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【皇帝は】キャプテン森崎45【王国に挑む】
[374]代理です。:2014/01/24(金) 07:39:13.21 ID:KM299Lig シュナイダー「しっかりしろ皆。ミューラー、まだやれるな?」 ミューラー「…当たり前だ!」 ドイツメンバー「シュナイダー…」「で、でもこれからどうしたら…」 シュナイダー「確かにこれは予定外のトラブルだ。ピンチと言って良いだろう。今までの様に シュートを撃たれ続ければあっさり逆転される。ただし、今までの様に撃たれ続ければの話だ」 マーガス「そりゃ、撃たれなければ問題はないだろうけど…この試合ずっとシュート数で圧倒されているのに…」 カルツ「…いや、これからはそうとは限らんぞ」 プッ! 最初に立ち直ったのはカルツだった。シュナイダーとの付き合いが長い彼はシュナイダーが 何を言わんとしているかをいち早く察知し、気合を込めて爪楊枝を吐き出した。 カルツ「ブラジルは攻撃しまくり、シュートを撃ちまくった。つまり攻め疲れが必ず発生する。 そういう事だろう、シュナイダーちゃんよ?(ジャパンカップを思い出すぜ)」 シュナイダー「そうだ。さっき奴らの様子を確認してきた。今まで均等にシュートを 撃ち分けさせていた分目立たなかったが、よく見ればシューターの誰もがもう少し疲労したら 動きが鈍り出す状態になっている。フィールダー全般の疲労量では明らかに向こうが上回っているんだ」 シェスター「なるほど。向こうは今までの様に撃ちまくりたかったら更に疲労が深まるって訳か!」 カペロマン「だが、それでも後半終了くらいまでは持ち堪えそうだぞ。どうするんだ?」 ポブルセン「まさか時間稼ぎをするなんて言わねえだろうな…!」
[375]代理です。:2014/01/24(金) 07:40:19.69 ID:KM299Lig シュナイダー「時間稼ぎではない。持久戦だ」 ポブルセン「ああん?」 シュナイダー「確かにパスで逃げ回ればこのまま同点で延長戦に逃げ込めるかも知れない。 だがそれでは奴らも回復してしまう。ミューラー1人が回復するよりもブラジルのシューター達… オーバーラップの可能性を除外しても6人か。6人が回復するペースの方が断然早い。 延長戦に逃げ込んでも結局同じくミューラーを消耗させられる展開になってしまう」 フライハイト「…つまり、選択肢は一つ。奴らを消耗させつつミューラーを休ませる。 ボールキープだけを最優先し消極的に逃げ回るのではなく、積極的に中盤で戦い奴らを 脅かしつつボールキープし、フィールダー同士の持久戦を挑むしかない」 シュナイダー「そういう事だ。奴らがミューラーの消耗を狙うのなら、こっちは奴ら全員を消耗させる。 無論相手がこの持久戦に乗ってこない事は有り得ない。そんな事をしたら折角消耗させたミューラーを むざむざ休ませた上に、こっちに後半終了間際のノーリスクの総攻撃チャンスを与えてしまう訳だからな」 メッツァ「うーん…前線の守備力も高いブラジル相手にそんなマネできるの?」 シュナイダー「お前がそんな弱気でどうする。この作戦で最も活躍しないといけないのはメッツァ、お前なんだぞ」 メッツァ「うえっ!僕ぅ!?」 カルツ「いい加減やる気出せコラ。どうせやる事は何時もと変わらん、自慢のパスで相手を翻弄してりゃいいんだよ」 カペロマン「それにお前だけじゃない。俺やカルツ、シェスター、フライハイトも中盤で戦うんだろ、シュナイダー?」 シュナイダー「ああ、それにマーガス」 マーガス「ああ、俺もやるぞ!ピンチになったら俺に上げろ、仕切り直しのチャンスを作ってみせる! 大丈夫だ、アマラウもディウセウも中盤だと俺についてこない。もしついてきたら逆に俺が2人引き受けているって事だぜ」
