※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【序戦】ファイアーモリブレム43【ラムカーネ軍団】
[26]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/20(金) 06:18:39 ID:??? サッカーマスク「フフ……なるほど。キーパーにとってはゴールポストもトモダチといったところか」 森崎「ヘヘ、木くずや葉っぱとはトモダチにはなりたかないけどなァ」 背中や肘にへばりついたホコリを払いながら、森崎は余裕の笑みを返す。 少し強がりな態度にも思えたが、この自尊心の高さもまた森崎の強さの一つでもある。 ジュリアン「……それで助けてもらってなんだけどさ。アンタ、一体何者なんだ?」 口調は穏やかではあるが、ジュリアンは警戒の意識を向けてサッカーマスクに尋ねる。 既に撃退したとはいえ、この砦一帯は暗殺組織が潜んでいた場所である。 先ほど襲撃してきた仮面の男と何らかの繋がりがあるのではないか。 自分たちを助けてくれた恩人とはいえ、疑いの目を向けてしまうのはしかたがないことだった。 サッカーマスク「改めて自己紹介させてほしい。私の名前はサッカーマスク。 ある人物の依頼で『仮面』をつけた男……先ほどの彼のような人たちを探している」 ルーク「誰かの依頼?ってことはアンタは旅の傭兵か何かか?」 サッカーマスク「ああ、そんなところだね。私は彼らを捕獲し連れて帰ることを依頼されている。 ……どうやら情報通りのようだ。何としてでも彼らの足取りを掴まなくてはね」 彼は仮面の男たちが集まっているという情報を麓の村で聞き、単身山を登ってきたという。 依頼主など詳しいことについては口を開こうとはしなかったが、敵意があるようには思えない。 森崎「(旅の傭兵か。姿格好は怪しいけど、かなりの実力者だってのは傍目でも分かる。 仮面の男……俺にとっては打倒ラムカーネのための手がかりでもある。 サッカーマスク。こいつは一体何の目的で奴らの行方を追っているんだ?)」 色々と気がかりな部分が見え隠れするものの、どうやら自分たちの敵ではないようだ。 目的の達成のため、仮面の男を追いかけ立ち去ろうとするサッカーマスクに対して森崎は……
[27]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/20(金) 06:20:47 ID:??? ☆どうしますか? A 山の一人歩きは危険だぜ。俺達と一緒に来ないか?(アリティア軍の砦に誘う) B そうか、無事に捕まえることができるといいな(依頼の成功を応援しつつ別れる) C あの仮面の男たちは一体何者なんだ?(情報を聞き出してみる) D それにしてもさっきのブロックはすごかったな(サッカーの技術を褒める) E お前はもしかすると未来から来た俺の子供じゃないか?(突如頭の中が覚醒してしまう) 2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
[28]森崎名無しさん:2013/09/20(金) 06:52:12 ID:PVaqFqG6 A
[29]森崎名無しさん:2013/09/20(金) 07:43:37 ID:vNhVp2JE A
[30]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:21:15 ID:??? >A 山の一人歩きは危険だぜ。俺達と一緒に来ないか?(アリティア軍の砦に誘う) 得体のしれないこのサッカーユニフォームの男のことを完全に信用しきったわけではない。 しかし、大切な仲間を守ってくれたという事実だけは変わらない。 森崎は旅の傭兵を名乗ったサッカーマスクをアリティア軍が駐屯している砦に案内することを提案した。 ルーク「確かに放っておくわけにもいきませんしね。敵にしろ味方にしろ 俺らの目の届く範囲にいてもらったほうがいいかもしれないな」 ジュリアン「と、いうわけだ。俺らは指揮官さんの判断に従うぜ」 サッカーマスク「ありがとう。助かるよ」 こうして謎の仮面男の襲撃を受けた森崎たちは、何の因果か謎の覆面男を引き連れ砦へと引き返していくのだった……。 一方そのころ。マルスはマケドニア軍と一緒にオグマたちの 捜索に協力していたロディとリンダから情報の報告を受けていた。 ロディ「……以上が報告書の通りです」 マルス「二人共ご苦労様。それじゃあ彼らはホルム海岸の街にいる ウェンデル司祭の下に身を寄せているんだね」 リンダ「ええ。前大戦の最中にグルニアの将軍カミュが 二人の王族を戦火から遠ざけるためにカダインへと落ち延びさせたらしいのよ。 その時に二人の面倒を見たのがウェンデル司祭というわけ」
