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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】
[757]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/13(水) 23:51:45 ID:??? ??「…………」 そして、彼女達が思い思いに時間を過ごしている中、『助っ人』である彼は独り無言。 それこそ、心の底から退屈そうに腕を組み、試合が開始されるのをジッと待っていた。 小悪魔「あ、あのぅ……。 パチュリー様に聞いたんですけど。 今日、出番があるかもって…。 ただ、まずは様子見としてベンチスタートとのことでしたが」 居た堪れなくなった小悪魔は、ふとその少年に話しかけるも。 ??「――……ある」 小悪魔「へ?」 短髪のやや小柄な少年はボソボソと話すだけで、その態度を決して軟化させたりはしない。 しかし、それは彼が寡黙な性格であるからでは無い事は、小悪魔は実は知っていた。 小悪魔「(――あまり表に出る事はするな、極力口も開くな…っていうのがパチュリー様の命でしたっけ。 情報を開示させないというのは重要としても、少しやり過ぎなような気が…)」 ――その為、小悪魔はそれ以上彼と接触する事は避け、 緊張を隠せない様子である、妖精メイド達の方へと向かうのだった。
[758]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/13(水) 23:52:47 ID:??? 実況「さあ〜! そして試合開始まであと5分を切りました〜! 両チームともに控室からフィールドへと堂々と出て行きます!」 はたて「きょ…今日は宜しくねっ!」 小悪魔「ええ、宜しくお願いします(少しきょどきょどしてるように見えるけど…人見知りなのかな)」 フラン「えへへ〜! 今日はハットトリックを取らせて貰うから!」 にとり「ひゅ、ひゅぃいい…(私、天国行けるかなぁ……)」 雛「(ご冥福を祈るわ、にとり……お葬式はきっと来るからね……)」 椛「ストリングプレイ・スパイダーベイビー!」 美鈴「す、凄い腕前です…! 貴女は一体何者…!?」 反町「よ、よろしくおねがいします(こ、怖い女性だなぁ……)」 咲夜「勝負の場だもの。 馴れ合いは必要ないわ」 穣子「う、浮気なの一樹君!? あんな女性に話しかけて!?」チャキッ! 静葉「駄目よ穣子! 幾ら貴女でも私のネタを奪うのは許せない!」チャキッ! フィールドにて、紅魔スカーレットムーンズのメンバーは思い思いのメンバーに話しかける。 そしてそんな彼女達の様子に、曲者揃いの妖怪の山FCといえども気押されがちであった。(ただし椛は除く)
[759]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/13(水) 23:54:22 ID:??? 射命丸「(この試合で恐らく下調子のレミリアさんを打ち倒し、私の名を内外へ売り込みたい所ね)」 レミリア「(フン。 不確かな地位と権力に縋る狗が。 ……貴女の欲望、叩き折ってあげるわ)」 そして、両チームのキャプテン同士の睨みあい。 栄光の座を夢見る射命丸と、既にその座に腰掛けているレミリアの感情は似ていながらも 全くの対比であり、それ故に無言でも両者の温度は灼熱のように熱い。 パチュリー「…………」 しかし――その様子をベンチから見ていたパチュリーの目線は、氷のように冷たい。 何故なら、彼女は完全に理解していたからである。 この試合の真の意味を。そして、この試合が辿るであろう結末を。 パチュリー「(私はさっきこう考えた。 『私達の初陣を飾るに相応しく無い勝負になるかもしれない』と。 しかしそれはあくまでも物理的、理論的に起こり得る可能性について述べたのみ。 実際は、私達が強者の地位に溺れ、全くの油断を見せ続けた結果生じるもの。 つまり、レミィの気高きメンタリティ。 そして運命を操るまでのプレーをいつも通り見せていれば、 きっと試合は、レミィの望んでいた通りの試合となる。 即ち――――)」 ピイイッ! 実況「おっと! ここで試合開始です! 妖怪の山FCが先攻でボールを持った〜〜〜!!」 パチュリーの思考を置き去りにして、試合開始の笛がけたけましく鳴り響く。 実況の怒号とタイミングを同じくして……パチュリーはこの試合の真の意味。 そして恐らく訪れるであろう結末を提示する。 パチュリー「(永遠亭ルナティックスに対する、最も性質の悪い宣戦布告……ね)」
[760]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/13(水) 23:57:05 ID:??? …と、いったところで今日の更新はここまでです。 明日、明後日くらいまではこんな感じのほぼ無判定パートが続く…かもしれません。ご了承ください。 長くなり過ぎない程度に、白熱した試合展開を描写していきたいなぁ…と思います。 それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。
[761]森崎名無しさん:2013/11/14(木) 00:17:37 ID:??? 悪魔の荒鷲……名づけたのは誰だろう
[762]森崎名無しさん:2013/11/14(木) 01:26:32 ID:??? 乙でした。順当にいけば必要なのはブロッカーだから、短髪でやや小柄…石崎君? JYで考えると後はカルツぐらいしか思いつかない、一応ボッシや小田もいるけど。
