID:eNIuOfw5 ピィイイイイイイッ! 放送「気を取り直す様にブラジルのキックオフからリスタート!ザガロくん、カルロスくんと 渡ってボールはネイくんに。ここは一つ、トレードマークの美技で士気を盛り立てて欲しい物です」 観客「キャーーー、ネイーーーーッ!!」「ネイー!ドイツなんかやっつけてー!」 ブラジルユースのキックオフ後の仕切り直しを任されたのはネイだった。 甘いマスクと話術と派手な個人技で女性ファンが沢山居る彼の活躍を感じ取り、黄色い悲鳴を上げた。 ネイ「(フフッ、女性ファンの声援には応えなくちゃな)」 ネイはそれに誰も予想しなかった方法で応えた。 ダッダッダッ… ブンブン。 キャーーーーーーーーーーー!! 滝「あれ…あいつ、手を振ってないか?」 井沢「…女に向けてサービスしてやがる」 来生「ギャハハハ!ドリブル中に何バカやってんだ!」 森崎「(ネイ…お前よりにもよって来生に正論言われてるぞ…)」 翼「………!?」 放送「お、おおおっ!?なんとネイくん、ドリブルしながら余所見をして観客席に手を振っています… こ、これはパフォーマンスでしょうか、それともファンサービスでしょうか?」 なんと彼はややゆっくりとドリブルしながら観客席の方を向いて笑顔で手を振り始めたのである。 まるでゴールパフォーマンスの様な余所見行為は誰がどう見てもとんでもない愚行に見えたが、 この時点で一部の者だけは勘付いていた。彼が何をしようとしていたかを。 ポブルセン「テメェ、フザけんなァアアア!!」 ダダダダッ!! ポブルセンは愚行としか見なさなかった大半の内の一人だった。 元々ネイの様なタイプが特に嫌いな彼は殺意露わに突撃しに行った。 ポブルセン「雌共に媚びるんだったらボールを俺に寄越してからいくらでもしやがれ!」 ネイ「…このボール、欲しいのか?」 ブンッ… ポーーーン… それを見たネイはにやりと笑い、ポブルセンを嘲る様な中途半端な勢いで ボールを浮かせ、ポブルセンの頭上を越えさせた。 ネイ「ならやるよ。取ってこいよ」 ポブルセン「っの野郎ぅゥウウウ〜〜〜!!」 当然ポブルセンは急ブレーキしてUターンし、ダッシュした。 こうすればネイよりも先にボールを抑えられるのは当たり前である。
[290]代理です。:2013/11/20(水) 07:42:02.16 ID:eNIuOfw5 メッツァ「えっ!?ちょっ、ポブルセン!」 ポブルセン「ぬわっ!がっ!てめえ、邪魔だ!」 ドタドタッ! ドサッ! 同じくボールを確保しようとしていたメッツァと揉み合わなければの話だが。 ネイ「なんだよ、やっぱり要らないのか?じゃあお先に〜っ♪」 ポブルセン「キサマァアアアアアア!!」 放送「おおっとネイくんボールを浮かせ…それを取りに行ったポブルセンくんとメッツァくんが ぶつかった隙に悠々突破!これは周りを良く見た上でのトリックプレイだ!」 若林「!翼、これは!」 翼「ああ…」 三杉「(ん?この二人のこの反応…まさか!)」 森崎「(ネイの奴、ひょっとして…)」 この時点でネイの新たな力に気付いたのはまだ少数だった。 カルツ「上手くやりやがったな。だが俺はそうは簡単に行かんぜよ!」 放送「だがカルツくんが寄せてきた!ネイくん、サイドライン際に追い込まれる!」
[291]代理です。:2013/11/20(水) 07:42:33.93 ID:eNIuOfw5 カルツ「(さあて、すぐ傍にラインがあるぜ。右か、それとも俺の股下か頭上か…どっちだ?)」 続くカルツはポブルセンの二の舞を踏むまいと慎重にネイをライン際に追い詰め、 ネイの選択肢を減らそうとした。ライン際に追い込んだ以上それ以上サイドアタックは出来ず、 狭い範囲で彼と勝負せざるを得ないだろうと判断した結果である。 だがネイの次のプレイは彼の予想を裏切る物だった。 ネイ「残念…こっちだぜ!」 ダダッ! カルツ「なっ!?」 ネイは自分だけサイドラインを跨り、ボールをライン上に保ったままドリブル突破を図ったのだった。 それは本当にラインの上ぎりぎりで、近くに居た副審は思わず笛を吹きそうになった程である。 カルツ「くっ…このォ!」 ズザザーッ! ネイ「遅いぜ!出直してきな!」 バッ! 意表を突かれたカルツが慌ててタックルを仕掛けても間に合う筈がなく、 ネイは余裕を持ってジャンプでかわし3人抜きを達成した。 この奇想天外な発想とそれを為し得るテクニックを併せ持った人種を何と呼ぶか、 知らぬ者はここには居ない。そしてネイがその人種に加入した事もこのプレイで理解された。
