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【皇帝は】キャプテン森崎45【王国に挑む】
[319]代理です。:2013/12/05(木) 07:53:44.28 ID:3XGyGvUw だがそうしていたのはほんの1秒程度で、すぐに彼はチームメイト達に向き直り朗々と問いかけた。 カルロス「それでは、コインブラを頼ろうなどと考えている軟弱者も居ないだろうな?」 ザガロ「…当ったり前だ!死んでもそんなマネをして堪るか!」 ネイ「嫌だよ。カッコ悪いし、それで勝てたとしてもサッカー選手失格だろ」 最初にそれに答えたのはもっともプライドが高く気性も荒いザガロだった。 それにネイが続き、その他の選手達も次々と異口同音にコインブラの参加を拒否する。 アマラウ「俺だってお断りだ!いくらアイツに実力があろうともな!」 ディウセウ「2点取られたからってそんだけで諦める程オラは柔じゃねえぞ」 マウリシオ「そんな事する位ならいっそボイコットした方がマシっスね!」 ジェトーリオ「大体アイツが入ったからって状況が良くなる保証もないじゃん」 ドトール「そもそもコインブラはチームにフィットしていない。特に精神的にな」 トニーニョ「俺達がいくらプロフェッショナリズムに徹しても、奴の方にその意識がない」 サンタマリア「戦力的な意味でも反対だ。デメリットがメリットを上回る確率が高過ぎる」 ゲルティス「コインブラの力で勝つ事は他のフィールダー全員の士気と自信を代償とするだろう」
[320]代理です。:2013/12/05(木) 07:54:20.84 ID:3XGyGvUw コインブラに頼って勝たせてもらおうと考える者は誰ひとりとして居なかった。 カルロスは満足気に頷き、握り拳を作って熱弁を振るう。 カルロス「俺も正に同意見だ。サッカー選手としてのプライドを犠牲にし、たった一人の力を頼って 得た勝利など何の価値もない。それどころか頼ろうとした結果負ける危険性も高い。 そんな状況では絶対にコインブラは投入できない。監督もそれが分かっているから何もしないんだろう。 今ただただ無言で座っているのは俺達の力で勝ってみせろと言っているんだ。 それが出来ないのならコインブラを加える意味も世界一になる資格も無いとな」 ブラジルメンバー『……………』 カルロス「コインブラに出番があるとしたら、俺達を認めさせた後の決勝戦だ。あいつは昨夜俺にこう言った。 “自分抜きならドイツが3−2で勝つ”とな。そして俺は誓った。その予想を覆してみせると。 そして俺達にはそれが出来る筈だ。ドイツは2点リードしたが、元々俺達のゲームプランでは 2点以上取るつもりだった。ゲルティスがさっき言った事を加味すれば3点以上も取れる筈だ」 ブラジルメンバー『……………』 カルロス「勝つぞ皆!コインブラの驕りも、観客の怒りも、ドイツの誇りも全て 俺達の力で打ち砕き、俺達がセレソンだと証明するんだ!!」 ブラジルメンバー『おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!』 彼の熱弁に対するブラジルユースの選手達の気合が衝撃波の様にスタジアム中に響き渡った。 自分達はまだ死んでいない、負けていない、そうなるつもりも毛頭ないと宣言していた。
[321]代理です。:2013/12/05(木) 07:54:55.01 ID:3XGyGvUw 観客「おおっ!?まだやる気だぞアイツラ!」「空元気じゃねーだろうなオイ!」 「さっさと結果を出せよ!せめて前半の内に1点入れておかないと本格的に不味いぞ!」 放送「おお〜〜〜っと!!ここでブラジルユース気合を入れ直しました! 絶対に逆転してみせると言う強い意志を感じさせる声でブーイングが収まりました! この気合が今度こそ空回らない事を心底願いたいものです!」 それは観客と実況からの信頼を回復させ。 シュナイダー「(何!?何だこの気迫は…虚勢…違う。自棄…違う。開き直り…違う! 自分達の力と勝利を疑っていない自信だ!何故だ、この状況で何故気迫が衰える所か増すんだ!?)」 ドイツを戦慄させ。 森崎「あれ…?あいつら、全然堪えてないのか?ほんの少しも?」 翼「…カルロスは一体どんな魔法の言葉を使ったんだ?」 全日本を困惑させ。 コインブラ「……………!?」 コインブラをも驚愕させた。 ロベルト「(どどしよっどどしよっどどしよっポーカーフェイスなんでなんで2点もリードされてるの ポーカーフェイスああああ何か手を打たないと何も思いつかないポーカーフェイス このままじゃ負ける負ける負けるポーカーフェイスヤバいヤバいピッチレポーターがこっち見てる)」 ロベルトは冷静を装うのに精一杯で何も気付いていなかった。
[322]代理です。:2013/12/06(金) 00:29:49.97 ID:dk6JOTb3 ピィイイイイイイイイイイッ! 放送「ブラジルユースのキックオフ!前半はロスタイムを含めても後精々10分! 後半になる前に何とか1点返しておきたい所ですが、どうするのでしょうか? まずはパスワークからマウリシオくんにボールが渡りました」 2点リードされてもブラジルは攻め方を変えなかった。 元からシュートを数多く撃つ事には成功しているのだからわざわざ変える必要などないだろう。 マウリシオ「さーて、サイド突破サイド突破」 カペロマン「そう簡単に出来ると思ってるのか?」 マウリシオ「出来るよ。ジャパンカップの時もそうだったけど…」 バババッ! カペロマン「うっ!」 マウリシオ「やっぱりアンタ守備下手だよな!」 グワアッ… バコッ! 放送「まずはマウリシオくん左サイドを突破!そのままカルロスくんにパスを出しました!」 シェスター「甘いぞ!ニンポー・ホウセンカ!」 ギュルンギュルンギュルン…! パシッ!