[376]代理です。:2014/01/24(金) 07:40:51.32 ID:KM299Lig クランケ「分かった!俺達もやるぞ!」 ヨハンセン「今まで役に立っていなかった分を取り返す!」 ポブルセン「…そういう事か。同点で逃げようってハラじゃねえんなら別にいい」 ミューラー「(くそっ…こんな形で他人に頼る羽目になるとは…師匠、まだまだ俺は甘かった…)」 フライハイト「シュナイダー、お前は体力節約も兼ねて前線に居てくれ。お前と言う驚異が居続ける限り ブラジルのDFも大胆なオーバーラップはしにくい。それにお前が疲労したら3点目も取り辛い」 シュナイダー「分かっている、そのつもりだ。よし行くぞ皆。ドイツに底力勝負を挑んだ事を後悔させてやるんだ! サッカーは強い者が勝つんじゃない、勝った者が強いんだ!俺達の強さは俺達の勝利で証明するぞ!」 ドイツメンバー『おおおおおおおっ!!』 シュナイダーがこの状況で見出した光明。それはミューラーを疲れさせる為にブラジルのフィールダー達が ドイツのフィールダー達よりもより激しく疲労していると言う事実だった。 相手の作戦が成功したのは仕方ない、ならばその作戦の為に支払った代償に弱みにつけこむ。 “強い者が勝つのではない、勝った者が強い”と言う信条を持つリアリストの彼らしい作戦と言えよう。 ネイ「おっ、向こうさんまだまだやる気だねえ。同点だから当然か」 トニーニョ「この程度で諦めてくれる程甘い相手じゃない。だが奴らの次の手は分かっている」 サンタマリア「ああ。ミューラーを休ませつつ俺達を走らせ、隙あらば得点を狙ってくるだろう」 カルロス「つまり、純粋な体力勝負及びボール争いだ。良いだろう、走り合いでも俺達は負けないぞ」 ただしブラジル側にとってこの作戦は特に意外な物でもなかった。 お互いの手の内が分かった末での真っ向勝負の行方に後半の、そして試合の行方が託される展開となった。
[377]代理です。:2014/01/27(月) 18:47:23.46 ID:rHi1mXlV ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! 放送「とうとう2−2となりましたこの試合、4度目のドイツのキックオフです! 前半の貯金を使い果たしてしまったドイツはPK戦を狙うのでもない限り攻撃に出なければいけません! さあ彼らは一体どうするのか?まずはシュナイダーくんからカペロマンくんへ」 ジェトーリオ「はいはい、いらっしゃーい」 カペロマン「そういう訳にもいかないんで、なっ!」 バコッ! 放送「あっとカペロマンくん、いったんボールをカルツくんに戻しました。カルツくんここから直進!」 カルツ「どけっ!」 ドガアッ! マウリシオ「うわあ〜っ!!」 サンタマリア「(カルツのキレが増した…これがあいつの底力か。だが恐らく俺を抜きにはかからない筈)」 カルツ「(このまま愚直にサンタマリアに突っ込むのもリスキーだな…)」 バコッ! 放送「カルツくんこのまま上がって…いかない!シェスターくんに展開!シェスターくんは更に メッツァくんに繋ぎます。ドイツ、ここは時間をかけてじっくり攻めるつもりの様です」
[378]代理です。:2014/01/27(月) 18:49:18.96 ID:rHi1mXlV ルディ「(うむ…それしか選択肢がない。多分ブラジルにも読まれているだろうが、 ここはなんとか遅攻で押し勝つんだ!そうすればまだまだ試合は分からん!)」 ロベルト「(なんだよ、焦って速攻とかしてくれればよかったのに…まあ大丈夫だろ ボール争いでも体力勝負でもウチの方が有利だ。ミューラーが回復しきる前に奪えばそれで勝ちだ)」 若林「これは…ドイツはフィールダー同士での勝負を仕掛けに来たか…」 早田「なるほどな。ミューラーを休ませながら少しずつ戦線を上げていくのが狙いか」 次藤「パスだけで逃げ回っちゃ押し込まれるけん、危険じゃしの」 三杉「同時にブラジルの体力を削る狙いもあるだろうね。ただ、もうしばらくは持ちそうだが」 松山「上手くいくのか、これ?この試合、中盤争いはブラジルが終始リードしていたじゃないか」 岬「いや、ドイツはブラジルを止めるのには苦労していたけど、ブラジルを攻める事自体は出来ていたよ」 中山「この状況では確かにこれが最善の手だ。だけど…これ、ブラジルの思う壺なんじゃないか?」 日向「ああ、読まれているだろうな。ただでさえ決して有利な戦い方とは言えねえのによ」 翼「前半2点リードされて尚この盛り返しぶりと試合運び…これが、ブラジル…」 森崎「(…もしブラジルが決勝の相手だとしたら…俺も、同じ事をやられたら…!)」
