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アク規中代理カキコ依頼スレその3
[263]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:58:14 ID:cg/e3gAY ゲルティス「……………」 シュナイダー「(なんだコイツの目は…俺を観察しているのか?)」 見事先制点を上げたシュナイダーだったが、クールな彼は派手な ゴールパフォーマンスをせず短くガッツポーズをして息を整えるだけだった。 それが幸いし彼はゲルティスが自分を無表情に見つめている事に気付けた。 ゲルティス「(データは取れた…もう0.2秒早く反応すればいい)」 シュナイダー「(この目…ゴールを奪われた悔しさが何処にもない。だが怯えも全くない。 次こそ止めてみせると言う闘志すらない。まるで機械が別の機械をチェックしている様だ… となると、長時間こいつに観察する時間を与えるのは良くないな)」 ゲルティスは異様な程に冷静にシュナイダーを見つめていた。 それに不気味な脅威を感じたシュナイダーはさっさと自陣に戻り、仲間達と合流する。 マーガス「ナイスゴール、シュナイダー!流石だぜ!」 カルツ「ちゃ〜んと期待に応えてくれたのう。バクチに出た甲斐があったぜ」 カペロマン「全く、何時も何時も美味しい所持っていきやがって」 シュナイダー「…喜びすぎるな。これでやっと互角になった位だ」 メッツァ「えっ?これで互角?」 当然チームメイト達は先制点を大喜びしていたが、シュナイダーはそれを一喝して冷ました。
[264]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 10:59:39 ID:cg/e3gAY シュナイダー「リードは出来たが、カウンターを成功させただけでは戦況は変わらない。 シュート数もキープ率も向こうが圧倒していると言う現実は変わらないんだ」 シェスター「そうだけど、リードされたらあいつ等も萎縮するんじゃないか? もしくはそれを乗り越えようとして、逆に前がかりになるんじゃないか?」 シュナイダー「後者はまだしも、前者は期待できない。こっちに戻ってくる間に 見てきたが、奴らは殆ど動揺していない。元々点を取って勝つつもりだったんだ、 先に一点取られても大した問題じゃない…その思いが奴らを支えている。それともう一つ」 カルツ「なんだ?…あ、さっきゲルティスと睨み合っていた時の事か?」 シュナイダー「そうだ…いや、違うな。あいつは睨んできてなどいなかった。 俺の全てをまるでコンピュータの様に分析していた。恐らく、次にネオファイヤーを 撃たれた時にどうやって止めるかをシミュレートしていたのだろう」 ポブルセン「グダグダ長いんだよ。だったらどうするってんだよ」 シュナイダー「策はある。フライハイト、チャンスだと思ったら上がってきてくれ」 フライハイト「…アレを使うのか?」 シュナイダー「そうだ。ネオファイヤーを止められる自信があるのなら… わざわざそれに付き合う必要もない。最適な手段を使って2点目を取り、奴らの心を折る」 フライハイト「…分かった。だが何時チャンスが来るかは運が絡む。辛抱強くあってくれ」 シュナイダー「そのつもりだ。皆、これまで以上に強い精神力で戦うぞ!」 ドイツメンバー『おう!!!』
[265]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:00:48 ID:cg/e3gAY 一方フィールドの向こう側ではジェトーリオが首を振っていた。 ジェトーリオ「向こうさんの雰囲気からして、油断はしてくれないみたいだね〜」 ネイ「当たり前だバーカ。そんな甘いチームじゃないのは最初から分かっていただろ」 ドトール「…反省の残るカウンターの食らい方だった」 アマラウ「くそっ、小癪な連携使いやがって!…やられたぜ」 ザガロ「何やってんだサンタマリア!あっさり吹っ飛ばされておねんねしやがって!」 サンタマリア「…ああ、俺の失態だ。そろそろ賭けに出てくるかと思っていたが、手段の読みが甘かった」 ディウセウ「そんな事言うなよザガロ〜。