[323]代理です。:2013/12/06(金) 00:30:35.56 ID:dk6JOTb3 マウリシオ「げっ!?」 放送「しかしこれはシェスターくんがカット!やや甘いパスだったか?」 シェスター「よし、またこっちの攻撃だ!」 バコォン! ネイ「そうは…」 スススッ… シュッ! ネイ「いくか!」 パシッ! 放送「おっと、ネイくんがカットし返した!ブラジルのチャンスはまだ続きます!」 シェスター「なにィ!?一体何処から!」 カルツ「(シェスターの視点だと、ワシの陰に隠れていた様に見えたのか…?)」 岬「上手いなあ。パスカットに向かっている事に気付かせなかったよ」 森崎「ネイの奴また新技を…前はパスカットなんて得意じゃなかったのに」
[324]代理です。:2013/12/06(金) 00:31:34.08 ID:dk6JOTb3 ドイツメンバー「マズい!」「ブースターシュートが…!」 ネイ「おっと、そうとは限らないぜ!」 バコッ! 放送「ネイくんパス!トニーニョくんにボールが渡りました!ここはシュートレンジだ!」 トニーニョ「ナイスパス」 グワァアアアアアアアアアアアッ!! ドイツメンバー「えっ?ただのグラウンダーのパス?」「今更ただのドライブシュートか?」 ミューラー「(ただのドライブシュート…じゃないな。奴はミラクルドライブも撃てる。それにあの蹴り足は…)」 翼「あ。これはフライングドライブだ!」 トニーニョ「いけェ!」 バッシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウッ!! ギュルルルルルルルン!! ミューラー「バレバレだ!」 バッ! ブォンッ! バキィイイイイイイイイイイイイッ!! プシューーー…
[325]代理です。:2013/12/06(金) 00:32:21.89 ID:dk6JOTb3 トニーニョ「くっ…まだ入らないのか…」 ミューラー「ふー…」 放送「しかし…ダメです!ミューラーくんのミョルニル炸裂!トニーニョくん通常の ドライブシュートではなく斜め回転のフライングドライブを撃ちましたが、 それでもドイツの雷神には通用しなかった!何という難攻不落ぶりでしょうか!」 観客「だああああ、また防がれた!」「畜生、もっと強力なシュートは撃てないのかよ!」 ドイツメンバー「よーし、流石ミューラー!」「その程度じゃ通用しないぜブラジル!」 森崎「トニーニョのフライングドライブか…まああいつキック力大した事ないしな」 翼「(ブラジルユースはもっと強力なシュートを用意してこなかったのか? チームにゲルティスが居る以上、どれ位のシュートなら世界最高クラスのGKを 現実的な確率で破れるか分かっていなかった筈はないだろうに…本当に数を撃つだけなのか?)」 だがシュートに持っていけても肝心のシュートが悉く防がれる。 いずれはミューラーもミスをするかも知れないが、このままでは逆転は至難の業。 誰もがそう思っていた。 ブラジルメンバー「(良い気になりやがって…)」「(大丈夫だ。必ず作戦の効果は出る!)」 ゲルティス「(………恐らく、次だ。次のシュートで…)」 ブラジルユースの選手達以外は。
[326]代理です。:2013/12/11(水) 08:19:26.82 ID:8mHjKc2b バッゴォオオオオオオン! 放送「ミューラーくんのゴールキック!これは前線に一気に届けるハイボールだ!」 ドイツは再びマーガスのポストプレイからのカウンターを狙った。 ディウセウ「わりっ、ちょっと息切れだ。ドトールカバーしてくれ」 ドトール「そう予想していた」 アマラウ「行くぞドトール!」 マーガス「よし、ディウセウが来ないなら…!」 ドドドッ! バッ!バッ!バッ! ガシィイイイン! アマラウ「甘いなァ!」 バシィイイイイイイン!! マーガス「なにィ!?」 放送「しかし今回はアマラウくんが競り勝った!そうそう何度もポストプレイが成功する物ではありません! このこぼれ球はサンタマリアくんがフォロー!まだブラジルの攻撃は続きます!」 観客「シュートを跳ね返されてカウンター食らうのは見飽きたぞ!」「いい加減何とかしろー!」 これはアマラウが競り勝った事で失敗に終わり、再びブラジルが攻撃権を得る。
