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アク規中代理カキコ依頼スレその3
[386]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:06:21 ID:QhWeuL/M ミューラー「ぐっ…うううっ…!」 ドイツメンバー「ど、どうしたんだミューラー!」「しっかりしろ!」 ルディ「くっ…タンカだ!ドクター、来てくれ!」 ブラジルメンバー「(フッ、今頃慌てたってもう遅いぜ)」「(なんならサブキーパーでも入れるか?)」 ロベルト「(おー、ゲルティスの言う通りだった。よっしゃよっしゃ、これで勝った!)」 コインブラ「(…馬鹿な。本当に、ミューラーに、そんな弱点が…!?)」 観客「あれっ?ドイツゴール前がなんかおかしいぞ?」「ミューラーがケガでもしたのか?」 だが何時までも気付かれない訳もなく、滝の様な汗を流しながら立ち上がれないでいるミューラーに ドイツの選手達やベンチスタッフが駆けつければ自然と観客達の注意もそこに向かう。 放送「あっと、喜びに沸き立つブラジルユースとは対照的にドイツユースはなにやら非常事態の模様! ミューラーくんが苦しげに立ち上がれないで居ます!これは先程のセービング失敗で負傷したのでしょうか?」 ルディ「どこだ、どこを痛めたミューラー!」 ミューラー「何処も…何処も痛めてなどいない…」 ルディ「強がるな!すぐに交代させるとは限らん、正直に言え!」 ミューラー「本当だ…俺は怪我などして、いないんだ…!」 ルディ「ええい、ドクター!」
[387]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:07:38 ID:QhWeuL/M 最初ドイツユースはミューラーが負傷したのだと勘違いし、チームドクターにチェックを行わせた。 だがチームドクターはミューラーの体を調べていく内に見る見る困惑の表情を浮かべた。 ルディ「どうですか」 ドクター「いえ…何処も負傷していません。彼の言う通りです」 ルディ「なっ…そんな馬鹿な!こんなに苦しそうにしているのに!」 ドクター「…これはただの疲労です。スタミナが切れたのです」 ルディ「はあ…?」 ドイツメンバー「えっ、スタミナ切れ?」「有り得ないだろ!こいつ何時も持久練習でトップクラスだったじゃないか!」 審判「…あの。負傷でないのなら、スタッフはピッチの外に出て下さい」 ルディ「くっ…わ、分かりました…」 放送「今ピッチレポーターから報告が来ました。ミューラーくんは負傷したのではなく 疲労していただけとの事。ドイツは特に選手交代をする様子もありません」 観客「なんだ、スタミナ切れか?」「あんだけシュート浴びてりゃなあ」「でもなんか早くないか?」 ミューラーは負傷したのではなくただ単に疲労しただけだった。 まるで予想していなかった事態に困惑するドイツだったが、ルール上負傷ではないのなら時間を止めては貰えない。 ドイツユースは予想外のピンチに急きょ対処を問われる事になった。
[388]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:08:43 ID:QhWeuL/M シュナイダー「(こ、これか…!?これがさっきまでの違和感の正体だったのか? だが何故だ。ミューラーに持久力の欠如が伺えた事なんてなかった。確かにシュートをひたすら 浴び続ければ限界を迎えるのは当たり前だが、後3本程度は持って良かった筈だ… 何故だ?大会で蓄積した疲労か…?いや、今重要なのは何故ではない! 今何が起きていて、それを踏まえてどうするかだ!それが俺のキャプテンとしての義務だ!)」 この時チームをまとめるのはやはりキャプテンのシュナイダー以外は居ない。 彼はいち早く原因の究明よりも現状の把握と対応が大事だと判断し、 前線からドイツゴール前に戻りつつ素早く周囲を見回した。 