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【頂天への】俺inキャプ森2【道程】
[90]森末(仮):2013/10/13(日) 00:27:55 ID:??? その後、場内には異様な空気が漂った。 元々三杉が重い心臓病を患っているというのはサッカーファンの間では周知の事実。 特に女性ファンの多い三杉に、わざとではないとはいえ暴力を加えた事で観客たちはヒートアップ。 女性ファンは怒り心頭であり、沢田に向けて口汚い罵倒とゴミを投げつける事で怒りを晴らす。 これに気の小さい沢田が動揺しない筈もなく、彼は涙目になりながら観客席、 そして担架で運ばれていく三杉に何度も何度もお辞儀を繰り返し謝罪をした。 だが、担架で運ばれる三杉本人はそれどころではない。 彼は胸から襲ってくる苦しみに意識を朦朧とさせつつも、不本意な結果で中学最後の夏を終える理不尽さに悔しさを覚えていた。 しばらく時間が経過し、少しは観客たちの気が収まった所で試合は改めて再開される。 沢田の反則はイエローカード止まりであり一発レッドの声も観客席から飛んだが審判の判定は当然ながら覆らず、 PKとなり、一之瀬がこれを決めて武蔵は3−3の同点に追いついた。 しかし武蔵はここまで……実力的にも申し分のない主柱であり、精神的主柱でもある三杉を欠いた彼らはその後押される。 武蔵にとって幸いだったのは反則をしてしまった沢田が萎縮をしプレーの精彩を欠いていた事だが、 その分はキャプテンの小池が見事にフォロー。 後半27分に反町が小池からのセンタリングをヘディングで決め、4−3で勝ち越し東邦の都大会制覇が決まったのであった。 ワー ワー ワー 実況「試合終了! 三杉くんの負傷退場というアクシデントもありましたが、 東邦学園が試合終了間際に1点をもぎ取り都大会を制覇! これで3年連続の全国大会出場となりました! もしもあの時沢田くんの反則がなかったら……とはいえ、サッカーに反則や怪我はつきもの。 今回は三杉くんの運が些か悪かったと言えるでしょうか」 若島津「(ふん、勝ってもたらればの実況か……。 ……実力で勝たなければ、こんなものか)」 反町「沢田、あまり気にするなよ……わざとじゃなかったんだろ?」 沢田「うぅぅ……すみません、すみません……」 小池「(この小池秀人がついている東邦学園だ。 全国でも今年こそ優勝だ!)」
[91]森末(仮):2013/10/13(日) 00:29:20 ID:??? もしも沢田が三杉に接触し、三杉が途中退場していなければ……。 それはこの試合を観戦していて誰もが思った事柄である。 だが、結果として東邦は勝ち、武蔵は負けた。 実況の言うようにサッカーに怪我はつきもの、と考えればこの結果も致し方なしなのだろう。 試合には勝ったが勝負では負けた、東邦のメンバーの殆どがそう考え、 都大会優勝とあっても浮かれた顔をするものは少なかったが、それでも勝ちは勝ちである。 控室に戻った彼らは気持ちをなんとか切り替え、全国大会へと気持ちを移そうとするのだが……。 ガチャッ 吉良「邪魔するぞ、若島津、タケシ」 若島津「えっ、あ、あなたは……!」 沢田「吉良監督!」 控室で全員が着替えを終え、帰路につこうとしていたその時、入ってきたのは吉良耕三……。 かつて若島津、そして沢田が所属をしていた明和FCの監督である。 東邦学園のメンバーらにとっては殆ど初対面であるが、若島津としては懐かしい顔。 そして沢田にとっては去年まで面倒を見てくれていた恩師であり、再会を喜ぶのだが……。 そんな彼らにも、どうしてここに吉良がいるのかという疑問が浮かぶ。 若島津「どうしたんですか吉良監督、こんな所に……」 吉良「なぁに、可愛い教え子達があの三杉がいる武蔵相手にどこまでやれるのか……見てみたかったまでの事よ。 結果はワシの期待を裏切られる形であったがな」 沢田「うぅ……」 若島津「……面目ありません」