[327]代理です。:2013/12/11(水) 08:20:01.95 ID:8mHjKc2b サンタマリア「(何とか、か。確かに何とかしなくてはならないな)」 ポブルセン「考え事してんじゃねえ!」 カペロマン「お前なあ、奇襲なら黙ってやれよ」 サンタマリア「(まずはこいつらからだ。どうせカペロマンは守備はサポートする気しかない)」 シュッ! カペロマン「うおっ!?」 ポブルセン「てめえ、逃げんな!」 サンタマリア「(よってまずはカペロマンに近寄り、手柄を焦るポブルセンを怒らせ)」 パコッ! カペロマン「わっとっ!?」 ポブルセン「おいっ!?」 サンタマリア「(二人の中間、ややカペロマン寄りの位置にボールを蹴りだし)」 ダダダッ! カペロマン「なっ…やられた!」 ポブルセン「クソがっ!」 サンタマリア「(”お見合い”を誘発させてから一気に抜き去る!)」
[328]代理です。:2013/12/11(水) 08:20:52.10 ID:8mHjKc2b 次にサンタマリアが頭脳的なドリブルを駆使し、前線に切り込んだ。 こうして再びブラジルがシュートチャンスを得、今度はどうするのかが注目される。 放送「サンタマリアくん二人抜き!良い位置に駆け込んだ!さあここからパスを出すのか、 それとも自分で撃ちに行くのか?しかし最早攻撃パターンはあらかた試されつくした感が拒めません!」 松山「ブラジルは次はどうするんだ?もうドイツも慣れてきた感があるぞ」 三杉「大きな切り札がない限りは、ドイツの油断を待つしかなさそうだが…」 岬「切り札を持っているとしたら、カルロス・サンターナかな?」 ドイツメンバー「(来るなら来い)」「(何度でも防いでやる)」 ミューラー「(さあ、次はどいつが撃ってくるんだ?)」 サンタマリア「………」 タタッ… ガコッ! ドイツメンバー「えっ」「なんだ!?」 ここでサンタマリアがしたのは走りながらの突如のバックパス。そこには誰もシューターは居ないかと思われた。 ダダダダッ! ジェトーリオ「チャ〜ンス♪」 だが実際にはジェトーリオがマーク無しで走り込んでいた。
[329]代理です。:2013/12/11(水) 08:21:33.19 ID:8mHjKc2b 放送「おっとここでサンタマリアくんヒールパス?これを受けたのは…ジェトーリオくんだ!」 グワアアアアアッ! 放送「ジェトーリオくん振りかぶる!得意のドライブシュートか?」 ジェトーリオ「いけェーーー!!」 バシュゥウウウウウウウウウウウウウッ!! ギュルルルルルルル! 翼「ドライブシュート!…いや、本当にただのドライブシュートだな」 若林「あの程度じゃミューラーにはまず通用しないだろうに…」 ジェトーリオは撃った。得意のドライブシュートを。フリーで撃てた分勢いはあったが、 それでもミューラーを脅かせるとは思い難いただのドライブシュートであった。 ミューラー「…フンッ!」 バッ! バコォオオオオオオオオオオン!! そしてそれは当然の様に悠々とパンチングで跳ね返された。大抵の者はこう思っただろう。 無駄撃ちになった。やはりあの程度のシュートではミューラーのセービングは破れないと。 ブラジルメンバー『!!!』 だがブラジルユースの選手達だけはミューラーのセービングに違う物を見た。 それはすなわち、彼らが待ち望んでいた勝機と希望だった。
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0ch BBS 2007-01-24