[379]代理です。:2014/01/27(月) 18:50:07.01 ID:rHi1mXlV その後ドイツは必死に走り回った。逃げ回るのではなく相手を疲弊させる為に。 シュナイダー「(まだだ…これでは全然時間が足りていない…!)」 アマラウ「(くそっ、こいつがここに居るせいで前に加勢できねえ!)」 ドトール「(焦るな。焦ったら負けだ。皆を信じるんだ)」 オフサイドラインぎりぎりの位置でブラジルDFを牽制しつつ後ろを見守るシュナイダーの表情は 隠し切れない焦りを無理やり押さえつけていた為か何時も以上に鋭く険しくなっていた。 この時ドイツで最も活躍したのはメッツァだった。 バシュルルルルルルル!! ネイ「くそっ!こういう展開の時は本当にうざったいタイプだなお前!」 メッツァ「褒めても何も出ないよ〜(ああんもう、なんで僕がこんな責任重大な目に…)」 トニーニョ「(メンタルは弱いと見ていたが…まだミスはしてくれないか?)」 アンドレアス・メッツァと言う選手は生粋のパサーである。ドリブルもそれなりに得意ではあるが、 彼の取り柄はトレードマークのトップスピンパスであり、成功率の高いそれに頼って ひたすらパスを供給する事を最優先するのが彼のプレイスタイルである。 はっきり言ってかなり消極的なプレイスタイルであり、それは責任を問われるのを嫌う 自分勝手で弱気な性格の賜物だったが他に優秀な攻撃要員が居るならばチーム貢献度は高い。 相手チームからすれば彼にボールが渡ると高確率で危険なパスを通されてしまうが、 かと言ってマークで人数を割いたりしても本人はパス以外の形では攻撃に関わろうとしない為 結果として他の選手達を活かされてしまうのは変わらないのである。
[380]代理です。:2014/01/27(月) 18:50:47.16 ID:rHi1mXlV そして勿論、時間を稼ぐ状況ではメッツァの存在感は増す。 相手チームは早くボールを奪わないといけない為、メッツァにボールが渡る度に パスで逃げられる事を覚悟の上でメッツァに駆け寄らなければいけない。 ポジション上マッチアップの機会が多いネイとトニーニョは煮え湯を飲まされる事になった。 無論ドイツはメッツァ一人に頼りきりだった訳ではない。 カペロマン「サイドは俺の戦場だ…そう簡単に渡して堪るか!」 ババッ! キキッ! バッコォオン! サンタマリア「くっ!」 マウリシオ「し、しまった!」 ジェトーリオ「(う〜ん、マーガスが嫌な位置に居るなあ。迂闊に突っ込めない…)」 カペロマンは右サイドでボールキープに貢献し。 バッ! バコォン! マーガス「よし!拾ってくれ!」 シェスター「オーケーだ!」
[381]代理です。:2014/01/27(月) 18:51:47.76 ID:rHi1mXlV ディウセウ「(畜生〜、あそこまで下がられると間に合わないぜ)」 マーガスはボールを奪われそうになった時の緊急避難先として機能し。 カルツ「どけっ!今のワシに近寄るんじゃねえ!」 ガガガガガッ! ドガアッ! ザガロ「ぐああああああっ!!」 カルロス「がはぁあああああっ!!」 カルツは中央で何度も暴れ周り。 フライハイト「そこだ」 シェスター「右、来ているぞ!」 クランケ「走れ走れ!」 ヨハンセン「ここまで来て負けて堪るか!」 バコッ!バシーン! ポーン!ダダダダダッ! その他の選手達も主に中継地点となる事で上記4人が過不足無く動ける様走り回っていた。