[92]森末(仮):2013/10/13(日) 00:30:50 ID:??? 教え子――沢田と若島津が、天才と称される三杉を相手にどこまで戦えるか、期待をして観戦をしていた吉良。 しかし、結果は沢田も若島津も決して満足の行くものではない……。 否、一対一での勝負ならば両者共に完全に負けていたと言って差し支えの無いものだろう。 恩師にいい所を見せられなかったとあって深く反省をする若島津と沢田であったが、 そんな両者を厳しい目で見つめていた吉良は、途端にフッと笑みを浮かべて沢田を指さす。 吉良「じゃがタケシ、お前の今日の試合……殆どのプレイは見るに堪えんものだったが、 1点だけいい所があったぞ」 沢田「えっ? ど、どこですか?」 吉良「決まっておるじゃろう、あの三杉を潰したプレイじゃ!」 沢田「えっ……えええええええええええええっ!!?」 反町「(な、何言いだすんだこのオッサン!?)」 何らいい所が無かった若島津と沢田であったが、そんな中でも吉良が褒めたプレー……。 それは結果的に三杉を潰した、故意ではないヘッドバッドだった。 この言葉に沢田を含め、東邦メンバーは驚きを露にするのだが、 そんな事を知ってか知らずか吉良は更に話を続ける。 吉良「お前には昔からセンスがあった、上級生の中に入ってもそん色ない華麗なボール捌き、それがお前の最大の武器じゃ。 じゃが、その癖度胸だけは身につかん! サッカーとは技術だけで出来るもんじゃない、『勝つ』という気迫がものをいうスポーツ! そして、ワシがお前たちに教えたのは『何をしてでも勝つサッカー』じゃ! そういう意味で、お前はワシにとっての落第生じゃった!」 沢田「そ、そんな……」 吉良「じゃが、今日の試合……あれはよかったぞ! 敵の中心となる選手は反則をしてでも止めていい、最悪負傷させてでもいい!! 取られない反則は高等技術とすらされているサッカー、ボール越しなら相手を殺してもいいルールのサッカー! そのサッカーにおいて、相手に情けは無用じゃ!!」 反町「(無茶苦茶だ……)」 若島津「(相変わらずだな……)」
[93]森末(仮):2013/10/13(日) 00:32:01 ID:??? そう、吉良が信条とし、かつての明和FCの面々に徹底させたのは『何をしてでも勝つサッカー』である。 これに愛弟子である若島津は共感し一歩間違えれば反則どころか、 当たり所が悪ければ死なせてしまう事もあるかもしれない『浴びせ蹴り』をサッカーに転用した。 だが、二番弟子である沢田にはその『何をしてでも』という点だけは受け付けられなかった。 生来の性格故か、沢田には相手を負傷させてでもという気迫だけは身につかなかったのである。 しかし、今日の試合――沢田が三杉を負傷させたプレーは正に吉良の教えそのもの。 相手に弱点があるのならばそこに触れず正当な手段で勝つのではなく、 むしろ弱点を苛めに苛め抜き勝つことこそ吉良の言うサッカーである。 沢田「そ、そんな……あれはわざとじゃ……」 吉良「むぅ……まだそのような事を言うか。 ええい、まどろっこしい奴め。 こうなればお前には徹底的にワシのサッカーを教え込むしかないようじゃな……」 沢田「えっ、えっ、えっ……?」 吉良「来い、お前を立派な『サッカー選手』へと育ててやろう。 ……ワシ流のな。 安心せい、全国大会までには間に合うようにしてやるわい」 これには沢田も困惑をするだけだったが、それで止まる吉良ではなかった。 ボール捌きに抜群の素質を持つ沢田が、ついに手段を択ばない暴力的サッカーに目覚めた。 それは正に吉良の待ち望んでいた状況であり、今ならば己の持つ技術全てを沢田に詰め込めるだろうと考えたのである。 吉良に首根っこを?まえられ、沢田はそのままずるずると引きずられるようにして姿を消す。 あまりの突然の事態に東邦メンバーはしばらくポカンと口を開けて茫然とするのだが……。 反町「いやいやいや! これって拉致、いや誘拐じゃないのか!? どうするんだよ!?」 若島津「慌てるな、あの吉良監督といえど流石にそこまで無理にしごく……。 というのはありえるかもしれんが、少なくとも殺したりはしない筈だ」 反町「そういう問題じゃないって! と、とにかく監督に連絡……」 小池「でも監督にそのまま言ったらさ、あの監督の事だから『勝手にいなくなるとはけしからん!』とか言って怒るぜ? 最悪そのままタケシを学校から追放するかもしれねぇ」
