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【皇帝は】キャプテン森崎45【王国に挑む】
[331]代理です。:2013/12/12(木) 08:20:48.46 ID:pq4C9zD9 カルロス「(来た!ゲルティスが正しかった!今のセービングを見て確信した!)」 この勝機に誰よりも激しく真っ先に食いついたのがカルロスだった。 ブラジルユースキャプテンとしての不屈の闘志と 世界屈指のストライカーとしてのゴールへの嗅覚両方が彼に叫んでいた。 こここそが勝負所であり、ここで得点しなければならないと。 放送「ダメだ〜〜〜っ!不意打ちのドライブシュートも通用しない!これまたパンチング! そうこうしている内にもう前半44分!このままドイツの2点リードで後半を迎えてしまうのか!? このこぼれ球はヨハンセンくんがフォローします!」 ヨハンセン「よし、カルツ!」 バコッ! カルロス「(ハーフタイムには逃げさせない!前半終了間際のこのタイミングで勝負だ!)」 バッ! グルルッ! パシッ! ヨハンセン「なにィ!」 放送「あっと、ここでカルロスくんがムーンサルトパスカットで華麗にパスカット! まだだ、まだブラジルの攻撃は終わりません!前半終了間際の猛攻は実を結ぶか!? ミューラーくんは既に立ち直っていますが得意のミラージュシュートを決めて欲しい所!」 観客「今度こそ決めろーーーっ!!」「ミラージュシュートをぶちかましてやれェ!」 カルロスは自らボールを奪い、僅かに駆け込んでから足を思い切り振りかぶった。
[332]代理です。:2013/12/12(木) 08:21:25.30 ID:pq4C9zD9 カルロス「いくぜ!」 グワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ミューラー「!!?」 その時ミューラーは予感した。今までよりも強力なシュートが来ると。 シュナイダー「(何!?振り足が今までとは違う!)」 フライハイト「(ミラージュシュートではない…!)」 森崎「(うおっ!?この感覚は…!)」 翼「(カルロス!何かやるつもりだな!)」 他にもカルロスが何か切り札を切った事を感知した者は居た。 だが立ち向かえるのはミューラー一人だった。 カルロス「ファントムシュート!!」 ブワッギュゥウウウウウウウウウウウッ!!! ギュゥィインギュゥィインギュゥィインギュゥィイン…! .
[333]代理です。:2013/12/12(木) 08:21:58.85 ID:pq4C9zD9 左右にぶれながら緩やかなカーブを描くそのシュートは一見 ザガロのダブルイールやカペロマンのサイドワインダーに似ていた。 速度はそれらより少し上だったが、ネオファイヤーには明確に劣る。 ミューラー「(…違う!これはただの横ブレじゃない!)」 バッ! だがミューラーはこれがただ単に左右にぶれるだけのシュートではないと予感し、 油断なく全力でセービングに行った。 ブワァアアアアアアアアアアア…!! ミューラー「(…こんな変化かよ!?)」 彼の予感は当たった。 ファントムシュートはミラージュシュートよりも更に幾重にも分裂し、 広範囲のボールの雲を作ったのだった。 今のミューラーには半分以上のボールが残像だと看破出来た。 だが残ったボール数個の内どれが本物かまでは見極められなかった。 ブンッ… ミューラー「くっ…くそォオオオ!!」 当たりさえすれば、の思いで振り下ろした腕にボールがかする事は無かった。 バリィイッ! トントントン… ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! .
[334]代理です。:2013/12/12(木) 08:22:31.54 ID:pq4C9zD9 . ブラジル 1−2 ドイツ 大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ): 10ゴール シュナイダー、ストラット 9ゴール カルロス、日向 8ゴール ディアス 6ゴール ザガロ 5ゴール 火野、ビクトリーノ 4ゴール 翼、カペロマン、森崎、ランピオン、カマーチョ 3ゴール ポブルセン、ナポレオン、ピエール、チャンドラー、ロリマー、ミハエル、サトルステギ 2ゴール トニーニョ、マーガス、李邦内、李邦坤、アルシオン、イスラス、レンセンブリンク、三杉 1ゴール ルーク、肖、岬、山森、フライハイト、ネイ、ロペス、ガルシア、クライフォート、 カイザー、マッハー、クリスマン、政夫、ディウセウ、マウリシオ 大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ): 6アシスト アルシオン 5アシスト サンタマリア 4アシスト 岬 3アシスト マーガス、翼、ダ・シルバ、ネイ、チャンドラー、火野、パスカル、ランピオン、 2アシスト カペロマン、カルロス、バンビーノ、カルツ、ピエール、王、森崎、トニーニョ 1アシスト フライハイト、カルツ、メッツァ、テイラー、飛、山森、早田、ビクトリーノ、エスパダス、クリスマン、イスラス、 シェスター、バビントン、クライフォート、カイザー、和夫、ジェトーリオ .