[382]代理です。:2014/01/27(月) 18:52:49.14 ID:rHi1mXlV ポブルセン「(ちっ、まだかよ…早くブラジルの奴らを血祭りに上げてえのに…)」 シュナイダー「(神経が削られる思いだ…だが俺が迷いを見せる訳にはいかない。 チームメイトを信じるのもキャプテンの仕事だ。耐えろ、耐えるんだカール・ハインツ・シュナイダー!)」 消耗の激しいポブルセンとシュナイダーはDFラインを脅かしつつ休んでいた。 目先のキープ率を優先すれば3点目を奪う力が無くなってしまうが故の苛立ちと戦いながらの休憩である。 彼らの神経戦が功をなしたか、ドイツは未だブラジルにボールを奪われずに済んでいた。 カルロス「(見事だドイツ!お前達は強かった。それも予想以上に!だがそろそろ終わりだ。 この期に及んでここまでキープされ続けたのは屈辱だが、所詮時間稼ぎは時間稼ぎでしかない。 いずれは攻撃パターンが読まれる物なんだ。後ほんの少し…後ほんの少しだ!)」 ズズッ… カルロス「(くっ…足が重くなり始めたか。だがまだだ!まだ俺は戦える!)」 カルロスがもうすぐボールを奪えると自信を得たのと、彼が足を引きずり始めたのはほぼ同時だった。
[383]代理です。:2014/01/30(木) 12:37:37.86 ID:734SOkaz この持久戦の終焉はメッツァのトップスピンパスからだった。 放送「後半33分!ドイツが懸命にボールキープしながらじりじりと戦線をブラジル側に 押し上げています!次の3点目が恐らく決勝点となるのは間違いない所、 両チーム共意地を張り合う踏ん張り所ですが、まだこれと言った動きは見られません!」 観客「何やってんだ、まだ奪えないのか!」「折角ミューラーがヘバッているのに!今がチャンスなんだぞ!」 「運動量落ちてるぞ!根性見せろ!」「いかん、前半から攻めまくっていたツケが来ている…」 ルディ「(よしっ!このまま40分くらいまで粘れれば…!)」 ロベルト「(あわわわわ…まだか?まだ奪えないのか?)」 放送「ここでメッツァくんにボールが渡った!彼のパスはこの試合中何度もブラジルの選手達を 良い様に翻弄しています!今回もマーカー達が振り切られてしまうのか?」 メッツァ「(あ〜もうまた僕!?さっさと逃げちゃえ!)」 グワアッ… バシュルルルルル! ネイ「(くそーーーっ、またか!)」 トニーニョ「(ええい、このままでは本当にこっちの体力が…!)」 シュタタタタッ! バッ!グルンッ! カルロス「ここだああっ!」 バチィッ!
[384]代理です。:2014/01/30(木) 12:38:27.74 ID:734SOkaz メッツァ「あああーーーっ!?」 ヒューーーーーーン… 放送「あーーーっと、ここでカルロスくんのムーンサルトパスカット!メッツァくんの トップスピンパスの軌道があらぬ方向に変わりました!このこぼれ球の行方は!?行方はどうなる!?」 カペロマン「や、やばいっ!」 ダダダダダッ! カペロマン「よ、よし…」 ジェトーリオ「はい、毎度有難う御座います!」 グイッ! バシッ! カペロマン「うわっ!?き、貴様―っ!」 それはメッツァに頼り過ぎた弊害か、それともカルロスを褒めるべきか。ドイツユースが仕掛けた持久戦は 約10分続いた後にカルロスが弾いたボールをカペロマンが奪われる事で終わってしまった。 放送「カペロマンくんがフォロー!しかしジェトーリオくんがすぐさま奪い取った! とうとう待望のブラジルボールになりましたァ!!」 ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!! 観客「よっしゃーーー!良くやった!」「待ってましたァ!」「そのまま3点目を決めるんだーっ!!」
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0ch BBS 2007-01-24