[31]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:22:17 ID:??? ロディ「しかし同時に気がかりなことも聞いております。 マケドニア・バイキングなる無法者が、ここ最近ホルムの街を支配しているとのことなのです」 マケドニア・バイキング。グルニアとマケドニアの国境付近を中心に活動しており、 輸入品を積んだ馬車や船を襲うサムシアンに並ぶアカネイア大陸でも有数のお尋ね者たちである。 マルス「いくらオグマが側についているとは言っても彼らの身に危害が及ぶ危険もある。 明朝、ホルム海岸を目指して進軍しよう。賊の討伐とグルニアの遺児たちの救出が 主な任務となる。二人共、今夜はゆっくり休んで英気を養ってくれ」 リンダ「はー。戦場に出てない分、私はなんだか体力持て余しちゃってるんだけどね」 ロディ「それに関しては同感です。是非次の任務では私も賊の討伐にご指名をば」 マルス「ははは……。部隊の選考は森崎の提案を参考に纏めているからね。 これから彼と相談してみるから、二人の意思は伝えておく……!?」 ゴゴゴゴゴゴ……ズズン! その時。砦内がグラグラと揺れだした。照明用のロウソクが倒れ、棚上の書物がバラバラと床に散らばる。 ロディ「な……地震か?」 マルス「山中の国のマケドニアは火山も多い。地震も珍しいものではないと聞いてはいるが…」 リンダ「待って二人共。この揺れは……そんな自然に起きたものではないわ!」 優れた魔導使いであるリンダは、この揺れが人為的なものによる行いだと察知する。 腕に浮き上がる鳥肌をさすりながら、リンダは魔力の胎動源を壁伝いに探りだす。 リンダ「……マルス様、大変です。砦内に大規模な結界の呪文がかけられています!」
[32]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:23:55 ID:??? マルス「結界だって!?」 ロディ「リンダ殿、それはつまりどういうことなのですか?」 リンダ「簡単にいえば私達は閉じ込められたというわけ。この呪文が解けない限り私達は砦の外には出られないの。 媒体になっている札や宝珠があるはず。それさえ壊すことができれば結界は解除できるはずだわ」 マルス「暗殺組織が僕達を足止めするために仕掛けた罠ということなのか? ロディ、すぐにみんなにこの事を知らせてくれ。総出で探せば夜明け前には見つかるはずだ」 ロディ「はっ、了解いたしました!」 窓から覗く赤い満月はいよいよ不気味に輝き出す。まるでこれから始まる死闘を案じているかのごとく…… 砦の講堂に集合をかけられたアリティア軍は、自分たちが砦内に閉じ込められたという情報を聞きざわめきだっていた。 しかし、何度も死地を切り抜けてきた歴戦のツワモノである彼らの神経がこの程度の危機で揺らぐことはない。 すぐに落ち着きを取り戻すと、素早く班分けをして魔力の媒体の捜索に当たりだす。 ルーク「いや〜危なかったっすね。後ちょっと帰りが遅かったら俺達だけ外に締め出されてたかも」 ジュリアン「いくら俺が鍵開けの達人とは言っても魔導に関しちゃ専門外だからな……」 森崎「こんなことに巻き込んじまって悪いなサッカーマスク。悪いが俺達に協力してくれよ」 サッカーマスク「それは構わないが……私のような部外者が関わってもよいものなのだろうか?」 彼の奇妙な姿に不審な目を向けるものがまったくいないわけではなかった。 しかし、その身を呈してジュリアンを庇ってくれたという真実を聞いたマルスは快く彼を受け入れた。
[33]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:25:03 ID:??? マルス「あなたのような優れたサッカープレイヤーと出会えたことを嬉しく思います。 大切な仲間を守ってくれて、本当に感謝しています」 サッカーマスク「……いえ。私はただ依頼を受けただけの旅の者。お気になさらず。 あの仮面の集団の手がかりも得ることができたのです。感謝するのはこちらの方です」 マルス「(彼の言う仮面の集団とはやはりあの暗殺組織の者達のことなのか? いずれにせよ、今は砦の結界を破ることに全力を注いで……)」 森崎「あ、あいつは……あいつらはァ!!」 マルス「森崎、いったい何が……彼らはまさか!」 思わず怒気をはらんだ声が荒がってしまうのも無理はなかった。 目の前いにた男は鏡写しをしたかのような自分と瓜二つの青年だった。 違うのは髪の一房が黄金色に輝いているということだけ。 そう、かつて自分が心の拠り所とし、そして自ら捨て去った 『もう一人の自分』でもある『超モリサキ』ことラムカーネの姿そのものだったのだ。 ラムカーネ「よう。相変わらずの間抜け面を晒してやがるな紛い物くん。 まったく『キャプテン森崎』らしくないくだらん馴れ合いがそんなに楽しいかァ?」 そして彼の後ろに控えているのは、あのアリティアカップの最終日に城を襲撃してきた謎の仮面軍団である。 全員統一された漆黒のユニフォームに身を包んだその姿は、一見すると立派なチームに思える。 だがその実態は、彼の野望のための手駒として様々な世界から集められた哀れな尖兵たちに過ぎない。 ジュリアン「黙れ!お前だって似たような顔してるじゃねぇか!この間抜け面め!」 森崎「……ジュリアン。それは暗に俺が間抜け面って言いたいのかよ」 ルーク「森崎さん落ち着いて、言葉のアヤっすよ、アヤ」