[292]代理です。:2013/11/20(水) 07:43:13.95 ID:eNIuOfw5 翼「間違いない。彼もファンタジスタだ!」 ファビオ・デルネイ・フロレンシオ。通称ネイ。彼もまたファンタジスタと呼ばれる人種だった。 放送「おお〜〜〜っ!更にネイくんライン際ではなくライン上のドリブルと言う神業! これは素晴らしい!予想外のテクニカルなトリックプレイ!これは…これは正に ファンタジスタ!ファンタジスタと言って良い、予想以上の華麗な美技でした!」 キャーーーーーーーーーーーーーー!!! 観客「ネイーーー!抱いてーーーー!」「すごーーーーい!!」「3人抜きよ!3人抜き!」 「そのままドイツなんかやっつけちゃえー!」「女どもウルセーぞ!」 若林「翼、ディアス、アルシオン、そしてネイ。これでこの大会にはファンタジスタが4人居る訳か」 三杉「なるほどね。君と翼くんがいち早く反応していたのはやっぱりこれか」 日向「ケッ、どいつもこいつも。まるでファンタジスタのバーゲンセールじゃねえか」 松山「でも、あいつただでさえ凄いドリブラーだったのに…あんな事まで…!」 中山「放っておくと何をされるか分からないが、かと言って対処しにくい。やり辛いな…」 森崎「…随分パワーアップしたな。ま、ブラジルならこれ位やってくるって事か」
[293]代理です。:2013/11/20(水) 20:17:23.63 ID:eNIuOfw5 ファンタジスタと言う世界でも極稀にしか見られない才能をネイが見せた事で ブラジルユースの面々以外全てが驚愕を味わう。 だがそこからの展開はブラジルもドイツも観客も、誰も予想していなかった物になった。 放送「さあネイくん右サイドを深く抉る!ここからどうするのか?」 ネイ「(勿論こうするのさ!トニーニョ!)」 グワアアアアアアッ! トニーニョ「(来い、ネイ)」 バッコォオオーーーーーン! ミューラー「(アーリークロス?…いや、これは!)」 放送「ネイくんここで振りかぶって蹴った!弾丸性のアーリークロス…いや!?」 トニーニョ「(3、2、1…今だ!)」 グワアアアアアアッ! バッシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウッ!! 放送「これはブースターシュートだァ!トニーニョくんがボレーで蹴り 速度を格段に増したボールがドイツゴールを襲う!」 ミューラー「…このっ!」 バッ! バゴォオオオオッ! ネイ・トニーニョ『なにィ!』
[294]代理です。:2013/11/20(水) 20:18:09.44 ID:eNIuOfw5 それはミューラーがネイとトニーニョのブースターシュートを弾いた所から始まった。 二人分のキック力が足された事で凄まじいスピードで飛ぶこのシュートにはさしものミューラーも 対応に苦慮したが、それでもパンチングで跳ね上げる形で防ぐ事には成功した。 放送「かろうじて弾いた!ボールは高く浮いた!」 カルロス「(チャンス!)」 ダダダッ! バッ! グルルルルッ! フライハイト「シェスター、コースを制限してくれ」 シェスター「任せろ!」 ダダダッ! バッ! 放送「これにカルロスくんがローリングオーバーヘッドに!しかしフライハイトくんも飛びつき…!」 ガシィイイイイイッ! カルロス「くっ!(遠かったか…?)」 フライハイト「(押し返せない…!)」 ポーーーーン! 放送「こぼれ球ーっ!ボールはペナルティエリア外の外へ!これをフォローしたのは…」