[335]代理です。:2013/12/17(火) 13:15:37.62 ID:U0V23mBA ドイツメンバー「あ…」「そ、そんな…」 ブラジルメンバー「よ、よし…!」「やっと…!」 どんどん先細りしつつあったブラジルユースの命運を盛り返す起死回生の一撃が決まり、 スタジアムがほんの短い間だけ静寂に包まれる。 グッ! カルロス「見たか!これが世界を制する為に編み出した俺の切り札、ファントムシュートだ!!」 ウワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!! それは天高く拳を突き上げたカルロスの雄叫びをキッカケに破られた。 放送「決まった!ゴール、ゴール、ゴォオオオオオオ〜〜〜〜〜〜〜〜ルゥウウウ!!! 前半ロスタイム直前にカルロスくんの新必殺シュートが炸裂!その名はファントムシュート! ミラージュシュートを上回る恐るべき分裂ぶりでドイツの雷神を惑わしたのです! 0−2のまま終わってしまうかに見えた前半終了間際のこの一撃はブラジルの息を吹き返す 値千金の会心の一撃と言って良いでしょう!意地を見せましたカルロス・サンターナ!」 観客「よっしゃあ!」「ようやくかよ!」「信じていたぞ我らがカナリア軍団よ!」 「やっとミューラーがミスしやがったぜ!」「違う、カルロスがやってくれたんだ!」 「このまま後半さっさと逆転しろよ!」「カルロス!」「カルロス!」「カルロス!」 ロベルト「(ふーっ…ようやくやってくれたか。本来は後半まで出さない筈だったんだけどなあ)」 コインブラ「(やっと1点か…だがこれで勝てる訳じゃない。どうするつもりなんだ)」 ルディ「(うぬっ…まだ大きな切り札を隠し持っていたとは…この1点は仕方がないな)」
[336]代理です。:2013/12/17(火) 13:16:16.60 ID:U0V23mBA 松山「い、今のどうやって撃ったんだ?ツインシュートよりもブレていたぞ?」 三杉「ミラージュシュートの発展形だとは思うけど、詳しい原理は分からないな」 中山「DFの立場からすれば、速くて曲がって更にブレまくるなんて酷いシュートだぜ」 日向「フン、今更この程度のシュートにビビっている訳にはいかねえだろうが」 翼「だけど、無いと思われていた大砲があったのは大きい…流れは変わったよ」 森崎「このタイミングで得点していなけりゃブラジルは大変な事になっていたな…」 ブラジル人が圧倒的大多数を占める観客は当然狂喜乱舞したが、全日本ユースの面々は 比較的冷静にこの流れを眺めていた。カルロスが切り札を隠していたのは それ程の驚きは呼び起さず、むしろこの1点が試合の後半にどう影響するかに興味津々だった。 シュナイダー「(なるほど…これが奴らの心の支えだったのか。確かにとっておきの新技が 残っていると言う事実は劣勢時に闘志の下限を保ってくれる。そして奴らは見事にその新技を 決めてみせた。それも前半終了間際と言う良いタイミングでだ…流石はブラジルだ。だが…)」 失点したドイツユースの面々は流石に多少は動揺していたが、その中でシュナイダーは 一際冷静さを保っていた。ブラジルユースの選手達とすれ違いながら ドイツ陣内にゆっくり歩み戻るその姿にはいささかの怯えも見えなかった。 シュナイダー「(こちらも元からブラジル相手に無失点で勝てるなどと楽観はしていない。 俺達は1−0の勝利を至上とするイタリアじゃないんだ。打撃戦で相手に打ち勝つドイツだ。 それを皆に思い出させなくてはな)今のは止められただろう、ミューラー」 ミューラー「………フン!」