[94]森末(仮):2013/10/13(日) 00:33:36 ID:??? 慌てる東邦学園の良心・反町はとにかく誰か大人に報告をした方がいいのではと進言をするも、 監督である北詰の性格を考えればそれは良策とは到底思えず、この道は断念する。 若島津「それに話が広まれば色々と問題になるだろう。 吉良監督は俺の師匠でもある。 とばっちりで俺にまで被害がかかるかもしれん」 反町「うっ……で、でもどうすればいいんだ……?」 若島津「なんとか俺達で誤魔化すしかないだろう……そうだな、祖母が急に危篤になったから帰ったとか……」 小池「それなら流石に監督でも怒らないだろ。 連絡してなかったって事を怒るかもしれないけど……」 若島津「まあ俺達が言伝を頼まれていた、とでもすれば問題ないだろう。 よし、それじゃあお前たち、口裏を合わせろよ」 反町「(いいのかなぁ……?)」 結論として、東邦メンバーは沢田は吉良に連れ去られて失踪をしたのではなく、 祖母が危篤となり急に実家に帰ったという話にして誤魔化そうとした。 キャプテンである小池が代表をして北詰にそう話すと、 北詰は一瞬監督である自分に直接言わなかった事を不満そうに表情を変化させるも、 まだ中学1年――しかも親族の一大事とあればそれも仕方ないかと態度を軟化させ、納得してみせた。 北詰「……まぁ、仕方ないだろう。 そうだな、そうすると後で沢田の実家にお悔やみの電話でもせねばならんか」 反町「い、いえ! それはその……」 若島津「タケシの家は親戚が多いんで、葬式の場では多分家の人が忙しいと思います。 お悔やみの電話をするのは逆に迷惑になるかと思いますが……」 北詰「……しかし礼儀的にだな」 若島津「礼儀にかまけて相手の迷惑となるのは本末転倒だと思います。 祖母が倒れて参っているタケシの家に、必要以上に負担をかける事もないでしょう」 北詰「………………。 まあ、こういう事はデリケートな問題だしな」 若島津「(ホッ……)」 こうして各地で様々な動きがありつつ、いよいよ全国大会が幕を開く。
[95]森末(仮):2013/10/13(日) 00:35:11 ID:??? 『3年目 8月 日常パート』 板野「やっと出てこれた……新スレになってから全然僕の出番来なかったよ」 森末「仕方ないよ、NPCの描写も必要さ。 それじゃあ今月も日常パートにいこう。 これが正真正銘最後の日常パートだ」 板野「長いようで短かったなぁ……最後の日常パート、何をしよう」 A.ぶらついてみる(※何かイベントが発生するかもしれません) B.誰かに会いに行く(※改めて誰に会いに行くか選択できます) C.自宅で過ごす(※低確率で何かイベントが発生するかもしれません) 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 >>85-86 乙ありです。今の所は綺麗ですが、生来の性格……毒舌家、皮肉屋な所は残っています。 >>87 手術はしておりませんね。
[96]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:36:23 ID:MPITZHYY B
[97]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:36:39 ID:X8/cxBkA C
[98]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:37:36 ID:btIuXQpk B これは引き次第で、大友や武蔵が本選にでることもあったのかな?
[99]森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:38:30 ID:??? なかったと思う、判定どれも同じ流れっぽいし
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0ch BBS 2007-01-24