[34]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:26:15 ID:??? サッカーマスク「(あの仮面の集団の中に……ということはこの男こそ!)」 ラムカーネ「お前らのお目当ての結界の媒体は俺様の手元にある。 こいつが欲しかったら俺のチームと勝負しな。 万が一勝てたらこいつをあげてやっても構わねぇぜ……うけけ」 マルス「どう転んでも僕達に逃げ道の選択肢はないということだね。 戦わなければここからは出られない。そして試合に負けてしまっても同じことだ」 ラムカーネ「ご明察。物分かりが良くて助かるねぇ。さすがはお人好しを絵に描いたような王子様だ。 アカネイアカップの決勝戦のこと、今でも鮮明に覚えているぜ」 森崎「(奴がアカネイア皇帝として君臨するキッカケとなった大会。マルスたちが妨害工作で敗れた大会のことか)」 マルス「……できる事なら最後の試合終了のホイッスルまで君たちとは正々堂々と戦いたかった。 事実、前半戦は本当に楽しい試合だった。あんなに楽しいサッカーをしたのは本当に初めてだったんだよ。 森崎、いや、ラムカーネ。僕は……僕はそのことに関してだけは君に感謝したいくらいなんだ」 ラムカーネ「……けっ。あーあーなんでかねぇ。本来の森崎有三ならこんなアマちゃんの総大将なんか即効で蹴落として 同盟軍のキャプテンの座を簡単に手に入れられると思うんだがなぁ…… まぁ、テメェみてぇな『紛い物』にはとてもじゃないができない攻略だがな。ヒャハハっ!」 森崎「くっ……それ以上その減らず口を動かすんじゃない!」 ラムカーネ「うけけ……俺は知ってるんだぜぇ。なにせ俺はお前自身だったんだからなぁ。 なんなら今この場所で洗いざらいぶちまけてやってもかまわんぜぇ。 テメェがこの慣れ合っている連中にどんな感情を持って どう都合よく転がしてやろうかと算段していた『事実』をなぁ!」 森崎「やめろ……やめろ!確かに昔の俺は誰かを蹴落としてのし上がることにある種の快感を感じていたかもしれない。 だけどそれだけが、そのことだけが『キャプテン森崎』として俺が歩んできた『真実』じゃない!」
[35]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2013/09/22(日) 16:27:43 ID:??? ラムカーネの言葉だけが自分自身を体現する真実ではない。それは森崎自身が一番知り、理解していることのはずだ。 それでもあの男を目の前にして自信がぐらついてしまうのは、あの男の言葉もまた『真実』の一つからなのだろう。 愉快そうに笑い挑発じみた態度で腹を抱えるラムカーネに対し、マルスは口を真一文字にし前に出る。 マルス「……君が森崎の『過去』を体現した存在かもしれないということは聞いている。 だが、森崎は僕に軍の総大将として恥ずかしくない覚悟を持てと厳しく諌めてくれた。 それが僕の存在を引きずり下ろす魂胆があったのだとしても、確かにそれがキッカケで僕は変われたんだ。 どんな過去や目的や過程があったとしても、僕は今眼の前にある結果と現実を受け入れている。 それが僕にとっての『真実』だ。君にとっての『真実』とは違う、僕だけの『真実』だ!」 森崎「マルス……お前……」 マルス「戦場では君が僕を、サッカーでは僕が君を支える。この誓いを掲げた夜も今日のような満月だったね。 ……森崎。僕は君を信じるよ。だから君も君を信じ続けることを諦めないで。 君が挫けて倒れそうになったとしても僕が、僕達が必ず支え続けてあげるから」 マルスはアリティア軍メンバーを集合させると、森崎と並んでラムカーネの前に歩み寄る。 マルス「その勝負、引き受けよう。軍の総大将として、そして誇りある親友の尊厳にかけて」 ラムカーネ「くっくっく……気に入らねぇんだよ。その何もかも見通してますってような澄ました目がよ」 森崎「(……マルス。お前が俺の過去を受け入れ今の俺を信じてくれているというのなら…… 俺が目を逸らすわけにはいかないよな。こいつは俺であり俺じゃない。 俺であって俺ではない。真実は一つじゃない。だから俺も!)」 ラムカーネ「あぁ?……何だその目は。本物様に楯突こうとしてるそのクソ生意気な目はよぉ!?」 森崎「もう、目は逸らさない。俺は俺を……お前を倒して前に進むんだ!」 ラムカーネ「言ってろよ。どうせ何度も何度も情けなくやり直して 良い結果だけを選びとって先に進んできたみみっちい人生のくせによぉ!」
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24