[337]代理です。:2013/12/17(火) 13:17:15.91 ID:U0V23mBA ドイツゴール前に辿り着いた彼がまず行ったのはミューラーへの挑発だった。 あまり仲が良いとは言えないこの二人は共に超がつく程強気な性格であり、負けん気も強い。 慰めの言葉よりも挑発の方がはるかに心地いい人種であり、お互いをそう理解しているのである。 シュナイダー「実に奇妙な増え方をするシュートだったが、威力や速度は俺のネオファイヤーの方が 明らかに上だ。そしてお前は日常的に俺のネオファイヤーを浴びている。二発目は止められるよな?」 ミューラー「誰に言っているんだ。分かりきった質問をするな」 シュナイダー「それなら良い。他の者も、あの程度で萎縮などしていないだろうな?」 カルツ「当然ぜよ。ブラジルならあれ位やってきてもおかしくないしな」 フライハイト「足への負担も大きい筈だ。カルロスはあれを連発できない」 シェスター「まだまだ俺達が1点リード中なんだ。気を取り直せばいいさ!」 カペロマン「向こうだってディウセウがヘバってきてるしな。いけるいける」 シュナイダー「よし。まずは前半を無事に終えて後半仕切り直しだ。いいな?」 ドイツメンバー『おう!!』 幸いミューラーは悔しさを糧にすぐ立ち直っており、顔の汗を盛大に飛ばす事で挑発に挑発で応えた。 他の者もそれに釣られて前向きなムードを作り直し、シュナイダーの気合に一斉に応答した。 シュナイダー「(これでいい。ここからが本当の勝負だ…だが…)」 しかしこの時シュナイダーは一つの不安を感じていた。彼らしい冷徹な表情の下で 正体不明の違和感を感じており、チームメイト達からそれを隠すのに苦労していた。 シュナイダー「(なんだ…?何かを見落としている気がする…この違和感は何だ…?)」
[338]代理です。:2013/12/26(木) 09:55:49.05 ID:3fBd9yvy ピッ、ピィイイイイイイイイイ!! その後前半は僅かなロスタイム以外は何事もなく終わった。 放送「前半終了です!カルロスくんのゴール以降、両チームとも目立った動きは見せず 約2分のロスタイムは盛り上がりなく終わりました。スコアは1−2、ドイツがリードしています。 ブラジルが序盤からキープ率、シュート数共に明確に上回りながら中々得点できず、 ドイツに上手くカウンターを決められてしまうと言う不気味な展開になっています。 果たして後半、ブラジルの逆転はなるか?緊迫感に溢れるハーフタイムに入ります」 観客「畜生、まだドイツが1点リードか…」「0−2のままよりはずっとマシだが、嫌な試合展開だぜ」 「ファントムシュートもそう何発も撃てないだろうし…マズいな」「後半も前半みたいに支配できるかな?」 「難しいな…ドイツが何も対策してこないハズはないし」「選手達の消耗も心配だ。トバしていたからな」 三杉「流石にブラジルの観客は目が肥えているね。参考になる議論を行っているよ」 松山「そうだな。まだまだリードしているドイツが優位なのを良く分かっている」 中山「ブラジルは積極的に攻撃できるのは良いが、それを前半の内に散々見せちゃったからなあ」 若林「ミューラーの奮闘とカウンターの成功による結果論だが、戦術をミスったかも知れん」 日向「後半序盤が鍵だな。どっちが勝っても手の内を曝け出してくれそうだがな」 翼「ブラジルの落ち着き様を見る限り何かまだ切り札を残しているんだろうか…?」 井出「(切り札…あのブラジルの10番は…未だに出てこないんだな…?)」 後半の展望はスコア通りドイツが有利。ブラジルは何時まで攻勢を続けられるか、そして後半こそ ミューラーの粘りを崩す事が出来るのか?出来たとして、これ以上カウンターの被害を抑えられるのか? 全日本ユースの選手達を含めた観客達は概ねその様なビジョンを共有していた。
[339]代理です。:2013/12/26(木) 09:56:21.04 ID:3fBd9yvy 〜ドイツユースロッカールーム〜 ルディ「ポブルセン、ケガの具合は大丈夫か?」 ポブルセン「問題ありませんっつってんだろ…」 ルディ「よかろう。そこまで減らず口を叩けるのならまだまだ戦ってもらう (限界の見極めは誤ってはならんな…試合終了まで持つかどうかははっきり言って分からん)」 ドイツユースがハーフタイムに行ったのは2点目の殊勲者ポブルセンの負傷のチェックだった。 