当然彼が見たのは喜びに沸き返り、ザガロを祝福するブラジルユースの選手達である。 ディウセウ「やったなーザガロ!良いタイミングの同点ゴールだぜ!」 ザガロ「フン、当然だ。あんな奴相手にノーゴールで終わって堪るか」 ジェトーリオ「今まで散々苦労していた癖にね〜。ぶっちゃけ、切り札のお蔭でしょ」 サンタマリア「よせジェトーリオ。ストライカーは結果を出せばそれが全てだ」 ザガロ「ククク。運が良かったな、今の俺は機嫌が良い」 彼らが何を言っているかは距離があった為聞こえなかったが、雰囲気と様子は観察できた。 それだけでシュナイダーは2つ分かった事があった。 シュナイダー「(ミューラーが苦しんでいると言うのに、それを驚く様子も喜ぶ素振りもない… そうか、奴らにとってはこれは想定していた事態か。どうやってそれを予測していたかは 分からないが、奴らは作戦を成功させた。だが…その作戦には代償もある!)」 まだ勝ち目は十分にある。それを確信したシュナイダーは味方達を鼓舞す為に自陣ゴール前に辿り着いた。
[389]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:09:45 ID:QhWeuL/M シュナイダー「しっかりしろ皆。ミューラー、まだやれるな?」 ミューラー「…当たり前だ!」 ドイツメンバー「シュナイダー…」「で、でもこれからどうしたら…」 シュナイダー「確かにこれは予定外のトラブルだ。ピンチと言って良いだろう。今までの様に シュートを撃たれ続ければあっさり逆転される。ただし、今までの様に撃たれ続ければの話だ」 マーガス「そりゃ、撃たれなければ問題はないだろうけど…この試合ずっとシュート数で圧倒されているのに…」 カルツ「…いや、これからはそうとは限らんぞ」 プッ! 最初に立ち直ったのはカルツだった。シュナイダーとの付き合いが長い彼はシュナイダーが 何を言わんとしているかをいち早く察知し、気合を込めて爪楊枝を吐き出した。 カルツ「ブラジルは攻撃しまくり、シュートを撃ちまくった。つまり攻め疲れが必ず発生する。 そういう事だろう、シュナイダーちゃんよ?(ジャパンカップを思い出すぜ)」 シュナイダー「そうだ。さっき奴らの様子を確認してきた。今まで均等にシュートを 撃ち分けさせていた分目立たなかったが、よく見ればシューターの誰もがもう少し疲労したら 動きが鈍り出す状態になっている。フィールダー全般の疲労量では明らかに向こうが上回っているんだ」 シェスター「なるほど。向こうは今までの様に撃ちまくりたかったら更に疲労が深まるって訳か!」 カペロマン「だが、それでも後半終了くらいまでは持ち堪えそうだぞ。どうするんだ?」 ポブルセン「まさか時間稼ぎをするなんて言わねえだろうな…!」
[390]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:11:36 ID:QhWeuL/M シュナイダー「時間稼ぎではない。持久戦だ」 ポブルセン「ああん?」 シュナイダー「確かにパスで逃げ回ればこのまま同点で延長戦に逃げ込めるかも知れない。 だがそれでは奴らも回復してしまう。ミューラー1人が回復するよりもブラジルのシューター達… オーバーラップの可能性を除外しても6人か。6人が回復するペースの方が断然早い。 延長戦に逃げ込んでも結局同じくミューラーを消耗させられる展開になってしまう」 フライハイト「…つまり、選択肢は一つ。奴らを消耗させつつミューラーを休ませる。 ボールキープだけを最優先し消極的に逃げ回るのではなく、積極的に中盤で戦い奴らを 脅かしつつボールキープし、フィールダー同士の持久戦を挑むしかない」 シュナイダー「そういう事だ。奴らがミューラーの消耗を狙うのなら、こっちは奴ら全員を消耗させる。 無論相手がこの持久戦に乗ってこない事は有り得ない。そんな事をしたら折角消耗させたミューラーを むざむざ休ませた上に、こっちに後半終了間際のノーリスクの総攻撃チャンスを与えてしまう訳だからな」 メッツァ「うーん…前線の守備力も高いブラジル相手にそんなマネできるの?」 