オラだってマーガスにやられちまったんだから」 トニーニョ「誰のせいと言う訳じゃない。大きなミスがあった訳でもない。それより気を取り直そう」 マウリシオ「どうするッスか?カルロス」 シュナイダーが観察した通り、ブラジルユースの面々は先制点を奪われた事を悔やみながらも 殆ど取り乱していなかった。彼らの自信はこの程度では全く揺らがない。 いち早く気持ちを切り換えようと言う空気が形成され、チームの闘志は順調に再構築された。 カルロス「どうと言う事もない。カウンターをゼロにしながら攻め続けられる等と言う 都合の良い手段等無いんだ。相手の強さは素直に認めるんだ、だが萎縮するな。 今まで通り積極的に攻めていけば必ず逆転出来る…俺達にはそれだけの力がある」
[266]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:02:17 ID:cg/e3gAY トニーニョ「…まあ、何かを変える必要はないな」 ネイ「追う立場になったんだ。より激しく攻撃して当たり前だな」 ドトール「頼んだぞ。守備の微調整はこちらでやっておく」 アマラウ「おう、もうあんな手に引っかかりゃしないぜ」 カルロス「よし、では皆…」 ゲルティス「待ってくれ」 ブラジルメンバー『えっ!?』 ゲルティス「さっきの失点とは無関係に、一つ気付いた事がある。丁度良いタイミングだから 全員に知らせておきたい。ドイツに聞かれない様に俺の側に集まってくれ」 サンタマリア「なんだ?一体何に気付いたんだ?」 ゲルティス「…ドイツの弱点を新たに一つみつけた」 カルロス「!…それは何だ?」 更にゲルティスがドイツに新しい弱点を発見したと言い、その内容を小声で伝えた事で 彼らの士気は更に高まっていく。この士気の高まりが試合のこの後を左右するのは言うまでもない。
[267]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:03:49 ID:cg/e3gAY ジェトーリオ「え〜?マジ、それ?」 ザガロ「胡散臭えな…そんな都合の良い事があるのかよ?」 ゲルティス「この試合で実際に戦い、観察して確信した。 恐らくは向こうも気付いていない弱点だろうが…俺には分かる」 ディウセウ「う〜ん。ゲルティスが言うんならそうなんかな〜」 サンタマリア「俺も半信半疑だと言わざるを得ないが…幸いその弱点を突く為に 作戦を変更する必要はない。外れていてもノーリスクならば期待してみてもいいだろう」 カルロス「そうだな。もしゲルティスの洞察が当たっていたら試合終盤に活かせるかも 知れないと思っていたチャンスが予定より早く来る。それなら俺達の勝利は確実になる…が、 それに頼るまでもなく得点するつもりで戦うぞ、皆。気合を入れろ!」 ブラジルメンバー『おう!!』 先制点が生まれても、ドイツもブラジルも戦い方を大筋で変えるつもりはなかった。 両陣営のこの決断が、試合を更にヒートアップさせ次のゴールを、その次のゴールを呼ぶ事となる。
[268]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/07(木) 11:04:51 ID:cg/e3gAY 上記7レスのコピペをお願いします。
[269]森崎名無しさん:2013/11/07(木) 12:13:39 ID:??? 行ってきます
[270]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:45:20 ID:/BJYohSg ピィイイイイイイッ! 放送「気を取り直す様にブラジルのキックオフからリスタート!ザガロくん、カルロスくんと 渡ってボールはネイくんに。ここは一つ、トレードマークの美技で士気を盛り立てて欲しい物です」 観客「キャーーー、ネイーーーーッ!!」「ネイー!ドイツなんかやっつけてー!」 ブラジルユースのキックオフ後の仕切り直しを任されたのはネイだった。 甘いマスクと話術と派手な個人技で女性ファンが沢山居る彼の活躍を感じ取り、黄色い悲鳴を上げた。 ネイ「(フフッ、女性ファンの声援には応えなくちゃな)」 ネイはそれに誰も予想しなかった方法で応えた。 ダッダッダッ… ブンブン。 キャーーーーーーーーーーー!! 滝「あれ…あいつ、手を振ってないか?」 井沢「…女に向けてサービスしてやがる」 来生「ギャハハハ!ドリブル中に何バカやってんだ!」 森崎「(ネイ…お前よりにもよって来生に正論言われてるぞ…)」 翼「………!?」