ポブルセンは確かに負傷している筈なのに動作にも精神にもまるで衰えを見せず、それどころか キレが増していると言う状態を未だに維持していた。その非常識な精神力が何時まで続くか 一抹の不安を抱きながらもルディは彼を使い続ける事にし、次の懸念事項に移る。 ルディ「クランケ、ヨハンセン。残念ながらお前達は試合から消えていたな」 クランケ「うっ…申し訳ありません」 ヨハンセン「す、すみません」 ルディ「ああいや、責めている訳ではない。ブラジルの攻撃パターンの多彩さが私の予想を上回っていただけだ。 ああまでバックパスやミドルシュートを駆使し、逆にサイドアタックをやる気がないとお前達のスタイル上 どうしても出来る事は少ないだろう。だが、修正出来る事は何もない。サイドを完全にフリーにすれば そこに進入し狙いすましたシュートを撃ってくるだろうからな…損な役割になるが後半も縁の下の力持ちに務めてくれ」 クランケ「はい…」 ヨハンセン「…分かりました」
[340]代理です。:2013/12/26(木) 09:56:58.12 ID:3fBd9yvy ルディ「だが、流石に前半の様にシュートを撃たれまくるのは危険すぎる。なにせ前半だけで11本だ… 後半も11本撃たれたら勝てるものも勝てない。そこでだ、シュナイダー」 シュナイダー「はい」 ルディ「後半は前半よりも守備的にプレイしろ。前半の様にカウンターに専念する必要はない」 ドイツユースにとって後半の最重要課題はブラジルユースのシュート数を減らす事だった。 これを成し遂げる為の対抗策は当然、高いボール奪取力とキープ力を持つシュナイダーの守備参加である。 ルディ「無論隙あらばシュートを狙いに行け。だが後半重要なのはお前が最後までフィールドに立ち、 ブラジルから時間の余裕を奪う事だ。膠着状態になればなる程こちらが有利になるのだからな」 シュナイダー「はい(当たり前過ぎる程の選択だ。故に向こうが最も嫌がる)」 ルディ「他は特に何も変える必要はない。強いて言えばマイボール時は前進よりも支配を心がけて いけと言う位だな。特にメッツァとカルツが役割分担していけば、ブラジルを困らせる事が出来るだろう」 ドイツメンバー『はい』
[341]代理です。:2013/12/26(木) 09:57:54.45 ID:3fBd9yvy ルディ「指示は以上だ。自信を持っていけ。真のサッカー王国はブラジルではなくドイツ。それを証明してこい!」 ドイツメンバー『はい!!』 シュナイダー「はい!!(だが…何だこの不快感は?まだ何かがある様な気がしてならない…)」 このハーフタイムでドイツユースが行った作戦会議の結果は一言で言うならば堅実にして王道。 リードを奪えたのだからそのアドバンテージを最大限活かしつつ、前半味わった脅威に対策する。 人によっては面白味がないと言うかも知れない程当然な戦い方であり、それ故に穴は無い筈だった。 シュナイダー「(ブラジルにまだ何か切り札や隠し玉があっても、それを過剰に恐れる必要はない筈だ。 だが…俺のサッカー選手としての何かが訴えている。優勢ではない、ピンチだと!一体これは何だ…?)」 それでもシュナイダーは得体の知れない不安を感じていた。いくら考えても分からない物は分からないと 割り切り、余計な不安を味方に与えない為にポーカーフェイスを貫く事は出来たがそれだけだった。 ミューラー「(ちっ…何だ?俺とした事が。カルロスに一点奪われた事でショックを受けた? 有り得ん。俺はかつて自信を打ち砕かれ、それを蘇らせた。今更一点位で動揺するバカじゃない…)」 この時ミューラーも人知れずシュナイダーと同様に訳の分からない不快感に苛まされていた。 彼もまたシュナイダー同様周囲に不必要な弱音を吐くタイプではなく、それを口にする事はなかった。 故に当事者のミューラーも含めてドイツの誰も気付かなかった。ミューラーが疲労している事に。
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0ch BBS 2007-01-24