シュナイダー「お前がそんな弱気でどうする。この作戦で最も活躍しないといけないのはメッツァ、お前なんだぞ」 メッツァ「うえっ!僕ぅ!?」 カルツ「いい加減やる気出せコラ。どうせやる事は何時もと変わらん、自慢のパスで相手を翻弄してりゃいいんだよ」 カペロマン「それにお前だけじゃない。俺やカルツ、シェスター、フライハイトも中盤で戦うんだろ、シュナイダー?」 シュナイダー「ああ、それにマーガス」 マーガス「ああ、俺もやるぞ!ピンチになったら俺に上げろ、仕切り直しのチャンスを作ってみせる! 大丈夫だ、アマラウもディウセウも中盤だと俺についてこない。もしついてきたら逆に俺が2人引き受けているって事だぜ」
[391]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:14:08 ID:QhWeuL/M クランケ「分かった!俺達もやるぞ!」 ヨハンセン「今まで役に立っていなかった分を取り返す!」 ポブルセン「…そういう事か。同点で逃げようってハラじゃねえんなら別にいい」 ミューラー「(くそっ…こんな形で他人に頼る羽目になるとは…師匠、まだまだ俺は甘かった…)」 フライハイト「シュナイダー、お前は体力節約も兼ねて前線に居てくれ。お前と言う驚異が居続ける限り ブラジルのDFも大胆なオーバーラップはしにくい。それにお前が疲労したら3点目も取り辛い」 シュナイダー「分かっている、そのつもりだ。よし行くぞ皆。ドイツに底力勝負を挑んだ事を後悔させてやるんだ! サッカーは強い者が勝つんじゃない、勝った者が強いんだ!俺達の強さは俺達の勝利で証明するぞ!」 ドイツメンバー『おおおおおおおっ!!』 シュナイダーがこの状況で見出した光明。それはミューラーを疲れさせる為にブラジルのフィールダー達が ドイツのフィールダー達よりもより激しく疲労していると言う事実だった。 相手の作戦が成功したのは仕方ない、ならばその作戦の為に支払った代償に弱みにつけこむ。 “強い者が勝つのではない、勝った者が強い”と言う信条を持つリアリストの彼らしい作戦と言えよう。 ネイ「おっ、向こうさんまだまだやる気だねえ。同点だから当然か」 トニーニョ「この程度で諦めてくれる程甘い相手じゃない。だが奴らの次の手は分かっている」 サンタマリア「ああ。ミューラーを休ませつつ俺達を走らせ、隙あらば得点を狙ってくるだろう」 カルロス「つまり、純粋な体力勝負及びボール争いだ。良いだろう、走り合いでも俺達は負けないぞ」 ただしブラジル側にとってこの作戦は特に意外な物でもなかった。 お互いの手の内が分かった末での真っ向勝負の行方に後半の、そして試合の行方が託される展開となった。
[392]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/24(金) 01:15:31 ID:QhWeuL/M 上記7レスのコピペをお願いします。
[393]森崎名無しさん:2014/01/24(金) 07:35:22 ID:??? 行ってきます
[394]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/27(月) 13:19:20 ID:goDPAxOQ ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! 放送「とうとう2−2となりましたこの試合、4度目のドイツのキックオフです! 前半の貯金を使い果たしてしまったドイツはPK戦を狙うのでもない限り攻撃に出なければいけません! さあ彼らは一体どうするのか?まずはシュナイダーくんからカペロマンくんへ」 ジェトーリオ「はいはい、いらっしゃーい」 カペロマン「そういう訳にもいかないんで、なっ!」 バコッ! 放送「あっとカペロマンくん、いったんボールをカルツくんに戻しました。カルツくんここから直進!」 カルツ「どけっ!」 ドガアッ! マウリシオ「うわあ〜っ!!」 サンタマリア「(カルツのキレが増した…これがあいつの底力か。だが恐らく俺を抜きにはかからない筈)」 カルツ「(このまま愚直にサンタマリアに突っ込むのもリスキーだな…)」 バコッ! 放送「カルツくんこのまま上がって…いかない!シェスターくんに展開!シェスターくんは更に メッツァくんに繋ぎます。ドイツ、ここは時間をかけてじっくり攻めるつもりの様です」