[271]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:46:45 ID:/BJYohSg 放送「お、おおおっ!?なんとネイくん、ドリブルしながら余所見をして観客席に手を振っています… こ、これはパフォーマンスでしょうか、それともファンサービスでしょうか?」 なんと彼はややゆっくりとドリブルしながら観客席の方を向いて笑顔で手を振り始めたのである。 まるでゴールパフォーマンスの様な余所見行為は誰がどう見てもとんでもない愚行に見えたが、 この時点で一部の者だけは勘付いていた。彼が何をしようとしていたかを。 ポブルセン「テメェ、フザけんなァアアア!!」 ダダダダッ!! ポブルセンは愚行としか見なさなかった大半の内の一人だった。 元々ネイの様なタイプが特に嫌いな彼は殺意露わに突撃しに行った。 ポブルセン「雌共に媚びるんだったらボールを俺に寄越してからいくらでもしやがれ!」 ネイ「…このボール、欲しいのか?」 ブンッ… ポーーーン… それを見たネイはにやりと笑い、ポブルセンを嘲る様な中途半端な勢いで ボールを浮かせ、ポブルセンの頭上を越えさせた。 ネイ「ならやるよ。取ってこいよ」 ポブルセン「っの野郎ぅゥウウウ〜〜〜!!」 当然ポブルセンは急ブレーキしてUターンし、ダッシュした。 こうすればネイよりも先にボールを抑えられるのは当たり前である。
[272]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:48:03 ID:/BJYohSg メッツァ「えっ!?ちょっ、ポブルセン!」 ポブルセン「ぬわっ!がっ!てめえ、邪魔だ!」 ドタドタッ! ドサッ! 同じくボールを確保しようとしていたメッツァと揉み合わなければの話だが。 ネイ「なんだよ、やっぱり要らないのか?じゃあお先に〜っ♪」 ポブルセン「キサマァアアアアアア!!」 放送「おおっとネイくんボールを浮かせ…それを取りに行ったポブルセンくんとメッツァくんが ぶつかった隙に悠々突破!これは周りを良く見た上でのトリックプレイだ!」 若林「!翼、これは!」 翼「ああ…」 三杉「(ん?この二人のこの反応…まさか!)」 森崎「(ネイの奴、ひょっとして…)」 この時点でネイの新たな力に気付いたのはまだ少数だった。 カルツ「上手くやりやがったな。だが俺はそうは簡単に行かんぜよ!」 放送「だがカルツくんが寄せてきた!ネイくん、サイドライン際に追い込まれる!」
[273]2 ◆vD5srW.8hU :2013/11/20(水) 01:49:53 ID:/BJYohSg カルツ「(さあて、すぐ傍にラインがあるぜ。右か、それとも俺の股下か頭上か…どっちだ?)」 続くカルツはポブルセンの二の舞を踏むまいと慎重にネイをライン際に追い詰め、 ネイの選択肢を減らそうとした。ライン際に追い込んだ以上それ以上サイドアタックは出来ず、 狭い範囲で彼と勝負せざるを得ないだろうと判断した結果である。 だがネイの次のプレイは彼の予想を裏切る物だった。 ネイ「残念…こっちだぜ!」 ダダッ! カルツ「なっ!?」 ネイは自分だけサイドラインを跨り、ボールをライン上に保ったままドリブル突破を図ったのだった。 それは本当にラインの上ぎりぎりで、近くに居た副審は思わず笛を吹きそうになった程である。 カルツ「くっ…このォ!」 ズザザーッ! ネイ「遅いぜ!出直してきな!」 バッ! 意表を突かれたカルツが慌ててタックルを仕掛けても間に合う筈がなく、 ネイは余裕を持ってジャンプでかわし3人抜きを達成した。 この奇想天外な発想とそれを為し得るテクニックを併せ持った人種を何と呼ぶか、 知らぬ者はここには居ない。そしてネイがその人種に加入した事もこのプレイで理解された。
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0ch BBS 2007-01-24