[295]代理です。:2013/11/20(水) 20:18:54.57 ID:eNIuOfw5 続くカルロスのローリングオーバーヘッドはフライハイトが味方のサポートを得てこぼれさせた。 そしてザガロがこのボールをフォローし、それにポブルセンが追いすがった事でアクシデントは発生した。 ザガロ「邪魔すんな、どけっ!」 ポブルセン「てめえが消えろ!」 ガガッガッガガッ!! 放送「ザガロくん!しかしポブルセンくんが執拗にアタックしてくる!これは撃てないか?」 ザガロ「この野郎ーーーっ!!」 ガシュッ! ブシャアアアッ! ポブルセン「があああああっ!!?」 ドタッ。 ザガロ「あ…」 両チームの最も気性の荒い選手同士がぶつかりあった結果、どちらかが反則を犯すのは自明の理だったかも知れない。 今回先に手ではなく足を出したのはザガロであり、削られたポブルセンは足から流血しながら倒れた。 ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ! ポブルセン「………フシュルルルルルル…!」 ここからポブルセンの暴走が始まった。
[296]代理です。:2013/11/22(金) 07:49:17.27 ID:2QEDLwyc 放送「あーーっとこれは反則!ザガロくんがポブルセンくんの足を削ってしまった! 審判が今ザガロくんに近寄って…ああーーーっ!!」 ビッ! 放送「イエローカード!イエローカードが出ました!この試合初の反則ですが ゴールチャンスに焦って相手を怪我させてしまった事が厳しく判定されました!」 観客「あちゃー、やっちまったか」「ザガロめ。大会中はカードコレクター止めてくれよ」 ザガロ「ぐっ…!」 カルロス「何をやっているんだ。頭を冷やせ」 ディウセウ「まーたやってやがる。ホントにしょーがねーなーアイツは」 シュナイダー「(向こうの攻撃を止めたのはいいが、ポブルセンが負傷か… ザガロにイエローカードが出た事を合わせてもあまり得とは言い難いな)」 ポブルセンが負傷した事で当然試合は一旦ストップし、ザガロはイエローを食らってしまう。 やや厳しめの判定かも知れないがそれに異を唱える者はおらず、 それよりもポブルセンの負傷の深さとこのアクシデントの影響がどう出るかにすぐさま意識を移す。 審判「大丈夫かね、君」 ポブルセン「………ルゥ………」 カルツ「あーこりゃ完全に出血してるな。タンカ持ってきてくれー!」 だが本当のアクシデントはこれからだった。
[297]代理です。:2013/11/22(金) 08:25:34.41 ID:2QEDLwyc クリストフ・ポブルセン。暴力的で自己中心的な性格とプレイスタイルで悪名高い旧東ドイツ出身のMFである。 彼の過去についてはあまり知られていない。 東ドイツの少年サッカーリーグでは記録上かなりの好成績を残していたのだが、その当時から既に 激しい気性を隠さなかったとも証言されている。だが貧しく不安定な東ドイツに見切りをつけ 命がけで西ドイツに亡命したのにも関わらず引き取ってくれるクラブが無かった事、 更に南米に渡っても何処にも買われなかった事が彼の性格を決定的に歪めた原因だと推測されている。 また本人はサッカー等好きではないと何回か公言しており、それもまた彼の歪みの一部だろう。 不幸な生い立ちだが同時に自業自得な人物。彼を知る者は大抵この様な評価を下すだろう。 そして似た様な境遇に負けず前向きに生きる者、例えば同じく東ドイツ出身のフライハイトなどが 居るのだから比較対象として見下し、ごく自然に嫌悪感を抱くだろう。 あるいは下を見たらキリがない、過去よりも未来を重視しろ等と正論を説くかも知れない。 ポブルセンはそう言った良識や正論と言った物が大嫌いだった。 彼にとって何よりも大事なのは自分の恨みと怒り、そしてそれらを堪能する為の暴力だった。 八つ当たりこそが自分の生き甲斐であり存在意義だと開き直っていた。 故に憎い日本やブラジルに翻弄されたり上手く復讐出来ていない 今大会のパフォーマンスに彼は満足していない。満足している訳がない。 ポブルセン「…ゥルルルゥァアアアアアアアアアア!!!」 よりにもよってブラジルユースの選手に怪我をさせられた今、彼は爆発した。
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0ch BBS 2007-01-24