[395]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/27(月) 13:20:20 ID:goDPAxOQ ルディ「(うむ…それしか選択肢がない。多分ブラジルにも読まれているだろうが、 ここはなんとか遅攻で押し勝つんだ!そうすればまだまだ試合は分からん!)」 ロベルト「(なんだよ、焦って速攻とかしてくれればよかったのに…まあ大丈夫だろ ボール争いでも体力勝負でもウチの方が有利だ。ミューラーが回復しきる前に奪えばそれで勝ちだ)」 若林「これは…ドイツはフィールダー同士での勝負を仕掛けに来たか…」 早田「なるほどな。ミューラーを休ませながら少しずつ戦線を上げていくのが狙いか」 次藤「パスだけで逃げ回っちゃ押し込まれるけん、危険じゃしの」 三杉「同時にブラジルの体力を削る狙いもあるだろうね。ただ、もうしばらくは持ちそうだが」 松山「上手くいくのか、これ?この試合、中盤争いはブラジルが終始リードしていたじゃないか」 岬「いや、ドイツはブラジルを止めるのには苦労していたけど、ブラジルを攻める事自体は出来ていたよ」 中山「この状況では確かにこれが最善の手だ。だけど…これ、ブラジルの思う壺なんじゃないか?」 日向「ああ、読まれているだろうな。ただでさえ決して有利な戦い方とは言えねえのによ」 翼「前半2点リードされて尚この盛り返しぶりと試合運び…これが、ブラジル…」 森崎「(…もしブラジルが決勝の相手だとしたら…俺も、同じ事をやられたら…!)」
[396]2 ◆vD5srW.8hU :2014/01/27(月) 13:23:42 ID:goDPAxOQ その後ドイツは必死に走り回った。逃げ回るのではなく相手を疲弊させる為に。 シュナイダー「(まだだ…これでは全然時間が足りていない…!)」 アマラウ「(くそっ、こいつがここに居るせいで前に加勢できねえ!)」 ドトール「(焦るな。焦ったら負けだ。皆を信じるんだ)」 オフサイドラインぎりぎりの位置でブラジルDFを牽制しつつ後ろを見守るシュナイダーの表情は 隠し切れない焦りを無理やり押さえつけていた為か何時も以上に鋭く険しくなっていた。 この時ドイツで最も活躍したのはメッツァだった。 バシュルルルルルルル!! ネイ「くそっ!こういう展開の時は本当にうざったいタイプだなお前!」 メッツァ「褒めても何も出ないよ〜(ああんもう、なんで僕がこんな責任重大な目に…)」 トニーニョ「(メンタルは弱いと見ていたが…まだミスはしてくれないか?)」 アンドレアス・メッツァと言う選手は生粋のパサーである。ドリブルもそれなりに得意ではあるが、 彼の取り柄はトレードマークのトップスピンパスであり、成功率の高いそれに頼って ひたすらパスを供給する事を最優先するのが彼のプレイスタイルである。 はっきり言ってかなり消極的なプレイスタイルであり、それは責任を問われるのを嫌う 自分勝手で弱気な性格の賜物だったが他に優秀な攻撃要員が居るならばチーム貢献度は高い。 相手チームからすれば彼にボールが渡ると高確率で危険なパスを通されてしまうが、 かと言ってマークで人数を割いたりしても本人はパス以外の形では攻撃に関わろうとしない為 結果として他の選手達を活かされてしまうのは変わらないのである。
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0ch BBS 2007-01-24