[763]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/14(木) 23:38:31 ID:??? こんばんは。今日も更新をしていきます。 >>761 メタ的に言うと作者のノリですが、多分紅魔館の広い地面で鍛えられた足腰が まるで荒鷲のように強靭だったんだと思います。 >>762 乙ありがとうございます。 守備力を補強してくれる選手であるのは間違いないです。 ただ、ここまで勿体ぶっておいて何ですが、正体がわかった時「ハァ?」ってなると思います(汗)。 それと、本当は昨日の更新終了時に載せようと思った両チームのフォーメーションを書かせて頂きます。 名無しは基本記載しておりませんが、先日の試合でブロックフラグを習得した河童Aだけは名有り?扱いです。 −−@−− @にとり C−B−A B穣子 A河童 −−−−− −−D−− D静葉 G−−−E G雛 −−I−− Iはたて F−−−− F射命丸 −−H−J H椛 J反町 妖怪の山FC:3−4−3 紅魔スカーレットムーンズ:4−4−2 −J−−− Jレミリア −−−H− Hフラン −−−−− GI−FE I小悪魔 −−−−− −−D−− D咲夜 −ACB− −−@−− @美鈴
[764]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/14(木) 23:39:34 ID:??? しかし―――前半開始直後は、パチュリーの予言とは違った方向に試合が展開していた。 射命丸「(後半になると、あのスペランカー魔女が出て来ちゃうもの。 ここは…) ――早速のフルギアで行きますよっ!」 ギュウウウウウン!! フラン「アハハハッ! ねえお姉様、一緒にあの烏撃ち落としましょ!」 レミリア「ええ、フラン」 実況「さあ〜! はたて選手からボールを受け取った射命丸選手! 一気に全速力のドリブルで、プレスを掛けるレミリア選手とフラン選手とを抜きにかかる〜! 幻想郷最速は、幻想郷最狂の姉妹に太刀打ちできるのか〜!?」 荒削りながらも強力なチャージで射命丸に向かうフランと、 洗練された剣の一閃の如く鋭いスライディングタックルで射命丸に向かうレミリア。 その両者による洗礼は余りに凄惨な物であったが――。 射命丸「見なさい!―――これが幻想郷最速のドリブルですッ!」 シュン! ……ッザアアアアアッ! 射命丸とて、伊達に幻想郷最速の名を冠してはいない。 得意の高速ドリブルに、付け焼刃で身に付けたフェイントを全力で駆使して 猛攻を蝶のように受け流す事に成功する。
[765]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/14(木) 23:40:40 ID:??? レミリア「……おっと、逃しちゃったか」 フラン「むーっ! もっと楽しませてよぉー!」 実況「おおお〜っ! 射命丸選手! あの二人を前にして全く物おじせず、 あくまで自らの長所をふんだんに活かしたドリブルで突破〜!!これは、早くも番狂わせが期待できるか〜〜〜!?」 観客「ワアアアアアアアアアアアアアアア!!」「しゃめっいまっる! しゃめっいまっる!」 「おい、射命丸って案外大した事あるんじゃ…」「シッ、まだ黙ってろ」「(この人達何なんだろう…?)」 パチュリー「(これはレミィ達のミス…というよりは、相手のドリブルが一段上だったという事かしら。 これで中盤は、突破されてしまったも同然ね)」 そして、パチュリーの指摘するとおり。 レミリアとフランが突破を許した以上、紅魔スカーレットムーンズの中盤は一瞬で壊滅状態に陥る。 射命丸「さて…大分視界が開けてきましたねぇ」 小悪魔「め、メイドの皆さん! 人数を掛けてタックルに…」 射命丸「おっと、それは望む所です! ―――とか、言うと思いました?」 バシュウン!! 小悪魔「あ、ああっ…!?」 メイドF「と、取れませ〜ん!?」 反町「ナイスパス、射命丸さん!」パシッ! 射命丸はドリブル突破を匂わせて、小悪魔達MF陣の注意を惹きつけてからのロングパス。 妖精メイド達の能力では、射命丸の正確なパスには触れる事すら叶わず…。
[766]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/14(木) 23:41:44 ID:??? 実況「さあ! 反町選手が早くもバイタルエリア手前でパスキャッチ! 射命丸選手もゴール前に全速力で駆けこみ、ねじこみを狙う格好となっております! 紅魔スカーレットムーンズ! ここでパチュリー選手抜きの中盤の弱さを明らかにしてしまった〜!」 前に走り込んでいた妖怪の山FCのストライカー・反町にボールを持たせてしまう。 反町「(この前の試合は、俺はノーゴールだったんだ! 穣子と静葉さんの頑張りに応える為にも、 今日の試合こそはゴールを挙げてみせる!)――アキュラシーシュートだっ!」 グアアアアッ…バッシイイイン!! そして、反町は牽制も兼ねてミドルシュートを放つ。 その威力は小さく纏まってはいたが、決して低い訳では無い。 前情報通り、美鈴が二流のGKであるならば充分入り得るシュートであると反町は確信していたが…。 咲夜「――悪いけど、こんなつまらないシュートを許してしまい。 お嬢様の顔に泥を塗る事だけはさせないわ。 ―――時符・プライベートスクウェア!」 バッ! ―――バッ…チイイイイイイン! 反町「し、しまった! (だけど、ボールはまだ死んでいない! この位置なら、椛さんが…!)」 この試合、CBとして先発していた咲夜の渾身のブロックによって威力を大きく削がれてしまう。 だが、威力を完全に殺しきれた訳ではなく。 ボールはセンタリングのようにフワリと浮いて、PA内の上空を彷徨っていた。 椛「し――しめた! 行くぞ、ストリングプレイ・スパイダーベイb……」 それを絶好のチャンスと感じ、椛は高く跳び必殺のシュートを繰り出さんとするが…。 それは大きな間違いであった。
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0ch BBS 2007-01-24